ヒーリングっど♥プリキュア 〜癒しの楽園物語〜   作:シロX

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愛の平手打ち




第79話 ソレハツライモノ、伝説の戦士でいこう

のどか達は今、重い足取りで蒼咲家の前に居た

 

「悲しいけど、いつまでも落ち込んでいる訳にもいかないラビ!」

 

「蓮兄に元気になってもらわないとね!!」

 

インターホンを押す

 

少しするとバタバタと音がし、勢いよく玄関の扉が開かれた。のどか達は少しビクついてしまう

 

「あ、おはよう。皆んなしてどうしたの?」

 

「それは…」

 

ちゆは表情を暗くし口を閉じてしまう

 

「折角だし朝ご飯食べて行かない?」

 

「え!良いの!?」

 

「ひなたちゃん!?」

 

食べ物に食い付いたひなたはウキウキしていた

 

「良いよ。2人(・・)も待っているから」

 

「え?2人(・・)?」

 

のどかは蓮花の言った言葉に疑問を持った

 

家に上がり込みリビングへ行くと、衝撃的な光景を目にする

 

「「「「ッ!?」」」」

 

「え…何これ?」

 

「蒼咲さん…?」

 

「これは…」

 

「蓮兄これ何なの?説明して!!」

 

蓮花はキョトンとした顔をしていた。のどか達の言ってる意味が理解していなかった

 

「どうしたの?ねぇ紅牙、紫苑」

 

蓮花は空いた二つの席に言葉を飛ばす

 

「ねぇ蓮兄──」

 

「どうしたの?朝ご飯食べないの?」

 

いつも通りの表情。しかし、その瞳には光など無く不気味だった

 

信じたくは無かったが、蓮花は狂ってしまったとのどか達は察した

 

心苦しいが、ひなたは思い切って話す

 

「蓮兄、2人はもう……もう居ないんだよ!!」

 

「ひなた、そういうのは冗談でも言ったら駄目だよ?」

 

「何で…蓮兄の分からずや!!」

 

ひなたはボロボロと涙を流して、蓮花に対して怒りを感じていた

 

「蓮花コレを」

 

アスミは、机の上にあった血塗られた写真を見せつけた

 

「え、あ……ッ!?」

 

その写真を見せられて蓮花は頭を抱えて苦しみ出す

 

写真を見た事により、無意識に蓋をしていた記憶が蘇る

 

「あァ…あ、ガッ…!ア゛ア゛ァァァァァ!!!」

 

「蓮花!?」

 

「違う!違う違う違う違う違う違う違う違う!!!こんな事望んでなかった!!!」

 

尋常じゃない叫び。それ程昨日の戦いでの精神的ダメージは酷かったのだ

 

「蓮兄落ち着いて!ね?」

 

「…俺は落ち着いてるよ?」

 

叫んでいたらと思ったら、今度は急に落ち着き何事も無かった様に会話する

 

「え…ぁ…」

 

「蓮花、情緒不安定ペエ…」

 

「無理も無いと言ったらそれまでだけどよぉ…」

 

「心に深く傷付いてるラビ…」

 

「くぅ〜ん…」

 

言っといてあれだが、ひなたはこの瞬時の変わり様に言葉を無くしてしまった

 

(そういう意味で言ったんじゃない…)

 

「ご飯が冷めちゃう。早く食べようよ。紅牙と紫苑はもう食べ終わってるよ」

 

「ッ!!」

 

「ひなたちゃん!?」

 

「急にどうしたニャ!?」

 

ひなたは、机に広がっていた食器を床へと散らかす

 

「蓮兄いい加減にしてよ!!忘れてなんて言わないよ。だけど、これじゃあ紅兄と紫姉が可哀想だよ!」

 

「可哀想?」

 

「蓮兄、もう2人は居ないの」

 

蓮花は力無くその場で崩れ落ちる

 

「…何が分かる……お前に!!何が分かる!!?」

 

勢いよく立ち上がり、ひなたを壁に押し付け目の前まで迫る

 

「分かるよ!!でも分かんないよ!!」

 

「何言ってるんだよ…」

 

「アタシ達だって悲しいし!でも、だからといって蓮兄の気持ちも全部分かっているなんて思ってもない!!それでも!!」

 

押し付ける手に滴が落ちる

 

「それでも…何かの力になれる筈だよ!アタシ達、いつだってそうして来たじゃん!!」

 

押し付けていた手をがゆるりとズリ落ちる

 

「今の蓮兄を見たらきっと、紅兄と紫姉怒っちゃうよ」

 

「…ごめん……ごめんね…」

 

「ううん、蓮兄は何も悪くないよ」

 

「ごめんなさい…ごめんなさい……」

 

 

 

 

 

////////

 

「蓮兄落ち着いた?」

 

「取り乱してごめん…」

 

「もういいから。謝るの禁止ね!」

 

「さて片付けましょうか」

 

「え?何を?」

 

ちゆは床へと指を指す

 

「あ、あれは蓮兄の為であって…」

 

「別に構わないよ。それとひなた」

 

「何?」

 

「…ありがとうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい朝が、迎えようとしている




愛の溝打ち
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