三司さんのお兄さん   作:ハルデリム

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やっちまったぜ!


プロローグ

任務が始まってから数週間が過ぎて三司あやせの『パッド大事件』が起きて数日後まるでこの世とは思えないほど絶望した顔で教室に入ってきた。

 

いや、あの顔はヤベーだろ。女の子がしちゃいけない顔してるぜあれ。

 

同じように気になったのか隣に居た立派な男の子の周防恭平がこちらを見つめている。

 

「あれ、暁なんかやった?」

 

「いや何も、ていうかなんで最初に俺を疑う?」

 

「いや最近一緒にいる事が多かったからさ、それで何かと思って。」

 

「特に何もやってないだけどな、てういか昨日まで全然元気だったろう。一緒に水着を買いに行ったし。」

 

「だよねー。あ、またため息してる。」

 

「放課後あたりに聞いてみるか?」

 

「そうだねそうしよう。」

 

そう言って昼休みになった。もう我慢できない。

 

三司あやせはこの学校の生徒会長であるため、いやでも注目を浴びる。そんな彼女がこの世の終わりみたいな顔をしていたら、こっちまでテンションが下がる。そしてそれは時間が過ぎるにつれどんどんひどくなっていき、ため息の数も増えていく。

 

結論空気が重い。非常に重い。

 

そして三司さんにどうしたのかを聞こうと席を立った瞬間に二条院さんが先に声をかける。

 

「三司さん、どうしたんだが朝からこの世の終わりみたいな顔をしていて。何か手伝えることはないか?その、何というか見ているこっちの方が辛いので困っていたら是非手伝いたいんだが。」

 

「俺たちも困っていたら手伝わせてくれないか?」

 

彼女に続いて俺たちもなんか手伝えることはないかと近づく。

 

「...さん....てくるんです。」

 

「なんて?」

 

「に...んが...かえ...です。」

 

「すまないよく聞こえないのだ「兄さんが!帰ってくるんです!」...え」

 

「よ、よく聞き取れなかったんだけど、ももう一度お願いできる。」

 

「兄さんが...帰ってくるんです。」

 

声が震えてることから、自分の興奮を抑えようと必死に落ち着こうとしているのがわかる。

 

なるほど、兄が帰ってくるのかとでもなんでそんな絶望的な顔になっているんだ。

 

「なんでお兄さんがかえ「えええええええええええ!」うおおおおおおおおお!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

閑話休題(一旦落ち着け)

 

 

「おいおいなんで三司さんのお兄さんが帰ってくるだけでそんなびっくりするんだ。ていうかみんな絶望しすぎだろ。」

 

「あー暁が知らないのも無理ないね。三司さんの兄、三司みことはいわゆる問題児なんだよね。そして留学という名の学園追放をしてたんだけど...もう終わりかー」

 

「そんな皆が絶望するような問題児なら退学させれば良くないか?」

 

恭平が答えてくれたことに疑問を伝える。

 

「残念ながら、それができないんですよね。彼...あんのバカ兄はアストラル能力に関しては天才的なセンスの上に、頭も良すぎるあまり切り捨てられないんですよね。多分あの人は本当に核ですら死なないと思いますよ。」

 

三司さんがのため息と同時に周りの人たちもため息をする。

 

「でも、問題って三司さんの兄は何をしでかしたんだ?」

 

「多分この学園全員が知っていることなら間違いなく『ニコラ・テスラ事件』だろうな。」

 

「『ニコラ・テスラ事件』?二条院さん、一体どういう事件なんだそれ?」

 

「とある夜、その夜は本当は何もない夜だった。皆布団を被り眠りに入ろうとしていく頃。バーンと明かに何かが爆発した音がした。その音に皆はつられて目を覚ました。外を見るとでっかい謎に装置が電気を帯びてぐるぐる回り続けてるではないか。その装置に前に座りさも当然かのように電気触れながら漫画を読んでいる人物がいた、かのニコラ・テスラにように。そして彼はアストラル能力はエネルギーの変換が出来ることを証明した。もちろんこの後彼は生徒指導処置を受けた。」

 

「おいおいまじかよ。」

 

ただのヤベーやつじゃねーか。

 

「彼は生徒指導処置を受ける前にこう言ってた。」

 

「「『ヤバイとは思ったが。欲望を抑えきれなかった』だろ」っ!?」

 

「どうもはじめまして在原 暁くん。Mrs.タイラーがお世話になったみたいだね。僕の名前は三司みこと。以後おみしりおkぶへら!!??」

 

「お前を...殺す...今...ここで...」

 

「ちょ、ちょっと待とうかラブリーマイエンジェルあやせたん。ちょっとそれおいてブラックホール作ろうとしないでね!ね!」

 

「いっぺん殴らせろぉぉぉぉぉぉぉ!」


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