娘が可愛いすぎて成す術がない   作:naonakki

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急に思いついたので、書いていこうと思いました。

暖かく見守っていただければ幸いです。


第一話 うちの娘が可愛いすぎる

~プロローグ~

 

~ことり(5歳)~

 

「ね~ね~、パパ! パパったらパパ!!」

「どうしたんだい、ことり?」

 

 テテテと小走りで寄ってきた最愛の娘に、心の底から笑顔を浮かべ、優しくそう問いかける。

 あぁ、うちの娘は、なんて、なんて、可愛いんだ・・・。

 この笑顔があれば、それ以外は何もいらない。

 

 「私ね! 大きくなったらパパと結婚するの!」

 

 「―――っ!」

 

 いけない、思わずくらっとしてしまったよ。

 あまりの嬉しさに思わず意識を持っていかれるところだった。

 これだ、唯一ことりに欠点があるとすれば、それは可愛いすぎる点だ。

 何回この可愛さにやられると思ったか・・・。

 

 「ね~ね~パパったら~? 聞いてる~? ことりが大きくなったら結婚してくれる~?」

 

 私が返事をしない為、無視をされたと思ったのか、小さな頬を膨らませながら不満げにそう言ってくる。

 怒ってることりも可愛いな・・・。

 

 「ああ、ごめんねことり。もちろんさ、ことりが大きくなったら速攻でお母さんと離婚して、ことりと結婚するよ。」

 「わ~い、パパと結婚だ~!」

 

 ・・・はあ、本当に大きくなった時ことりと結婚できないものだろうか?

 元気にはしゃぐことりを見て、切実に思う。

 

 「・・・あなた? 冗談だとしても笑えないわよ?」

 

 幸せな気分に浸っていると背後から、凍てつくような鋭い言葉が私に突き刺さった。

 ・・・私としたことが、あまりにも嬉しすぎてママが近づいてきたのに全く気付かなかったようだ。 

 ゆっくり、ゆっくりと、後ろを振り返ると、

 

 「さっきの離婚がどうとか、どういう事かしら??」

 

 そこには、大変ご立腹であられるママの姿が・・・

 

 「違うんだよママ。 今のは悲しい誤解なんだよ?」

 「知らないわ! そんなに私のことが嫌いなら離婚すればいいじゃない!」

 「どうしてそんな悲しいことを言うんだい??」

 「あなたが言ったんでしょ!!」

 「どうして二人とも喧嘩してるの~?」

 

 こんな感じで私は妻と娘と幸せな時間を過ごしていた。(ママとはこの後、デートをしてちゃんと和解したよ)

 

 順風満帆な人生だと思った。

 

 しかし、ことりが大きくなるにつれてだんだん、私の人生がおかしな方向に進んでいくことに気付いていくことになるのだが、この時の私にそれを知る術はなかった。

 

 ~ことり(10歳)~

 

 「ね~ね~、パパ?」

 「どうしたんだい、ことり?」

 

 ことりも10歳か、益々可愛く育ってしまって・・・。

 パパ嬉しいよ・・・。

 

 「女の人は16歳になったら結婚できるんだよね??」

 「そうだよことり。 ことりは物知りで偉いね~。」

 「えへへ♡ ということは、ことりがパパと結婚できるまで、あと6年ってこと??」

 「・・・そうなるね。」

 「えへへ、後6年早くたたないかな~♪」

 

 相変わらず私の脳みそを溶かすほど可愛いことりだが、こんな風に言ってくれるのも、後もう少しなのだろう。

 数年もすれば、ことりにも思春期が訪れ、私はごみのように扱われるのだろう・・・。

 これは、世の中のルール言わば摂理なのだ。

 娘を持った父親が避けては通れぬ道。

 ・・・この先、ことりに「一緒に洗濯しないで」とか「臭い」とか言われた時、果たして私は、無事でいられるだろうか?

 ・・・いっそのこと、エムに目覚めておいた方がダメージはすくないのではないだろうか?

 ・・・・・。

 

 「あなた、どうしたの? ぼーっとして?」

 「ママ・・・今からSMプレイとか言うのをしてみないか?」

 「・・・・・。」

 

 この後、ママに思い切りビンタをされてしまい、エムになる機会は失われてしまった。

 ・・・だが、この先ことりに何と言われようが私のことりに対する愛は変わらない。

 乗り越えてみせるさ、きっと。

 

 ~ことり(14歳)~

 

 「ねえ、パパ・・・。」

 「どうしたんだい、ことり?」

 「そ、その// 後二年だね?」

 「ん? 何がだい?」

 「そ、その・・・パパと結婚できるまで// 恥ずかしいから言わせないでよね//」

 「それはすまなかったね。それにしても、後2年・・・か・・・。」

 

 相変わらず青天井に可愛くなっていくことりだが、不可解な点がある。

 

 ことりが、ずっと可愛いのだ。

 

 ・・・すまない、言葉足らずだったね。

 要は、ことりに、いわゆる思春期、反抗期が全く訪れないのだ。

 それどころか、私への接触は増える一方・・・。

 当然、飛び上がるほど嬉しいのだが、流石にこの年になって父親離れをしないことりに違和感を覚えてしょうがないのだ。

 ことりは、思春期になる時期が他に比べて遅いのだろうか?

 しかし高坂さんのところは、早くもお父さんが長女からゴミのような扱いを受けていると聞くし・・・。

 ・・・う~む。

 

 「ちょ、ちょっとパパ? 聞いてるの? む、無視しないでよね!」

 「おっと、すまないね。ことりが可愛いことを言ってくるからパパ、頭がフリーズしちゃってたよ、ははは。」

 「か、可愛い// ふ、ふん! じゃあしょうがないよね!」

 

 後から分かったことだが、この微妙にツンデレっぽく振舞うことりのツンの部分が世に言う反抗期だったらしい。

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 さて、前置きが長くなってしまって申し訳なかったね。

 ここまでで、ことりが凄く・・・凄く可愛いことが伝わったと思う。

 だが、ここからが問題なんだ・・・。

 何がって?

 ・・・うむ、説明すると難しいし、長くなるから実際に何があったかをまずは聞いてほしい。

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

~第一話 うちの娘が可愛いすぎる~

 

~ことり(16歳)※現在~

 

 「えへへ、パパ? やっとことり16歳になったよ♪ これでその、結婚できるね//」

 「・・・・あぁ、もうことりも16歳になったのか、いつの間にかこんなに大きくなってしまって・・・。」

 「うん♪ パパが大事に育ててくれたからね♪」

 

 いったい、ことりの思春期はどこに行ったのだろう?

 結局、純粋無垢の天使のまま16歳になってしまったぞ?

 しかし、流石にこの年になって父親離れしないのはまずいのでは?

 ・・・高坂さんのところのお父さんは、次女からもごみのような扱いを受け始めたというのに・・・。

 もしかしたらこれから思春期が来るかもしれないが・・・

 

 さらには、それとは別に最近私を悩ませる悩みが増えている、

 

 それは

 

 「あなた? 相変わらずことりと仲良くしてるわね? 私よりことりの方が可愛いかしら?」

 「だめだよ、ママ! パパだって若くてピチピチな女性が好きに決まってるんだから!ことりに構いたくなるのは自然なことなの!」

 「ははは、ことり。そんなことないぞ~、パパはママみたいな熟女も全然オーケーさ。」

 「そ、そんな・・・。」

 「・・・あなた、もしかして私に喧嘩を売っているのかしら??」

 

 最近、二人がよく喧嘩をするのだ・・・。

 しかもなぜかママは私に当たりがきついのだ。

 そんなママからことりが私を守って、それを見たママが余計に怒るという、負の連鎖が続いているのだ。

 ・・・どうしてこうなってしまったんだ。

 私は、二人ともを愛しているというのに・・・。

 

 「ということなんですよ、どう思いますか、高坂さん?」

 

 ここは、とある居酒屋。

 この店は個人店であり、そこまで大きいというわけではないが、静かで落ち着きがあり、お気に入りの店だ。

 なにより、ここの食事がうまいのだ。

 うまい食事に、酒を飲んでいるこの時間が最近の私の至福の時なのだ。

 最近の家では、ことりとお母さんがギスギスしており、落ち着くことができないのだ。

 だからこそ、この時間が心地良い・・・。

 今日は、その居酒屋に昔から付き合いのある高坂さんのところのお父さんを呼んで、最近の私の悩みを聞いてもらおうと思ったのだ。

 娘を二人も持っている高坂さんならきっと良いアドバイスをくれるだろう。

 そう、考えていたのだが・・・

 

 「お前は、俺に自慢をするためにここに呼んだのか?」

 「・・・どうして怒っているのですか?」

 

 私の最近の悩みを包み隠さず話したのだが、なぜか高坂さんは怒りだしてしまった。

 ・・・何か、怒らすようなことを言ってしまったのだろうか?

 ・・・ふむ、まったく分からない。

 

 「俺なんて、俺なんて・・・最近、妻と娘から加齢臭がきついから近づくなだ、洗濯は別だの風呂は最後だの、連係して俺をこけのように扱い、散々だっていうのに!!」

 

 しまいには、高坂さんは泣きながらそんなことを言ってきた。

 だが、それは勘違いだ、高坂さんの誤解を解いてあげなくては。

 

 「落ち着いてください高坂さん。素晴らしいではありませんか。それは世間一般的な父親としての扱いそのものです。

 私なんて、娘のことりは、私と結婚するだの、お風呂は未だに一緒に入ってくるし、洗濯だって一緒に洗っている・・・。

 さらには、妻との関係もよくなく、ギスギスしている。一度デートをすれば、しばらく機嫌はよくなるものの、それが精一杯・・・。

 それに比べ、聞いていれば高坂さんの家では、娘さんと奥さんが仲が良いように聞こえます。

 まったく、私は自分が恥ずかしい・・・父親失格だ。」

 

 私が、自虐的にそう語ると高坂さんは、信じられないように私を見て

 

 「お前・・・それ、全国の父親に言ったら石投げられるぞ?」

 「・・・なぜ石を?」

  

 今の私の発言に石を投げられるような要因があったのだろうか?

 ・・・最近、分からないことが多いものだ。

 私ももっと勉強をする必要があるのかもしれない。

 

 「というか分からないな・・・、お前は娘と奥さんから嫌われたいのか?」

 「何を言っているのですか? そんなわけないでしょう、馬鹿なんですか?

 私は、娘と妻を愛しています。

私はあくまで、一般的な家庭の父親と異なる現状下にあることに不安を覚えているだけです。」

 「お前な・・・まじでいつか誰かから刺されるぞ?」

 

 はっ、私ともあろうものが、つい熱くなってしまった。

 高坂さんにも失礼なことを言ってしまった。

 

 「申し訳ありません・・・かっとなってしまってしまいました。」

 「はぁ・・・もういいよ。お前のそういうところはもう慣れてるからな。」

 「ありがとうございます・・・、流石は立派な父親をされているだけのことはありますね。」

 「・・・やっぱり一回くらい殴っておこうか。」

 

 結局、高坂さんとの飲みでは現状を解決させることができる鍵を手に入れることができなかった。

 やはり、これは自力で何とかしろという神様からの試練なのかもしれない。

 

 ・・・ふ、面白い。

 その試練、この私が甘んじて受け入れよう。

 

 そうして私は、愛しの二人が待つ家の扉を開けるのだった。

 

つづく

 




というわけで第一話でした。

第二話を書くかは分かりませんが、書くことがあれば次話でお会いしましょう!
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