「は、離してください!!」
その日、私は窮地に陥っていて、大きな声で拒絶していた。今現在、私は知らない男の人に引っ張られていて、それに抵抗している状態。周りの人は助けてくれる様子はない。
事の発端は数分前。今日は紗夜さんと一緒に楽器店巡りをする約束をしていて、私はリサ姉さんコーディネートの服装を身に纏い、待ち合わせの時間より少し早めにきた。先輩である紗夜さんを待たせるのは悪いよね――と、思って早めに来たのだけれど、それが悪い方向に出てしまった。
「ねえ、そこの子ー。暇なら俺と遊ばない?」
「……待ち合わせしているので、結構です」
と、どこからどう見てもチャラチャラしている男の人(見た目からして大学生ぐらい?)が、笑みを浮かべて私に声をかけてきた。でも、待ち合わせしているのは事実なのでお断りした。なのに、笑みを浮かべて私の手を取って
「そんなこと言ってないでさー。楽しいことしようぜー」
と、私を引っ張る手に力が入る男の人。男性と女性の力差はかなりあるので、引きずられていくような形で、ズルズルと男の行こうとする方向へ連れていかれている。大きな声で離してと訴える。周囲の人は何だろうと見ているだけで助けてくれない。
こ、怖い。どこに連れていかれるの?私何されるの?そんな恐怖が私を支配する。助けて。姉さん――
「私の連れに何をしているのですか?」
「!さ、紗夜さん!!」
もうダメかと思った時、私の後ろから紗夜さんの声がした。振り返れば、冷めた視線で男の人を睨みつけている、私服姿の紗夜さんが立っていた。紗夜さんが来てくれた事にホッとした私の目には涙が浮かぶ。
「ああ?……なんだそこの子も可愛いねぇ。二人とも俺と遊ぶ?」
「……」
と、男の人が紗夜さんを見て笑みを浮かべて話しかけていた。紗夜さんは黙って男の人を見ている。さ、紗夜さん?
「なんだぁ?急に怖気づいちゃったかぁ?まあいいや。一緒に楽しもうさっ!」
と、紗夜さんにまで魔の手を伸ばそうとする男の人。ダメ!!紗夜さんまで巻き込みたくな――
「はい、そこまで」
「ああ゛!?なんだ……よ?」
と、私の背後から声が聞こえて、私の手を握ったまま男の人と私が振り向けば、そこには満面の笑みを浮かべた男性の警察官が立っていた。も、もしかして紗夜さん。警察の人が男の人の後ろに来るの待っていたんですか?
「ドーモ、ナンパシ=サン。ケイサツです」
「ドーモ、ケイサツ=サン。ナンパシです?」
と、男性の警察官が私を連れていこうとした男の人の左手をとって、
「交番が近いってのに、嫌がる女の子を無理矢理連れていこうとするだなんて……大した度胸だな」
「え゛……」
呆れた表情の警察官の言葉に、絶句する男の人。私も驚いて周囲を見れば、道の反対側に交番があった。男の人から私の手を開放してくれた警察官は、男の人の首根っこを捕まえながら連行していった。それを見た私はホッとしたあまり、その場にへたり込んでしまった。
「華那さん!」
「あ……紗夜さん」
駆け寄ってきた紗夜さんが私を抱きしめてきた。紗夜さんは私を抱きしめたまま
「大丈夫ですか!?なにもされていませんか!?」
「……かった……」
「華那さん?」
「こわ……かった……です……」
紗夜さんに抱きしめられ、ホッとした私は泣いてしまった。だって、本当にもう二度と戻って来られなくなるんじゃないかって不安になったから。どうなるか不安だった。もしもの事を考えたら、恐怖で体の震えが止まらない。そんな私を優しく撫でてくれる紗夜さんは、優しい声色で
「華那さん、もう大丈夫です。大丈夫ですから」
「グスッ……紗夜さん……」
と、紗夜さんの腕の中で泣く私。そんな状況下で女性警官の方が声をかけてきた。
「二人とも大丈夫かな?ちょっとお話し聞きたいんだけど……いい?」
「グスッ……だいじょぶ……です」
紗夜さんに抱きしめられながらそう答えた私は、紗夜さんにもうだいじょぶと伝えて立ち上がる。なんでも、一応調書作成するとの事で、被害者である私の話しを聞きたいとの事らしい。
「まあ、犯罪行為手前だから、警告で終わるんだよねぇ……一回刑務所に入れて根性叩き直したほうがいいと思うんだけどねえ」
「あ、アハハ……」
と、警察官なのにかなり物騒な発言をする女性警察官の方。交番内では私を連れていこうとした男の人が説教受けているので、外で調書を取る事になった。紗夜さんは歩いて交番に向かう際、私の肩を抱き寄せて、私を安心させるように一緒に来てくれた。
調書の作成には結構時間かかってしまった。時間にして一時間半ぐらいかな?途中、あのナンパ師さん(女性警察官の方からそう言うように説得させられた)の彼女らしき人物が来て、修羅場になっていたみたいだけれど、紗夜さんから「華那さんの
調書終了後は、紗夜さんが気を使って家に帰る事を進めてくれたのだけれど、Roseliaの活動に、学校の風紀委員等、忙しい紗夜さんの大切な時間を無駄にする訳にはいかないから、私はそれを断って当初の予定通りに楽器店に向かいましょうと駄々をこねた。
それを聞いた紗夜さんは少し困った表情で考えていたけれど、私の想いを理解してくれたのか「無理は禁物ですよ」と注意を私にして、楽器店へと向かう事を許してくれた。
「紗夜さん、ごめんなさい。私のせいで時間無駄になって……」
当初の予定よりかなり遅くなったけれど、私と紗夜さんは楽器店へ向かっていた道中に私は紗夜さんに謝る。本当ならもう楽器店で紗夜さんから色々と話を聞きながら、ギター用品を買う予定だったから。
「華那さんが謝る必要はないですよ。私が早く来ていれば……」
と、歩く足を止め、俯く紗夜さん。それを見た私は慌てて
「い、いや紗夜さんは悪くないです!私が勝手に早く来たのが悪いんです!」
「ですが……やはり遅れた私が悪いです。華那さんを怖い目に合わせてしまったので……」
自分のせいと言い張る紗夜さんと、紗夜さんのせいじゃないと言い張る私。しばらく沈黙の後、二人して顔を見合わせて笑いあう。
「フフッ……なら二人とも悪いでいいですか?」
「はいっ!」
笑みを浮かべてそう答えた私は、紗夜さんと音楽の話しをしながら一件目の江戸川楽器店へ向かうと、店の前になぜか姉さんが息を切らせて立っていた。私はどうして姉さんがここにいるのか不思議に思いながら声をかけた。
「あれ?姉さん」
「!……華那!」
「わぷっ!?」
と、私の姿を見て抱きしめてくる姉さん。え、ええ?なにがどうなってるの!?
「変な事されていない?怪我はないかしら?」
と、私の頭を撫でながら聞いてくる姉さん。え、え、ええ?な、なんで姉さんがさっきの事知っているの!?どこかで見ていたの?
「あ、私が連絡しておきました」
「紗夜さんー!?」
と、あっけらかんと答える紗夜さんに、私は悲鳴にも似た声を上げるしかなかった。姉さんに心配かけたくなかったんですけどー!?そう心の中で叫びつつ、姉さんにだいじょぶだよと伝えるけれど、姉さんは一向に私を放そうとしてくれない。逆に、私を抱きしめる力が強くなった。
「紗夜から連絡来て、華那が怖がっていたと聞いたら、いてもたってもいられなくなったのよ……」
「……ごめんね。心配かけて」
私は姉さんの腕の中で謝る。心配かけたのは謝るから、そろそろ放してくれると嬉しいのだけれど!?なんか通行人の方々からも暖かい目で見られている気がするんだけど!?それに、紗夜さんを待たせるのも悪いよ!?
「湊さん。そろそろ華那さんを放してあげたほうが良いかと」
「……そうね。華那、辛かったら言うのよ?」
と、紗夜さんが助け舟を出してくれた。た、助かった。そう思った私に、心配そうな表情を浮かべながら見る姉さん。私は頷きながらきちんと伝えることを約束する。姉さん、私いなくなったら本当にだいじょぶかな……。妹としては心配してくれるのは嬉しいのだけれど、過保護なのもちょっと心配です……。
「湊さんも合流しましたし、三人で入りましょう」
「そうね……ところで紗夜」
「はい?」
店に入ろうと提案する紗夜さんに同意した姉さんだったけれど、何か不満でもあるみたいで、腕を組んで紗夜さんを呼び止めた。どうしたのだろうかと思いながら二人を見る。あ、紗夜さん困惑顔だ。
「華那だけ名前呼びで、私を名前で呼ばないのは何故かしら?」
「え……」
「あ……」
首を傾げる姉さんの言葉に私は驚きの声を。紗夜さんはそう言えばといったような声を上げた。確かに。私達姉妹はどっちも“湊”なわけで、姉さんだけ湊と呼ぶのは不自然というか、不公平な感じをうけなくもないよね。というか、外で「湊さん」と呼ばれたら、二人して返事しちゃうよね。
「それとも、紗夜にとって私はその程度の相手という事かしら?」
「そ、そんなわけありません!湊さんは私にとって大切なバンドメンバーです!」
と、二人して一部だけ聞いたら勘違いしそうな会話をしているのだけれど……妹としては姉さん達の会話力が心配です。
「そう。……なら、私の事も名前で呼べるわよね?」
「はい……今後は友希那さんと呼ばせてもらいます」
「ええ。それでいいわ」
少し困惑した表情で言う紗夜さんに満足気に微笑む姉さん。なんで今この瞬間にこのやり取りする必要あったのだろうかと疑問に思う私だったけれど、いつまでも店の前にいる訳にはいかないので、二人に催促して店に入った。
店に入り、私はさっそく紗夜さんとギター用品の前でこうでもないああでもないと話す。姉さんは後ろで機材を見ながらそれを聞いていた。
「紗夜さん。このエフェクターなんですけど……」
「これですか……これは華那さんの目指しているギタリストが使用しているのは……確かディストーションタイプでしたね。これはフランジャーと言ってうねりを強くするサウンドなので、これは使わないと思いますよ」
「なるほど」
結構専門性の高い会話をしていく私と紗夜さん。エフェクターの種類も色々あって、私の求める音に近いのはどれか――やら、複数のエフェクターをつなげるにはどうすればいいかなど、話し合っていく。姉さんは後ろで黙ってその会話を聞いているのだけれど、退屈じゃないのかなと思い聞いてみると
「退屈ではないわよ。紗夜と華那がここまでしっかりギターについて学んでいる事を知る事ができて、Roseliaのメンバーとして、姉として誇らしいわ」
「みな……友希那さん」
「姉さん……恥ずかしいよ」
『湊さん』と言いかけた紗夜さんが慌てながらも、姉さんの名前を口にしながら照れていた。私も顔真っ赤にして照れてしまった。姉さんって、たまに無自覚でこう……私が照れるような事をサラリと言ってしまうのだからズルい。
そんな会話をしながら店内を回る。この江戸川楽器店はギターの種類も多く、私使っているエピフォンの黒いギター(中古品)もここで買ったんだよね。中古品だったけれど、きちんと整備されていて、いい音をしているからお気に入り。
時々持ってきては、整備してもらっているのだけれど、最近は姉さんと一緒にライブする事が無くなったから、部屋で使う程度なので整備は自分で終わらせているのが現状なんだよね。
そんな事を考えながら紗夜さんと姉さんと一度分かれて、店内に飾られているギターを見て回る。ギブソンにヤマハに、ESP、フェンダー、シャーベル……本当、国内外の有名どころから一般認知度の低いメーカーまで揃っているのが凄いよね。
そんな時だった。ふと上に飾られているギターを見るために視線を上にした時だった。透明ケースに入れられて、そう簡単に盗まれない位置に置かれて、厳重に管理されている
「え……嘘……」
そのギターを見て私は
このギター……弾きたい。ううん。持ってみたい。弾けなくていい。触らせてもらえるだけでもいいから、店員さんに相談してみようかな。
「このギター……私のギターとはまた違う青色ですね」
と、いつの間にか私の隣にいた紗夜さんが腕を組んで私が見ていたギターを見ていた。あ、あれ?い、いつの間に隣にいたんですか?
「何度も声をかけたのですが、そのギターを真剣に見ていたので隣に立って気付くのを待っていただけです」
「ご、ごめんなさい」
「謝らなくていいですよ。ですが、このギターは?」
謝る私に優しく微笑んでから聞いてくる紗夜さん。えっと……このギターは私の尊敬しているギタリストのシグネチャー・モデル――そのギタリストの名前を冠したギターなんです。しかもこれ、私が欲しい
「!あの人のギターという事ですか!?」
「シグネチャー・モデルなので、あの人のギターと同じ型という表現の方が合っているかもしれませんが……」
と、私の説明に驚く紗夜さんにきちんと注意を入れてから私はカウンターへ向かう。そこに女性店員さんがいたので、あのギターについて尋ねてみると
「あー、あのギターはね、店長の趣味なんだよねぇ。ちょっと待ってて。どうせ暇してる店長呼んでくるから」
と、裏に行ってしまった。しばらくすると店長らしき男性が出てきた。あれ?この人、何度かライブハウスで見た事がある気がするのだけど気のせいだよね?
「あー、君かな?あのシグネチャー・モデルのギターについて聞きたいって子は?」
「はい!持たせて頂く事ってできるかな……と思いまして」
「え?弾かないの?」
私の言葉に驚く店長さん。いや、だって、人のギターですし、何より本物のシグネチャー・モデルなら、大切にしないといけないですから。いや、ギターは弾いてこそなのは分かっていますよ?でも、恐れ多くて弾けないです。と伝えると店長さんは笑い出した。
「ハハッ!君みたいな子は初めてだよ!うん、いいよ。持つだけならいくらでも構わないよ!ちょっと待ってな。今取るから」
「あ……ありがとうございます!!」
「いいよ、気にしなくて」
頭を下げる私に店長さんは笑顔でそう言うと、一度裏に戻って脚立を持って戻ってきた。「ついてきなよ」と言われて、店長さんの後ろを歩いてついていく。紗夜さんと姉さんも合流してギターが展示してあるコーナーへ戻る。
店長さんは慣れた様子で脚立を組み立てて、シグネチャー・モデルのギターを保護している透明ケースを外して、ギターを持って降りてきた。近くで見るとギターが輝いているような錯覚すら覚えたけれど、きっと光の反射だよね。というか私の思い込みかな?
「はい、これがレスポールDC、アクアブルーだよ」
私に渡しながら説明してくれる店長さん。なんでも、たまたま知り合いの楽器を扱っている業者さんから購入したものだそうで、ナンバリングが入っていて、数百本限定販売の貴重なギターだそうだ。
え、そこまで知らなかったんだけど……。というか、そんなギターを私持ってよかったんですか!?
「いいよいいよ。君の隣にいるRoseliaのボーカル、湊友希那ちゃんの妹さんの湊華那ちゃんだろ?何回かお姉さんと一緒にライブで演奏してたよね?」
「あ、はい。姉さんボーカルで、私がギターやっていました」
と、答える。どうやら店長さん、私と姉さんがライブしていた時に何度か来てくれていたみたいで、Roseliaのライブも見てくれたそうで、Roseliaならメジャー行けると褒めてくれていた。結構ライブに足を運んでいるみたいで、今の若い子がどんな音楽するか楽しみにしているそうだ。
「Roselia結成する前に二人でやってたライブ見た時に、ギタープレイがあのギタリストを意識したプレイだったのと、自分の色を前面に出しているのに驚いたからね。今後も頑張ってくれよー。おっちゃん期待してるしさ!」
「あ、ありがとうございます」
店長さんと会話をしながらギターのボディを見る。うわっ、波のさざめきを想像させるようなカラーリング。あ、ピックアップって、こうなっているんだ。ああ、名前が、あの人の名前が入っているよ!!ほら、姉さんも見て、見て!!
「華那……興奮するのはいいのだけれど、少し冷静になりなさい」
「友希那さん……多分無理だと思いますよ……」
と、呆れた様子の姉さんと紗夜さん。あ、ご、ごめんなさい。でも、あの人が使っているギターと同じ型のギターで、しかも数量限定販売されたギターだよ!?興奮しちゃダメって言う方が無茶な話しだと思わない!?
「そうね。華那が喜んでいるのならそれ以上は言わないわ」
「そうですね。しかし、このギターもし買うとなるといくら位するものなのでしょう?」
そう言いながら微笑みを浮かべる姉さんと、腕を組んで首を傾げる紗夜さん。確かに。数量限定となるとかなりの高額になりそうな気が……
「そうだねー……オークションに出したら三桁行くかもねー。ナンバー一桁台だし」
「「「三桁!!??」」」
店長があっけらかんとした様子で答えてくれたのだけれど、想像以上の金額に三人して驚く。ギターを落とさなかったけれど、持っている手が震える。三桁三桁三桁……今しているバイト代、何年分だろう。
「本当に弾かなくていいのかい?」
「はい!店長さんの貴重なギターに、傷つけたくないですから。あ……最後に一つだけいいですか?」
しばらく会話しながらギターを持っていた私は、最後にお願いをしてみようと思って店長さんに聞いてみる。店長さんが「なんだい?」と聞いてきたのでお願いしてみる。
「ギター持っているところ写真に撮ってもいいですか?」
「……ふふっ。アハハっ!!!!いいよいいよ!そのぐらい気軽に撮りなよ!!」
私のお願いに驚いた様子の店長さんだったけれど、盛大に笑いながら許可をくれた。どうやら、もっと違う事をお願いされるのだろうかと思っていたみたいだけれど、なんだろうね?
「あ、ありがとうございます!」
お礼を言った後、姉さんにお願いしてスマホで何枚か写真を撮ってもらった。一枚一枚ポーズを変えて――。店長さんにお礼を言いながらギターを返した際に
「また、持ちたくなったら気軽に声かけてくれていいよ。華那ちゃんなら、忙しくてもすぐに用意してあげるよ!」
「あ……ありがとうございます!!」
「良かったわね、華那」
「良かったですね、華那さん」
「うん!」
まさかまさかの店長さんの言葉に、私は一瞬理解できなかった。理解した瞬間すぐに頭を下げてお礼を言う。店長さんはそんな私を見て笑っていた。その後、私と紗夜さんはギター用品を買って店を出た。
江戸川楽器店を出た後、私達はちょうど昼食の時間だったので、近くのファストフード店に入ったのだけれど、紗夜さんがいつも通りポテト山盛りに注文しているのを見て、姉さんと私はヒソヒソ声で
「流石は紗夜さんだね」
「そうね」
というやり取りをするのだった。尚、紗夜さんがポテトのお替りをしに行ったので、二人して驚いたのは日菜先輩には言わないどこう。紗夜さんの名誉のためにも……。