読者の皆さん「そんな奴いるのかよ(笑)」
シリアスさん「うちの
読者の皆さん「あっ……(察し」
???「作者、許されません」
???「はい、そう(詐欺だという)いった声もあると思いますけれど、これは仕方がないでしょうねー」
シリアスさん&読者の皆さん「どちらさまで!?」
作者「あっ、やっぱり許されないんですか!?」
あたし達Afterglowは、CiRCLEで練習するために集まった。でも、その前に、まりなさんから、来月行う予定である華那の追悼ライブに参加しないかという提案を受けた。
正直に言うと、あたし個人としては参加したい。ただ、他の皆がどういう判断をしているのか分からなくて、保留という形になった。ただ、聞いたところ、ライブの提案をしてきたのはRoseliaとの事で、ポピパは既に参加するらしい。
「じゃあ……練習前に、華那からの最後の手紙読むか?」
「だね……ただ、読んだら練習できない気もしないでもないけど……」
巴の提案に、あたしは頷きながら苦笑いを浮かべて答えた。実際問題。あたし自身、華那の手紙を読んで、涙を我慢できるかなんて分からなかった。それでも、一秒でも早く華那からの手紙を読みたいという思いもあった。
「モカちゃんも、先に読みたいかなぁ……」
「私も先で!」
「わ、わたしも!」
と、全会一致で、練習前に読む事が決まった。今日の練習は諦めた方がいいかもしれない。手紙を取り出した巴は、手紙を一度だけ見てから
「じゃあ……蘭任せた」
「……はぁ!?」
と、あたしに手紙を渡してきた。なんでそうなるの!?アタシに読めって言うの?そう問うと、巴は大きく頷いて
「華那と仲良かったじゃん」
「いや、あたしだけじゃないじゃん!!」
「でもでも~、同じクラスで、色々お世話になったのは蘭だよね~」
「そうだよ蘭!」
「わたしも蘭ちゃんに読んで欲しいかな。きっと、華那ちゃんも蘭ちゃんが読むなら安心すると思うから」
と、何故かあたしに丸投げって訳じゃないけど、読ませようとする皆。いや、皆で順々に読めばいいじゃん……。それに――
「それに?」
あたしの言葉に巴が首を傾げながら、その先を促してきた。あたしは言うべきかどうか悩んだけれど、黙っていると、ただ読みたくないだけじゃないかって思われてしまうかもしれない。……そんな事は、皆ならないんだろうけれど、自分の気持ちを伝えないといけない。そうだよね?華那――
「……読んでる途中で、泣くの我慢できる自信無いし」
「……」
「あ……」
「蘭……」
「蘭ちゃん……」
あたしの発言に、部屋が静まり返る。そうなるのは分かっていたけれど、でも、正直に言って、華那の残した手紙を読んで、泣かないでいられる自信が全くなかった。クラスの皆に宛てた手紙の時だって、他の子達みたいに抱き合って泣くような事は無かったけれど、涙が零れ落ちていたから。
「そうだよ……な。じゃあ……順々に読んで行こうぜ」
「さんせーい」
「だね」
「うん。そうしよう。順番はどうしよっか」
皆、あたしの発言に納得してくれて、順番の話しにスムーズに移行できた。順番は今、手紙を持っている巴から時計回りに読みまわしていけばいいとなって、あたしが読むのは最後になった。
皆で輪を作るように座って、華那からの手紙を読んでいく。最初に読んだ巴が、途中から涙流して、左腕でその涙を拭いながら読んでいた。その後のモカに渡って、平静な表情をしていたモカだったけど、読んでいる最中、手が震えていて、最後の方は巴と同じように涙を流していた。
ひまりも、つぐも読みだしたら泣きだしてしまって、二人ともまともに読めたかどうか……。で、ついにあたしの番になった。読むのは怖い。なんて書いてあるのか……。意を決して、つぐから手紙を受け取って、手紙に目をやる――
Afterglowのみんなへ
手紙。無事に届いたかな?いつ、この手紙を読んでいるかは分からないけれど、これを読んでいるって事は、無事に届いたって事だと信じてます。
で、なんだけど……。偉そうに「諦めない」「だいじょぶ」って、言っていたのに、皆と一緒に過ごす事が出来なくなってごめん。きっと、優しい皆の事だから、私の事を想って悲しんでくれていると思うんだ。
でもね……皆は“今を生きている”。まだ、Afterglowっていうバンドの“いつもどおり”は壊れていないんだよ?友達として、外から皆の事見ていたけれど、本当に仲の良い幼馴染って、高校からの付き合いの私でも分かるぐらい、大切な繋がりがみんな持っていた。
そういう繋がりって、本当に大切だし、そう簡単にできる物じゃないんだよ。私も仲良くしてもらっていたけれど、やっぱり皆の持っている繋がりの中に入る事は出来なかった。だって、その繋がりって、皆……五人だけのものなんだもん。
だからね……その五人だからこそ出来る“いつもどおり”を大切にしてね。その“いつも通り”が、Afterglowの強みだから。時にはぶつかり合う事や、乗り越えられるのかな?って、不安になるような困難にぶつかる事もあると思う。
でもね……五人ならその困難も絶対に乗り越えられる。私は信じてるよ。だからね、ずっと、私の事を想って悲しんでいたら怒るからね!「いつまでもクヨクヨしてんじゃないよ!」って。
さっきも書いたけれど、、皆は“今を生きている”んだよ。私は、もう過去になっちゃったけれど、皆の旅路はこれからなんだよ。だから、辛いかもしれないし、悲しんでいるかもしれないけれど、一歩……ううん。半歩でも前に進んで。楽しい事、悲しい事、嬉しい事……たくさん経験して、皆で最後は笑い合って欲しい。
それで、全部終わった時に、私に皆の旅路で起きた事聞かせてくれると嬉しいな。だからね、さよならは言わないよ。みんな、また会おうね。
「……バカだよ……華那。辛かった……はずなのに……あたし達の……心配してさ……」
あたしは読んでいる途中から泣いていたけれど、読み終えてからそう震える声で、ここにはいない華那へと言葉を紡ぐ。どれだけ苦しかっただろうか。生きたかっただろうか。今となってはあたし達が知る事は出来ない……。でも、華那の気持ちは確かにあたし達に届いた。
「……皆……華那に届けよう。あたし達の音を」
「ああ……そうだな……届けようぜ、アタシ達の音をさ!!」
「そう……だね……モカちゃんも全力で届けちゃうよ」
「……うん、うん!!」
「やろう……華那ちゃんに、わたし達、大丈夫だよって、音楽で届けよう!」
あたしの発言に皆、賛同してくれた。華那……あたし……華那に出会えてよかったって本当に思っているよ。もし、出会えていなかったら、きっと、中学時代と同じようにクラスでひとりぼっちだったと思うし、なにより……皆とぶつかって孤独になっていたかもしれない。だから――
「よーし!!皆の気持ち一つになったところでいつものやっとこう!エイエイエオー!!……って、私だけ!?」
「ひまり、お前、早過ぎんだよ。アタシたちが合わせるタイミングなくやるなよな」
「そうそう。一息入れてくれないと合わせられないよー?」
「あ、あははは……」
ひまりがいつも通り、一人で盛り上がって、皆で笑い合う。いつも通りのあたし達の姿だ。華那……見ていてね。あたし達の音楽、必ず届けるから。
『もう……蘭ちゃん、だいじょぶだよ。十分……気持ち届いてるよ』
ふと、そんな声が聞こえた気がした。いや、きっとこれは、あたしがそうであって欲しいという願望が生み出した幻聴だと思う。でも、華那ならそう言いそうだ。小さく笑みを浮かべてから、あたしは皆にある提案をする。
「今度のライブ。カバーしたい楽曲があるんだけど……」
「おっ、珍しいな、蘭がカバーしたい楽曲言い出すだなんて」
「これは……事件ですなぁ……明日は吹雪かもー」
「モカっ!」
茶化すモカを追いかけるあたし。それを見てみんなが笑う。ほんっとうにモカはいつも通り過ぎてっ、腹が立つ。でも、悪い気はしない。モカとの追いかけっこを中断し、いったん呼吸を整えてから、改めて楽曲について話す。
「次のライブ……『MEMORIA』か『ARIGATO』を演奏したい――」
華那ちーがいなくなってから、もう一週間が過ぎた。おねーちゃんは、数日は落ち込んでいたように見えたけれど、ここ二日は前と同じようにRoseliaで練習をして、いつも通りに振舞っていた。なんで、いつも通り振る舞えるの?華那ちんと仲良くなかったの?そう、思ってしまう。
確かに、あたしもそんなに華那ちーとすっごく仲が良かったのかって聞かれたら、そうじゃなかったかもしれない。でも……それでも、華那ちーの事、あたしは好きだった。なのに……皆、華那ちーの事忘れたいの?って、暗い感情があたしの中で渦巻いていた。
みんな……あれだけ仲良かったのに……なんでなの?その答えが出ないまま、あたしは事務所に来ていた。でも、いつも通りに振舞えるわけがなく、口数も少なくて、今も休憩中に一人膝を抱えて座り込んでいた。
「日菜ちゃん……大丈夫?」
「千聖ちゃん……あたし……どうしたらいいか分かんない……なんで、皆、普段通りに過ごせるの?華那ちーと仲良くなかったって事なの?」
「それは――」
膝に顔を埋め、静かに涙を流す。ずっと悲しんでちゃいけないのは分かってる。でも、あたしは皆みたいにすぐに気持ち切り替えられないよ……。
「日菜ちゃん……。日菜ちゃんの気持ちは分かる――だ、なんて言えないわ。だって、私は日菜ちゃんじゃないから」
「千聖ちゃん……」
あたしの背中を優しく撫でてながら、優しい口調で千聖ちゃんがそう言ってきた。そんな千聖ちゃんは一通の手紙を取り出して
「これ、日菜ちゃんに。私達はもう読んだから」
「これは……?」
そう、寂しそうな笑みを浮かべて、あたしにその手紙を渡してきた。みんな読んだって……誰からの手紙――そう聞こうとしたら、千聖ちゃんは顔を上げて、遠い目をして答えてくれた。あたしが想像もしなかった送り主の名前を――
「華那ちゃんから、私達、パスパレに宛てた最後の手紙よ」
「華那ちー……から?」
千聖ちゃんの言葉にあたしは思考が止まりかけた。だって、華那ちー、あれだけ苦しかったはずなのに、手紙残すなんて無理だったはず。なのに、あたしの手の中にある手紙は華那ちーからだと言う。皆の顔を見る。皆、あたしの中にある手紙をじっと見ていた。彩ちゃんと麻弥ちゃんは泣いていて、イブちゃんは泣くのを我慢していた。
「……」
あたしは皆の様子を見て、この手紙が華那ちーからであると信じて、震える手で綺麗に折りたたまれていた手紙を広げて読み始めた。
パスパレの皆さんへ
この手紙が届いている頃、皆さんは次のイベントか収録に向けて練習中だと思います。
それと同時に、私、湊華那がいなくなっている頃かと思います。
入院中、色々と励ましてくださり、ありがとうございました。しかも、私の大好きな声優アーティストさんのサイン色紙まで貰って来ていただいたのに、このような結果になってしまいごめんなさい。
優しい皆さんの事だから、怒ってはいないと思います。その代わり、私がいなくなった事に悲しんでくれていると思います。パスパレのファンの人がその事を知ったら、怒りそうな気がします。そんな事は無いと思いますけど――ね。
過去になってしまった私の事で悲しんでくれるのは、正直に言って嬉しいです。でも、パスパレの皆さんは、アイドルなんです。今を生きているんです。
ステージに立てば、会場にいる人達を――女優としてドラマや映画に出るなら、画面の向こうにいる人達を――機材サポートなら、それを使う人達を笑顔にするのが、パスパレの皆さんがやらなくちゃいけない事なんです。いえ、パスパレの皆さんにしかできない事なんです。
私みたいな一般人に言われなくても分かっていると思います。だから、パスパレの皆さんなら、きっと、この手紙を読んでいる頃には、前を向いて、ステージに立てば笑顔を浮かべて、会場にいる人達を笑顔にしていると信じています。
最後になりますが、皆さんに出会えて本当に幸せでした。いつか、こっちに来た時に、皆さんのお話し聞かせてくださいね?その日まで私、向こうで皆さんの活躍を願ってます。また会う日まで……。
「ひっく……ぐすっ……か……なちー……かなちー……!」
読み終えた私は、涙を流して華那ちーの名前を何度も呟く。なんで、なんで華那ちーはそこまで強くいられたの?あたし……あたし、華那ちーが思っているような強い人間じゃないよ。でも……華那ちー……あたし……頑張るよ。華那ちーが向こうで安心できるように。笑顔でいられるように――
「日菜ちゃん……華那ちゃんの想い……伝わったかしら?」
「うん……うん!」
優しく抱きしめてくれた千聖ちゃんの言葉に、あたしは何度も頷く。辛かったはずなのに、苦しかったはずなのに、
「日菜ちゃんにも、華那ちゃんの想いが伝わったところで、まずは来月の、華那ちゃんの追悼ライブについて話し合いをしましょうか」
と、立ち上がった千聖ちゃんが、唐突にそんな事を言い出したから、あたし達は驚きの声を上げる事しかできなかった。
「え?」
「追悼ライブッスか!?」
「どういう……ことですか?」
「え、え?ち、千聖ちゃん。なにそれ?初めて聞いたんだけど!?」
あたし達の様子に、悪戯が成功した子供のように小さく笑う千聖ちゃん。なんでも、今日。CiRCLEのまりなさんから連絡があったそうで、既にマネージャーとスタッフなどの関係者には参加する方向で調整するように話し合いが終わっているそう。
それを聞いて、彩ちゃんとイブちゃんはやる気満々で、すぐに練習をしようと言い出した。あたしも、区切りって言ったらおかしいかもしれないけれど、前を向くために、華那ちーともう一度お別れする為に、そのライブ全力で楽しまなくっちゃ。うん、その方がルンッってするしね♪
麻弥ちゃんも「ジブンもやる気満々っすよ!」って言っていたから、大丈夫。華那ちー……見ていてね。必ず、あたし達の笑顔そっちで見えるように頑張るよ――
ライブシーンでバンドリ外の楽曲を
-
タイトルだけにすべき
-
歌詞もやっちまえ
-
除外すべき
-
猫猫ばっか言いやがって、犬も可愛いだろ!