RWBYも第8章が始まったので初投稿です。
いろいろと書き直しているので前に読んでくれた方ももう一度付き合ってくれれば幸いです。
さらにシンダーさんの過去も明らかになってしまったので書き直します...
死んで異世界に転生出来ます! それもあなたの好きな作品です! と言われたかどうかは覚えていない。
だが実際に前世の知識や経験があり、その前世の自分が好きなアニメの世界にいるとなると、僕は異世界転生をしたんだろうと推測できる。
しかしながら今の僕は第二の人生を楽しもう、とかハーレムを目指そうというような楽観的な気持ちにはどうしてもなれない。
それもこれも転生先に問題がありすぎた所為だ。
僕の転生した作品は「RWBY」という海外アニメで、ルビィ、ワイス、ブレイク、ヤンの4人の少女がアカデミーに通い、互いに成長しながら悪党やグリムという化け物を退治するハンター(女性の場合はハントレス)を目指すという王道の物語である。
大筋は王道ではあるが、質の高いアクションバトルと緻密な世界観、甘くないシナリオでとても面白かった。
別に世界の方には問題があった訳じゃない。まぁ敵は強大だしちょっとした不幸で死ぬ可能性もあるが、今すぐに世界が滅ぶ可能性があったり、常識が崩壊していたりはしない。(仮に転生するとしたら僕はエロゲ世界にts転生が1番やばいと思う)
転生先のキャラがやばかったわけだが、ここは異世界転生の先駆者に倣って日記でも書きながら自己紹介ならぬ事故紹介とでもしよう。
僕の名前はアダム・トーラス。容姿は赤髪碧眼で原作では仮面を着けているが、今の僕は顔の左半分が隠れるような大きな眼帯をしている。
種族はファウナスという所謂亜人獣人のようなもので頭に赤い角を持っている。これは雄牛の特徴のひとつなので牛のファウナスになるのだろう。
どうしても分かりやすくファンタジー世界で例えるならドワーフとかになるのか?(ドワーフとは違って身長は低くないし、顔も悪くないと思うのだが)
僕の話が続くが、RWBY世界ではオーラというバトル漫画でいう気のようなものと、センブランスという異能があり、アダムのセンブランスは受けた衝撃を自分の攻撃力に変換するものである。
今の僕がそれほど強い訳ではないが、原作での彼の戦闘能力はトップクラスで、射出機構のある日本刀を使い居合を得意とする。ゲームのキャラに例えれば、スタイリッシュな鬼いちゃんで有名なバージルだろう。
それだけだと厨二だけどかっこいいキャラじゃんと思われるかもしれないがこのキャラに転生したのがやばいのには理由がある。
このキャラは原作では悪役として登場し、主人公の1人ブレイク・ベラドンナ(クール系黒髪猫耳娘)の元パートナーとして彼女のストーキングをし、挙げ句の果てには他の主人公の1人であるヤン・シァオロン(活発金髪巨乳娘)の片腕を切断してしまうのだ。
彼はブレイクがヤンのパートナーをしているのを認めず、2人を力で捩じ伏せてブレイクを奪おうとする(百合の間に割り込み隊長)
最終的にはトラウマを抱えながらも2人は互いを支えながら彼にケーキ入刀し(意味深)、アダムは死に、キマシタワーが建った、というのが彼の最期だ。
全世界のヤンブレ派が感動し、僕も放送終了後は片腕を無くしたトラウマを乗り越え、かつてのパートナーを殺したブレイクの悲しみを慰めるヤンの姿に後方親父面をしていたものだった(しみじみ)
しみじみとしている場合ではない。
そうなのだ、このままだと僕はレズカップルの当て馬になって死ぬのだ。
まぁそれはそれで名誉ある気もするが、当然僕は死にたくないし出来れば本編で起こる不幸を少しでも無くしたい。(ていうかヤンの片腕を斬るとかマジあり得ない)
それなら悪役をしなければいいじゃん、と思うかもしれないし僕もそう思うが、そう簡単にいかない事情がある。
アダムやその元パートナーであるブレイクだが、彼女や僕は先述した通りファウナス(獣人)であり、この世界では僕らは差別対象なのだ。
そして僕らは差別撤廃を求めてテロ活動を起こす反政府組織であるホワイトファングに所属しているのだ。このままではブレイクが主人公になれない。
彼女は、パートナーである僕をはじめとするホワイトファング全体が人間に対して非道なテロ行為をするようになったことに反発し、ホワイトファングを抜けハンター養成校であるビーコンアカデミーに入学して、ルビィ達と出会うのだ。
つまり僕が悪役にならないと、もしかすると主人公の1人が不在。最悪知らないやつがチームRWBYに入ってしまう恐れがある。所謂修正力があるとしてもそれだけはファンとしては認めたくない。
現在原作開始まで10年以上あり、僕はホワイトファングに所属(ほぼ内定という形だが)している。だが主導者ギラ・ベラドンナ(ブレイクの父さん)は平和的で抗争も起きず、人を殺すようなことは無い。
ブレイクもまだ7歳なので僕も悪役になる必要は無い。
悪役になる、それはどれだけの悪事をすればなれるのだろうか?
他人の物を盗む? 街を破壊する? そして、人を殺す?
...駄目だ。元日本人の僕にとって殺人は忌避すべきものだし、なによりそこまでいくとメンタル弱者の僕は狂ってしまうという自信がある。
さっきは世界は問題ではなく転生先に問題があると言ったが、多分僕の低メンタルにも問題があると思う(解決することはないが)
まぁ考えても仕方ない部分であるし、今のところ解決策も考えている。今日はもう寝て明日に備えよう。おやすみ。
夢の中彼は仮面を着けた自分と対峙していた。
少年は男の声から必死に耳を背けていた。
「奴らを殺せ! オレを嬲り、奴隷のように扱い、母さんを殺したニンゲンを許すな!」
(駄目だ! 僕はそいつらと同じになってはいけない!)
「そうして逃げ続けるつもりか? 奴らの奴隷のままでいいのか!?」
(そんなわけじゃない! だけど平和的に解決出来るはずのものを壊しちゃいけない!)
「そんな手段でニンゲンは差別を止めるのか?」
少年は反論することが出来なかった。
それに、と男は自分の仮面を取った。その下にあったものは大きな焼印だった。
少年の眼帯も共鳴するように外れ、同じ焼印を晒した。
「オマエのまわりのファウナスは認められてもオマエは奴隷のままだろうな」
「他のファウナスもオマエの素顔を見たら見下してくるんじゃないか?」
(違う! ギラさんもカーリーさんも優しく接してくれた! 僕の居場所も用意してくれた!)
「それで他の者には? その顔を見せられるのか? 見下されない自信がないのか?」
(...きっと分かってくれる...!)
「強がったところで無駄だ、オマエの憎しみも不安もオレと同じ。それを晴らすためには、奴らに復讐するしかない!」
そうしないとオマエは壊れるだろうな、という言葉を背後に僕は体を揺さぶられる感覚に目を覚ました。
「アダム! 起きて!」
目を覚ますと猫耳の天使がいた。あれ? 僕もう壊れたのか? はやくね
「アダム! まだ寝ぼけてるの? 早く起きて!」
「天使に起こしてもらえるなんて光栄だな」
「何言ってるの! 今日はアカデミーの入学式なんだから遅刻しちゃ駄目!」
昨日はこのキャラに転生したことを悲観していたが、幼馴染の家に居候してロリ美少女に起こして貰えるのだから僕はやっぱり恵まれてるな。
「はいはい。了解しました。ブレイクお嬢様」
「む、アダムのくせに生意気」
原作のクールなブレイクも良いが、このブレイクもすごい(語彙消失)
ブレイクの両親であるギラさんもカーリーさんも良い人だし美男美女やし、常に眼帯をした厨二隠キャ少年には肩身が狭くなるねんな。
「アダムはアカデミーが楽しみか?」
「はい、早く色々な人と出会って一緒に学んだり強くなりたいです、ギラさん」
「アダムは賢くて強いから、アカデミーでも1番取れるでしょう」
「カーリーさんの期待に応えるよう頑張ります」
本当に彼らは優しくてファウナスのリーダーとしてだけでなく親としても忙しいのに、僕なんかを拾ってくれて多大なる感謝と恩を感じている。
彼らの為にも今は余計なことを考えるべきじゃない。今はアカデミーの事に集中しよう。
そう、昨日言った解決策とはアカデミーに通うことである。
何言ってんだコイツと思われるかもしれないが、この策は問題を解決してくれるだけでなく他にもいいことづくめなのである。
まず目下の問題はこのままズルズルと過ごしていれば僕もブレイクもホワイトファングに所属する他無いことである。
物語の開始までにはブレイクをビーコンアカデミーに入学させることが必要で、そのとっかかりとして僕がアカデミーに行けば彼女にも入学を勧めることがしやすくなる。
さらにアカデミーに通えば、仲間も出来るし強くもなれる(かもしれない)まさしく一石二鳥とも言える妙手であると言えよう(自画自賛)
不安なのは原作を大きく逸脱する可能性があることだが、これは僕がブレイクの両親に拾われた時点で手遅れだし、これをチャンスに変えるのがアカデミー入学だ。
アカデミーといえばルビィ姉妹は僕が通おうとしている初等アカデミーで戦闘訓練だけではなく武器の製作も習ったらしい。
RWBYといえば、ロマンがある(変態的ともいう)武器が多数登場するのも特徴の1つだ。
例えば、ルビィの武器はボルトアクションライフルと大鎌の2つの機能を持ち、変形までするクレセントローズである。
原作ではアダムはライフルのギミックを持った日本刀を持ってたし、僕もカッコいい武器が持てるのは楽しみだ。
「アダムだけアカデミーなんてずるい!」
「じゃあ帰ってきたら一緒に教科書でも読んで勉強しようか?」
「ホント!? アダム大好き!」
はっ! 意識が飛んでいた。 スタンド攻撃でも受けたか!?
「そろそろ行かないと船に乗り遅れるわよ」
「あっやばい。御馳走様でした、カーリーさん」
「入学式の感想を聞かせてくれよ」
「了解です。行ってきます!」
あぁ本当に平和で彼らは愛すべき人たちだ。これを壊すことは許されない。彼らは絶対に守ってみせる。
その為にも絶対に憎悪に負けるわけにいかない。
☆ ☆ ☆
ギラ・ベラドンナとカーリー・ベラドンナは出て行ったアダムを見ながら話していた。
「本当に良かったのかしら、アダムをアカデミーに行かせるなんて」
「あいつは賢いし強い。だがホワイトファングに所属するには早い。独り立ちできるようになってからだというのは2人で決めたことだ。アダムがアカデミーに行きたいなんて言ったのは丁度よかった」
ベラドンナ夫妻はホワイトファングの活動中に彼を保護した。彼は人間によって母を殺され、シュニーダストカンパニーによって奴隷のように扱われていた。
当初は孤児院に預ける予定だったが、本人がホワイトファングに所属したい、と強く主張したことでそのままベラドンナ夫妻が面倒を見ることになったのであった。
「だけどアカデミーには人間も通っているのよ! 彼が人間を憎んでいるのは知っているでしょう」
「大丈夫だ。あいつは憎しみなんかに負ける男じゃない」
「もし彼が何かあったらすぐに連れ戻しますよ」
当初は彼は人間に復讐するため、ホワイトファングに入りたいのではないかと思っていた。その為、彼がホワイトファングに入り、その復讐心を育てることを2人は反対していた。
しかし、彼は憎しみは争いの連鎖を引き起こすことを理解していて、ファウナスと人との共存のために彼は自分を抑えることも覚悟していた。
その想いに2人は心を動かされ、アダムの義理の親となり彼をホワイトファングの一員として迎えるのだった。
しかし幼い頃からホワイトファングにいることでアダムの価値観が歪み、憎悪に囚われてしまうことを恐れた2人は、本人の希望もありヘイヴンのサンクタムアカデミーに通い、卒業後にホワイトファングに所属することを認めたのだった。
(アダムが人間と向き合い、その上で人間とファウナスの友好を願えるようだったら、彼を俺の後継者として次代のホワイトファングの指導者にするのも良いかもしれない)
彼らはアダムの心の奥底にある憎悪の深さまでは推し量ることは出来なかった。
彼が原作と呼ぶ世界では少年はベラドンナ夫妻に拾われることも、アカデミーに通うことも無かった。
彼はただ人間の悪意によって人格を歪ませ、その憤怒のままに体制の変わったホワイトファングに所属し、人間を殺していった。
そしてブレイクを失ったことで彼女に執着し、周囲に悪意を振り撒き、最後に彼女達によって殺された。
だが、彼は悪役ではあったが決して彼1人が悪いわけではなかった。
彼はただ子供だったのだ。他者の悪意から自分を守るため、同じように憎悪を持っただけの。
もし、彼が子供ではなくて悪意に立ち向かうことを選べばどうなるのか? 彼と同じように憎悪に歪むのか? それとも...
アダムについて容姿とホワイトファング活動中以外の設定が無いので捏造マシマシです。というかファウナス全体の詳しい設定を作者は知らないので、この世界のファウナスは
・メナジェリーという大陸に住む(人間が押し込んだ)
・メナジェリーにはアカデミーなどの施設は無い
・他の大陸にも住んでいるが差別による被害を受けている
・シュニーダストカンパニー(ワイスの家の会社)によって奴隷として働かされている者もいる
ていう設定以外はほぼ捏造です。
次回からは更に捏造、オリキャラが多くなると思いますのでご了承を。
あと作者に文才が無いので誰か代わってください(懇願)