台本形式を進めていたのですが…いろんな葛藤がありまして、戦闘モノは普通にしようと決意しました。
まったくの初心者です。
生温い目で見てやってください。
バキィッ!!!
乾いた音が暗い室内を木霊し、一方通行が振り返る。すると、先程までにかべに向かって手をついて立ち尽くしていた彫刻が動き、一方通行の真後ろに立っていたのだ。
「あぁ?」
能力の発現を認知し、彫刻を見つめながら黙り込む。誰もいない室内での石をするような音、入った直後の皆の視線、帰り際に一方通行が最後に退室する間際まで彫刻を見ていた事…一方通行はこの一連の流れに低く笑い、納得がいったように口を開く。
「なるほどなぁ…スイッチつけててよかったわ…」
両腕が一方通行の能力によってもげてしまった彫刻は、ただ立ち尽くすばかり。だが、その異様な雰囲気はどこか一方通行を憎み、恨んでいるかのようにも見えた。
「一方通行?なんかあったか?結構デカイ音が…うお!?お前でっけえ彫刻の両腕を…俺は弁償しないからな。」
木霊した音に気付き、上条が部屋に入る。
一方通行は半ばやる気なさげに上条に醜い彫刻の素性をかたる。
「そんなことしなくてもいいンだよォ…こいつ、SCPだ。」
「SCP!!?」
一方通行の言葉に驚き、その場で叫ぶ。すると、廊下に出た削板までもが部屋に入ってきた。
「どうしたよ~上条~。あ!…白髪のやつ!お前壊したな!根性で治しとけよ!?俺は知らんぞ。」
何も知らない削板はのんきにそう言って一方通行を指差す。
一方通行は彫刻から視線を離さず、上条と削板に一言「先に言ってろ」といい、部屋のドアを閉めた。
【第二研究所】
同じ頃、ステイルと神裂もまた、SCPであるペスト医師と対峙していた。
「医者である私の言うことは絶対だよ。君たちは病気だ、いち早く治さなくては…」
両手を広げ、服の影からハンドバッグを出現させるペスト医師。
それに合わせるように倒れている死体も起き上がり焦点をステイル達に合わせる。
「神裂、君は手を出さなくていい。僕としては挟み撃ちが怖いからね。後ろで様子見してるのと戦ってくれないか?」
チラリと後ろを伺い、神裂の様子を見るステイル。
神裂もさっきから気づいていたのか鞘を握り、臨戦態勢に入っていた。
「ええ、わかっています。そちらも油断はしないように。」
「ああ、わかっているさ。」
お互い注意をしあい、敵意をそれぞれに向ける。
「反抗的な患者だ…いや、私の担当する患者は皆そうだったか…」
「患者患者と…一体君は何人殺していると思っているんだい?」
「君もそのような事を言うのかい?何故私の理想が理解出来ないのか…」
「ゔぅぅぅ…」
「君たちもそう思うだろう?退院おめでとう。さぁ、不幸な患者がまた一人…みんな手伝ってくれないかい?」
「ゾンビと合わせて6人と言ったところか…後ろに下がるわけにもいかない。最初から全力で行かせてもらう!!」
ステイルは辺りにルーンのカードをばら撒き、魔法陣を展開する!
「魔女狩りの王《イノケンティウス》!」
グオオオォォォッ!!!
雄叫びと共に炎の魔人が現れゾンビを次々に焼き払っていく。
「せっかく完治したというのに…」
ペスト医師はため息を吐きながら距離を取る。
「ステイルも臨戦態勢に入ったようですね…では、そこの影に隠れている者!出て来なさい!」
相対してステイルの背中を守るように立つ神裂は暗い廊下の突き当たりの電気のついていない部屋に叫ぶ。
すると、中から野太い笑い声が響いた。
「いやはや、ペストのおこぼれでも貰おうと思っていたんだが…世の中うまく行かなくてならんな…」
暗い部屋からぼやきながら出てきたのは体長2m超えの筋骨粒々の巨人だった。
巨人は神裂を見てにやけながら話しかける。
「あんた、不運だね。ちょうど俺の腹が減ってる時に出くわしちまうなんてな…ここの奴らはいい奴なんだが、みんなペストがやっちまってな…旨そうなのが見当たらなかったんだよ。」
「旨そうなの?」
神裂が不思議に思い、聞き返すと巨人ははっとなって頭をかいた。
「ああ、すまないな。紹介が遅れたか…俺の名は《フェルナンド》ここの職員からは食人鬼と言われてた。失礼な奴らだ。」
「なるほど…だから私を…」
巨人フェルナンドの言葉に納得し、改めて気を引き締める神裂は表情こそ崩していないが、歴戦の経験からか、フェルナンドに畏怖していた。
フェルナンドは上半身が裸であり、下にはズボンと言った感じだ。
上半身の体には無数の傷跡があり、その凄まじい生命力や暴挙の後が鮮明になっていた。
機関銃の弾痕、日本刀等による刀傷、更にはグレーネード弾による爆発傷も見える。
(これは侮れない相手ですね。)
自身の相手の強さが目に見えて分かる。神裂はこころの内で呟くと静かに刀へ手を伸ばした。
(まずは小手調べから…)
神裂は刀を鞘から抜き、素早く戻す。かつて、上条との戦闘において用いた技だ。
「七閃ッ!!」
刀の僅かな挙動から鋼糸をたくみに操り目標を切り裂く攻撃、七閃。
鋼糸は怪しく光ながらも、軌跡を描きフェルナンドを襲う…
ズバァ!!
鋼糸はフェルナンドの両腕、脇腹を捉えていたが、傷口は浅く、対してダメージはなかった。
「おお!?《ジャパニーズサムライ》か!?映像でしか見たことないから感激だ!今のは《イアイギリ》という奴か!早いな!見えなかったぞ!」
それどころかフェルナンドは神裂の繰り出した技に興味を持ち、嬉々としていた。
(七閃が…通用していない!?)
今までの経験上防がれる事はあった。だが、完全に油断した状態の相手から不意打ちまがいの一撃を食らわせたにも関わらず、平然と立っているフェルナンドを見て、ますます畏怖の念が強くなった。
「どうやら、私もそこそこ本気で戦わないといけないようですね。」
【第三研究所】
また、第三研究所では、スーパーボールのSCPを消し去り、他のSCPを破壊するべく彷徨っていた垣根と麦野は新たなSCPと遭遇していた。
「錆びた鉄のクマか、あれは。」
垣根は廊下を歩いていた、鉄で出来たテディベアを指差した。
そのテディベアは全身が錆びた鉄で出来ており、両手は血で赤くなっていた。
「私は手伝わないよ。絶対ね。」
麦野はスーパーボールのSCPとの戦闘により腕が折れてしまっていた。
その戦闘において、垣根は傍観を徹していたため、麦野は次からは全て垣根に任せると決めていたのだ。
「まだ怒ってんのか?可愛くないな。」
「腕折れてんのにまだ怒ってるってどういうことだよ!絶対手貸さないからな!」
言い合いのさなかSCPが行動を始める。テディベアは二人から距離をとり、いきなり逃げたしたのだ。
「あっ!おい、まて!」
垣根が叫んだ時には既にかなりの距離が空いていた。
「あら〜、頑張ってきてね。」
クスクスと垣根をみやり手をヒラヒラさせながら《早く行け》と言わんばかりの態度で麦野が嫌味を言っていた。
「ホント、可愛くねぇ。」
垣根はそう吐き捨てると、羽根を出現させ、テディベアをおう。
「結構走ったし、どっかで休憩でもするかな〜。」
麦野は垣根がテディベアを追ったのを見届けると、心底退屈そうに呟き、近くにあった職員休憩室に入って行った。
「あ〜あ、面倒だなぁ。なんでいちいち逃げるんだよ。」
一方、垣根はテディベアを自身の能力を駆使して追いかけていた。
現場でテディベアが逃げるというアクションがあり、さながら悪態をついていた。
「第四位の奴も面倒くさがってついてきてないみたいだしな。」
チラリと後方へ視線を移すが、誰もついてきていない。やはり、麦野はいないみたいだ。と、視線を前方に戻すと、テディベアはこちらに向き直り、飛んできていた!
「いっ!?やべっ!」
垣根は紙一重でそれをかわし、廊下に着地、少し転がり、天井を見るとテディベアが天井に手を突き刺し、垣根を見下ろしていた。
「あっぶねぇ〜…不意打ちか…」
額に汗がでる。テディベアが天井から手を抜き、着地する。着地地点の床の堅いタイルには大きくヒビが入っていた。
「見た目と違って重量あんのか…」
垣根はその様子を観察する。2、3mはあろう天井へと軽々ジャンプした様子、落下からの着地の衝撃、さっきまでの逃走の足の速さ。
「てか、こいつ俺の飛行速度でも追いつけなかったな。」
考えれば考えるほど強敵にしか思えない。厄介だなと思いながら頭をかくが、対象的に面白いと口は思いっきり笑んでいた。
「面白え…相手はオモチャだしな…上条もとやかく言わないだろう…」
前書きで説明した通りです。
バッシングを受けて、書き直しました。
今まで書いた作品(とある)も全て小説風に書き直し、更新させます。
時間が掛かると思いますが。遠い目でお願いします。