東方紫式録   作:微 不利袖

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そんなこんなで10話目です。感慨深いですね、結構。とまぁ、それでは、ゆっくり読んでいってね...なんてね


10話 昔とお世話

 

 

魔理沙が驚いたような声で私たちに問う。

 

 

「えぇ、私は霊夢がまだ幼いころ、お世話係として神社で一緒に住んでましたから」

 

 

そう、今から少し前のことだが私は博麗神社に住み込み、霊夢の世話を何年かの間任されていた。

 

 

「へ?...ほ、本当か?霊夢」

 

「...まぁ、そういうことよ」

 

 

まぁ、当然の反応と言うか、魔理沙は口をポカンと開けながらこっちを見ている。そりゃそうだ、なんたって妖怪を滅する博麗の巫女が、妖狐と住んで、もとい妖狐に育てられていたなんて知る由も無いだろう。

 

 

「はぁ...それでアンタ、こんなところで何してんのよ」

 

「...前みたくおねーちゃんって呼んでくれていいんですよ?」

 

「はぁ!?誰がそんな「ぶふぉッ...」

 

 

魔理沙が吹き出した、...もう少し遊んじゃおうか。

 

 

「昔なんてことあるごとに、おねーちゃんおねーちゃんって引っ付いてきて...」

 

 

...魔理沙が背中を丸めてうつ向いたまま、くっくっ、と震えている。

 

 

「お風呂も、一緒じゃなきゃやだー、なんて...」

 

 

...霊夢はうつ向いたまま動かない。...良く見ると、耳を真っ赤にして両腕をわなわなさせている。

 

 

「終いには、お化けが怖くて眠れないからって私の布団の中に「あーっはっはっはっ!ひー、お腹痛っ、霊夢が、そんな、ぷっ、だーっはっはっはっ!」

 

 

魔理沙が霊夢を指差しながら腹を抱えて爆笑している。霊夢はぷるぷる体を震わせながらうつ向いたままだ。

 

 

「あ、あの天下の博麗の巫女様が、お、お化けが怖いって、そんな、あーっはっはっはっはっ!ひー!」

 

 

プツン、となにかが切れる音がしたような気がした。すると、霊夢が未だに笑い転げている魔理沙の方へ近づいて行く。アブナイマリサニゲロー。

 

 

ゴスッ

 

 

かなり鈍い音が響き、魔理沙が大人しくなった。声も発せないほどに。...お祓い棒からして良い音じゃないんだが。

 

 

「...それで、なんでまたこんなとこに居んのよ」

 

「あれ、呼んでくれないんです?」

 

 

無言でお祓い棒を振りかぶられる。怖い怖い、そんな子に育てた覚えないですよまったく。

 

 

「冗談ですよ、ここには藍の式が住んでるんです、それで様子を見に来てただけで偶然魔理沙が通りかかっただけですよ」

 

 

魔理沙の方に目をやる。...でっかい帽子の上からでも分かるくらいのたんこぶができているようだ。ピクピクと痙攣している。

 

 

「そういう訳だったのね。...どうやら異変とは無関係...みたいね、はぁ」

 

「そういうことです、残念でしたね霊夢」

 

 

ため息と共に分かりやすく肩を落とす。私は一応魔理沙に近寄ってみる。

 

 

「魔理沙ー、生きてますかー?」

 

「...ぐ、あ、あぁなんとかな...」

 

「アンタいつまで寝てんのよ、もうここに用はないんだから、早く行くわよ」

 

 

未だ倒れ伏している魔理沙に向かって声を掛ける霊夢 ...霊夢が強く逞しく育ってくれていて良かったよまったく

 

 

 




人が笑う描写ってわりと文字にしずらいと思いました、はい。そんなわけで話数的には一つ節目ですね。変わらず毎日書いていきますので、また読んで頂ければ幸いです
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