「...ちょっとは手加減してほしいぜ」
霊夢には聞こえない程度にボソッ、と魔理沙が立ち上がりながら一人ごちる。ご愁傷様、なんて声を掛けようとしたとき、
ザザッ
「ー、ッ?!」
頭の中にノイズが走る感覚、そして頭痛に声を漏らす。...あー、これは...
『白、聴こえるかしら?』
『...えぇ、聴こえてますよ、紫様』
脳内に直接音の振動が響く、...正直な話、かなりしんどいので緊急時以外はやめて欲しいとお願いしたんだけどなぁ...
『ッ、...それで、ご用件は?』
『えぇ、申し訳ないけれど...』
私と藍は、紫様から直接指示を貰う場合があるため、こうやって紫様と念話?ができる。とはいえ、紫様からほとんど一方的にだが...
『今すぐ、霊夢を探して貰えないかしら?』
『...理由を』
『... この異変、少し不味いことになっててね、もう一刻を争う状況なの、今すぐ向かって間に合うかも怪しいわ』
どうやら、紫様もかなり焦っているようだ。声色がいつもと違う、明らかに焦りが見てとれる。
『...運がいいですね、ちょうど目前にいますよ』
『本当!?...良かったわ』
『それッ、...それで、何か言伝てでも?』
『...えぇ、白、冥界まで霊夢を案内してあげて』
...どうやら、終らぬ冬、始まらぬ春の原因は冥界にあるらしい。
『場合によっては、異変解決の手伝いをしてあげてほしいの』
『!...それは、』
『言いたいことはわかるわ、...でも、それくらいには切羽詰まっているの...分かって頂戴』
『...』
異変を解決するのは人間、妖怪は起こす、又は傍観するのみ。それを破るほどなんですか紫様...
『入り口はその付近の上空に開けるわ、今何処にいるの、白』
『...迷い家です』
『そう、分かったわ、...ごめんなさいね、白...』
それを最後に、ノイズは消え去った。...気が進まないなぁ、まったく
「おい、大丈夫か白、顔色悪いぞ?」
「...えぇ、大丈夫ですよ魔理沙」
私は、霊夢に顔を向ける。
「霊夢、紫様から今すぐ冥界に向かえ、とのことです」
「...紫が?」
「異変の原因がそこにいます、状況は最悪、一刻を争うそうです」
「...どういうことよ」
「冥界への入り口は、紫様が作ってくれています、案内は私がやります」
「だから、ちょっと待ちなさ「霊夢」っ...なによ」
「博麗の巫女として、なすべきことをなさい」
「!...分かったわよ」
話はついた、魔理沙の方へ目をやる。
「聞いての通りです、魔理沙、貴女も来てくれますね?」
「...よくわかんねーけど、冥界に終わらない冬の元凶が居るんだろ?文句の一つでも言わないと気がすまないぜ」
...頼もしいものだ。元凶の本丸に行くのだ。戦力は多い方がいい。それに、できることなら直接元締めに手を出したくない。
私は妖怪なのだから
ちょっと路線が...あやしい気がしますね。次の次くらいにはまた日常パートになりそう。とまぁ、そんなところで、また読んで頂ければ幸いです