...まぁ結論から言うと、異変は終わった。なんでも西行妖とか言う妖怪桜を開花させるために、幻想郷中の春を集めていたらしい。長引いた冬はその異変の副産物に過ぎない。今はもう雪も溶け、なんなら桜まで咲いている。そして...
「ちょっと白ー、お料理運ぶの手伝ってくれないー?」
手伝いを呼ぶ声...
「それでだ、白と霊夢、そしてこの私!三人は異変を解決すべく、魑魅魍魎の跋扈する冥界へと乗り込んで行ったんだぜ!」
かなり改変された武勇伝を話す声...
「あら~、これ美味しいわね~」
何故か来ている黒幕...
「ちょっと、幽々子様!流石に食べ過ぎですよ!」
その従者...
「...賑やかですね」
そう、今は異変解決を祝って博麗神社で宴会の真っ最中だ。
ひとまず、呼ばれたことだし霊夢の手伝いでも行こうか...の前に、まずコイツをどうにかしないと...。
「それでだなー、その時の橙の可愛さといったらもう...なんだ...言葉にできないほどでなー!」
「はいはい、それは良かったね藍」
すでに出来上がっている藍の話を多少流しながら聞く。...まったく、最近いろいろ溜まってたからっていくらなんでも呑み過ぎだろう。左腕をガッチリ掴まれている。
「ほら、私は運ぶの手伝って来ますから離してくださいよ」
「ええー、ダメだ!まだ橙の可愛さについて話し足りん!もっと付き合え!そんで呑め!」
「ダメですよ。ほら、また後で話聞いたげるから離してください」
「...や!」
赤子か。...まったく、普段からは想像できないよホントに。お酒って怖いなぁ...
「我が儘ばっかり言わないでください。ほら、藍」
「うぅ~...紫様ぁ、白がいじわるするぅー」
こんの酔っぱらいは...橙が見たら幻滅するぞこれじゃ。私はもう半ば無理矢理藍を引き剥がす。あうぅ~、なんて声が聞こえるが無視だ無視。
「じゃあ紫様、藍が変なことしないか見ててくださいね」
「えぇ、わかったわよ。ほら藍、こっちいらっしゃい」
「紫様ぁ~...」
珍しく呑んでいない紫様に押し付けておく。さて、霊夢の手伝いに行こうか。私は霊夢のいる神社まで向かう。
「...藍って呑むとああなっちゃうのね、意外だわ」
「いつもと比べればまだマシな方ですよ...」
「ちょ、アレより酷いの!?」
私は霊夢の持っていた料理を受け取りながら話す。ひとまずあっちへ運んどいて、と言われたので持っていく。...というかほとんどが酒の肴みたいだが。やって来たのはすでに空になった皿が何枚か重ねられた場所。
「...すごいですね、こんなにたくさん」
「ん~?あら、紫のお連れさんね~。...それ、もらってもいいのかしら~」
「ちょ、幽々子様!?さっきので最後って言ってたじゃないですか!」
返事も聞かずに手に持っていた皿をかっさらわれた。...この方は今回の異変の黒幕、そして後から聞いた話だが紫様のご友人らしい。隣で焦っているのは私が相手した庭師の...妖夢、だったかな。うん、多分そう。
「...それにしても、紫に藍ちゃんの他に式神さんがいたなんて知らなかったわ~」
「はい、藍様は何度か白玉楼にいらっしゃっていましたけれど...それにしても、まさか紫様の式神だったとは。通りでお強い訳です」
「私もあんな形で初めて冥界に訪れることになるとは、思いませんでしたよ」
時々二人して出掛けることはあったものの、紫様は友人に会いに行くわー、と言って出ていくものでまさか冥界にご友人がいるなんて知る由もない。
「ん~、お代わりはもう無いのかしら~。美味しいのに残念だわ~」
「ええ!?もう食べちゃったんですか!?」
一言二言しゃべっている間に、持ってきた大皿はまっさらに成っていた。...なにがなんでも速すぎないか?
「白ー!お料理足りないから、作るの手伝ってー!」
後ろから霊夢の悲痛な叫び。...恐らく八割は目の前の亡霊さんのせいだろう。仕方ない...
「はいはーい、今行きますねー」
神社の台所に立つのはいつ振りかな
はい、宴会風景ですね。白はお酒強い方です、藍がかなり弱いだけかもしれませんが。それでは、また読んで頂ければ幸いです