ポツリ、と私の額が濡れる。見上げた空は気持ちまでどんよりとしてしまうような曇天だ。...一雨来そうかな、早めに帰ろう。
私は洗濯物の心配をしながら、いつもより急ぎ足で帰路についた。季節は変わって6月、幻想郷にも梅雨が来る。
「...流石にすぐには帰れそうに無いですかね」
私は木の幹に背中を預け、雨宿りをしている所だ。霊夢に野暮用があり顔を出しに行ったは良いものの、少し話し込んでしまった。気がつくと天気も悪くなっており、帰路についたが間に合わず。今は魔法の森で雨の勢いが弱まるのを待っている。
「それにしても、凄いなぁ...この森」
魔法の森は普通人が入ることは出来ない。長時間居座れば身体に異常が出るうえに、最悪死んでしまう。私は木々に目をやる。...ほとんど雨が落ちてこない。それほどまでに鬱蒼と生い茂っているのだ。
ふと、気が付く。ぬかるんだ地面を踏む音が近付いて来るようだ。私はその音がする方を見やる。
「...あれ?白じゃんか、どうしたんだこんなところで」
「魔理沙でしたか...なに、少し雨宿りしているんですよ」
音の主は魔理沙だった。手には得体の知れない植物やらキノコやらが入った籠を携えている。
「お!そこにあるの珍しいヤツじゃん!ラッキー!」
魔理沙は私の足下あたりを見て、嬉しそうに近付いて来た。私も目をやると、色彩鮮やかなキノコがいくつか木の根っこに生えている。...残念ながら口に入れようとは思えない見た目だ。
「魔理沙さんはキノコ狩りですか?こんな天気ですが」
「ひぃふぅみぃ...こんだけあれば足りそうだぜ。ん、あぁ魔法の研究に使ったりするから時々採ってるんだ。そしてこんな天気だからこそ、探しに来たんだぜ」
目当てのキノコを採り、よいせ、と立ち上がった魔理沙はこっちに向き直る。
「こんだけじめじめしてれば、キノコは生え放題だからな。キノコ狩りに関して言えば、理想的なコンディションだぜ」
雨も気にしなくていいしな、と続ける。
「私は目当てのモノも手に入ったし、帰るけど...折角ならウチ寄ってくか?結構近いしな」
「ホントですか?それじゃあ、御言葉に甘えましょうか」
私は魔理沙のお家に行くことにした。
「.........」
「なんか飲みモンでも用意するから、適当に座っといていいぜ...よいしょっ、と」
絶句した。物が多いとかの次元じゃあ無い。物しか無い。一体どこに座ればいいんだコレ...。
とりあえず言われた通りどうにか座ろうか...。手頃な場所に積み重ねられた魔導書のような本を端に寄せる。
グラリ、
あ、まず
轟音
「お、おい!なんだ今の音...って白?!大丈夫かよ!?」
...片付けてから帰りましょうか...はぁ
結局、雨が弱まるまで魔理沙の家の片付けは続いた
魔理沙は片付け出来ないのは、なんか想像しやすいですね。私は雨結構好きなんですよね。それでは、また読んで頂ければ幸いです