騒がしかった宴会も終わりを迎え、いつのまにやら博麗神社には片付けをする霊夢と私以外は居らず、雑多に転がった酒瓶が去っていった喧騒の跡として残っていた。
「ったく、少しは手伝ってから帰りなさいよね...アイツら」
「まあまあ、私が手伝いますから...」
呑むだけ呑んで帰っていった者達に悪態をつく霊夢を宥め、空の瓶を集める。...それにしても、何処からこんな量のお酒が湧いて出てくるんだろうか...。
今日までにも数回の宴会が行われている。3日に1回の頻度で開かれる宴会...原因は分からない。一体何がどうなっているのか...。
様々な憶測を飛ばしながら、境内の掃除は続く。...まずはこの惨状を何とかしてからかな...。
宴会の後片付けを終え、私は帰路についていた。霊夢も明日辺りから異変解決に繰り出すらしい...。
どちらかと言えば酔いずらい私だが、魔理沙にしつこく呑まされたのもあり、少し酔いがまわっている。この状態で空を飛びでもしたら、ぶちまけてしまいそうだ...うぷっ...
そんなわけで、歩いて帰っている。宵闇にのまれた森の中では、私の出した狐火だけが光を放ち、辺りを照らしている。
ふと気が付くと、足下に霧が出ているのが目に入った。...こんな時間に霧が?酔いのせいか、あまり頭も回っておらず、特に気に留めることも無く帰路を急いだ。...少しずつ濃くなっていく霧に何の不信感も抱かぬまま...
いつの間にか、少し開けた場所に出た。...どこかで道を外れてしまったのだろうか...。周りを木々に囲まれ、私が立っている所を中心に円を描くように広がる空間には、霧が立ち込めている。
「...ここは」
「んお、やっと捕まえられたか」
独り言に呼応するように、誰かの声がした。何かおかしい。声の出所がかなり曖昧だ。狭い部屋で声が反響しているような...そんな感覚。
「いや~、慣れない使い方するもんじゃないね...」
「?!...貴女は...」
立ち込める霧が、人の形を型どっていく。...そういうチカラ、か。現れたのは声の主。瓢箪を携えた少女...いや、それよりも...
私の目線は頭部に二つ、異様な捻れた角に注がれていた。十中八九鬼、で間違いないか...。
「...アンタが紫の言ってた...えーっと、名前は...なんだったか...」
「...紫様のご友人ですか」
「んー?...ま、腐れ縁みたいなモンさね」
そう言うと、鬼の少女は瓢箪を数度呷る。
「それで、だ」
「......?」
周りの空気が震える、見据える鬼の顔は
「アンタ、藍より強いんだって?」
獰猛な好奇心に彩られていた
次回、戦闘パートですかね。かなりの急展開ですが...頑張って書いて行きましょうか。それでは、また読んで頂ければ幸いです