ロリンチちゃんの依代になった   作:シナない

4 / 5
【大して意味もないありえるいつかの思い出】

「ねえ、グラン」

「なんだい?立香」

「ふと思ったんだけどさ、アンデルセンやシェイクスピアの『エンチャント』って、文章を書いて対象を強化するんだよね」

「そうだね、作家系のサーヴァントなら大抵持っているスキルだね」

「なんで文章を書くだけで強化になるのかなーって思って」

「んー…、そうだなぁ。そもそも文字には力があるんだ。例えばお金がわかりやすいかな」

「お金?」

「うん、特に紙幣だね。」

「千円札とか?」

「そうそう。その千円札には色々文字が書いてあるだろう?物質的に見れば唯の紙と同じだけど、たくさん書かれた文字と権威のある銀行の判子があることで、その紙には物を買うっていう力が生まれるんだ。千円札は文字と権威で成り立っているんだね」

「あー、確かに……。じゃあアンデルセンも文章書いて判子を押してる感じなんだ」

「っふふ……、赤い丸のなかに『アンデルセン』ってあったりするかもね」

「なにそれかわいい」




ガチ泣きする元男

カルデアのダ・ヴィンチが俺を鋭い、冷たさすら感じる目で見つめてくる。

 

「纏めるよ? つまり君は人理修復後に起きた何かしらの事件によって英霊になったと。そしてその身体はその事件の際、当時のレオナルド・ダ・ヴィンチに譲られたモノだと」

 

「……ああ、合ってるよ」

 

「その事件や……人理修復について、話すつもりはない、そうだね?」

 

「うん、未来のことは絶対に喋らないとも……」

 

「………ふーん、どんな目に、あっても?」

 

「ぅ、ぁ……ぜ、絶対に!喋ら、ないんだから!」

 

「…………へぇ、そうか。でも私たちも結構切羽詰まっているんだよね」

 

威圧感というか、殺気というか、とにかくぞわぞわする何かを感じて、身体が震える。

ダ・ヴィンチの目はマジだ。きっと、俺には到底思い付かないような口を割らせる手段もあるんだろう。そこまで考えて、その何かわからない恐怖に涙が勝手に出てくる。

 

や、ヤバい……身体に精神が引っ張られてる……!

グランの言っていた変質って、もしかしてこれか…!

 

まあ変質は別にいいけど、どうしよう…どう弁解しよう…

例え何をされても、俺のダ・ヴィンチと、グランと決めたこと、未来のことを軽率に話さないことは守りたい。この決意は譲れないんだ。

 

結局スマホで見ていても剪定事象とか空想樹とか、よくわからなかった。そういうのが解説されるところまでプレイ出来なかったのもあるけど。

でも、自分のカルデアにいたサーヴァントのことは信じているから、俺のダ・ヴィンチちゃんが決めたことなら、俺の考えよりも正しいだろうから。だから──

 

「ぅう、ふぐっ、ぐすっ、ぅぁっ──しゃ、しゃべん、ないもん!」

 

「ダ・ヴィンチちゃん!もういいよ!」

 

俺はマジ泣きした。いや、だって怖いんだもん……

立香に抱きしめられる。いや、庇われてる。

というか本当に自分が幼児化というか、すごい幼くなってるのを、この身長差とかで感じた。

 

涙が、止まらない。自分はこんなに泣き虫だったけか……。

 

いや、それとも別のダ・ヴィンチとはいえ、嫌われるのが怖いだけかもしれない。

 

「……立香君はいいのかい?未来を知っていて、それも、これからのグランドオーダーに関わることだ。本気で人理修復を目指すなら、無理矢理にでも聞き出すべきじゃないかい?」

 

ダ・ヴィンチの言うことはもっともだ。間違えることが無いが故に、“私”では反論出来ない。

 

「それでもっ!小さい子をこんなに泣かせてまで聞いた情報なんて、いらないよ!」

 

「そうですよ!先輩の言うとおりです!私は、そこまでして得た事実に、価値を見い出せません!」

 

「ぅぅうぅ、ぐすっ、すんっ、り、立香ぁ……マシュぅ……」

 

立香とマシュが全面的に庇ってくれている。なんてお人好しなんだろうか。これが型月主人公の風格か……

 

「………ふう、わかってるよ。私も柄にもなく焦ってたみたいだ。ほら、何時まで泣いてるんだ。そろそろ泣き止めよ、“グラン”」

 

ダ・ヴィンチが嫌気な姿勢を収めて、一転して優しく“私”の顔を白いハンカチで拭ってくれている。

 

「……ぁ、ぁりがと…」

 

「……ほら、これでよし、と。まったく、その身体は私の設計した最高にかわいい身体なんだから、あまり変な事はしないでくれよ?」

 

されるがまま、ダ・ヴィンチに顔を拭いて貰っていたら、横から立香に抱きしめられていたのを正面に抱え直された。

 

「わーい!良かったね、グラン!」

 

ううぅぅ……服でわかりずらいけど立香ってやっぱ結構大きい……柔らかい……暖かいよぉ………抱きしめられるって、いつ振りかなぁ…………甘えても、いいのかなぁ………………

 

………っは!思考までもが幼くなっていた!

 

「……も、もういいから、離して……大丈夫だから」

 

「そう?はい、よしよし…」

 

「な、撫でないで……」

 

「立香君はその子が英霊っていうの忘れてないかい?」

 

「大丈夫、大丈夫。忘れてないよー。」

 

「………もうやめてっ! もう、それより、ダ・ヴィンチに聞きたいことがあるんだ」

 

これは絶対に確認しないといけない。自分の、Cチームとしての私の身体について、知っておきたいから。

 




メス化度:70%

ルーキー日間で8位に上がったー!しかも赤評価じゃん!やったー!


ロリンチちゃんはかわいい、でも泣いてる女の子はもっとかわいい。
書けば書くほど性癖がバレていく。俺はロリコンかもしれない…

うちのグランちゃんは絆レベル5とかでにゃあにゃあ甘え出すタイプ。それまでは恥ずかしさが上回る。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。