PS極振りが友達と最強ギルドを作りたいと思います。 作:五月時雨
あと3月は隔日投稿で奇数日の0:00に投稿を予定しています。
アニメが終わるまでに第一回イベントまでは終わりたいなぁ……
ちょっと短め。次回とか今後のための繋ぎみたいなお話です
「はっきり言うよ、美依」
『う、うん……』
私は美依と電話をしながら、ここ一週間で思ったことを話していた。
「一週間、彼らのレベリングを手伝ったり、戦闘指南したりした上で言わせてもらうよ。……正直、もう限界。今のまま続けても長くは続かないわ」
『うん…なんとなく、そんな気はしてたよ……』
それは、ミィを慕って集まった人たちとの今後。あの人達はただミィを慕って集まったに過ぎず、明確な指標がない上に、暫定リーダーの美依に私が協力して、少人数ずつコントロールしている。
「旗頭となる人が不安定だから、下との情報共有ができてないし意思がバラバラなの。私が威圧するにしても限界がある。それに一週間前の騒動で一度は30人にまで減ったけど、また少しずつ増えつつある」
『今のままじゃ統制が取れなくなって、私が何をしてもコントロールできなくなる、よね……』
このまま崩壊するなら崩壊してもいい。でも、崩壊した先で【炎帝】ミィの威を借りた悪質プレイヤーが出る可能性もある。結果としてミィがバッシングでも受ければ目も当てられない。
「だからこの際、明確な指標とリーダー、そしてグループとして集まった方がいいと思う。指標は現状、『NWO全土にグループの名を知らしめる』とでも言えばいい。そしてリーダーとして最も適しているのは」
『私、なんだよね』
美依、ということになる。
「えぇ。【炎帝】ミィの下に集まった人たちが大半だもの。それが一番効果があるわ」
『ここ数日でツキヨを慕う人も増えたけど、私の方が圧倒的に多い、かー……』
美依の言う通りあの騒動の後から、私に剣を教えて欲しいという人が30人ほど入ってきた。半分は私をイヤらしい目で見てきたので、決闘で叩きのめして改心または抜けさせたが。
そしてその後も演技中のミィのカリスマ、私の実力に惹かれたプレイヤーが少しずつ集まり、今では70人を超える。
『改心した人達、
「……まぁ、以前からいた前衛連中への締め付けにもなったから結果オーライよ……やだけど」
『あっはは!月夜、なかまー』
「……うっさい」
新規に私が鍛え、私の下に就いた人たちが実力を増したことで、前衛強化と前からいた人にプレッシャーをかけることができた。それは結果として良かったと言える。私が鍛えた人たちと美依の下の人たちに確執はないから、情報を得る手段としても役立っている。
ローテメンバーも新しく組んで、一つ一つの班となるべく長くできるよう調整できたけども。
「それは今はいいの。今やらなきゃいけないのは、一つのグループとして確固たるものにすること。そして、NWOにギルドシステムが実装された時、一大ギルドとして台頭するという意思を示すこと。この二点よ」
『ギルドが実装された時に即座に大ギルドとして名乗りを上げれば、NWO全体に名が広まる。そのために、今からグループを結成しようではないか!ってことだよね?』
「そういうことよ」
必要なのは目標と帰属意識。『自分たちはここに属している仲間だ』という感情が、この不安定な現状を脱却する唯一の足がかり。
まぁギルドシステムが実装されるかも分からない現状でも、一つの巨大グループになることにメリットは多い。
「幸い、明日は土曜日。この土日を使ってグループ結成と指標の伝達、及び
『結成と指標の伝達は分かるけど……楔?』
これが結成する上で一番重要なものと言える。
「そう。デザインを統一した装備品を身につけるのよ。同じグループの仲間であるという証明として」
『おぉ!良いね!』
「できれば店売りじゃなくプレイヤーメイドが良い。店売りだと成りすましが出る可能性がある」
『結成そのものは、その楔が完成してからっていうこと?』
「そうなるね。装備ステータスは低くても良くて素材を集めやすいもの。一番のステータスは……」
『未来の一大ギルドの一員っていう誇り…?』
そういうこと。そして同時に、仲間であることの証明にもなる。できれば見てすぐに分かるもので、どこにでも付けられて安価……バンダナ?
「それで美依、誰か裁縫師を知らない?私、鍛冶と調合ができる人はフレンドにいるけど、裁縫師はいないのよ」
『その人に作ってもらうってことだね。それなら一人知ってるよ!明日案内すれば良い?』
「うん。お願いするね」
あと問題は、どれだけ早くグループを興すか。そのタイミングも考えなきゃいけないし、【炎帝】ミィにかかる負担が増えることとグループ名、楔のデザインも急がなきゃいけない。特にグループ名としては、私が考えたの美依嫌がりそうだなぁ……。
『それで月夜、グループ名は考えてあるの?』
「……私の中に候補はあるわ」
『教えて!』
仕方ない。理由も付け加えて、美依には発狂してもらおう。
「美依を慕う人たちが集まり、【炎帝】ミィを旗頭として興す
瞬間。
『や、やだよそんなの!?』
「あなたを旗頭に据えた時、最も適した名前ではあるんだよ?」
『分かってるけど恥ずかしいものは恥ずかしいの!他に候補はないの!?』
「私には思いつかないですー。でも、あくまで私の思いつきよ。他にもっと良い候補が出たら、自然とそうなるでしょ」
『……もっと良いの考えて、恥ずかしくないようにする』
それはそれで恥ずかしくなりそうだが……言わないでおこう。
「それじゃあ、明日ログインして会いましょう。彼らとの予定は変更して、必要素材を集めるのを手伝ってもらいましょうか」
『そうすれば早く集まるもんね』
粗方の相談事がおわると、じゃあ切るよー?と電話を切ろうとする美依。だけど、こんな相談をしたからこそ、最後に美依に聞かなきゃいけない。
「最後にもう一つ……美依」
『……なに?』
私の雰囲気が変わったのを感じ取ったのか、美依はどこか緊張したように返した。
「これでグループが結成したら、美依はミィとしての演技を貫く必要がある。リーダーとして意見を纏め、常に先頭に立って、皆を引っ張ってもらうことになる。……ちゃんと演技できる?」
ギルドとしてちゃんと結成したら、システム的に認められたグループとして明確な繋がりになる。でも、それができる前は?口約束に等しい繋がりを、ミィは自分の力で繋がなければいけない。組織だから、悪質プレイヤーが混ざることもある。ギルドが出る前なら裏切りもできる。
それが、何より心配。
素は泣き虫で弱くて恥ずかしがり屋で。
そんな可愛い親友だから。
『月夜が心配してること、私にはよく分かんないかな』
………は?
『演技をずっと保つ自信なんてないし、今でも内心じゃ泣き言だらけだし』
なら、無理する必要はない。今のグループから人数が減ったって、素を見せられる人だけで組み直したらいい。
『だけど、月夜が居てくれるから。素も演技も分かって、こうして心配してくれて、愚痴聞いてくれて、何より
あっはは……
「そう言われら仕方ないなぁ……。分かった、支えるよ。私は私のやりたいように演じる。だから美依も一緒に、演じきって目一杯楽しもう!」
『うん!』
なら私も覚悟を決めよう。
私のやりたいように美依を助けると。
元々美依に誘われたゲーム。
楽しみ方は人それぞれ。
なら私はこの役を演じて楽しもう。
だってロールプレイは遊び方の一つなんだから
ツキヨちゃん、考えすぎの巻。
ミィのためにって考えすぎて真剣に悩み過ぎちゃう子なんです。
挙げ句空回り……はしてない……はず!
基本的にリアルスペックが高いけど発揮する場所が少ないツキヨちゃん。
第二回イベントくらいからはチートさ出したいけど、その頃には50話超えそうだな