PS極振りが友達と最強ギルドを作りたいと思います。   作:五月時雨

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 予告通りに投稿しました!
 また隔日投稿に戻るので次回は明後日。
 今回でようやく、対メイプル最終兵器系主人公としての一端が出てきます。


PS特化とイベント準備

 

 さて、メイプルを見かけた日から一週間。第一回イベントを週末に控えた月曜日。

 土日にグループレベリングを一気に行い、今日が第一回イベント前、最後のツキヨとミィのフリー日だった。火曜日からイベント前日までは全員の最終調整で、レベリングと対人戦の練習に全て潰える予定である。

 【炎帝ノ国】の活動は非常に活発になり、レベリングにも余念がなくなってきていたが、ツキヨのレベルは未だ33。一つしか上がっていなかった。

 【炎帝ノ国】のメンバーで行うレベリングは、主にツキヨやミィは見守るだけであり、他のプレイヤーが戦闘の主体となる。偶に無限湧きの対処講座(れいがい)も一部存在するのだが。だからログイン時間の大半を指導とグループレベリングに費やすツキヨとミィはレベルが上がりづらく、二人での気楽な時間もレベリングで消える。

 

「今週末のイベント、バトルロイヤルね」

「ねー、上位行けるといいなぁ……」

「そこはやっぱり一位目指そうよ、最大グループのリーダーさん?」

「サブリーダーさんに勝てそうにないからやめとくー。私は10位以内の景品さえ貰えれば良いの」

「私は当然の如く一位狙うけど?」

「良いよー。ツキヨと私じゃ戦闘スタイル違うし、明確にどっちが強いかってメンバーに聞かれても『勝負したことない』で返せるし」

「誰かが(ツキヨ)の方が強いんじゃないかって言い出しても、それで大丈夫だよねー」

 

 二人はプレイヤーの居ない隠れた喫茶店で話しつつ、ほのぼのとこの最後のフリーの日にレベリング前の休憩をしていた。

 

「さてミィ。ダンジョン潜らない?」

「いいよー?ボス倒した方が経験値貯まるし」

 

 散歩行かない?みたいなノリだった。

 とはいえ、二人共既にレベル30を超えるかなりの実力者だ。発見されているダンジョンを一回潜った程度ではレベルは上がらない。

 それをミィが問うと、とんでもない答えが。

 

「うん、だからボス部屋までの距離が短いダンジョンを周回しよー」

「えぇ!?」

 

 

―――

 

 

 そうしてやってきたのは、街から離れた山の中。ここにある【毒竜の迷宮】だ。その名前を出すと、ミィが露骨に嫌な顔をした。

 

「わ、私【毒耐性】持ってないんだけど!?」

「安心してミィ。私も持ってない」

 

 安心できる要素が無かった。

 

「毒を持つモンスターばかりだけど、触れるだけで毒になる、とかじゃないし。ボスも含め必ず毒は発射してくるみたいだから、動きを確実に見極めれば行けると思うよ」

「信じるよ?信じるからね!?」

 

 そしてツキヨは、ここのボスから極低確率ドロップするというアイテムを狙いに来たのだ。

 

「ここのボスから、極低確率で【毒竜の指輪】ってアイテムが手に入るんだって。効果は一日に三回だけ毒や麻痺の状態異常を無効化する」

 

 効果は一日ごとにリセットされるため、破格の能力と言える。ただし、これを持っているプレイヤーはいない。

 

「誰も持ってないって……じゃあどこでそんな情報を手に入れたの?」

「運営から届く通知の一番最初。リリース当初の通知で普通に、入れるダンジョンとそのドロップ品って所に載ってるよ」

「え……あ、ホントだ」

 

 運営はそのプレイヤーが始める前の通知なんかも最初から見れるようにし、最低限の情報は全プレイヤーに共通して周知している。しかし、自分が始める前の通知を全て熟読する人なんて少ない。そのためミィも見落としていた。

 

「それで、まだ誰も持ってないって理由だけど。これは単純にドロップ率が低い事と、旨味が少ない事がある」

「どういうこと?」

「街から迷宮までが遠く移動が面倒。街から遠いとモンスターレベルが上がるってシステムに則ってモンスターが結構強い。そして、効率的に倒せるくらいレベルを上げると、その頃には耐性系がかなり育っちゃう」

「あー……アイテムに頼って無効にするより先に地道に耐性が上がっちゃうんだ」

 

 初心者の頃は全く勝てず、勝てる頃には耐性が付く。ならばあえてアイテムを取ろうとする人なんて居なくなった、と言うわけである。

 

「ここの適正レベルは30から40。私達じゃ少し足りないかも。でもそれはスキルで十分に勝てると思う。その上耐性も持ってない。なら、やるしかないでしょ?」

「分かった!」

「毒は壁や床に当たると飛び散るから、なるべく大きめに回避。私に視線を集めるから、ミィは攻撃に集中してね……さて、見えてきたよ」

 

 歩くことしばし。次第に周りの木々が枯れて、地面はひび割れ荒れて風景が寂れていくと共に、ぽこぽこと音を立てる沼がいくつも地面に発見できた。

 

「ツキヨツキヨ、あれ毒沼だよね!?あれ絶対、泡沫に当たっただけで毒になるやつ!」

「気を付けるんだよー?ダンジョン内部にも沢山あるらしいから」

「先に言ってよ!?」

「近づかなければ毒状態にはならないから大丈夫。だいたい沼から……二メートルくらい?」

「分かった絶対近づかない!」

 

 そうして、地面が一部隆起してぽっかりと口を開けたようになっているダンジョン入り口まで着いた。その間、ミィは縮こまってツキヨの腕にしがみついている。

 

 ダンジョン内に入ると、中は思っていたよりも天井が高く、五人ほどのプレイヤーが横並びに歩ける程度の幅は確保されていた。尤も、端の方は毒状態になりそうだが。

 

「中は結構広いんだね……これなら【飛翼刃】も十分使えそう」

「ひよくじん……?何それ?」

「私のユニークに付いてるもう一つのスキル。ミィにだけ一足早く見せてあげるよ」

「ホント?やった。ツキヨがコソコソと森で何かやってるなーと前から思ってたんだよね」

「操作が難しいんだよ……お、早速来た来た……【ウィークネス】」

 

 二人での毒沼を遠回りしながら奥へと進んでいくと、毒々しい色のスライムや蜥蜴が壁や地面を這って突撃してきた。

 

「いかにもな色のやつ来た!」

 

 ミィがツキヨの後ろに下がり、魔法の準備をしようとしたため、ツキヨが右手で双剣の片方を抜き静止する。

 

「ここは私が……駆け飛べ【飛翼刃】!」

 

 上段から振り下ろされた剣が、スキル発動とともに【白翼の双刃】がぞろりとその刀身をくねらせ、一匹の蜥蜴を刺し貫く。

 

「あはっ……まだよ!」

 

 だがそこでは終わらず、蜥蜴を粒子に変えながら他のモンスターの後ろを通過した瞬間、ツキヨは伸ばした刀身をすぐさま引き戻し、しなる刀身を鞭のように後ろから三体一気に切り刻む。

 ツキヨの【飛翼刃】だけが届き、モンスターは届かない絶対領域がそこにはあった。

 

 

 

「ふぅ……やっぱり【飛翼刃】で弱点狙いは難しいなぁ……スライムの弱点なんて知らないし。【ウィークネス】あって良かったー」

「ツ、ツキヨツキヨ、それ蛇腹剣なんだ!?本当に生きてるみたいで何がどうなってるか全然わかんないんだけど!?」

 

 ものの数秒で十体あまりのモンスターを斬り刻んだツキヨは、刃を元に戻して鞘に収めた。

 安全を確認してミィが駆け寄り、興奮した様子で聞いてくる。

 

「これ思考操作だからさ。イメージがちゃんとしてないと扱えないんだよー……だから、練習が必要だったってわけ。弱点狙いだから、手元の微細なコントロールも併用。今なら一本なら普段でも使えるけど、二刀でだと本気出さなきゃ無理」

「それでも凄いよ。モンスターを一歩も近づかせなかったし!」

「ありがと。そろそろ進もう。周回なんだから途中で道草食わないよ?」

「次は私もやるからね!」

 

 そうして一回目と言う事で警戒しながら進むと、少し広い所に出た。部屋の中央では薄紫色の可愛い花が大量に咲く。

 

「さっきまでが通路なら、ここは小部屋かな?一本道だし、このまま直進で良いよねツキヨ?」

「良いけど、間違いなくあの花はトラップね」

 

 壁沿いになるべく花を刺激しないように通り抜け、念の為確認することにした。

 

「【ウォーターボール】」

 

 花畑のど真ん中に水球が落ちると、紫色の花びらが蕾のように丸まって、紫色の霧を吹き出した。そして連鎖するように周りの花も毒々しい霧を噴き出し始める。

 僅か数秒で、部屋は毒霧に埋め尽くされた。

 ツキヨとミィは慌てて更に奥に逃げるが、毒霧は部屋からは出ないのか安全だった。

 

「うわ……」

「綺麗な花には毒がある。いい教訓だね」

「棘だよツキヨ……今回は毒だけどさ」

 

 更に進むと、今度は部屋の中央には大きな毒の沼がある。

 

「これで終わりなわけ無いよねー……さっきのトラップからして」

「注意して進むよミィ……【飛翼刃】」

 

 MPは食われるが事前に両手に持つ【白翼の双刃】を伸ばしておき、何が出ても即座に対応できるようにする。

 と、やはり予想は当たり、部屋の中を丁度半分通過した所で毒沼から何かが飛び出してきた。

 

「見えてるよ!」

 

 が、二人に届くより先に呆気なく伸ばした【白翼の双刃】で斬り刻まれる。《神速反射》を持ってしても毒沼と二人との半分以上にまで詰め寄られ、モンスターの突進速度の速さを物語っていた。

 

「タイミングは分かるから、これなら事前に魔法を準備しておけば次からは余裕かな?次からはミィお願い」

「うん。部屋の半分で飛び出してきて、一直線に向かってくるなら、少し範囲広めの魔法なら確実に焼き尽くせる」

「なんなら【爆炎】で一度ノックバックさせても良さそうね」

「良いね。そうする」

 

 そうしてモンスターを全て一撃で屠りつつ進むと、警戒していたにも関わらず二十分とかからずに巨大な扉に到達してしまった。

 

「………ねぇミィ。【フレアアクセル】込みでモンスターを全部振り切れば、ここまで一、二分で来れそうじゃない?」

「ここまでずっとトラップばっかりで、モンスターもツキヨ一撃だもんね。毒沼のモンスターも【フレアアクセル】なら逃げ切れそうだし、次からは途中モンスター無視でいっか」

 

 たった一度通っただけで、以降見向きもされなくなったモンスターたち。実際、二人がそれぞれ攻略したダンジョンの三分の一すら無い短いダンジョンだった上もう正規ルートは覚えた。迷うことも無く、楽に攻略できると言える。

 

「後はボスを倒しますか」

「思いっきり焼く!」

「………毒竜の丸焼き。食べたら毒死するわね」

 

 以前に来た防御特化プレイヤーが、焼くどころか生で食べたのを二人は知らない。知らなくても良いことがこの世にはあるのだ。

 

「念には念を入れて【聖水】――【聖浄水域】」

「わわっ、何これ?」

 

 ツキヨが使ったのは、【聖水】スキルで変化した【水陣】。本来は一定範囲内にいる味方の攻撃に水属性ダメージを付与する魔法だが、【聖水】により五分間、状態異常耐性の【中】相当を発動時に範囲内にいた味方全体に付与できる。

 

 ギギギと油の切れたような音を発しながら扉を開き、部屋の全貌を明らかにする。

 あちこちに毒沼があり、部屋の中は薄い紫がかった気体で満たされていた。

 

「毒状態にならないってことは、この場にいるだけなら、【聖浄水域】で十分みたい」

「流石に毒竜の攻撃は、もっと耐性必要だよね」

「だと思う。……だから五分で倒すよ!」

「了解!」

 

 扉が締まり、倒すまで外に出られなくなる。

 それと共に、毒沼から竜が姿を現した。

 ところどころ溶けて骨が見えている腐り落ちたような体。長く伸びる三本の首。いくつかなくなっている眼中のあとは暗い闇を覗かせている。竜の咆哮で、紫色の霧が散る。

 

「これが毒竜……毒というか、腐竜じゃない」

「現実だと腐敗臭しそう……さっさと火葬してあげよう!」

 

 二人にとって毒竜はゾンビの一つとして認識されてしまった。

 それに怒りを覚えたか、毒竜が三本の首全てから毒のブレスを放つ。

 

「回避!」

「【フレアアクセル】!」

 

 左右に別れてブレスを回避するが、三本の首はブレスを継続しながらそれぞれミィとツキヨを追いかける。

 

「相手は私……【水君】!【ウィークネス】!」

 

 高圧水流の円刃で攻撃を加える。名前こそ変わらないが【聖水】によって聖属性が付加されており、ツキヨからしたらゾンビに特攻という判断である。

 片方の水刃で牽制しつつ、もう片方は毒竜に見える弱点の一つ、体と首の付け根を攻撃する。

 

「ツキヨ!こいつ体が腐ってるからか防御低いよ!」

 

 毒竜を挟んで向かい側では、ミィが魔法を次々に使い、ミィを追いかけていた首一本を丸焼きにしていた。毒竜のHPも既に三割削れている。尤も、アンデッドという訳ではないので、ダメージはいつも通りである。

 ツキヨも二つの水刃を巧みに操作して二本の首に牽制しつつ攻撃を加え、一分と経たず一本の首を体の付け根から切り落とし、ミィの止まない魔法とあわせてHPを一気に残り三割にまで落とした。

 

「了解。このまま魔法で沈めるよ!【水爆】!」

「まだまだ楽勝!【豪炎】【炎帝】!」

 

 

 

 それからまもなく。

 毒竜はその体を粒子へと変えた。

 

 

――――――

 

 

 それからというもの、二人は一周三分と少しという驚異的なスピードで周回を始めた。

 既にルートは覚え、ツキヨのAGI(あし)とミィの【フレアアクセル】による機動力ですべてのモンスター、トラップを振り切り、最速でボス部屋に到達。【聖浄水域】によって毒ダメージも受けずに魔法を乱射し続け、二人共一切のダメージを負わずに周回し続ける。

 しかも毒竜は防御が低いとはいえボスモンスター。経験値も相応に美味しく、五回やってツキヨがレベル34、ミィは八回で31だったレベルは33にまで上がった。

 

 経験値も美味しく、周回も楽。唯一の欠点は魔法を多用するため、あまり燃費の良くない二人はMPポーションを大量消費するくらい。消費は毒竜の素材で十分に賄えるので、それでもプラスと言えた。

 

 そして、そんな二人は遂にこんな気持ちが芽生える。

 そう。

 何となく二分台に載せたいというものである。

 そこに深い理由はなかった。しかし、もうあと数秒縮められれば二分台である。

 移動速度は申し分ない。全てのモンスター、トラップを回避しているため、部屋には一分と掛からず到着する。だから、そこからが勝負だと話した二人は、常に片手にMPポーションを持ち、ボス部屋前で即座に使用。MPを回復して全力で倒すと共に、レベルアップで貰えたステータスポイントを【INT】に突っ込み、更に火力を上げて殲滅。

 ボスを倒すのにずっと魔法を使用してきたツキヨとミィは、いつの間にかそれぞれ【火魔法】【水魔法】のスキルレベルがカンストしていた。

 

 試すこと数回。遂に二人は二分台に乗せることができた。それでもまだまだ満足しなかったし、【毒竜の指輪】も手に入っていなかったので、二人は作戦を変える。

 毒竜を倒す時、ツキヨは【水君】に加えて双剣で弱点ダメージを更に追加。【切断】による防御貫通を持って更なるダメージ量を叩き出し、ミィはミィで【爆炎】で毒竜の初撃ブレスを弾き返すという荒業を編み出すと、二人は【爆炎】で毒のブレスを跳ね返しつつノックバックで毒竜の動きを止め、【飛翼刃】で伸ばした刀身を使って三本の首を絡め取りながら斬撃ダメージを与え、そこから魔法を叩き込むという、毒竜に何もさせずに倒す哀れみすら感じる作戦を敢行。

 試すこと更に数回。

 遂にミィのレベルが34に上がり、また火力を上げた回で、二人は二分三十秒に到達したのである。

 

「「やったぁぁぁぁあああ!!」」

 

 そしてその回で、待望のドロップ品が。

 また、ツキヨはレベル35に到達した。

 

「や、やったよツキヨ!【毒竜の指輪】出た!それになんかスキルも出た!」

「私も今ので【毒竜の指輪】にレベルも35になって、スキルも手に入った!」

 

 二人の目の前には、紫色の小さな宝石を中心に据えた指輪があった。

 

―――

 

毒竜の指輪【レア】

 【MP +15】

 一日に三回だけあらゆる毒と麻痺を無効化。

 効果は一日毎にリセットされる。

 

―――

 

「やった、情報通り。これで余程のことがない限り、耐性は大丈夫だね!」

「次はスキル確認しよっか」

「一緒に取れたし、ツキヨも同じスキル取れたんじゃない?」

「あー……二つは違う。条件がミィには無理なやつだし。でも、あと一つは同じかも」

「?私二つ取れたけど……あ、片方はツキヨもしかしたらステータス足りないのかも」

「どういうこと?」

 

 ということで、二人は取得したスキルを見せ合うことにした。

 

―――

 

【殲滅者】

 このスキルの所有者のINTを二倍にする。【STR】【VIT】【DEX】のステータスを上げるために必要なポイントが通常の三倍になる。

取得条件

 一定時間内にボスを規定数倒すこと。要求【INT】値百以上。

 

【属魔の極者】

 唯一取得している属性魔法とその上位スキルに限り、与ダメージを二倍にする。

取得条件

 規定時間内にダンジョンをクリア。

 属性系魔法スキルを一つだけ取得し、レベルⅩであること。また上位スキルを取得していること。

 

 

【空蝉】

 一日に一度致死ダメージを無効化する。

 一分間【AGI】50%上昇。

取得条件

 レベル35到達までダメージを一度も受けないこと。

 

【殺刃】

 一日に一度だけ相手を即死させる一撃を放つ。

 使用後12時間、全ステータスが半減する。

 このスキルはあらゆる耐性系、無効系スキルを貫通する。

取得条件

 レベル35到達までに規定数、武器による攻撃を弱点に当てること。

 またレベル25まで武器による攻撃を弱点から外さないこと。

 

―――

 

 【殲滅者】と【属魔の極者】がミィ。【属魔の極者】と【空蝉】【殺刃】がツキヨである。

 

「「つっよ……」」

 

 【殲滅者】は、ツキヨの【INT】が低いため不可能だった。しかしこの周回データはNWO内のログに残っているため、ツキヨが【INT】を100まで上げた時、取得できるだろう。しかしツキヨからすれば、【殲滅者】を取得すれば今後DEXを上げにくくなる。取得しても【廃棄】確定だった。

 これにより、【火魔法】【炎帝】に限りミィの火力は更に四倍。【炎帝】が無かった頃に比べると実に八倍にもなる。

 ツキヨもツキヨで【水魔法】【水君】は威力が二倍。【水君】取得前から見ると四倍にもなった。

 さらに【空蝉】により、一度だけダメージを無効化。【殺刃】は一度だけ相手を即死させるというぶっ壊れスキル。デメリットもあるが、明らかに有用スキルだった。

 

「や、やばいやばいやばいどうしよどうしよどうしよどうしよ!?ツキヨ凄いよ凄いスキル手に入れちゃったよもう【火魔法】の威力八倍だよ八倍!」

「おおお落ち着いてミィ!わ、私なんて無効化スキルに即死スキルよ流石にやばいわもうわけ分かんない!」

 

 この二人は、第一回イベントの前に強力なスキル(ちから)を手に入れたと言えるだろう。

 

 

 

 

―――

 

ツキヨ

 Lv35 HP35/35 MP121/121〈+80〉

 

【STR 15】 【VIT 0】

【AGI 50〈+40〉】 【DEX 75〈+80〉】

【INT 55〈+30〉】

 

装備

 頭 【舞騎士のマント】体【比翼の戦乙女】

 右手【白翼の双刃】 左手【白翼の双刃】

 足 【比翼のロングブーツ】

 靴 【比翼のロングブーツ】

 装備品【赤いバンダナ】

    【毒竜の指輪】

    【空欄】

    

 

スキル

 【連撃剣Ⅸ】【体術Ⅶ】【水魔法Ⅹ】

 【挑発】【連撃強化中】【精密性強化大】

 【MP強化中】【MPカット中】

 【MP回復速度強化中】【採取速度強化小】

 【双剣の心得Ⅸ】【魔法の心得Ⅷ】

 【武器防御Ⅷ】【状態異常攻撃Ⅴ】

 【気配察知Ⅲ】【気配遮断Ⅲ】【魔法隠蔽】

 【遠見】【魔視】【耐久値上昇中】

 【跳躍Ⅵ】【釣り】【水泳Ⅳ】【潜水Ⅳ】

 【精密機械】【血塗レノ舞踏】【水君】

 【切断】【ウィークネス】【剣ノ舞】

 【刺突剣Ⅳ】【曲剣の心得Ⅳ】

 【属魔の極者】【空蝉】【殺刃】

 

 




 
 解説みたいな所あるから後書きが長くなった。

 はい。オリジナルアイテム『毒竜の指輪』でございます。
 これが流行らなかった事は作中でも述べましたが、他にも理由が。
 これマジで使えない装備だったり。
 一日3回だけ毒を無効化するけど、
 『毒による攻撃を受けた時』に1回、
 『その後できた毒地形による状態異常』で1回と言ったように、一度の攻撃で2回分消費してしまいます。
 実質2回目も毒性が強いと耐えられない。
 しかもメイプルの【致死毒の息】(アニメ版【デッドリーブレス】)の広範囲の毒霧だと、
 『噴出時』に1回
 『噴出が止み、毒霧が滞留した時』に1回
 『少しでもその場を動けば』最後の1回
 と使い切ります。
 メイプルの毒沼も、渡ろうとすれば3歩で無効化分を使い切り、4歩目で死にます。
 あくまで無効化するのは自分が毒を受けた瞬間だけなので、広範囲を毒で囲まれると、現在地で受けた毒のみ無効化し、動けばまた毒にかかるという使い勝手の悪いアイテム。
 勿論【パラライズシャウト】なんかの瞬間的な攻撃は無効化できますが、毒に対しては素直に【毒耐性】鍛えましょうとしか言えないです。
 メイプル対策に一瞬このアイテムの名前が出ても、次の瞬間に全否定されるような()()()()()()()()()()()()です。
 ツキヨちゃんたちはこれを知らない。

 【殺刃】については賛否あると思いますが、メイプルちゃんだって10%で【毒無効】を貫通する即死攻撃が使えるようになるんだし、一日一回の即死技なら良いんじゃないかと。
 メイプルちゃんが【アシッドレイン】で毒の雨を降らせれば、【毒無効】持ちでも確率の暴力には逆らえないですし。
 メイプルちゃんは運次第でいくらでも即死させられる。
 ツキヨちゃんは一回だけだけど確実に即死させられる。ほら、バランス取れてるでしょ?
 まぁそれでも強すぎるので、【殺刃】は使用も面倒なスキルになってます。それはまたいずれ。
 これでツキヨちゃんは対メイプル最終兵器としての切り札を一つ、得たことになります。

 また、ミィは現時点で装備なしの素の【INT】が100を超えていて、【殲滅者】により素で【INT200】になり、【火魔法】【炎帝】に限り威力が4倍、装備無し換算で【INT800】相当の火力が出せるようになりました。はい化物。
 他にも【火属性威力強化】や【魔法威力強化】とか【知力強化】を持ってると思うので、装備等を合わせた総計で【INT1000】相当の火力が叩き出せます。はい怪物。
 ウチのミィならメイプルちゃんの防御力も貫けちゃいそう。
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