PS極振りが友達と最強ギルドを作りたいと思います。   作:五月時雨

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 予告通りに投稿しました。
 あぁ、同日0:00にも上げているので、そちらを見てない方はそちらもどうぞ。
 まぁ、前話は箸休めみたいなものです。
 第一回イベントに(私が)気合入れすぎて、暫くはまったり行きます。
 アニメ11話。
 ペインが【断罪ノ聖剣】使っても、あれがツキヨならあそこからパリィできるんだよね……正直やりすぎたと思ってるw後悔はない!
 


PS特化と更なる増加

 

 第一回イベントの翌日。いつも通りにログインしたツキヨをウォーレンが出迎えた。

 

「よぅ、待ってたぜ」

「……あら、待ち合わせなんてしていないし、今日はグループレベリングの日でもないわよ?」

 

 イベントの翌日とあって、一位に、それもペインを直接対決で倒してなったツキヨは非常に目立つ。ただログインしただけで注目を集め、ウォーレンが居心地悪そうにしていた。

 

「あぁ。悪いが【炎帝ノ国】関連で面倒ごとだ……と言っても主にアンタとミィ様が原因なんだが……」

 

 それだけで、何となくウォーレンの言いたいことを察したツキヨは、先んじて了承する。

 

「要はいつも通り、何時も以上ね。それとあれでしょう?『ミィ様についていきたい』スレ」

 

 昨日そのスレを確認していたので、ツキヨは容易に想像できた。

 何時も通りミィやツキヨに憧れ、メンバー入りを望むプレイヤーが来た。

 第一回イベントでミィとツキヨが活躍したため、その人数がいつも以上になった。

 そういうわけである。

 

「アンタもスレ見てたのか……その通りなんだが。噴水広場じゃ邪魔になるんで、結成式をやった講堂前に集めた。ミィ様が来しだい……」

「今日ミィは来ないわ。それに新規加入者の対応は私だけで十分でしょう……それで数は?」

「ざっと20」

「思ったよりは少ないわね。もしかしてウォーレンさん、選別してくれたのかしら?」

 

 ミィのカリスマ性とツキヨの実力は、多くの人を惹き付ける。ただ活動していた時でさえ、三日に一人は加入希望がいたくらいだ。ミィが積極的に集めた時はさておき。

 イベントで見たのならもっといるかもと思ったツキヨなのだが……。

 

「明らかに分かるような悪質プレイヤーか【炎帝ノ国】の知名度や恩恵にあやかりたいだけのバカを追い払っただけだがな」

 

 ツキヨとしては、それは非常に助かる。無駄な時間に割く労力は使いたくないから。しかし、サブリーダーとしてはやり方によってはグループに悪影響が出るため、諌める必要もあった。

 

「本当に助かるわ……だけど、力尽くで追い払ったりしてないでしょうね?【炎帝ノ国】にマイナスイメージが付きかねないし、ミィに飛び火しかねない。そういう輩の逆恨みは面倒なのだし、一度相談して貰いたかったわ」

「うっ……アンタをサポートするためが、逆に迷惑かけちまうとは……悪かった」

「……いえ。私個人としては、本当に助かった。ミィが引っ張り、私は調整役。そしてツキヨ(わたし)は、恨まれ役(ヘイト管理者)でもある。ウォーレンさんが無理をする必要はないわ」

 

 ウォーレンが本気で凹んだためツキヨは、それは自分の役目だと言って今後は必ず相談してくれるよう頼んだ。そして講堂がそろそろ見えるという頃。

 

「ウォーレンさん、割合は?」

「全員中立……と言いたいところだが5-4-1で中立とミィ様派が大半だな。ツキヨ派は表彰式でドSカマしたから少ねぇ」

「そう。私としてはイズへの感謝と挑んできたメンバーへの称賛、エールを贈っただけだったのだけれど。参加希望者には追加分のバンダナの素材集めで戦力、特徴を見るわ。今後のグループ分けに活用する」

「あれがエールと分かるのは【炎帝ノ国】のメンバーでも極一部のミィ派を除く奴らだろ。古参連中には未だにアンタを嫌ってるのいるからな。素材集めは了解だ。が、グループ数は4つ以上は増やせねぇ。一回の人数が増えるぞ」

「最近ではあなた達『幹部候補』への信頼も高まっているわ。パーティは最大十人で組めるのを8人3パーティにしてるのだから、3パーティフルメンバーで組めば問題ないでしょう」

「うへぇ……俺らにシワ寄せが来んのかよ」

 

 今は一度に凡そ50人がグループレベリングをし、その時には二グループに分けるため、一グループ三パーティにミィかツキヨと補佐二人ずつ付いている。

 それを一度に60人にして、三パーティフルメンバーにすれば、今までどおり補佐二人が一パーティずつ、ミィとツキヨが一パーティと全体指揮を受け持つ形は変わらないで活動が可能だ。

 

「指示出し、最初の頃よりもかなり良くなったわ。指導も的確になってきてる。人数が増えるから活動場所をいくつかに限定する必要があるけれど、基本は変わらないわ。バランス調整もこれから見た上で取る。精々『幹部候補』の負担は一人か二人ずつ増えるだけよ」

「指示も指導も、アンタからメンバーの特徴をその都度教えてもらってるからだがな。……っと、あれだあれ」

 

 講堂の前には、ウォーレンの言うとおり20人程のプレイヤーがいた。歩いてくるツキヨの存在に気付き、驚いているようにも見える。

 

「白銀だ……」

「あれはもう比翼だろ?」

「昨日のイベ、今でも信じらんねぇよ」

「ああ、俺もだ……」

「私も……」

 

 そんな声が聞こえてくる。ツキヨは彼らの前で立ち止まり挨拶した。

 

「はじめまして。昨日のイベントで私の顔と名前くらいは知ってるでしょうが、ツキヨよ。【炎帝ノ国】のサブリーダーを務めているわ」

「俺はウォーレン。ツキヨ様の補佐役だ。ま、お前らは大当たりの人に声かけたってことさ」

 

 ウォーレンの素性がかなりのものであった事に驚き、次にミィがいないことに戸惑いを見せる一同。なのでツキヨは、堂々と嘘をつく。

 今ですらミィは半分も顔と名前を覚えてない。そしてメンバーの増加はイベント前からある事なので、ミィもあまり気にしなくなっている。

 

「あなた達の様な新規の参加希望者については、その殆どを私に一任されているわ。ギルドのような明確な括りがない以上、参加希望者には門戸を広くしてる……もちろん、()()()()()()()

 

 最後の言葉で、空気が張り詰める。

 因みに完全に一任されているわけではなく、事後報告で許してもらっているだけだったりする。

 

「来る者拒まず去る者追わず。けれど()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……それが、【炎帝ノ国】(われわれ)の最低基準。ウォーレンがここに居ない数名を追い払ったのはそういう事」

 

 グループに属する以上、グループの恩恵は得られるだろう。だからこそ、恩恵だけを貪る愚者にはなるな。お前たちも、加わるのなら相応の働きをしてもらう。

 厳しくも冷徹にそう告げると、一人の初心者装備の魔法使いらしき少女が進言した。

 

「で、でも私まだ初心者です。相応の働きって言われても……」

 

 強くない自分には難しい。強くなりたいからここに来た。そう言いたい彼女に同調して、そうだそうだと騒ぐ面々。

 だからツキヨは、きちんとしたやり方で言い直すことにした。

 

「……言い方が悪かったわね。私が言いたいのは、それぞれが、それぞれにできる形で【炎帝ノ国】に貢献して欲しいということ。そして、恩恵だけに甘える愚か者に開ける扉は無いということ。生産で、素材集めで、仲間との協力で。初心者なら仲間から情報を得て、協力してもらい……次に新たに初心者の加入があった時に彼らを支えてもいい。やり方は本当に何でもいい。皆が楽しく、居心地のいい場所。それが【炎帝ノ国】が掲げる方針なのだから」

 

 少しだけ雰囲気を和らげて紡ぐ言葉に、参加希望者は目を奪われた。

 昨日の表彰式とはまるで別人。どちらか演技でどちらが素なのかわからない。正解はどっちも演技だが。

 

「それで良いと言うのなら、これから【炎帝ノ国】のメンバーとして、共にゲームを楽しみましょう。歓迎するわ」

 

 一番にツキヨに進言した、度胸ある魔法使いの少女に手を差し出し、握手を求めた。

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

 ちなみにこの時、中立だった内の半数が潜在的ツキヨ派になった。

 

「賛同してくれるなら、全員私とフレンド登録をしましょう。そしたらこれからどのくらい戦えるのか見るのを含め、あなた達の分のバンダナ(これ)の素材集めに行くわ」

 

 

―――

 

 

 参加希望者の中には、あのイベント直前に始めたため、まだレベル1のプレイヤーもいた。一人ひとりのレベル、使用武器のみ聞き、最大限の安全を確保しつつ素材が取れるフィールドに向かう。

 

「と言っても、安全は私がいる限り問題ないわ。必ず守るから、存分に戦ってちょうだい」

 

 現最強プレイヤーにこう言ってもらえるほど、安心できるものは無いだろう。

 20人は安心して素材のある地域まで戦闘し、素材を集め、戻ってくることができた。

 

「装備は一週間も掛からないでしょうから私が生産職に渡し、完成次第連絡するわ」

 

 全員の戦い方を見ることもでき、顔と名前も一致させた。後はそれぞれのバンダナを作ってもらうだけだ。因みに既にバンダナの作成はウェインさんではなく、【炎帝ノ国】生産職メンバーに頼んでいる。スキルレベルを育てるのに丁度良いとか。

 

「今回集めてもらったのは、いわばメンバーであることの確認証。NWOにギルドが実装されるかは分からないけれど、グループメンバーとして互いに認識するためのものよ。基本的に装備するかは自由だけれど、必ずインベントリにしまっておきなさい。今後、グループ統一装備作成会議を開く。その時に提示してもらうことになるわ」

『分かりました』

「今日はお疲れ様。次にログインできる時を連絡した人から解散して構わないわ。それまでにレベリンググループを組んで、メッセージを送っておくから」

 

 それだけ連絡し、一人ずつの連絡だけ頭に入れて、この日は解散。後日というか明日、現実の方でミィに追加メンバーの報告をする事を忘れないようにしたツキヨは、解散と言ったのに残ってるウォーレンに気づいた。

 

「今日は助かったわ。ウォーレンさんも予定になかったのに協力してくれてありがとう」

「いいや。元は俺に声を掛けてきた連中だ。それなりに面倒は見るさ。それより、ログイン直後に声かけちまったからアンタは気づいてねぇだろうが、運営から通知が来てたぜ」

「運営から?」

「あぁ。説明はいるか?」

 

 通知を開いても良かったが、折角なのでウォーレンさんから聞いても良いだろう。

 

「頼むわ」

「おう。内容は二つ。一つは近日中に第二層を実装するってこと」

「今が第一層だから、行ける層が増えるということね」

「そういう事だな。んでもう一つだが、昨日のイベントが想像以上に盛り上がった事を受けて、運営がイベントの開催頻度を上げるってことだ。多分だが、イベントの反響にはアンタとペインの戦いが大いに影響してるぜ」

 

 うーん……イベントだから盛り上がりを期待したのは否定しないけど、今後のイベント頻度を上げることまでは予想できなかったなぁ。ゲーム内最高レベルで一位濃厚だったペインを直接倒し、その上で大差で一位になればそうもなるのかな?

 イベント頻度が上がるってことは、その間の準備期間が短くなるってことだよね……。第二回までに統一装備を作りたいんだけど、ウェインさんや生産職メンバーと相談だなぁ……。

 

「そう……第二回イベントまでには統一装備を揃えたいと思っていたのだけれど、メンバーの生産職プレイヤーと話し合う必要がありそうね」

「そんな急がなくて良いだろ。素材も資金も馬鹿にならねぇしな」

「既に要望が出てから二週間以上経っているのよ。装備デザインや性能、前衛と後衛での差異など詰めることは多々あるわ。第一回イベントがあったから先送りにしていたけれど、そろそろ着手しないといけないわ」

「なるほどねぇ……確かに、グループであると示すには統一装備が必要か。で、どうするんだ?」

 

 本当にどうしよう。装備作成には相応の時間と資金がかかる。一ヶ月は掛からないだろうが、二、三週間は見ておいた方がいい。それに現状で最低基準を満たすなら、かなりの種類、量の素材も必要。二層が実装したら新素材の情報を集める?その間に第二回イベントの告知が来たら本末転倒……。

 

「……第二層の実装予定は?」

「次の日曜だ」

「第二回イベントは?」

「明確には発表されてねぇ……が、二層実装から一ヶ月ほど先って話だ」

 

 と、なると、正確な告知が出た時点で作成を始められればギリギリ間に合うということか。

 明日ミィと相談して、放課後に色んな人とコンタクトを取る必要があるよね……状況によっては生産職メンバーに頑張ってもらうことになるし。

 確か明日と明後日は【裁縫】や【鍛冶】【彫金】系のスキルを持つ生産職メンバーがいる。そこで確認を取ったほうが良いかな。

 

「……二日程、時間をちょうだい。第二回イベントに向けて装備作成を進めるか、第二層の攻略をするか。両方は時間的に足りないから、ミィに相談して纏めるわ」

「あいよ」

「二日間だけだけれど、ウォーレンさんには私の代わりにグループを指揮してもらうことになる。安全のためにいつもより浅い所で構わないから、生産職メンバーのスキル上げになるような素材採取を頼むわ。糸系、毛皮系、鉱石系のいずれかで」

「了解だ。アンタがいねぇのに無理するバカなんていねえからな。そういう意味じゃ、ミィ様以上に信頼されてるぜ」

 

 それは……褒められているのか貶されているのか分からない。いや、そんなに嬉しくない時点で褒められてはいないよね。

 

 

 

―――

 

 

 

「へぇー!第二層が実装かぁ!」

 

 その翌日。もはや恒例となった朝の話し合いの中で、昨日はイベント疲れでログインしなかった美依に二層の事を話していた。

 

「うん。それと、イベントの開催頻度も上げるってさ。第一回が反響だったらしいよ」

「へぇー…やっぱりあれ?予想に反してツキヨがぶっちぎったから?」

「そうかも。ペインさん強いし上手かったよ。()()()()()()()()()()()()()()とはいえ、完璧に対応してきたし。あれは《神速反射》じゃないと躱せなかった」

「あれを平然と躱す月夜がおかしいんだけどね……動画見て、知ってるのにびっくりしたもん」

「ふふっ、ありがと……それで話を戻すんだけど、第二回イベントまでに統一装備を作りたいんだ。結成式で要望があってから二週間過ぎてるし、二週間前ってことはイベントで最短でも二ヶ月近くが過ぎちゃう。それは流石に待たせ過ぎちゃう」

「確かに……しかも装備に着手してると、第二層の攻略が疎かになる。どっちかしか選べないし、装備作成にはそれなりに時間もかかる、かぁ」

 

 そうなんだよねぇ……。第二層攻略を諦めるなら、相応の建前が必要になる。それに【炎帝ノ国】には初心者もいるから、戦力的に全員を二層に挑戦させるわけに、も……戦力……?

 あ……

 

「ねぇ美依、要はきちんとした理由で二層攻略を延期して、装備を作れれば良いんだよね?」

「そうだね。二層攻略自体はいつでもできるけど、イベントに間に合わせて装備を作るなら、なるべく早い方がいいもんね」

 

 つまり、優先順位は装備作成。私や美依、他にも何人かは自前で一式揃ってるから二層に挑んでも良いけど、しばらくは個人個人で挑んでもらった方が縛りすぎなくていい。

 

「なら、こうしない?」

 

 そうして美依に思いついたことを話し、確認を取った上で今日から着手できるようになった。

 




 
 おかしい…元々ウォーレンさんの立ち位置にはヴィトさんを想定していたのに、いつの間にかヴィトさんが空気になってウォーレンさんがツキヨの右腕として頑張ってる……。
 書くこと無いし折角なので、拙作での第一回イベントの順位でも発表します。
 理由は、作中でイベント順位を掘り下げる可能性がほぼ0だから。

1位 ツキヨ
2位 ドレッド
3位 メイプル
4位 ミィ
5位 ペイン
6位 ドラグ
7位 カスミ
8位 シン
9位 ミザリー
10位 クロム
11位 マルクス
12位 フレデリカ
13位 ヴィト
14位 ウォーレン

 という感じ。
 ここまでの半数を【炎帝ノ国】がランクイン。
 普通に強いです、彼らは。
 特にウォーレンさんは、ツキヨちゃんの補佐を始めてからの伸びが凄かったり。その辺も近いうちに深堀するよ!
 また【炎帝ノ国】全体として、鬼の副長(ツキヨ)がいることで個々人の強さ、グループの人数が原作よりも地味に上がってたり。
 そこもどのくらい強いのか、とかを近いうちに掘り下げようかな、と。
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