「無事日本に戻る事が出来たあたしら」
「弦十郎さんが話す中うわの空な様子のクリス」
「真お姉ちゃんが話を聞こうとするとアルカノイズが現れました」
「現場に向かい戦っておったが突如亜空間に飛ばされてしまい危機に追いやられてしまう」
「ですがエルフナインちゃんの機転のお陰で危機を脱しました」
はいOK、それじゃあAXZ編第七話、どうぞ!
その昔、一人の少女が一人の男性に懇願していた。
「お母さんを助けてください!ずっと熱が下がらなくて、すごく苦しそうで・・・」
少女が懇願するが、男性は効く耳を持たなかった。
「お願いです、助けてお父さん!」
「奴隷が私にすり寄るな!!」
少女がそう言った瞬間、男性は怒号を吐き散らした。
「粉吹く虫の・・・分際で!」
男性は苛立った様子で少女に近づき、少女の顔に平手を振るった。
「慰みを与えた女の落とし子だ、つけあがらせるな。奴隷根性を躾けておけ」
男性はそう言って倒れる少女に見向きもせず奥へと立ち去る。
その後、少女は母が待つあばら家へと戻った。
「・・・ごめんお母さん、今日も食べ物を手に入れれなくて、でも一昨日のパンがまだ残ってるから・・・お母さん・・・お母さん!?」
少女は返事がないことに気が付き母の方を振り返ると、そこには瘦せこけた女性が眼を閉じたままだった。
「お母・・・さん?」
その日、少女の母親は二度とその瞳を開かなかった・・・。
時を戻し現在、サンジェルマンは研究施設で赤く輝くハート形の結晶を見つめていた。
「『ラピス』・・・錬金の技術は、支配に満ちた世の理を、正すために・・・」
日本の高層ホテルの一室、その部屋にカリオストロとプレラーティ、そしてティキが待機していた。
「はぁ~、退屈ったら退屈」
ティキはベットの上で漫画を読みながら愚痴を吐き捨てた。
「いい加減アダムが来てくれないと、私退屈に縊り殺されちゃうかも~!このこの~っ!」
ティキが駄々をこねるように騒ぐ中、プレラーティは落ち着いた様子でいた。
「ねぇ、サンジェルマンは?」
「私たちのファウストローブの最終調整中なワケだ、キャロルのお陰で随分捗らせてもらったワケだ、後は・・・」
プレラーティが喋っている途中で、カリオストロは部屋から出ようとする。
「どこに行こうとしてるワケだ?」
「もしかしてもしかしたら、まさかの抜け駆け?」
「違うわよ、ちょっと敵情視察にね、それにあいつの信者達も動いてるみたいだしいい機会だと思ってね」
「ちぇ~つまんないの」
ティキはつまらなさそうにベットに寝転がった。
「・・・気を付けるワケだ」
「分かってるわよ、それじゃあね」
そう言ってカリオストロは部屋から出て行った。
一方、真達は車に乗ってとある場所へと移動していた。
その道中には、避難している人たちが多く見られた。
「先の大戦末期、旧陸軍が大本営移設のために選んだ此処松代には、特異災害対策機動部の前身となる非公開組織、風鳴機関の本部が置かれていたのだ」
「風鳴機関・・・」
その名を聞いて、みんなの視線が翼に集まるが、当人の翼は静かに話を聞いていた。
「資源や物資の乏しい日本の戦局を覆すべく、早くから聖遺物の研究が行われてきたと聞いている」
「それがアメノハバキリと、同盟国ドイツよりもたらされたネフシュタンの鎧やイチイバル、そしてガングニール」
翼の言葉に響は自身のペンダントに視線を向ける。
「バルベルデで入手した資料は、かつてドイツ軍が採用した方式で暗号化されていました」
「それを解析するために、ここに備わっている解析機に掛ける必要があるのよ」
「暗号解析機の使用に当たり、最高レベルの警備体制を周辺に敷くのは理解できます・・・ですが、退去命令で、この地に暮らす人々に無理を強いるというのは!」
「守るべきは、人ではなく・・・国」
その言葉に、みんなは顔をしかめる。
「人ではなく・・・?」
「少なくとも、、鎌倉の意志は、そういう事らしい」
「国を守ったって、そこに暮らす人が無事じゃなきゃ意味がないだろ・・・」
真がそう呟きながら、みんなは基地内へと入っていった。
その中では、多くの研究者たちが解析機を使って資料の解析に当たっていた。
「難度の高い複雑な暗号だ、その解析にはそれなりに時間が要するが・・・翼」
「ブリーフィング後、皆で周辺地区に待機、警戒任務に当たります」
「ああ、まだ避難してない民間人を見かけたら避難するように誘導するんだ」
ブリーフィング後、マリア達F.I.S.組と紫苑と桃恵は共に周辺の警戒を行っていた。
「九時の方向異常なし」
「三時の方向も異常なしじゃ」
「十二時の方向・・・あぁー!!」
切歌は双眼鏡で人影を見つけた。
「あそこにいるデス、二五二!レッツラゴーデス!」
そう言って切歌は指さした方へと走っていった。
「あっ、待ってください暁さん!それは・・・」
セレナが注意するが切歌は聞く耳持たず、人影の元へたどり着いた。
「早くここから離れて・・・って?」
その人影をよく見ると、ただの案山子だった。
「怖っ!人じゃないデスよ!」
「落ち着け、それはただの案山子じゃ」
「最近の案山子はよくできてるから・・・」
皆は切歌の元へとやって来る。
「しかし、守るべきは人ではなく国とは・・・何という思想を持つ者じゃ!」
「うん、国だけを守ってもそこに住む人がいないと、そこはただの陸地だっていうのに・・・」
「だからこそ、私たちがこの地に住む人たちを守らないといけないわ」
「そうデス!だから早く避難してない人を探しに行くデスよ!」
切歌はそう言って歩き出そうとすると、畑の影から一人に老婆が出てくる。
「っ!切ちゃん、後ろ!」
調が言うが遅く、切歌は老婆とぶつかってしまい、老婆の持つ籠から幾つかのトマトが転がり落ちてしまう。
「大丈夫ですか!?」
「ごめんなさいデス!」
「いやいや、こっちこそすまないね」
老婆は優しそうな笑みを浮かべて許してくれる。
「政府からの退去指示が出ています、急いで此処から離れてください」
「はいはいそうじゃねえ・・・けど、トマトが最後の収穫の時期を迎えていてね」
老婆は落ちたトマトを拾い上げる。
「おおっ、見事なまでに育っておるのう!」
「とっても美味しそうデス!」
「美味しいよ、食べてごらん」
老婆はそう言って切歌と紫苑にトマトを手渡すと、二人は貰ったトマトにかぶりついた。
「あ~む! んんっ~!美味しいデス!調も食べてみるデスよ!」
「うむ、とっても美味じゃ!桃恵も食してみよ!」
二人に進められ、調と桃恵も貰ったトマトを食べる。
「・・・本当だ!近所のスーパーのとは違う!」
「はい!酸味も少なく、甘みがたっぷりです!」
「そうじゃろう、丹精育てたトマトじゃからな」
老婆はトマトを美味しそうに食べる四人見て笑みを浮かべる。
「あ、あのねおばあさん・・・」
マリアが口を開こうとした瞬間、六人は気配を感じ一斉に振り返る。
「見つけたぞ、装者共と仮面ライダー共!」
振り返った先には敵の信者達が立ちふさがっていた。
「錬金術師・・・!」
「ここにも来ておったか!」
「我らが神の為、その魂を頂く!」
信者達はそう叫びながら、手元の結晶を投げつけ大量のアルカノイズを繰り出し、各々獲物を手に取る。
「みんな!この人を守るわよ!」
『了解!』
マリアの号令で六人は構える。
『アウェイクン!』
セレナ達はドライバーを身に着け、マリア達はペンダントを握り締める。
「Seilien coffin airget-lamh tron」
「Zeios igalima raizen tron」
「Various shul shagana tron」
『アサルトダッシュ!』
『ポイズン!』
『ウィング!』
『オーバーライズ!』
『Kamen Rider...Kamen Rider...』
『変身!』
『ショットライズ!』
『フォースライズ!』
『READY,GO!アサルトチーター!』
『スティングスコーピオン!』
『フライングファルコン!』
『No chance of surviving.』
『Break Down.』
それぞれが戦闘態勢に入り、互いにぶつかり合った。
その様子を本部も確認していた。
「アルカノイズの反応を検知!出現ポイント、S-16、数およそ50、依然上昇中!」
その状況を他のみんなにも伝えていた。
「了解です!すぐに向かいます!」
「あたしらに任せな!」
そう言って共に行動していたクリスと真は出現ポイントの方へと走っていく。
「こっちの方が近い、先に現場に向かう!」
そう言って真はドライバーを身に着け、クリスと共に飛び上がった。
「Killter Ichaival tron」
『エブリバディジャンプ!!』
『オーソライズ!』
『プログライズ!』
『Let`s Rise! Le!Le!Let`s Rise! Let`s Rise! Le!Le!Let`s Rise!』
「変身!」
『メタルライズ!』
『Secret material! 飛電メタル!メタルクラスタホッパー!』
『It's High Quality.』
『使用BGM:GUN BULLET XXX』
「全身凶器でミサイルサーファーのターンだ」
姿を変えた二人は、真がクリスを抱きかかえ飛電メタルで形成した翼で現場へと向かう。
「斬弾ゼロになるまでバレットのKissを」
現場ではマリア達が老婆を守るようにアルカノイズと戦っていた。
マリア達シンフォギア装者がアルカノイズを倒す中、セレナたちは襲い掛かって来る信者達を当て身や刀の峰で無力化していくが、残った信者達は次々とアルカノイズを繰り出していく。
「昇天率100パーのヒットガール」
「キリがない!」
「このままじゃ押されちゃうデスよ!」
「ハート撃ち抜かれたいチェリーはWhere is? Bang☆×2 yeah!」
切歌達がそう言うと、上空から弾幕の雨が降り注ぎアルカノイズを倒していく。
上空を見上げると、真がクリスを抱きかかえながら上空を滑空し上からクリスがボウガンでアルカノイズを撃ち抜いていた。
「助かったデス!憧れるデス!」
真とクリスは状況を見て眼を合わせ頷き、真は切歌達の所でクリスを離し、真はそのまま信者達の相手に向かった。
「どうやら理不尽がまかり通る世の中だ
「クリスちゃん、真君現着!」
「そのまま交戦状態へと移行!」
「だけど獲物をそっちも抜くってんなら」
「錬金術師は破格の脅威だ、まずは翼達に到着を待って・・・」
「それは無理な話だな、もうすでに敵はこっちに攻撃を仕掛けてきてる!」
真がそう叫ぶと、武器を構えた信者達が真達に襲い掛かってくる。
「すべては神のために!」
襲い掛かって来る信者達を抑える為、真は飛電メタルを飛ばし信者達の持つ武器を次々と分解していく。
信者達の武器が分解されると、光速で動くセレナが信者達を次々と気絶させていき、桃恵が風の錬金術で敵の動きを制限させ、その隙に紫苑が氷の錬金術で信者達を拘束する。
クリス達の方も、迫りくるアルカノイズに対しクリスと調の遠距離組がボウガンと丸鋸で遠くから撃退し、近づいてきたやつは切歌の鎌とマリアの蛇腹剣で倒していき、ついにはアルカノイズを全て倒しつくした。
「こっちはおしまいだ」
「サンキュークリス、後はお前らだ」
皆が変身を解き、真が武器を構えると、残った信者達は委縮してしまう。
「く・・・こうなったら!」
すると信者の一人が勢いで真の横を横切り、懐の隠してあった短剣を構えクリス達の方へと走っていく。
「なっ!?させるか!」
真達が止めようとすると、残った信者達が真達の前を塞ぐ。
「なっどけ!!」
真はすぐに信者を振り払い入っていく信者の方へと向かおうとするが、既に間に合わない距離であった。
「その命、神の礎となれ!!」
信者が短剣を構え迫って来たことに驚きクリスは聖詠を歌おうとするが間に合わず、クリスの体に短剣が突き刺さろうとした。
「クリス!!」
真が叫んだ瞬間、どこかから青白い光が飛んできて信者の手に直撃し、手に持った短剣がクリスに突き刺さる寸前に弾き飛ばす。
「なっ!?」
「っ!?はぁ!」
短剣が弾き飛ばされたことに信者が驚く中、すぐさま紫苑は峰打ちで信者の意識を奪った。
真達は残った信者を無力化させると、すぐにクリスの元へと駆け寄る。
「クリス!無事か!?」
「あ、ああ無事だ」
「よかった・・・けど今のは?」
セレナがそう言った瞬間、皆は気配を感じ光の飛んできた方を向くと、そこにはカリオストロが立っていた。
「あら、気づかれちゃった?」
「錬金術師!今のは貴方の!?」
「そうよ、そこの信号機ちゃんを狙ったんだけど運悪く外れちゃったみたいね」
「運悪く・・・?」
その瞬間、響達も現場に駆け付けた。
「どうやらお仲間も来たみたいだし、ここは退却させてもらうわ」
そう言うとカリオストロは倒れる信者を抱え込み、倒れる信者達の近くに駆け寄ってからテレポートジェムを地面に叩きつける。
「次に会うときは、新調したおべべを着てくるわ、楽しみにしててよね」
そう言い残し、カリオストロは信者達と共に去っていった。
カリオストロが去った後、真はある疑問を浮かべていた。
(運悪く外れた・・・いや、あの光弾は的確にぶれることなくあいつの手に直撃した。となるとあいつは『最初から信者を狙っていた』・・・でも何で?)
真は疑問に思いながら、みんなと共に弦十郎の元へと向かった。
さぁ、後書きの時間だ。
「今回注目するのはカリオストロってやつの行動だな」
「真お姉ちゃんの考えだと最初から信者を狙って撃ったような感じなんですよね?」
「出ないとあんな上手く当たらないさ」
「だとすると・・・あいつの狙いは何なんだ?」
「そこがわからねえんだよな・・・」
「ふむ・・・敵が一枚岩じゃないということしかわからんのう」
「また会うことがあったら何かわかるのでしょうか?」
「多分な、その時は何とか話をしたいもんだ」
そうだな、そんなところでそろそろいつもの行きますか。
『質問返信コーナー』
今回の質問はこちら。
『影薄人さんからの質問』
クリスと同居してから料理をしている継菜真のレパートリーの中で一番の得意料理は何ですか?
「そうだな・・・クリスやセレナ、マリア達が来てから料理のレパートリーを増やしてはいるが・・・やっぱ得意なのは日本食だな、特に肉じゃがが得意だ。母さんから最初に教わった料理だからな」
見事に母親の味だな、てなわけで影薄人さん、質問ありがとうございます。
「そんじゃ、そろそろ〆るとしますか」
「「「「「「それでは次回もお楽しみに!」」」」」」