特別編第十八話、今回は二回目のセレナの誕生日だ!
「前の誕生日からもう一年がたったんですね」
ああ、それには俺も驚いている。
「前のセレナの誕生日の時は大変だったからな・・・今回は大丈夫なのか?」
安心しろ、キチンとマリアは登場させているから・・・というか出さないとホリゾンカノンぶち込むって脅された。
「何やってんだマリアのやつ・・・」
「じゃが、それほどせれなの誕生日を祝いたいということじゃろう、その気持ちはわかるぞ」
「お姉ちゃんも時々同じ感じになるもんね・・・」
まぁそんなマリアの暴走はさておき、それでは特別編どうぞ!
それはセレナの誕生日の前日の事だった。
この日セレナはキャロルの頼まれ荷物をエルフナインのところまで運んでいた。
「エルフナインさん、お荷物届けに来ました」
セレナが研究室に入ると、そこにはエルフナインが机に顔を突っ伏して眠っていた。
「zzz…」
「眠っているんですか・・・それじゃあ起こさないようにしませんと・・・」
セレナは眠っているエルフナインを案じて静かに荷物を置き部屋から出て行こうとすると、机の上に飴が幾つか置かれているのを見かける。
「あっ飴がこんなに・・・エルフナインさん一つ貰いますね」
そう言ってセレナは机の上の飴を一つ口にして部屋から出て行った。
・・・セレナは気が付かなかったが、飴が転がっているところの近くに置かれているビンの中に同じような飴が何個も入っており、ラベルには『勝手な飲食禁止』と書かれていた。
そしてその結果は翌日に出てしまった。
「これは・・・」
「わぁ・・・!」
「何とも面妖な・・・!」
皆が驚いている視線の先には、ソファーに座っているいつもと比べて背が縮んでいるセレナの姿があった。
「ごめんなさい!僕が管理をしっかりしてないせいでセレナさんが!」
「い・・いえ!?これに関しては勝手に飴を食べてしまった私のせいですよ!」
エルフナインとセレナが互いに謝罪する中、真がエルフナインに話しかける。
「服に関しては緒川さんが用意してくれたから問題はないな・・・んでエルフナイン、セレナが食べた飴って一体何なんだ?」
「はい、あれは口にした人物を若返らせる効果を持った薬のようなものなんです、本来なら精神も若返るはずなんですがまだ試作段階なので肉体だけに効果が出てるみたいです」
「なるほどな・・・んで何でそんな薬を作ったんだ?」
「最近読んでいる探偵物の漫画にはまってしまって、それに出てくる薬に興味があって僕なりに再現を・・・」
「真っ黒な組織も顔負けな技術力だな、これ元に戻るのか?」
「はい、一日もすれば元に戻るかと思われます!」
「そうか・・・んで何やってんだそこのシスコン」
真が指摘した先にはどこで買ったのかわからない一眼レフカメラを構えてセレナを撮影しまくるマリアの姿があった。
「だってセレナがこんなにも可愛くなってしまったのよ!こんなに可愛くなったセレナを写真にとらない訳がないわ!」
「だとしても限度があるだろ限度が!見ろセレナ苦笑いしてるぞ」
「あ・・・あははっ」
「うわぁ・・・セレナのあんな顔初めて見たデス」
「うん・・・そうだね」
「ああセレナ!こっちに視線を向けて頂戴!」
「埒が明かねえな・・・奏、GO」
「よし来た」
奏はマリアを羽交い絞めにして抑える。
「なっ!?離しなさい天羽奏!まだ写真を一冊分撮り切ってないわ!」
「どんだけ撮る気なんだよお前!?」
「マリア姉さん、いったん落ち着いて」
「妹もこういってるんだ、こっちで落ち着け」
「まって!せめてこの兎のパジャマを着させてから撮影を・・・!」
奏は暴走するマリアを押さえながら奥へと向かって行った。
「・・・何だがマリアさん、セレナちゃんのことになると暴走しますよね」
「慣れろ、しかし誕生日にこうなるとはな・・・」
「そうですね、エルフナインちゃん、セレナちゃんの体に異常はないんですよね?」
「はい、身体能力は子供並みですが日常生活を送るには問題ないかと」
「それは良かった・・・なら今日はどうするか」
「あっ!それなら子供にしかできないことをやってみるのはどうですか?」
「子供にしかできないことだぁ?」
「例えば・・・そう、お子様ランチとか!」
『お子様ランチ?』
「はい!子供にしか味わえない料理って感じがして今のセレナちゃんにぴったりだと思うんです!」
「お前な・・・確かにそれは子供の特権だが中身は変わってねえんだぞ」
「ええ~でも良くないですか?」
「ん~・・・セレナはどうなんだ?」
真がセレナに尋ねると、セレナは嬉しそうな表情を浮かべていた。
「私、それがいいです!」
「意外と好印象・・・ってよく考えてみたらセレナたちの子供の頃って・・・」
「デース、レセプターチルドレンとして施設の中にいましたからそう言ったのは食べたことがないデス」
「そういえばセレナ、職員さんがお子様ランチのことを話していたのを聞いてずっと食べたそうにしてたもんね」
「はい、けどそんな機会が全くなくて、だからお子様ランチを食べるのは私の小さな夢なんです!」
「随分小さい夢だな・・・」
「まぁ、夢に小さいも大きいも関係ないしのう・・・」
クリスと紫苑がそう言うと、真は自身の手を叩く。
「よしっ、ならセレナの夢を叶える為にお子様ランチを作ってみますか!」
「いいんですか!」
「ああ、せっかくの誕生日だしそれぐらいの夢は叶えないとな」
「わぁ・・・ありがとうございます真お姉ちゃん!響さん!」
「ええっ、私にもお礼!?」
「そりゃあそうだろ、響が提案しなかったら出てこなかったしな・・・というワケで未来、切歌、手伝ってくれ」
「分かりました」
「了解デース・・・ってそこは調じゃないんデスか?」
「いや・・・なんかお子様ランチを作るってなると二人の方が適任な気がして」
真は不思議な疑問を思いながらも、二人と共にお子様ランチを作成していった。
それから少し時間が経って、真が料理を持ってくる。
「お待たせ、セレナ用の誕生日スペシャルお子様ランチの完成だ」
真が持ってき皿にはエビフライ、ハンバーグ、ケチャップスパゲッティ、ブロッコリー、旗が刺さったチキンライス、プリンなどと言ったお子様ランチの定番ともいえるメニューが乗っていた。
「これがお子様ランチなんですね!」
「そうさ、さっお召し上がれ」
「はい!いただきます!」
セレナはお子様ランチを口にしていく。
「どうだセレナ、美味しいか?」
「はい!とっても美味しいです!」
セレナは笑顔でそう答える。
「そうか、それは良かったよ」
セレナが食べる中、響が真に問いかけてくる。
「・・・真さん、将来はファミレスのコックとかになったらどうですか?」
「う~ん・・・ワンちゃんアリだな・・・」
真が少し思案していると、奥から奏の拘束を振り切ったマリアがビデオカメラを片手に駆け付けてくる。
「くそっ!どこにそんな力があるんだよ!?」
「これが妹を持つ姉の力よ!さぁセレナ今度はこれで撮影を・・・!」
「いい加減にしろシスコンマリア!」
「ガハッ!!」
しびれを切らした真はマリアに向かってラリアットを決めマリアは吹き飛ぶ。
「お前そんなんだから空港の時にセレナに嫌われるんだろ!」
「それは言わないで!?・・・というより最近の貴方のセレナへの姉態度は気に食わないのよ!セレナの姉は私一人よ!」
「上等だ、ここで雌雄を決めるぞマリア!」
「かかってきなさい継菜真!」
「ちょちょ!?マリアさんと真さんが乱闘始めましたよ!?」
「いいから止めるぞ馬鹿!」
皆が二人の乱闘を抑える中、セレナは幸せそうにデザートのプリンを口にしていた。
その後、二人の乱闘が終わってセレナに叱られたのはまた別のお話。
さて後書きの時間だ。
「しっかし今回は色々ぶっこんだなお前」
某少年探偵漫画は読んでるからね。
「というか今回もマリアの奴暴走したな・・・あの後二人とも変身して大変だったんだぞ」
「済まない、つい怒りのボルテージが限界突破して」
「あはは・・・ところでお子様ランチを作る際の人選って・・・」
分かる人には分かる人選です。
「あ・・・そうですか・・・」
「ところで今回は花は用意してないんじゃな?」
前回の真と響の誕生日にも言った通り連続で同じ花はちょっとな・・・その代わり今回は質問に答えるぞ。
「質問ですか?」
ああ、今回用の質問が来ててな、それじゃあいつもの行きますか。
『質問返信コーナー』
今回の質問はこちら。
『影薄人さんからの質問』
今年の「特別回:セレナの誕生日」の後の本編の最新話にこの質問をお願いします。
継菜真と真紅林檎さん、そしてマリア・カデンツァヴナ・イヴに質問
昨年のセレナの誕生日にてマリアは空港で騒ぎを起こしてしまいましたが、この出来事は本作では存命のナスターシャ教授もご存じなのですか?
おそらく嘆かれるかお説教でもされたのではないかと・・・
そして、マリアさん。
もし今年も昨年のように実の姉妹なのにセレナの誕生日を祝えず、真とセレナの二人っきりで誕生日を祝う展開になっていたらどうしていましたか?
「結論から言うと、知ってるぞ、というかセレナが知らせてた」
「その後マムが帰国したマリア姉さんを呼んで一時間説教をしてたもんね」
おおっ・・・それはきつい・・・んで後半の質問に関してはマリアからお答えの手紙を貰ってるから言うぞ。
「貰ってるのかい」
ええ~ッと何々・・・・・・『その時はこの作品の主人公を私に変え継菜真を亡き者にする』・・・よかったな誕生日に出れて。
「よかった・・・危うく主人公の座を奪われるところだった・・・!」
「あっその手紙、後でマムに見せますので貰っても?」
どうぞご自由に。
「容赦ないなセレナ・・・それじゃあそろそろ〆ますか」
「「「「「「それでは次回もお楽しみ!」」」」」」
そして~!
『ハッピーバースディ!セレナ!』