戦姫転生ゼロフォギア   作:真紅林檎

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0編第二十三話、前回のあらすじは?
「クリフォトに突入したあたし達だが、中で待ち構えていたのは切歌と調を模したマギアだった」
「現れたマギア達に対して暁さんと月読さん、紫苑さんと桃恵さんが残って対峙しました」
「想像を超えた強敵に苦戦するうちらじゃったが、切歌と調は仮面らいだぁに変身しまぎあを撃破したぞ」
「そして私とお姉ちゃんも大けがを負いましたが、何とかマギアを撃破しました」
「刻一刻と時間が迫る中、俺達は上の階へと昇って行った」
はいOK、それじゃあ0編第二十三話、どうぞ!」


不死鳥の絆/友情の罪

切歌と調、紫苑と桃恵に託し先に上った真達、次の階層に上った瞬間何かが真に向かって飛んでくる。

 

「「っ!危ないっ!」」

 

マリアと翼が同時に前に飛び出し向かって来た物を弾く、確認するとそれは二本の短剣だった。

 

「短剣・・・ってことは」

 

その時、真達の前に二体のマギアが現れる。

 

一体は両手に銀の短剣を携え、全身に銀の装甲を纏ったマギア『アガートラームマギア』、もう一体は剣を携え、腕や足からも刀身が生えているマギア『アメノハバキリマギア』の二体だった。

 

「今度はマリアさんと翼さんのマギア・・・!」

 

二体のマギアは真達が動くよりも先に行動し襲い掛かって来るが、直前でマリアと翼が食い止める。

 

「行きなさい、ここは私たちが食い止める!」

 

「先にいるアークを倒し、人々を守るんだ!」

 

「マリアさん・・・翼さん・・・っ、はい、ここはお願いします!」

 

響がそう叫び、急いで次の階層へと駆け上がっていく。

 

「さて翼・・・一刻も早くこいつらを倒して追いかけるわよ」

 

「ああ、心得ている!」

 

二人はマギアを吹き飛ばし、再び激突する。

 

翼はアメノハバキリマギアと対峙し、翼の二刀流に対しアメノハバキリマギアは両腕や両足に生える刀身を駆使した多刀流で迎え撃っていた。

 

「手数はそちらが上か・・・ならば搦め手で行かせてもらう!」

 

翼は『逆羅刹』の構えに入ると、両足の刀身に炎が纏われそのまま回転しながらアメノハバキリマギアに迫る。

 

対してアメノハバキリマギアは全身の刀身を変形させ巨大な刃に変え、それらを一斉に降り抜き大量の斬撃を放つ。

 

鳳翼乱舞

 

蒼ノ一閃・乱

 

互いの技がぶつかり合い相殺されるが、翼はそのまま刀身を床に突き刺してから振るい、燃える斬撃を放った。

 

疾駆ノ炎閃

 

向かってくる翼の斬撃をアメノハバキリマギアは両手の剣を大きく振り降ろすことで斬撃を切り裂き、斬撃は二つに分かれて爆破した。

 

「くっ・・・まだまだっ!」

 

二度も破られてもなお翼は折れず、再び向かって行く。

 

一方のマリアはアガートラームマギアと対峙し、大量の短剣を放つが全て的確に切り落とされてしまう。

 

対してアガートラームマギアは自身の両腕から八本の蛇腹剣を繰り出し蛇のように唸らせながらマリアに襲い掛かる。

 

振り下ろされる八本の蛇腹剣による攻撃はマリアにダメージを与えていき、蛇のように変則的にうねる攻撃にマリアは攻めきれずにいた。

 

「人間では不可能な攻撃・・・けどそれでも負けられない!」

 

マリアは何とか距離を取り、短剣で十字を切り左腕を掲げると、左腕のアームドギアが変形しそこから十字架状のエネルギーを放った。

 

DIVINE†CALIBER

 

十字架状のエネルギーはマギアに向かい爆発を起こす・・・が爆炎の中から三角形のバリアを展開しほとんど無傷のアガートラームマギアが立っていた。

 

「く・・・化け物めっ!」

 

渾身に一撃を防がれたことに悔しがるマリアにアガートラームマギアは再び蛇腹剣を振るい襲い掛かっていく。

 

互いの攻撃が有効打にならず苦戦する翼とマリアは二体のマギアの攻撃で徐々に傷ついて行き、互いに背中を合わせる。

 

そこにアガートラームマギアが大量の短剣を二人に向けて放ち、翼とマリアは降ってくる短剣を全て切り落としていくが突然身動きが取れなくなった。

 

「こ・・・これは!?」

 

翼が足元を見ると、マリアと翼の影に二本の短剣が突き刺さっていた。

 

「影縫い・・・!」

 

二人が防御している最中にアメノハバキリマギアが放った短剣が二人の影を捕らえ、動きを封じた瞬間二体のマギアの斬撃が放たれ二人に直撃した。

 

斬撃の衝撃で短剣は外れるが、大ダメージを受けてしまったことで二人は膝をついてしまう。

 

「此処までの力があったとは・・・!」

 

「それを可能とするアークの力、やはり想像しきれない・・・けれど、私達は負けられない!」

 

二人はボロボロの体を奮い立たせ立ち上がる。

 

「地球で今も戦っている人達のために・・・私たちの勝利を祈っている人達のために、私達は必ず勝つ!」

 

「たとえどれだけくじけようが、翼を折られようが・・・私達は何度でも立ち上がり甦る、炎の中から、燃え上がる!」

 

そう言って二人はソングレイザーを取り出し身に着ける。

 

「行くわよ翼・・・私たちの歌で!」

 

「世界に希望の火を灯す!」

 

ブレイド!

 

シルバー!

 

ソングレイザーに装填すると、二人の周囲に金色の五線譜と青色と銀色の音符が展開される。

 

「「変身!」」

 

『『ソングライズ!』』

 

ソングローダーを押し込み、五線譜と音符が二人の身に纏われていく。

 

翼は風鳴総家で見せた青い戦士仮面ライダーツバサへ。

 

そしてマリアは翼と同じくアガートラームの面影を残したスーツを身に纏い、その左腕には白銀の龍の頭部を模したユニット『アガートラームドラゴアーム』が身に着けられていた。

 

Blade up! Slash up! AMENOHABAKIRI! 仮面ライダーツバサ!

 

Silver up! Dragoon up! AIRGET-LAMH! 仮面ライダーマリア!

 

聖銀と青嵐の輝きを宿し、二人は仮面ライダーへと変身した。

 

『使用BGM:不死鳥のフランメ』

 

変身した二人は武器を構え、再びマギア達に向かって行く。

 

果てなき

 

強い

 

この思いは

 

翼の剣とアメノハバキリマギアの剣がぶつかり合い、その横でマリアとアガートラームマギアの短剣がぶつかり合う。

 

譲れない

 

強い

 

この思いは

 

マギア達は反撃するが二人は攻撃を受け流し、切り返す。

 

誰にも

 

負けない

 

不死なるメロディー 輝けTrue heart

 

マギア達は距離を取ろうとするが、それをさせまいと二人が追いかけて行く。

 

この手から零れ去ったイノチ…紡いだコ・ド・ウ!

 

翼は先ほどよりも気合が籠った剣を振るい、アメノハバキリマギアが伸ばしてくる刀身を次々と切り砕いていき相手の攻撃の手を減らしていく。

 

欠けたMoon lightその光は残した者にナニヲ問ウ!

 

マリアはアガートラームマギアの振るう幾つもの蛇腹剣に対し自身も蛇腹剣を振るい絡め取り、敵の蛇腹剣を全て巻き上げると一気に刀身を引き抜き、敵の蛇腹剣を砕いた。

 

哀しみを束ねて剣に

 

刃に Justice

 

攻撃の手を砕かれていく二体のマギアは自身の誇る最高火力の斬撃を同時に二人に向けて放ち、二人は爆炎に飲み込まれた。

 

マギア達は爆炎を見守ると、その中から二つの輝きが見え、爆炎の中に翼とマリアは立っていた。

 

Ignition…‼

 

その時、爆炎が燃え上がり二人の背後に不死鳥が見えた。

 

燃えなさい

 

人に

 

運命(さだめ)などない

 

二人は爆炎に包まれながらもソングローダーを押し込む。

 

アメノハバキリフィナーレ!

 

アガートラームフィナーレ!

 

飛びなさい

 

過去を

 

引き千切って

 

翼の持つ剣に青嵐の焔が宿り、マリアの左腕のアガートラームドラゴアームに紅銀の焔が灯る。

 

行きなさい

 

アツく

 

羽撃き合い

 

響き伝う

 

奏で伝う

 

絆っ!

 

二つの焔が宿ると同時に二人は爆炎から飛び出した。

 

そう

 

 

握りしめて

 

マリアの攻撃がアガートラームマギアを吹き飛ばし、翼の斬撃がアメノハバキリマギアを切り上げる。

 

背負った

 

全部

 

握りしめて

 

奥へと吹き飛んだマギアと打ち上げられたマギアを追いかけるように二人も跳躍し、二人の全身の焔が纏われ翼の姿は不死鳥のように、マリアの姿は龍のように見えた。

 

いま不死なる夢を羽根に 願う明日を共に飛ばないか?

 

焔を纏った二人はそのままマギア達に向けてライダーキックを放った。

 

天を焦がせ

 

二体のマギアに防く手はなく、不死鳥の蹴りがアメノハバキリマギアを貫き、竜の一撃がアガートラームマギアを噛み砕いた。

 

 

 

歌え Phoenix song

 

アメノハバキリフィナーレ

 

アガートラームフィナーレ

 

焔に飲み込まれた二体のマギアはそのまま爆散していった。

 

残った二人はそのまま膝をつく。

 

「はぁ・・・此処まで体力を消費されるとは・・・」

 

「ええ・・・でも休んでいる暇はないわ、急いで追いかけないと」

 

二人は何とか立ち上がり、先に行った六人の後を追いかけて行く。

 

 

 

先に向かった六人は次の階層にたどり着く。

 

「着いた・・・でもここにも」

 

「マギアがいるかもしれないな・・・全員警戒しろ」

 

六人が周囲を警戒すると、クリスは光る何かを見つける。

 

「っ!そこかっ!」

 

そこにクリスが発砲すると、更に射撃音が聞こえクリスの放った弾丸が弾かれてしまう。

 

「弾かれたっ!?」

 

驚くクリスに向かって、一筋の光線が向かってくる。

 

「危ないクリスっ!」

 

クリスに当たる直前に未来が鏡で反射し事なきを得る。

 

「助かった・・・ありがとな」

 

「どういたしまして・・・けど今の攻撃は」

 

「ああ、光線と射撃音・・・どうやらここはあたしらの管轄みてぇだな」

 

敵の攻撃を見てクリスと未来はアームドギアを構える。

 

「行けそうか」

 

「ああ、ここはあたしらに任せな・・・だからさっさと行け」

 

「・・・分かった、気をつけろよ」

 

真は三人を連れそのまま次の階層へと向かって行った。

 

「・・・さて、とっとと姿を見せたらどうだガラクタ共」

 

クリスの挑発に乗ったのか、又は余裕の表れか、何もない空間から二体のマギアが現れる。

 

片やライフルを手に持ち、その身にマントを身に纏い様々な重火器を備えたマギア『イチイバルマギア』、片や単一のカメラアイが二人を捕らえ、その周囲を鏡状のビットが飛び回るマギア『シェンショウジンマギア』が姿を現した。

 

二人が戦闘態勢に入ると、鏡状のビットがマギア達の周囲を飛び回り発光しだすと二体の姿が消えていく。

 

「シェンショウジンのステルス能力!」

 

「そんなのありかよっ!?」

 

完全に見失い焦る二人に、大量の弾丸が放たれる。

 

「っ!避けろっ!」

 

二人はとっさに弾丸を躱し二手に分かれる。

 

クリスは何とか索敵しようとするが、敵の姿は完全に見えず手当たり次第に射撃していくが、一向に当たる気配を見せなかった。

 

「くそっ!ステルスとか卑怯だろっ!」

 

そんなクリスに向かって再び大量の弾幕が放たれクリスは躱していき、弾幕が放たれた方に向かって射撃すると、金属同士がぶつかる音が聞こえる。

 

「当たったけどこれじゃあ意味がねえ・・・だったら!」

 

クリスはとっさに小型のミサイルを展開しそれら全てを床に向かって放った。

 

MEGA DETH PARTY

 

床にミサイルが直撃し辺り一帯に煙が充満していく。

 

「こいつで相手の位置を探る・・・!」

 

クリスはボウガンに切り替え、敵の動きを察知する・・・すると煙の一部に揺らぎが見えた。

 

「っ!そこだ!」

 

クリスは揺らいだところに大量の矢を放った・・・だがそこにあったのはイチイバルマギアが身に纏っていたマントだけだった。

 

「なっ!?囮だと・・・がぁ!?」

 

囮に引っ掛かったクリスに背後から大量の弾幕がクリスを襲った。

 

未来は敵の放つ光線を自身の鏡で反射していき防戦一方だった。

 

「何とか相手の位置を見つけないと・・・!」

 

未来は敵の位置を探っていると、突如風切り音が聞こえだし、未来の目の前の足元に大きな切れ込みが突然入った。

 

「っ!?」

 

突然の切れ込みに驚く未来に再び風切り音が聞こえ、未来は聞こえた方にアームドギアを振り抜くと何かが当たり地面に転がり確認すると、そこにあったのは円状の鏡だった。

 

「円状の鏡・・・まさかこれがさっきの切れ込みの正体!?」

 

シェンショウジンマギアは自身の放つビットを高速で回転させカッターのようにして未来に飛ばしていた、そのうえビット自体もステルス能力で見えず未来にとって圧倒的に不利な状況にあった。

 

そして風切り音は周囲から聞こえてきて防ぎきれずに未来の体を傷つけていき、未来は膝をついてしまう。

 

「ううっ・・・!」

 

見えない攻撃に精神的にもやられてしまい、ボロボロな未来に再び風切り音が迫ってくる。

 

そしてその刃が未来の首を捕らえようとしたとき、未来の周囲に弾幕が張られ未来を捉えていたビットが撃ち落とされる。

 

「へっ・・・数撃ちゃ当たる・・・ってか」

 

未来の視線の先には、ボロボロながらもショットガンを構えたクリスが立っていた。

 

「クリス!大丈夫なの!?」

 

「何とかな・・・けどこのままじゃじり貧だ」

 

そう言ってクリスは未来に手を差し出す。

 

「だから力を貸してほしい、お前を・・・『未来』を守るためにな」

 

「っ!」

 

クリスが照れくさそうに自分の名前を言ったことに驚く未来は、笑みを浮かべてクリスの手を取り立ち上がる。

 

「・・・うん、私もクリスを守る、だから力を合わせよう!」

 

「・・・ああ!」

 

二人は並び立ち、ソングレイザーを取り出し身に着け、ライズスターターを押し込む。

 

ブラスター!

 

パージ!

 

ソングレイザーに装填すると、二人の周囲に金色の五線譜と赤色と紫色の音符が展開される。

 

「「変身!」」

 

『『ソングライズ!』』

 

ソングローダーを押し込み二人の姿が変わっていく。

 

クリスは顔を隠すヘッドの右目にスコープが取り付けられており、その身に赤色のローブ『イチイバルローブ』が身に着けられ、未来は自身の周囲にシェンショウジンマギアのと同じ鏡のビット『シェンショウジンミラービット』が展開される。

 

Blaster up! Scarlet up! ICHAIVAL! 仮面ライダークリス!

 

Mirage up! Vision up! SHEN SHOU JING! 仮面ライダーミク!

 

変身した二人は傷だらけでもなお立ち向かう。

 

「不条理な世界を打ち抜いてやる!」

 

「世界の闇を照らし出して見せる!」

 

『使用BGM ツミトキズ』

 

この身は既に罪に染まって 色あせる事はない

 

変身した二人にマギア達はステルス状態を維持して戦おうとするが、クリスが弾丸を放つと、その弾丸は確かに二体に直撃した。

 

大切な人を傷つけてしまった この痛みは消えたりしない

 

突然当てられたことに困惑する二体はとっさに遠距離攻撃を放つが、未来の周囲のミラービットが二人を囲むと、一瞬で二人の姿が消え攻撃が外れる。

 

過去が迫り 未来が閉ざされてしまう

 

突然見えなくなった二人に再び困惑するマギア達に弾幕が張られ全て直撃する。

 

哀しみが私を呑み込んでしまう

 

突然クリスの攻撃が当たりだした理由はクリスの右目のスコープにあった、ヘッドの搭載されている『イチイバルスコープ』には敵を捕らえる索敵機能が搭載されており、これを使用することでステルス状態であってもクリスは敵を捕らえていた。

 

だけど 今は

 

けれど 今は

 

そして未来のシェンショウジンミラービットにはシェンショウジンマギアのビットと同じように自身だけではなく周囲の人物にもステルスを搭載することが出来る、シェンショウジンの特性を最大限生かした性能となった。

 

手を引いてくれる友達が

 

背中を押してくれる友達が

 

側にいてくれる!

 

二人は同時にソングローダーを押し込んだ。

 

イチイバルフィナーレ!

 

シェンショウジンフィナーレ!

 

闇に閉ざされ 道がなくても

 

大切な仲間が 導いてくれる

 

未来はマギア達の周囲に大量のビットを展開し、クリスがビットに向けて弾幕を張ると、弾丸がビットを反射し、反射された弾丸が次々とマギア達の関節部位を打ち抜いていく。

 

こんなに罪に染まっても

 

あんなに傷つけてしまっても

 

関節部位を打ち抜き、動きを封じたところで二人はステルスを解除し共にマギアに向かって跳躍する。

 

それでもお前は

 

それでも貴方は

 

跳躍しそのままの勢いでライダーキックを放つと、先程クリスの放った弾丸が赤いエネルギーになり、未来の展開したビットから紫色のエネルギーが放たれ、それぞれの足に蓄積されていく。

 

あたし『私』を友達と呼んでくれる

 

エネルギーを身に纏った二人のライダーキックはそのままマギア達を貫いた。

 

 

 

イチイバルフィナーレ

 

シェンショウジンフィナーレ

 

二人のライダーキックを受けたマギア達はそのまま爆散していった。

 

マギアを倒し、未来が倒れそうになるがそれをクリスが支える。

 

「大丈夫か?」

 

「うん・・・ありがとう、クリス」

 

「気にすんな、それよりもさっさと四人を追いかけるぞ・・・未来」

 

「・・・うん!」

 

先に言った四人を追いかけようと階段に足を伸ばすと、後ろから戦いを終えた六人がやって来る。

 

「貴方達、ここで戦っていたのね」

 

「そうらしい・・・どうやら無事勝ったようだな」

 

「当たり前だ、あんな模造品に負けるかよ」

 

「・・・?未来よ、お主なんだか嬉しそうな表情をしておるのう」

 

「そうですね、勝ったのがそんなに嬉しかったんですか?」

 

「ううん、これは別の笑顔だよ」

 

「別の笑顔?何があったんですか?」

 

「それは秘密、私達だけのね」

 

「ああ、そうだな」

 

「ええ~っ、気になるデスよ!」

 

八人は支え合いながらも階段を上り四人を追いかけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方外では、弦十郎達は次々とマギアを倒していき、最後の一機を撃破した。

 

「よし・・・これで終わったな」

 

「はい、後は彼女達がアークに勝つだけです」

 

弦十郎達が話していると、空に黒い光線が走った。

 

「な・・・」

 

そして次の瞬間、海岸にあったアメリカの戦艦が爆発した。

 

「なんだとぉ!!?」

 

全員が驚く最中、それはやってきた。

 

「マギアを全て倒すとはな・・・恐れ入ったぞ人類」

 

全員が声のした方を向くと、そこにいたのは空中で浮遊していたアークだった。

 

「アーク、そんな馬鹿な!?」

 

「お前はクリフォトにいるのではないのか!?」

 

サンジェルマンとキャロルの問いかけに、アークは応えた。

 

「何を言っている、私は言ったはずだ『此処で待つ』と・・・ただの一言もクリフォトで待つとは言っていない」

 

『っ!!?』

 

アークの言葉に全員が衝撃を受けた。

 

「確かにそうだった・・・アークは塔で待つとは言っていない・・・しくじった!!」

 

悔しそうに叫ぶ弦十郎を横目に、アークは笑みを浮かべる。

 

「だが人類の力がここまでとはな・・・本来ならマギア達だけに任せようと考えていたが気が変わった、ここからは私が相手を務めよう」

 

そう言ってアークは『マリスドライバー』を身に着け、その手に『マリスプログライズキー』を握り締めライズスターターを押し込んだ。

 

マリス・・・!

 

ライズスターターを押し込み、二体のライダモデルがアークの周りを旋回し、アークはそのまま構える。

 

「変身」

 

デリートライズ!

 

Extermination! Annihilation! Eradication! Destruction! Kamen Rider Maris!

 

complete demise.

 

仮面ライダーマリスに変身したアークはその手にガングニールを身に纏い、弦十郎達に向かって言った。

 

「さぁ掛かって来るがよい、人類よ」

 

比類なき悪意が、人類に襲い掛かる。





さて後書きの時間だ、そして最後の仮面ライダー達の紹介だ!
「仮面ライダーマリア、マリアよ」
「仮面ライダークリス、雪音クリスだ」
「仮面ライダーミク、小日向未来です」
「これで全員揃いましたね!」
「ああ、ラスト直前で全員揃えるとはな・・・」
俺もここまで来れるとは思わなかった・・・さて今回はマリア&翼、クリス&未来戦闘回だな。
「そうだな、私達が相対したマギアもかなりの強敵だった、変身していなければ負けていただろう」
「それはあたしらだって同じだ、完全ステルスに遠距離攻撃・・・敵に回ったら厄介この上ない相手だった」
「けど、マリア達が力を合わせたから勝てたんだよね」
「うん、本当に勝てて良かったよ、ねっクリス」
「おう、そうだな」
「そのことなんデスけど、未来先輩だけ名前で呼んでもらえるなんてずるいデース!私達も名前で呼んでくださいデス!」
「そうだよクリスちゃん!私も名前で呼ばれたい!」
「誰が呼ぶか馬鹿コンビ」
「「ええ~っ」」
「まぁまぁ、戦いが終わったらまた頼もうぜ」
「しかし、そうも言っておられん状況じゃぞ」
「はい、アークが弦十郎さん達を狙いだしました」
「まさかクリフォト内にいないなんて・・・迂闊だった」
「幾ら皆さんが強いといっても、相手がアークだとそう持ちこたえられません!急がないと!」
ああ、切羽詰まったところでそろそろいつもの行きますか。

『質問返信コーナー』

今回の質問はこちら。

『影薄人さんからの質問』
継菜真に質問です。
シンフォギアXDのメモリアカード「風のイタズラ」のようにスカートが捲れて慌てて抑えようとするも間に合わずにシンプルな綺麗系の下着が見られてしまいました。
どうしますか?

「まずスカートを抑えてすぐに周囲を確認、見た人を記憶が無くなるまで頭部をぶん殴る」
必死すぎね!?
「そ、それじゃあそろそろ〆ましょうか!」

「「「「「「「「「「「「「それでは次回もお楽しみに!」」」」」」」」」」」」」

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