戦姫転生ゼロフォギア   作:真紅林檎

31 / 181
第二十九話なんだけど、いや~…いい最終回だったなセイバー。
「いやまだ終わってないからな!?まだ続くからな!!」
「でも組織の中に裏切者が本当にいるんでしょうか?」
「わからない、だがカリバーが虚言をつくメリットがない上真実かもしれないな」
次回では新しいライダーが現れてくるからな、楽しみだ。
「・・・というよりこの小説に触れてないんだがいいにか?」
まあいいだろ、それでは第二十九話どうぞ!

「ところでクリスは?」
「隅で拗ねています」


翼、羽ばたかせて…

クリスの絶唱によって月の破壊は免れた、だがその代償としてクリスが落ちていった・・・。

 

「そんな・・・せっかく仲良くなれたのに・・・」

 

「クリス・・・!」

 

泣き崩れる響に拳を握り締めて涙を堪える俺、そんな俺たちを見て何も言わない翼さん。

 

それほどまでに絶唱の代償は重く、絶望的なのである。

 

「もっとたくさん話したかった。 話さないと喧嘩することも…今よりもっと仲良くなることもできないんだよ!」

 

「やっと本当の夢を見つけたんじゃなかったのかよ、それなのに…こんなのないだろ!」

 

重々しい空気の中、黙っていたフィーネから言葉が発せられる。

 

「自分を殺して月への直撃を阻止したか…はっ、無駄なことを」

 

それはクリスをあざ笑うような冷酷な発言だった。

 

「見た夢も叶えられないとは、とんだ愚図だなぁ」

 

「・・・すんな」

 

「ん?」

 

俺は忌々しい視線でフィーネを睨みつけた。

 

「クリスをバカにすんな!!」

 

バースト!

 

『Progrise key comfirmed. Ready to utilize.』

 

ダイナマイティングカバンストラッシュ!

 

アタッシュカリバーにキーを装填しトリガーを引き、出現したライオンがフィーネに襲い掛かる。

 

だがフィーネは鞭を巧みに振るい、ライオンを両断する。

 

ライオンはそのまま爆散するが俺はフィーネを睨み続ける。

 

「クリスは大切なものを守るために自分の命を懸けたんだ!そんなクリスをバカにする権利をお前は持ってない!!」

 

「命を燃やして、大切なものを守り抜くことを。お前は無駄とせせら笑ったか!」

 

俺に合わせるように翼さんは俺の横に立ち、俺と同じくフィーネを睨んでいる。

 

俺は構え、翼さんは剣を構える。いつでも攻撃を仕掛けられるように。

 

・・・その時だった。

 

「・・・そレガ」

 

それは重く、禍々しい声。

 

俺たちが振り返ると、そこには全身が黒く染まった響が目を赤く光らせていた。

 

「夢ト命ヲ握リシメタ奴ガ言ウ事カァァアァア!!!」

 

その姿はあの時と同じ、デュランダルを握り締めた時と、約束を果たせなかった時と同じ、黒い姿。

 

今、ようやくこの姿のことが分かった。

 

これは怒り、クリスの命を奪ったフィーネに対する響の怒り。それが形になったものだと。

 

「立花!おい立花!!」

 

「響!気をしっかり持て!」

 

俺と翼さんが呼びかけるが響は答えない。

 

「融合したガングニールの欠片が暴走しているのだ。制御できない力に、やがて意識は塗り固められていく」

 

「っ! まさかお前、立花を使って実験を」

 

「実験だと!?」

 

「実験を行っていたのは立花だけではない。見てみたいとは思わんか?ガングニールに翻弄されて、人としての機能が損なわれていく様を」

 

「お前はそのつもりで立花を!奏を!」

 

「どこまで命で弄べば気が済むんだ…!」

 

瞬間、響はフィーネに向かって跳躍する。

 

「響!!」

 

跳躍した勢いでフィーネに攻撃を仕掛けようとするが、鞭によって簡単に受け止められてしまう。

 

さらに攻撃を仕掛けようとするが、鞭によって弾き飛ばされてしまい後方へ吹き飛んでいく。

 

「立花!?」

 

「もはや、人にあらず。今や人の形をした破壊衝動」

 

吹き飛ばされた響は再び跳躍しフィーネに襲い掛かる。

 

だがフィーネは鞭を何度も交差させ、一枚のバリアを展開する。

 

ASGARD

 

バリアにぶつかり、破ろうと拳に力を籠める響、徐々にバリアがひび付き、砕けフィーネに拳を振るうと衝撃で土煙が上がる。

 

土煙が晴れると、体が両断されているフィーネと岩を砕きフィーネを睨む響がいた。

 

「もうやめろ響!それ以上やったらお前がお前じゃなくなっちまう!」

 

「そうだ立花、もうやめるんだ!それ以上は聖遺物との融合を促進させるばかりか!」

 

呼びかける中、響は俺たちの方を向き、いきなり跳躍し翼さんに襲い掛かる。

 

「っ!翼さん!」

 

俺は翼さんの前に立ちふさがり、キーを取り出す。

 

ブレイク!

 

オーソライズ!

 

シンフォニックライズ!

 

Dwelling in a fist! スマッシュガングニール!

 

Balwisyall Nescell gungnir tron.

 

スマッシュガングニールフォームに変身し、響の拳を受け止める。

 

「継菜!?」

 

「翼さん!響は俺が食い止める!翼さんはフィーネを!」

 

「だが…」

 

「頼む、翼!」

 

「っ!・・・わかった」

 

翼さんは俺たちを背にフィーネの元へ向かった、つい呼び捨てにしちまったけど許してくれるかな?

 

「・・・さて、こっちもなんとかしなくちゃな」

 

「ヴヴヴ・・・!」

 

俺は響の拳を受け流し距離をとる。

 

「響、お前のその手は手を繋げるための手だろ。誰かを…ましては仲間を傷つけるためじゃないだろ」

 

「ヴヴヴ…ガアアァァ!」

 

響は雄たけびを上げながら俺に向かってくる。

 

「目ぇ覚ませよ!響!」

 

俺も拳を構え響に向かい、俺と響の拳がぶつかり合い、その衝撃で辺りの岩が吹き飛んでいく。

 

響は連続で殴りかかったり蹴りを食らわせてくるが、俺はそれを紙一重で受け流していく。

 

確かに今の響は強い、けど怒りに任せて振るっているから攻撃は単調だ。

 

とにかく何とか響を落ち着かせて翼さんの加勢に向かわないと…。

 

突然、カ・ディンギルが少しづつ光りだした。

 

まさか、もうチャージを始めたのか!?

 

すると後ろの方から爆音が聞こえ、振り向くと翼さんが押されていた、くそっ!早くしないと…。

 

「ガアッ!!」

 

よそ見した隙を突かれ、響が大きく跳躍する。その先には翼さんがいた。

 

「っ!? 翼ぁ!!」

 

このままじゃ翼さんが攻撃されると感じた俺は、響よりも先に翼さんの元へ駆けつけ突き飛ばす。

 

だが響の攻撃の回避はもう不可能で、響の拳が俺の腹に突き刺さる。

 

「がはっ!!」

 

「っ! 継菜ぁぁぁ!?」

 

俺は口から血を吐きつつも、突き刺さっている響の腕を掴む。

 

「・・・ったく。きついの食らわせやがって」

 

「ガアァァ・・・ガアッ!」

 

響は離れようとするがその前に俺は響を優しく抱きしめる。

 

「響、お前のその力はみんなの笑顔を守るための力だろ?」

 

俺の声が聞こえたのか、暴れていた響は急に動きを止める。

 

「それなのにその力で誰かを傷つけたら奏も、翼さんも、未来も、二課のみんなが悲しむぞ」

 

俺は優しく語りながら突き刺さった拳をゆっくりと引き抜く。

 

「それに何より、俺はそんな響を見たくないんだ誰かを傷つけ、悲しむ響を」

 

「ガアァァ・・・ああ・・・」

 

気づけば響の目から涙が流れていた。

 

「だからさ、さっさと戻って来いよ。元の優しい響にさ」

 

「・・・まな・・・さん」

 

その瞬間、響のギアが解除され元の響に戻り、響は再び膝をつき、俺に泣きながら抱き着いた。

 

「ごめ・・・んなさい・・・、私・・・!私ぃ・・・!!!」

 

「俺は大丈夫さ、それより響が無事でよかったよ」

 

俺は空いた手で口の血をぬぐい取り、響の頭を撫でる。

 

「立花・・・無事でよかった」

 

翼さんも響に近寄り頭を撫でる。

 

「翼さん・・・!真さん・・・!」

 

「へへ…それじゃ響、ここで待っててくれ」

 

俺と翼さんは振り返り、こちらにゆっくりと近づいてくるフィーネを見る。

 

「継菜、その傷で大丈夫か?」

 

「なーに、こんなの弦十郎さんの修行で出来た傷に比べればなんともないさ。それよりどうする?」

 

このままいけばいずれカ・ディンギルがまた砲撃を始めちまう、その前に何とかしないと…。

 

「・・・私に任せてくれないか」

 

「えっ・・・!」

 

俺は翼さんの方を向くと、翼さんは覚悟を決めた顔をしていた。まさか…。

 

「・・・わかった、なら俺が全力でサポートする」

 

「ああ、頼む。それと」

 

何だと翼さんの方を改めて向く。

 

「私のことは先のように呼び捨てで構わない」

 

「!・・・わかったよ、翼」

 

俺は笑みを浮かべ、ドライバーのキーを取り出し、別のキーを取り出し起動させる。

 

ブレイド!

 

オーソライズ!

 

ドライバーに認証させると、ドライバーから剣を構えた翼のライダモデルが現れる。

 

「行くぜ、翼!」

 

俺はそのままキーを展開し、ドライバーに挿入する。

 

シンフォニックライズ!

 

翼のライダモデルは剣舞を舞いながらアーマーとなり俺の体に身に着けられる。

 

Wings flapping to a dream!ガーディアンハバキリ!

 

Imyuteus amenohabakiri tron.

 

俺は翼と同じギアを纏い、この手には一振りの剣が握られていた。

 

「貴方たちが、いるなら私は心置きなく歌えるな」

 

「どこまでも『剣』といくか」

 

「今日に折れて死んでも、明日に人として歌うために、風鳴翼が歌うのは戦場ばかりではないと知れ!」

 

「翼だけじゃないぜ、奏じゃないけど一曲付き合うぜ」

 

「ああ、行くぞ!」

 

俺と翼は剣を構える。

 

 

『使用BGM 絶刀・天羽々斬(翼&真)』

 

 

「人の世界が剣を受け入れることなどありはしない!」

 

鞭はうねりながら、俺たちに向かって襲い掛かってくるが、俺は剣で鞭を切り返し、翼は上へ飛んで躱した。

 

「颯を射る如き刃、麗しきは千の花」

 

翼のデュエットで、俺はフィーネに切りかかる。

 

フィーネは鞭で防ぐが、上から翼が両足に刃を展開し落下してくる。

 

フィーネが空いた鞭で迎撃するが、翼は巧みな体捌きで受け流しながら、剣を巨大化させ斬撃を振るう。

 

蒼ノ一閃

 

フィーネ斬撃を防ぐため俺から離れ両方の鞭で斬撃を防ぐ。

 

だが俺は離れたすきにアタッシュカリバーを取り出し二刀流でフィーネに襲いかかる。

 

フィーネは鞭を一直線に固め、剣に代用し迎え撃ってくる。

 

だが俺に気を取られている隙に翼に背後を取られ、翼の一撃でフィーネは吹き飛びカ・ディンギルの外壁に直撃する。

 

俺はその隙にドライバーのキーを押し込み、翼は上へ飛び剣を投げつけた。

 

アメノハバキリインパクト!

 

剣にエネルギーが溜まり、すぐさまドライバーからキーを取り出しカリバーに装填する。

 

ブレイド!

 

『Progrise key comfirmed. Ready to utilize.』

 

アメノハバキリアビリティ!

 

アタッシュカリバーの方にもエネルギーが溜められていきトリガーを引く。

 

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                    

                     

                     

                     

                     

 

アメノハバキリインパクト!

 

アメノハバキリカバンストラッシュ!

 

二本の剣から放たれた斬撃は重なり十字の斬撃へと変わり、翼の投げた剣は先ほどより巨大になりその柄を蹴り着けさらに勢いをつける。

 

蒼ノ一閃・双刃

 

天ノ逆鱗

 

その攻撃を察知しフィーネは先ほどのバリアを三重に展開し待ち構える。

 

俺の放った斬撃が一枚目に十字の亀裂を入れ、そこに翼の剣が突き刺さり一枚目を突き破るがすぐに二枚目に防がれる。

 

防がれた剣はそのまま前方に倒れこむが、その前に翼がもう一振り剣を取り出し飛び立つ。

 

そしてそのまま二つの剣から炎が噴き出し、まるで火の鳥の如く飛び立つ。

 

炎鳥極翔斬

 

火の鳥が目指す場所は、天を貫くカ・ディンギルだった。

 

「初めから狙いはカ・ディンギルか!」

 

フィーネが翼の狙いに気づき阻止しようとするが、俺がフィーネの前に立ち剣で鞭を防ぐ。

 

「翼の邪魔はさせねえ!」

 

「ぐっ!貴様らあぁぁぁ!!!」

 

さあ、後は頼むぜ・・・翼。

 

 

 

(私一人ではここまで行けることはできなかった。)

 

私はカ・ディンギルに向かう中、一人思いにふける。

 

(継菜がいてくれたからここまでうまく行けなかっただろう・・・)

 

今から私がやろうとすることに、奏は怒るだろうか・・・?

 

(・・・いや、きっと奏なら私を支えてくれるだろう)

 

きっと私に手を差し伸べ、手を貸してくれる。

 

(両翼揃ったツヴァイウィングなら、どこまでも・・・そして)

 

 

 

「行けぇぇぇぇ!! 翼ぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

(友が私の背中を押してくれる!)

 

「させるものか!!」

 

「邪魔はさせない!絶対に!」

 

下で友が守ってくれている、体を張って止めている。

 

なれば私も答えなければ!!

 

そして私を纏う炎は赤から蒼へ変わり、カ・ディンギルへ向かう。

 

(立花、見ろ!これが私の生きざまだ!)

 

 

「立花ぁぁぁぁぁあぁぁああぁ!!」

 

 

親友の力を受け継いだ仲間の名を叫び、私はカ・ディンギルへとぶつかる。

 

「ああ・・・・・・っ!?」

 

「翼さん・・・!」

 

 

 

「翼・・・・・・お前の勝ちだ」

 

 

 

そしてカ・ディンギルは爆発を起こし、崩壊した。




後書きの時間だ!ということではい翼さん。(三角巾
「うむ、致し方ない」
「いや身に着けるのかい」
「今回は翼さんのキーの登場ですね」
ああ、ガーディアンハバキリプログライズキーという名前だ。
「ガーディアン・・・防人としてはぴったりな名だ」
因みに変身の時の英文は『夢に羽ばたく翼』という意味です。
「なんだかクリスのキーといい夢が多いな?」
夢が大好きなお年頃なので、それでガーディアンハバキリの特徴は基本はアメノハバキリと同じで近接戦闘型のキーだ。
「これでとりあえず私たちのキーは登場しましたね」
ああ、一期もそろそろ終わりが見えてきたから頑張らないとな・・・てなわけでそろそろ〆るか。

「「「それでは次回もお楽しみに!」」」

「あれ、翼さん言わないんですか?」
「死人に口なしというだろ」装備:三角巾
「いやまだ死んだわけじゃないだろ!?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。