「たしか響達の前にガリィが現れたんだよな」
「ああ、それで響がどうにかしようとしたが聖詠が歌えなくなっていたんだ」
「ガングニールが纏えないって危険ですよね?大丈夫なんですか」
そこは安心しろ、ちゃんと対策は取っているからな。
「ふむ・・・要するにたいとるに書いておるヤツが鍵じゃな?」
「お姉ちゃん、そういうのって言わない方がいいんじゃ・・・」
まあサブタイ観た時点で察しの良い人はわかってるだろうけどな、それではGX編第七話どうぞ!
司令室にて、真は響が歌えないことを確認していた。
「っ!クソっ!」
「真君!」
真は急いで司令室を飛び出し、外に出てライズホッパーを展開した。
乗り込み発進しようとしたとき、マリアが後を追いかけてくる。
「待ちなさい!私も行くわ!」
「マリア!?でも・・・」
「立花響には、言わなければいけないことがあるわ」
そう言ってマリアは懐からペンダントを取り出す。
「・・・わかった、乗れ!」
「ええ!」
真の後ろのマリアが座り、ライズホッパーを走らせた。
一方響達の方では、歌えないことに響は困惑していた。
「なんで・・・聖詠が歌えないんだ?」
その状況を見てガリィは少し困っていた。
(ギアを纏えないこの子と戦っても意味はない・・・かといってこのまま攻撃したらちびっこがうるさいし、はてさてどうしましょうか?)
互いに膠着状態、どうすればいいのか響もガリィも固まっていた。
「・・・・・・」
そんな中、未来はあることを思い出していた。
今から一か月前、未来と真はとある喫茶店で会話をしていた。
「なあ未来、お前って今でも争いを無くしたいって思ってるのか?」
「えっ!?いきなりどうしたんですか?」
「いいから、どうなんだ?」
真の意外な質問に未来は驚きながらも、答えた。
「・・・それは思ってます、争いが無くなれば響も真さんも、みんなも平和に暮らせてたって思います」
「・・・・・・」
未来の言葉に真は黙って聞いていた。
「でも、あんなやり方じゃどうにもならないってわかりました」
未来はウェルの口車に乗せられシンフォギアを纏っていたことを思い出す。
ウェルの口車に乗せられた結果、みんなを傷つけ、フロンティアを起動させ、響と真に辛い思いをさせていたことを思い出す。
「だから、できることなら今度はみんなと一緒に違う方法で争いを無くしたいです」
「・・・そうか、それがお前の思いか」
真は未来の言葉に頷き、懐からとあるものを取り出すと、未来はそれを見て驚いた。
「っ!それって!」
「お前の思いは聞いた、けど思ってるだけじゃ何も起きない」
真はそれを未来の前に差し出す。
「未来、お前に二つの選択肢がある。このまま思い続けるか・・・思いを叶えに行くか」
真の言葉に未来は目の前の物を見つめる。
「選択するのは、お前自身だ」
「・・・・・・っ!」
未来は少し考えこみ、そして決意しそれを握りしめた。
「・・・っ!」
未来はその時のことを思い出すと、響の前に出た。
「未来!?」
「・・・響、私に任せて」
そう言って未来はガリィに視線を向ける。
「貴方ねぇ・・・こいつらがどんな存在なのかわかってるでしょう。自殺行為もいいところよ」
ガリィはそう言う中、未来は懐から何かを取り出した
「っ!?何であんたがそれを!」
「未来!それって・・・!」
未来が取り出した物を見てガリィと響は驚愕した。
「何で、未来が『ギアペンダント』を持ってるの!?」
皆が驚く中、未来は口を開く。
「響は何時も守ってくれた・・・だから今度は、私が響を守る!」
未来は決心し、ペンダントを握り締め聖詠を歌う。
「Rei shen shou jing rei zizzl」
その瞬間、光が未来を包み込む。
そして光が消えると、そこにはかつての神獣鏡を纏っていた未来が立っていた。
あの時と違うのは決意、そして思い、正しい思いを身に宿した完全なシンフォギアを未来は纏っていた。
「未来が・・・シンフォギアを!」
「嘘でしょ・・・こんなの予想外なんですけど・・・!」
皆が驚く中、未来は目元のバイザーを閉じ、アルカノイズと戦い始めた。
『使用BGM 歪鏡・シェンショウジン』
「閃光・・・始マル世界 漆黒・・・終ワル世界」
未来は手元のアームドギアを展開し、そこから大量の光線を放つ。
閃光
光線に貫かれたノイズは次々と消えていく。
ノイズは目標を未来に変更し、未来に襲い掛かる。
未来はノイズの攻撃を全て躱していき、光線で次々と倒していく。
本来、未来の戦闘能力は高くない。
だが、それを補うために未来の目元のバイザーが敵の動きを予測し、最適な動きを示してくれる。
シャイニングホッパーほどではないが、未来にとって最高の力である。
(神獣鏡・・・その特性は聖遺物を消し去る力にある。今のあたしらにとって最も相性が悪すぎる力をこの子が持ってるなんて・・・!?)
「あの懐かしのメモリア 二人を紡ぐメロディーを」
ガリィが考え込む中、未来は大量の鏡を展開し上空に放ち、そこに光線を放った。
放った光線は鏡を反射し、また別の鏡に反射される。
それを段々繰り返していくうちに光線は分裂していき、空が光に染まっていた。
「過去も今日も・・・そう、そして未来も!」
光が空を埋め尽くすと、鏡が角度を変え光線が地上のノイズに向かって放たれる。
光線は雨のように降り注ぎノイズを殲滅していく。
光雨
未来の攻撃によって地上のノイズは全て倒され残るはガリィ一人だけだった。
未来はその隙を逃さずガリィに接近しアームドギアを構える。
「こんなに好きだよ ねえ・・・大好きだよ」
そのままアームドギアをガリィの首目掛けて横薙ぎに振るった。
だがその攻撃はガキンッ!という音と共に止められてしまう。
「っ!?」
未来は驚いていた、その視線の先にいたのは、自身より背の低い少女が刀で未来の攻撃を防いでいた。
「間に合ったようじゃな、がりぃ」
「あ、あんた!何でここに!」
「あの子は・・・キャロルちゃんと一緒にいた紫苑ちゃん!」
紫苑は未来の攻撃を防ぐと、氷の錬金術で礫を放ち未来を引かせた。
「きゃろるに頼まれてのう、がりぃについてきたのじゃ」
「マスター・・・でも助かったわ」
「うむ、それは何よりじゃ!」
紫苑はそう言うと未来の方を向き、刀を鞘にしまい、フォースライザーを取り出す。
「さて、おぬしの相手はうちが務めよう」
「っ!気を付けて未来!その子真さんを倒した仮面ライダーだよ!」
「嘘っ!?」
『フォースライザー!』
未来が驚く中、紫苑はフォースライザーを身に着けスティングスコーピオンプログライズキーを取り出す。
『ポイズン!』
フォースライザーに差し込むと、アラート音と共にライダモデルが出現する。
「変身!」
そのまま紫苑はフォースエグゼキューターに指をかけトリガーを引いた。
『フォースライズ!』
『スティングスコーピオン!』
『Break Down.』
紫苑は仮面ライダー滅に変身すると、再び刀を構える。
「さあゆくぞ!」
「っ!」
紫苑が未来に切りかかり、未来はとっさにアームドギアで攻撃を防いでいく。
そのまま未来は光線を上空の鏡を使って放っていくが、紫苑は光線を躱しながら攻撃を続けていく。
「光線を躱しながら攻撃を続けるって・・・アニメじゃないんだよ!?」
「でも、小日向さんも相手の攻撃を防いでいますよ!」
相手の攻撃を未来はバイザーによる予測で防いでいる。
バイザーの能力がある今、優位は未来にある。
・・・だが、事が予想通りに進まないのが現実である。
「なかなかやるのう・・・じゃが!」
紫苑の力を込めた一撃で未来は後ろへ大きく吹き飛ばされてしまう。
「きゃ!?」
そこから紫苑は怒涛の勢いで未来に攻撃を仕掛けていく。
未来は神獣鏡の力で予測できるが、先も言った通り未来自身の戦闘能力は高くない。
戦闘経験の差が現れ未来は紫苑の攻撃を徐々に受けていき、ついにはアームドギアを弾かれてしまう。
「しまっ!?」
「そこじゃ!」
アームドギアを弾かれがら空きとなった胴体に紫苑の蹴りが直撃する。
「っ~~~!!」
あまりのダメージに未来は体勢を崩す。
「未来!!」
「これで終いじゃ!」
紫苑は畳みかけるようにフォースエグゼキューターを戻し、再び引いた。
『スティングディストピア!』
紫苑の持つ刃にアシッドアナライズが巻き付き、そこから毒々しいオーラが放たれ、そこから放たれた一閃が未来に直撃した。
煉
滅 殲
獄
スティングディストピア
斬撃は未来の体には当たらず、未来のペンダントにだけ直撃しギアが傷つき、結果未来のシンフォギアが消えてしまい、未来は倒れこんだ。
「未来!!」
響達は急いで未来に駆け寄る。
「安心せい、先の技は娘に当てておらん。その娘は無事じゃ」
そう言って紫苑はガリィの元に行く。
「あ~あ、結局あんたがやっちゃって私退屈だったわ」
「すまんのう、じゃがあの娘の聖遺物とお主らでは相性が悪い、うちらもそんな危険な目に合わせたくないからな」
「・・・わかってますよ、じゃそろそろ帰りますか」
『・・・・・・・!』
そう言って帰還しようとしたとき、遠くから声が聞こえてきた。
「ん?いま何か・・・」
そう言ってガリィが振り返ると、一台のバイクが向かってきていた。
「響達から離れろぉぉぉ!!」
それはライズホッパー、そして声の主はライジングホッパーに変身した真だった。
「行くぞ、マリア!」
「ええ!」
真とマリアは同時に飛び降り、マリアは聖詠を歌う。
「Granzizel bilfen gungnir zizzl」
光と共にマリアが黒いガングニールを纏い着地する。
「私はオートスコアラーを、貴方は仮面ライダーを!」
「わかった!」
二人は分断し、ガリィと紫苑に迫る。
「あらあら、ちょうどいいわね。ちびっこ、ライダーは貴方にあげるわ。私はあいつを」
「うむ、心得た!」
そうしてガリィ対マリア、ゼロワン対滅の戦闘が始まった。
マリアはアームドギアを繰り出し、ガリィに攻撃を仕掛ける中、響はマリアを見ていた。
「マリアさんが・・・ガングニールを」
ガリィは自身の両腕を氷の刃を纏いマリアとぶつかり合う。
一方で真はアタッシュカリバーを繰り出し、紫苑とぶつかり合う。
「お前・・・よくも未来を!」
「ふむ、中々の剣の重さじゃ、仲間を大切に思っているのが伝わるぞ」
そう言いながら紫苑は真から離れ、刀身に青色の陣を生成すると、刀身が冷気を纏う。
「それはあの時の!」
「では行くぞ!」
紫苑は強化した刀で切りかかり、真を追い詰めていく。
「くっ!」
真はとっさにアタッシュショットガンを取り出し紫苑目掛けて放つ。
「てりゃぁぁ!!」
紫苑はエネルギー弾を避けずに、刀で切り払った。
「嘘だろ!?」
真が驚く中、マリアの方を向くとマリアもガリィ相手に追い詰められていた。
「決めた、ガリィの相手はあんたよ」
「くっ・・・!」
マリアのギアはいたるところから電流が走っていて今にも解除されそうにあった。
「それじゃあ・・・いっただきま~す!」
ガリィは足元を凍らせ高速で迫り、氷の刃でマリアのペンダントを狙った。
そして刃が振るわれる直前、マリアのギアが強制解除されてしまった。
「がぁっ!!」
「マリア!」
LINKERなしで纏ったことでバックファイアが襲い掛かり、マリアは目と口から血を流し膝をつく。
「何よこれ、まともに歌えるやつが一人もいないなんて聞いてないんだけど?」
ガリィは呆れたように刃を消し、懐から赤いジェムを取り出す。
「さっさと帰るわよ!」
「うむ、どうやら訳ありの様じゃからのう、ここは引くか」
紫苑もジェムを取り出し地面に叩きつけると、二人はその場から消えた。
敵が消えたのを確認し、真は変身を解きマリアに駆け寄る。
「マリア!無事か!」
「ええ・・・なんとか」
真はマリアを起き上がらせると、今度は響達の元へ駆け寄る。
「みんな!無事か!」
「は・・・はい。未来のお陰で・・・」
真は未来に視線を向ける、未来は体を響達が持っていたタオルで隠しながら口を開いた。
「真さん・・・ごめんなさい、せっかく真さんに指導してもらったのに」
「いや、上出来だ。よく俺たちが来るまでにみんなを守ったな、未来」
真は未来の頭を撫でる。
「・・・はい」
真は未来の無事を確認すると、今度は響の方を見る、響はどこか暗い表情をしていた。
「響・・・」
真が口を開く前に、マリアが横に入り響の前に出る。
「マリアさん・・・私・・・ガングニールの装者なのに・・・」
響は申し訳なさそうに口にする、マリアはそんな響を見て前のことを思い出す。
『逃げているの?』
『逃げているつもりじゃありません!』
『だけど・・・適合して、ガングニールを自分の力だと実感して以来、この人助けの力で誰かを傷つけることが、すごく嫌なんです』
マリアはこの会話を思い出し、響の肩を掴んで叫んだ。
「そう、貴方はガングニールの装者!そしてそのガングニールは貴方の物!だから・・・目を背けるな!」
「目を・・・背けるな・・・」
一方、帰還したガリィと紫苑はキャロルに報告していた。
「というわけでがんぐにぃるの破壊はできんかったが、神獣鏡の破壊は完了したぞ!」
「そうか、まあいいだろう、だが今度こそはガングニールを破壊しなければいけない、これ以上の遅延行為は作戦に支障をきたす」
「『レイライン』の解放、分かってますとも。ガリィにお任せです♪」
「ああ、それとガリィお前に戦闘特化のミカをつける」
「いいゾ!」
キャロルの言葉にミカは元気よく答える。
「そっちに言ってんじゃねえよ!」
「桃恵、ミカのコンディションはどうだ?」
「ば、ばっちりです。戦っても問題ないです」
「よし・・・それと桃恵と紫苑に頼みたいことがある」
夜、響と未来は寮のベットで一緒に横になっていた。
「・・・眠れないの?」
「っ、ごめん、気を遣わせちゃった」
響と未来は顔を合わせる。
「それにしても驚いたよ。まさか未来がシンフォギアを纏うなんて」
「ごめんね、真さんに頼んで内緒で特訓してたんだ」
「そうなんだ・・・真さん大丈夫かな?」
戦いの後、真は弦十郎さんに神獣鏡を隠していたことを知られ司令室に連れていかれた。
「・・・今日の事を考えてるんだよね」
未来の言葉に響は静かに答える。
「・・・戦えないんだ、歌を歌ってこの手で誰かを傷つけることがとても怖くて」
響は自身の手を見つめる。
「私の弱さがみんなを危険に巻き込んだ・・・なのに」
響はそう言って拳を握り締めると、未来は拳に手を添えた。
「私は知ってるよ、響の歌が誰かを傷つける歌じゃないことを」
そう言って未来は響の拳を両手で包む。
響はそれを聞いて安心したかのように、目を閉じ眠りに着いた。
後書きの時間だ!
「閃光って未来の事だったんだな」
「ああ、未来が決心してから一ヶ月間暇があったら特訓に付き合ってたからな」
「そうなんですか・・・それで真お姉ちゃん、あの後叱られてたけど大丈夫?」
「平気平気、拳骨喰らって少しデカめのたんこぶ出来たけど大丈夫」
「それは普通大丈夫ではないというんじゃないか?」
「えっと・・・お薬ありますけど使いますか?」
「・・・ありがとう、めっちゃ痛ぇ」
さて、未来も装者になったことだし、これで装者は七人揃ったな。
「だな、これで神様が来ても大丈夫だな」
・・・そうはならないのが現実なんだよなぁ。
「なんか言ったか?」
いえ別に?それじゃあそろそろ〆るか。
「「「「「「それでは次回もお楽しみに!」」」」」」