戦姫転生ゼロフォギア   作:真紅林檎

97 / 181

ついにGX編最終回!前回のあらすじは?
「私とマリア姉さん達、そして紫苑さんと桃恵さんの頑張りでシャトーを停止」
「そしてきゃろるは復讐を誓い世界の分解させようとした」
「それを食い止めるために響達がイグナイトのセーフティ全解除したが敵わなかった」
「絶体絶命のその時、私とお姉ちゃんに助けられたマリアさん達がやって来た」
「そして十人の力とキャロルのフォニックゲインでついにXDになり最終決戦へ」
よしOK、ついにGXの戦いも最終回!果たして勝つのはどっちか?それではGX編最終回、
どうぞ!


正義を信じて、握りしめて

キャロルの歌によって起きた奇跡、それを見たエルフナインは腹部の痛みに耐えきれず目を閉じてしまう。

 

「君!大丈夫か!」

 

慌てて洸が呼びかけると、エルフナインの眼から涙が流れたのを見る。

 

「涙・・・」

 

 

 

その一方、キャロルの歌によってエクスドライブを起動させた響達に合わせるようにキャロルも同じ高さまで浮かんでくる。

 

「単騎対十騎」

 

「錬金術師であるならば、彼我の戦力差は指折る必要もないだろう」

 

「おまけに止めのエクスドライブ!これ以上はもう終いだ!」

 

はたから見ても圧倒的な場面、だがキャロルはこんな状況でも笑みを浮かべていた。

 

「フン、奇跡を纏ったぐらいで俺をどうにかできるつもりか?」

 

「みんなで紡いだこの力を!」

 

「奇跡の一言で片づけるデスか!」

 

「片づけるとも!!」

 

キャロルから発せられる気迫に一同は驚く。

 

「奇跡など・・・あの日、蔓延する疫病より村を救った俺の父親は、醜聞によって研鑽を奇跡へとすり替えられた」

 

キャロルは自身の父親が亡くなったことを語りだす。

 

「そればかりか資格無き奇跡の代行者として、刎頸のすすとされたのだ!」

 

「お父さんを・・・!」

 

「万象に存在する節理と実利、それらを隠す覆いを外しチフォージュシャトーに記すことが俺の使命。すなわち万象黙示録の完成だった・・・だったのに」

 

その言葉を口にしキャロルは唇を噛み、そして涙を流す。

 

「キャロル・・・お前涙・・・!」

 

真が呟くが、キャロルは気にせず言葉を紡ぐ。

 

「奇跡とは、蔓延る病魔に似た害悪だ!故に俺は殺すと誓った、だから俺は!奇跡を纏う者にだけは負けられんのだ!!」

 

そう言って大量の結晶をばら撒き、地上に、空中に大量の陣が出現しそこから夥しい量のアルカノイズが出現する。

 

「なんて数のアルカノイズ!!」

 

「何をしようと!?」

 

その様子はS.O.N.Gの方でも確認され、その数はさらに増えていく。

 

「まだ・・・キャロルは!」

 

「これほどまでのアルカノイズを・・・!」

 

「チフォージュシャトーを失ったとても!」

 

『世界を分解するだけなら単騎でも可能って訳ね・・・!』

 

「この状況で、僕たちにできるのは・・・!」

 

そんな中、洸は苦しむエルフナインに視線を向ける。

 

「響・・・響!」

 

洸の叫びは、通信機を通して響達に届けられた。

 

「その声・・・お父さん!?」

 

「響!泣いている子が・・・ここにいる!」

 

「泣いている子って・・・エルフナイン!」

 

洸と真の言葉を聞いて、響は目の前にいるキャロルが泣いていることに気づく。

 

「・・・泣いている子には、手を差し伸べなくちゃね!」

 

「何もかも!壊れてしまえば!!」

 

『使用BGM 始まりの(バベル)(響&未来&翼&クリス&奏&切歌&調&マリア&セレナ)』

 

キャロルの声と共に召喚されたアルカノイズが建物を壊し始める。世界の分解の序章のように。

 

「真さん!」

 

「ああ、キャロルを救うぞ!」

 

「それが立花の心情だからな」

 

「スクリューボールに付き合うのは、初めてじゃねえからな」

 

「そのためにも、散開しつつアルカノイズを確固に打ち破る!」

 

「行こう!響!」

 

「うん!行こう皆!」

 

響の掛け声とともに十人は羽ばたいた。

 

託す魂よ

 

繋ぐ魂よ

 

先陣を切った響が、ガングニールで空中のアルカノイズを貫き一掃していく。

 

天を羽撃つヒカリ

 

(あの子も、私達と同じだったんデスね)

 

弓に番えよう

 

(踏み躙られ、翻弄されて、だけど何とかしたいともがき続けて‼)

 

切歌と調は互いのアームドギアを重ね、巨大な円盤に形を変え操作し地上のアルカノイズの数を減らしていいく。

 

(彼女にも支えてくれる人達がいた)

 

(だけどその人たちの声すらも届かない位あの子は追い詰められていた!)

 

何億の愛を重ね我らは時を重ねて

 

そびえ立つ巨大なアルカノイズに対しマリアは限界まで伸ばした蛇腹剣を振るい両断する。

 

(救ってあげなきゃな、何せあたしも救われた身だ!)

 

(私も一度間違え救われた、だから同じく間違えたあの子を救いたい!)

 

クリスは巨大化させたアームドギアから光線を放ち宙に浮かぶアルカノイズを撃ち落とし、細かい相手は拡散させたレーザーで撃ち落としていく。

 

原初の鼓動の歌へと我らは今還る

 

(そのためであれば、奇跡を纏い)

 

(何度だって立ち上がってやるさ!)

 

翼は手にしていた鞘も刀に変え、両足のギアも巨大な刀身に変えアルカノイズを切り伏せた。

 

(そのために、私達がこの奇跡で!)

 

(この戦いの空に希望の光を灯す!)

 

真もアタッシュカリバーとプログライズホッパーブレードの二刀流で、空のアルカノイズを次々と切り倒していき、剣に形状変化させた飛電メタルで撃ち落としていった。

 

紡ぐ魂よ

 

腕に包まれて

 

セレナは大量の短剣を繰り出し、その先端から光線を放ちアルカノイズを撃ち落としていき、その両翼で巨大なアルカノイズを切り裂いた。

 

太陽のように強く

 

月のように優しく

 

奏は巨大化させたアームドギアを握り締め、そこから巨大な竜巻を放ち地上のアルカノイズを吹き飛ばしていった。

 

沸き立つ未来

 

未来の大量の鏡を展開し、手に持つ扇から大量の光線を放ち、光線を鏡が反射していきアルカノイズを貫いていき、収束した光線が巨大なアルカノイズを貫いた。

 

物語は終わり

 

そしてまた咲くのだろう

 

十人が空を羽ばたき、蔓延るアルカノイズを次々と倒していく。

 

奇跡はやがて歴史へと

 

誇り煌めだろ

 

響達が次々とアルカノイズを倒していく様子はを見てS.O.N.Gの面々は歓喜を上げていた。

 

「エクスドライブのパワーであれば!」

 

「だが、同等のフォニックゲインを備えているのはキャロルだ」

 

『そうね、あの子がこの程度で終わるはずがないわ』

 

二人の予想は当たっており、キャロルは空中で大量の陣を生成し何かを繰り出そうとしていた。

 

「さっきのアルカノイズは時間稼ぎ!?」

 

「本命を繰り出すためにあんだけの量を繰り出したのか!」

 

「残った思い出丸ごと償却するつもりなのか!」

 

陣を生成するキャロルはその目から血の涙を流す。

 

「何もかも壊れてしまえ・・・世界も、奇跡も・・・俺の思い出も!!」

 

その瞬間、キャロルから莫大なまでのエネルギー波が放たれた。

 

「くっ!! だがキャロルを救うってあいつらと約束したんだ!」

 

真は羽ばたき、手に持つ武器を連結させる。

 

ドッキングライズ!

 

ギガントストラッシュ!

 

連結させた武器を振るいビルを両断するほどの巨大な斬撃がキャロルに向かって行くが、キャロルが繰り出した陣によって防がれてしまう。

 

「馬鹿な!?」

 

「はぁぁ!!」

 

次にキャロルは、自身の周りに大量の弦を繰り出し、自身の体に巻き付けその姿を変える。

 

「なんだ!」

 

形作ったのは翡翠色の獅子のような機体。キャロルの怒り、憎しみを全て込めた獅子機の目が輝きだし咆哮をあげた。

 

「全てを無に帰す、何だがどうでも良くなってきたが、そうでもしなければへそ下の疼きが収まらん!」

 

雷が落ち、獅子機が首を上げる。

 

「仕掛けてくるぞ!」

 

「全員飛べ!」

 

クリスと奏の声で全員が空に飛ぶと、みんなのいた場所に向かって獅子が爆炎を放った。

 

爆炎は建物を幾つも突き破り、その一撃は遠くへ離れたS.O.N.Gの潜水艦のある海沿いまで届いた。

 

「あの威力・・・どこまで!!」

 

「本当に思い出をすべて焼却している・・・!」

 

「だったらやられる前に!」

 

「やるだけデス!!」

 

「二人共!危険です!」

 

切歌と調がキャロルに向かって攻撃を仕掛けていくが、二人の攻撃は全く効いておらず獅子は二人を吹き飛ばす。

 

「あの鉄壁は禁城、散発を繰り返すばかりでは突破できない!」

 

「ならば!アームドギアにエクスドライブの全エネルギーを収束し、鎧通すまで!」

 

その言葉を聞いて翼、マリア、奏、セレナ、切歌、調、クリス、未来の八人が地面に降り立つ。

 

「身を捨てて拾う、瞬間最大火力!」

 

「ついでにその攻撃も同時収束デス!」

 

「私たちの力を合わせて!」

 

「キャロルの奴にぶつけてやる!」

 

「御託は後だ!マシマシが来るぞ!」

 

獅子機から大量の光線が迫る中、響と真が前に出てその拳と飛電メタルで八人を守る。

 

「響!真さん!」

 

「私たちが受け止めている間に・・・!」

 

「決めろ、お前ら!」

 

「ええ!やるぞ!」

 

マリアの号令と共に、八人はエクスドライブの全エネルギーをアームドギアに収束し、一点に収束させる。

 

「はぁ!」

 

「はぁ!」

 

「でやぁ!」

 

「はぁ!」

 

「デェス!」

 

「やぁ!」

 

「おりゃあ!」

 

「はぁ!」

 

八人が息を合わせ放った一撃は獅子の光線を打ち破り、獅子機に直撃するが、直前でキャロルが防御陣を展開しダメージを抑えられてしまう。

 

「惜しかったな、後一振りアームドギアがあったら破られていた・・・っ!?」

 

だがキャロルは響のアームドギアの八人のエネルギーが送られているのを見た。

 

さっきの一撃は囮、本当の狙いは八人の力を響に収束させることだった。

 

「奇跡は殺す!皆殺す!俺は奇跡殺戮者に!!」

 

響を止める為に再び獅子機から極太の光線が放たれる、真が前に出て飛電メタルで守るが、相手の力の方が強く押されていく。

 

「立花!継菜!」

 

そして光線が二人を呑み込み勝利を確信したキャロルだったが、光の中で響の巨大化したアームドギアがキャロルの光線を受け止めていた。

 

『使用BGM:Glorious Break』

 

「繋ぐこの手が、私のアームドギアだ!」

 

響はそのアームドギアでキャロルの光線を握りつぶした。

 

(当たれば痛いこの拳、だけど未来は、誰かを傷つけるだけじゃないって教えてくれた!)

 

キャロルは渾身の一撃を防がれたことに苛立っていた。

 

「くぅっ!奴らをつぶす・・・っ!?」

 

その瞬間、キャロルの身に異変が起きた。

 

「こんな時に、拒絶反応・・・!」

 

そう言った瞬間、キャロルの脳裏をよぎる父親との思い出。

 

「っ・・・!!違う、これは俺を止めようとするパパの思い出・・・くっ!認めるか!認める物か!俺を否定する思い出などいらぬ!全部燃やして力と変われぇぇぇ!!!」

 

キャロルは父親との思い出すらも力へと変え、獅子の口が光り輝きだす。

 

「行くぞ響!」

 

「はい!」

 

獅子が輝きだすと同時に真も響の隣に立ち、武器を仕舞いキーを押し込む。

 

メタルライジングインパクト!

 

押し込むと同時に、響のアームドギアが展開さて再形成すると同時に、そこに飛電メタルが組み込まれる。

 

翼達から受け取った八つの輝きと響自身の輝きを宿した巨大な拳、そこに真の飛電メタルの装飾が取り付けられる。

 

拳を形成すると真と響は手を繋ぎ、共にキャロルへと向かう。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

そして二人の拳とキャロルの思い出の咆哮がぶつかり合う。

 

「「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

拮抗していた互いの力だが、徐々にキャロルの咆哮が二人の拳を押していった。

 

「二人に力を!アメノハバキリ!」

 

「イチイバル!」

 

「シュルシャガナ!」

 

「イガリマ!」

 

「「アガートラーム!」」

 

「ガングニール!」

 

「シェンショウジン!」

 

その様子を見ていた八人が残るフォニックゲインを二人に送る。

 

「頼む!あの二人にきゃろるを救う奇跡を!」

 

「私たちの思いをあの二人に!」

 

地上で祈る二人の願いに応えるように、二人のフォースライザーから紫色と桃色の輝きが飛び出し、真と響の元に向かう。

 

十人の思いと力を受け取った二人の拳は更に輝きだし、その出力を増大する。

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」

 

出力が増大した二人の拳は、キャロルの咆哮を押していった。

 

「ガングニィィィィィィル!!!」

 

「メタルクラスタァァァァァァ!!!」

 

二人の叫びと共に、二人の拳は咆哮を突き破り獅子機の頭部に突き刺さった。

 

Glorious Break

 

拳は獅子機の口に突き刺さり、三人は目を合わせると、キャロルは涙を流しながらも笑みを浮かべる。

 

そして獅子機と拳は徐々に空へと浮かんでいき、獅子機の身から光が漏れ出す。

 

『使用BGM:Exterminate』

 

「行き場を失ったエネルギーが暴走を始めています!」

 

「被害予測、開始します!」

 

「エネルギー臨界点到達まで、後60秒!!」

 

「このままでは、半径12㎞が爆心地となり、3㎞までの建造物が深刻な被害に見舞われます!!」

 

オペレーターの報告を受けて弦十郎は苦虫を噛む。

 

「まるで小型の太陽・・・!」

 

弦十郎達はその様子を見る事しか出来なかった。

 

「フフフッ、お前らに見せて刻んでやろう・・・歌では何も救えない世界の心理を・・・」

 

「諦めない・・・奇跡だって手繰って見せる!!」

 

「諦めなければ、奇跡だって起こせれるんだよ!」

 

「奇跡は呪いだ!縋る者を憑り殺す!」

 

そして獅子機が爆発を起こしていき、爆発でキャロルが吹き飛ばされてしまう。

 

「「キャロル『ちゃん』!!」」

 

二人は急いで落ちるキャロルの元へと向かう、キャロルに近づこうとするが全身に巻き付かれた弦によって距離が縮まらない、それでも二人は手を伸ばす。

 

「手を取るんだ・・・!」

 

「ふっ・・・お前らの歌で救えるものか、誰も救えるものかよぉ!!」

 

キャロルの叫びに二人は怯むが、それでも手を伸ばし続ける。

 

「それでも救う!」

 

「絶対に助ける!」

 

響はペンダントに手をかけ、真はホルダーからライジングホッパープログライズキーを手に取る。

 

「抜剣!」

 

「変身!」

 

ダインスレイフ!

 

ライジングホッパー!

 

響はエルフナインから託された力を身に纏い、真は神から託された力を身に纏いキャロルに近づく。

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 

キャロルに近づく二人に、エルフナイン、紫苑、桃恵の姿が被る。

 

『キャロル『きゃろる』『ちゃん』!!』

 

キャロルに向かって伸ばす五人の腕、そこに一人の男性の腕が加わる。

 

「っ!?」

 

キャロルはその人物を見て驚く、キャロルに腕を伸ばした六人目は、キャロルの父だった。

 

『キャロル、世界を知るんだ』

 

「パパ!」

 

『いつか人と人がわかり合う事こそ、僕達に与えられた命題なんだ』

 

父親の言葉にキャロルは涙を流す。

 

『賢いキャロルにはわかるよね、そしてその為にどうすればいいのかも・・・!』

 

「・・・!パパァァァァ!!」

 

父に向かって伸ばしたその両腕、父は手に取れぬが代わりに掴んでくれる二人がいた。

 

キャロルの手を掴んだ響と真はイグナイトの黒い翼と繰り出したプログライズホッパーブレードによる飛電メタルで三人の体を包み迫る爆発から身を守った。

 

そして獅子機を中心に辺りは光に包まれ、そして未曽有の爆発が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして戦いから三日が経った。

 

今爆心地では緒川さんを中心に多くの職員達が何かを捜索していた。

 

『そうか、未だキャロルの行方は知れないままか』

 

「すでに決着から72時間が経過しています。これ以上の捜索は・・・」

 

「わかった、捜索を打ち切り帰島してくれ」

 

『了解しました』

 

そこで緒川との通信が切れる。

 

「保護された二人が無事だったことから、生存してると考えられますが・・・」

 

あの爆発の後、爆発の衝撃で気を失っていた二人が目を覚ましたころには、キャロルの姿はどこにもなかった。

 

「気がかりなのは、キャロルの行方ばかりではありません」

 

その後、みんなは一つの病室まで行くと、そこにはベッドで横になっているエルフナインがいた。

 

「来てくれて嬉しいです・・・毎日すみません・・・」

 

横になっているエルフナインは弱弱しい声で来てくれたことに感謝してくれていた。

 

「夏休みに入ったから大丈夫」

 

「夏休み・・・?」

 

「学生にだけ許された夏季限定の長期休暇だ、ほとんどの学生は喜ぶからな」

 

「うん、私達も初めてだから楽しみ・・・!」

 

「もうウキウキデス!」

 

「早起きしなくてもいいし、夜更かしもし放題なんだよ!」

 

「いやそれは駄目だからな、体内時計が狂うぞ」

 

「あんま変なことを吹き込むんじゃねえぞ」

 

「夏休みはね、商店街でお祭りもあるんだ!焼きそば、綿あめ、たこ焼き、焼きイカ!」

 

「食べ物ばっかりだな・・・」

 

「ここだけの話、盛り上がって来るとマリアさんのギアからは盆踊りの曲が流れてくるんだよ!」

 

「っ・・・本当ですか?」

 

「本当なわけないでしょ!大体そういうのは、私より翼のギアの方がお似合いよ」

 

マリアの言葉にその場にいたみんながその光景を思い浮かび、確かにぴったりだと思いみんな笑いだす。

 

「なるほどなるほど・・・皆がアメノハバキリについてどう認識しているか、よぉくわかった」

 

エルフナインは笑い涙を拭う。

 

「僕にもまだ知らないことがたくさんあるんですね・・・世界や皆さんについてもっと知ることが出来たら、今よりずっと仲良くなれるでしょうか?」

 

そういうエルフナインの手を響が握った。

 

「なれるよ!だから早く元気にならなくっちゃ!ね!」

 

響の言葉にみんなも笑顔で答える、それを見てエルフナインも笑みを浮かべる。

 

一通り話し合った後、みんなはエルフナインの病室から退室した。

 

「じゃあ、また明日ね」

 

「ごきげんようデス!」

 

「明日はお見舞いもってくるからな」

 

そう言って扉が閉まった。

 

「ああ~、私ちょっとトイレに」

 

「・・・そうか」

 

響はそう言って駆け足でお手洗いに向かった。

 

「・・・行くぞ」

 

「えっ?戻って来るのを待たないデスか?」

 

「いいのよ」

 

そう言ってみんんは変えるが、未来と真はその場に残った。

 

「・・・未来、後は頼む」

 

「・・・はい」

 

未来はそう言って響の後を追いかけた。

 

「・・・さて、俺も行きますか」

 

真も未来を見送った後、翼たちの後を追いかけた。

 

 

 

お手洗いでは、響一人だけで響は涙を流しており、その場に未来をやって来る。

 

「・・・ごめん、私が泣いてたら、元気になるはずのエルフナインちゃんも、元気にならないよね・・・」

 

響はそう言いながら更に涙を流す。

 

「世の中・・・拳でどうにかなる事って簡単な問題ばかりだ・・・自分にできるのが些細なことばかりで・・・本当に悔しい・・・!」

 

「・・・そうかもしれない、だけどね」

 

そう言って未来は響の手を握る。

 

「響が正しいと思って握った拳は、特別だよ」

 

「・・・特別?」

 

「世界で優しい拳だもの・・・いつかきっと、嫌なことを全部解決してくれるんだから」

 

「未来・・・っ!」

 

響は未来に抱き着く。

 

「ありがとう・・・やっぱり未来は、私の陽だまりだ・・・!」

 

自身を抱きしめる響に対し、未来も優しく抱きしめる。

 

 

 

一方で真はあの後翼たちと別れ、一人爆心地に来ていた。

 

「・・・キャロル、紫苑、桃恵、どこに居やがるんだよ」

 

この三日間、響達に知られないように一人でキャロルを捜索していた真は、チフォージュシャトーを管理している職員に許可を取り、チフォージュシャトー内部へと足を踏み入れる。

 

シャトー内部は職員達がくまなく捜索したが影すら見当たらなくいないと判断しているが、それでも真はわずかな希望を持っていた。

 

そんな中、真が奥まで歩いているとふと何かが真の視界にちらっと映った。

 

「っ!」

 

真は急いでその何かを追いかけると、行き止まりにたどり着いた。

 

「行き止まり・・・でも今のは・・・」

 

そう言って真が壁に触れると、壁が光り出し道ができる。

 

「っ! 隠し通路・・・!」

 

真はその通路を歩いていくと、奥から光が見えてくる。

 

そして通路を渡り切ると、一つの研究室にたどり着く。

 

そこにいたのは行方しれずの紫苑と桃恵、そしてベットに横になって目を閉じているキャロルだった。

 

「おぬしが探し当てたか・・・お見事じゃ」

 

「お前ら・・・!!」

 

真は三人に駆け寄ると、後ろの隠し通路は閉じられてしまう。

 

「今のは私たちが良く使う隠し通路です、あれを使えばある程度の近道ができるんです」

 

「本来ならだれも使えぬように鍵をかけるのじゃが・・・急いでおって忘れていたようじゃ」

 

紫苑が壁に手を触れると壁に何かの模様が浮かび上がる。

 

「・・・ここは?」

 

「うちらの研究室じゃ、ここでうちらは独自で研究をしておる」

 

「そうだったのか・・・それに」

 

真は視線をキャロルに向ける。

 

「・・・キャロルちゃんは思い出の大量償却によって記憶障害を起こしています、目を覚ましても私たちのことは覚えていません」

 

「・・・マジかよ」

 

その現状に真は拳を握り締める。

 

「・・・じゃが、手がないわけではない」

 

紫苑がそう言い懐から金色の結晶を取りだすと、キャロルの近くに置いてある装置に取り付け、装置に取り付けられているヘルメットをキャロルの頭に取り付ける。

 

「それは?」

 

「先ほど急いでおったといったじゃろ、これがその答えじゃ」

 

紫苑が装置を起動させると、結晶から金色の輝きがチューブを通してキャロルへと送り込まれていく。

 

輝きが送り込まれて少し経つと、結晶の輝きと色は無くなりすべて送られたと確認すると装置を止めヘルメットを取り外す。

 

「これでいけるはずです」

 

桃恵がそう言って少し経つと、キャロルが目を覚ました。

 

「・・・っ、ここは」

 

「目を覚ましたかきゃろるよ」

 

「おはようございます、キャロルちゃん」

 

「紫苑・・・桃恵・・・俺は確か・・・っ!」

 

そう呟くキャロルはその場にいた真を見て何かを悟った。

 

「・・・そうか、破れたのだな」

 

「ああ・・・その記憶はあるんだな」

 

「正確には爆発に巻き込まれる直前の事はな、戦いの記憶はぼんやりだがお前を見てある程度の補完はついた」

 

「そうか・・・というかお前ら何やったんだ?」

 

「こいつには対象の記憶を転写するように作っておったのじゃ」

 

「此処まで私たちはキャロルちゃん達の記憶を転写させ、もしこんな状況になったとしても大丈夫なように用意してたんです」

 

「なるほど・・・お前たちが良く俺やオートスコアラー達の容態を見ていたのは記憶の転写を行っていたのだな」

 

「うむ、がりぃ達の記憶も転写済みじゃから躯体があればいつでも可能じゃ」

 

「そうか・・・それとゼロワン、お前が此処に来たのには何か理由がるのか?」

 

「そういえば、私達を探してたんですよね?」

 

「ああ、お前たちを探してたのは二つの理由がある。一つはお前たちがいなくなったから響達が心配して捜索を依頼してたんだ」

 

「ふっ・・・あいつはそこまでお人よしだったか・・・もう一つは」

 

「・・・俺としてはこっちが本命だ、今エルフナインが危険な状態なんだ」

 

『ッ!?』

 

真の言葉に驚く三人に真は詳しい事情を説明した。

 

エルフナインが大怪我を負ったこと、エルフナインが現状寝たきりなこと。

 

そしてこのままでは命を落とすこと。

 

「正直言って今の技術ではエルフナインを治すことができない、でもキャロルなら・・・錬金術ならエルフナインを治せると思ってこの三日間お前達を探してたんだ」

 

そう言って真は三人に対して頭を下げる。

 

「頼む、エルフナインを救ってくれ」

 

「きゃろる・・・!」

 

「キャロルちゃん・・・!」

 

真の言葉に紫苑と桃恵はキャロルに視線を向ける。

 

二人はエルフナインを助けたいと思っている、だが自分たちの技術力ではエルフナインを助けれるかわからないが、キャロルなら救えるとわかっていた。

 

だが問題はキャロルが協力してくれるかどうかだった、キャロルは今頭を下げる真に視線を向けていて黙っていた。

 

「・・・ゼロワン、いや継菜真、お前に一つ聞きたい」

 

「?」

 

キャロルからの質問に真は頭を上げる。

 

「俺の父は世界を知れと言った。俺は真理が答えと考えた・・・お前ならどう答える、世界を知れとはどういう意味か」

 

「俺なら・・・」

 

キャロルからの問いに真は少し頭を悩ませる、キャロルの父親が娘に伝えたかった事、真は思考を巡らせ、そして紫苑と桃恵を見て、一つの答えを口にする。

 

「・・・友、だと思う」

 

「友だと?」

 

「俺なら、この世界のどこかに自分の悲しみを支えてくれる友がいるって答える、友と出会えばどんな悲しみも乗り越えれる・・・そう答えるかな」

 

「友・・・だが俺にそんな存在は・・・」

 

「キャロルにもいるだろ、すぐそばに二人」

 

「っ!」

 

真がそう言うとキャロルは両隣にいる紫苑と桃恵に視線を向ける、紫苑と桃恵はキャロルに優し気な笑みを浮かべていた。

 

「・・・うちらもかつて、きゃろると出会うまでは同じことを考えかけておった、うちらの親を亡き者にした集落の者達を許さないと・・・じゃがそんなうちらを救ってくれたのは他でもない、きゃろるなんじゃ」

 

「もしあの時キャロルちゃんと出会っていなかったら、私達もキャロルちゃんと同じ道を歩んでいたかもしれなかった、でもキャロルちゃんが私達を救ってくれたおかげで、今の私たちがいます」

 

二人はキャロルの手を握り締める。

 

「じゃからきゃろるよ、もしお主がこれから辛いことに見合ってもうちらが支えてみせる」

 

「あの時助けてくれたみたいに、今度は私たちがキャロルちゃんを助けて見せます」

 

二人の言葉を、そして二人の眼を見て、キャロルは無意識のその瞳から涙を流す。

 

「・・・そうか、こんな俺にまだ、付いてきてくれるのか、お前たちは・・・」

 

そういうキャロルの表情は、涙を流しながらもどこか嬉しそうな表情をしていた。

 

(そうか・・・パパからの命題の答えは・・・もう俺の近くにあったんだな)

 

キャロルはその言葉を胸に二人の手を握って涙を流し、真はその様子をただ見守っていた。

 

暫くの間涙を流すと、キャロルは目元を拭いベッドから降りる。

 

「・・・継菜真」

 

「ん?」

 

「感謝する、お前の答えで、俺は父からの命題の答えを知ることができた」

 

「・・・そうか」

 

「ああ・・・紫苑、桃恵、行くぞ」

 

「どこにじゃ?」

 

「シャトー内を捜索する。運が良ければホムンクルス体用の代用臓器、さらに運が良ければ別の躯体が見つかるかもしれん」

 

「「っ!」」

 

キャロルの言葉に二人は笑みを浮かべる。

 

「じゃあ・・・!」

 

「答えてくれた礼だ、お前も手伝ってくれ」

 

「・・・ああ!」

 

四人は急いでシャトー内を駆け回り、捜索を開始する。

 

 

 

時刻は夜中、病室ではエルフナインは一人静かに眠っていると、扉が開かれる。

 

「・・・ん」

 

エルフナインが目を覚ますと、扉から三人がやって来る。

 

「待たせたなエルフナイン」

 

「久しぶりじゃ、えるふないんよ」

 

「お久しぶりです」

 

「紫苑さん!桃恵さん!どうして・・・」

 

「うちらだけではないぞ」

 

紫苑が中に入るように促すと、三人の後からキャロルが入ってくる。

 

「キャロル・・・!!」

 

キャロルの存在にエルフナインは驚きを隠せれなかった。

 

「存外余裕そうだな、エルフナイン」

 

「三人共、無事だったんですね・・・でもどうして?」

 

「継菜真に頼まれた、お前を救ってくれと」

 

「真さんが・・・!?」

 

「ああ、時間はかかったがお前を救う手立てを見つけた」

 

そう言ってキャロルが陣を繰り出すと、そこから出て来たのはキャロルと同じ姿の少女だった。

 

「それは・・・」

 

「俺の予備躯体だ、シャトーに設備されていた装置に運良く入っていた」

 

その装置はかつてキャロルが譜面を完成させるためにワザと響の攻撃を受けて自身の身を滅ぼし、その後復活を果たした時に使われた装置の事であった。

 

四人が装置を見つけ確認すると、そこに予備のキャロルの体が入っていたのだった。

 

「今からお前の記憶をこの体に転写する、そうすればお前は生きられる、紫苑」

 

「分かっておる」

 

紫苑は陣から装置と結晶を取り出し、エルフナインの頭部にヘルメットを取り付けを装置に結晶を取り付けると操作を開始する。

 

「・・・エルフナイン、すまなかった」

 

「えっ?」

 

エルフナインは突然のキャロルからの謝罪に驚いた。

 

「計画のためとはいえお前をひどい目に合わせたこと、到底許されるとは思ってないが謝罪させてくれ」

 

キャロルはエルフナインに頭を下げる、エルフナインはそんなキャロルを見て驚くが、すぐに笑みを浮かべる。

 

「謝らないで下さい、確かにシャトーを出た後大変なことはありました。けどそれ以上に僕は、真さんや響さん達と出会えてうれしかったんです」

 

エルフナインあそう言ってキャロルの手を弱弱しく掴む。

 

「だってこうしてキャロルとまた出会えることができたんですから」

 

「エルフナイン・・・」

 

キャロルはエルフナインの言葉に涙を流す。

 

「キャロル・・・またこうして、一緒に話しましょう」

 

「・・・ああ、そうだな・・・!」

 

二人が話し終えると、紫苑の方も装置の準備を完了させる。

 

「準備で来たぞ、離れてくれ」

 

紫苑の言葉に三人はエルフナインから離れ、そして紫苑は装置を起動させる。

 

すると装置は輝きだし、エルフナインから金色の輝きが装置を通して結晶に送り込まれる。

 

輝きが送り込まれると、緑色の炎がエルフナインの体を徐々に包んでいきその個所から灰になっていく。

 

「っ!?」

 

「安心せい、ちゃんと転写されとる」

 

エルフナインが炎に包まれる中、エルフナインは真に視線を向け静かに微笑んだ。

 

そして結晶が輝きを吸収し終えると、エルフナインは灰となり、繋がれていた生命維持装置からピーッという音が病室に響いた。

 

「結晶への転写完了、すぐに予備躯体への転写を開始するぞ」

 

紫苑はすぐにヘルメットをキャロルの予備躯体に繋げ、先程と同じように装置を起動させると、結晶の輝きが予備躯体に送られていった。

 

 

 

その頃、エルフナインの生命活動停止の事を聞いた響達は急いで病室まで走っていた。

 

それぞれ最悪な状況を脳裏に思い浮かべながら走っていき、扉を開け病室に入る。

 

そこで九人が目にしたのは、病室にいた真と行方知れずだった紫苑と桃恵とキャロル。

 

そしてキャロルの横に並ぶキャロルと同じ姿の少女だった。

 

「キャロルちゃん・・・?」

 

響が呟くと、少女は九人の方を向き、口を開く。

 

「・・・()は」

 

『使用BGM:虹色のフリューゲル』

 

その言葉を聞いて、響は涙を流しそして少女を・・・『エルフナイン』を抱きしめた。

 

他の八人も笑みを浮かべて駆け寄ってくる。

 

真達もその光景を見て微笑んだ。

 

今ここに、魔法少女達との戦いは終わった。

 

 

 

 

 

暫くが立ち、響と未来は故郷へと足を運んでいた。

 

「はぁ~、この町にはいい思い出なんてないはずなのにね、今はとても懐かしく感じちゃう」

 

「そうだね、どうしてなんだろう?」

 

「それはあの頃よりも、二人が強くなったからじゃないかな?」

 

「えっ?」

 

二人の後を追いかけるように洸もやって来る。

 

「さて俺も、頑張らなくっちゃ・・・な」

 

「うん!お父さん!」

 

「「へいき!へっちゃらだ!」」

 

二人はそう言ってハイタッチをする、未来はその様子を見て微笑んでいた。

 

切歌と調は夏休みの宿題にてこずっていた。

 

「楽しいはずの夏休みは・・・どこへ?」

 

「がんばってください、暁さん、月読さん」

 

「デェース・・・だけどどうしてクリス先輩は余裕何デスか?」

 

二人が勉強する中、クリスは余裕そうにソファに寝転がっていた。

 

「いい機会だから教えてやる」

 

そう言ってクリスが取り出したのは、高成績が記されていた成績表だった。

 

「こう見えて、学校の成績は悪くない私だ!」

 

「嘘っ!?」

 

「んんっ?」

 

「い・・・今言ったのは調デス!!」

 

「私を守ってくれる切ちゃんはどこに行っちゃったの・・・!?」

 

「ちゃっちゃと宿題片付けろ!!」

 

部屋中にクリスの怒号が響いた。

 

「あははっ・・・まだまだ終わりそうにありませんね」

 

そんな状況にセレナは笑みを浮かべていた。

 

翼は緒川と奏と共に空港を歩いていた。

 

「おい翼」

 

奏の声に翼が視線を向けると、通路の先でマリアが待っていた。

 

「偶さか私もイギリス行きなのよね」

 

「ふっ・・・偶さかね」

 

「ああ、偶さかなら仕方ないな」

 

マリアの発言に翼と奏は笑ってしまう。

 

「っ!・・・やっぱりこの剣、可愛くない!」

 

翼達を乗せた飛行機が飛ぶ中、弦十郎は車の中にいる八紘と話していた。

 

「見送りもまともにできないなんて、父親失格じゃないのな?」

 

「私達はこれで十分だ・・・それよりも弦、今回の『魔法少女事変』どう考える?」

 

八紘からの問いに弦十郎は真剣な表情をする。

 

「米国の失墜に乗じた、欧州の胎動」

 

「あるいは・・・」

 

二人は真剣な表情で空を見つめていた。

 

「ところで弦、あの少女達に関しては大丈夫なのか?」

 

「ああ、心配いらないさ、もうすでに手は打ってある」

 

 

 

一方で五人の少女達はとある建物から出てきていた。

 

「まったく・・・弦十郎さんの考えには驚くしかないな」

 

「そこに関しては俺も同じだ・・・いったいどういう思考をしてるんだ?」

 

「まぁまぁ、僕は嬉しいですよ、こうしてキャロルと一緒にいられるんですから」

 

「うちらもじゃな、うちらを迎えてくれた弦十郎殿には感謝せんとな」

 

「だね、これからは私達もS.O.N.Gの一員として頑張らないとね」

 

「まぁそこは良いんだけどな・・・だからってこれはないだろ・・・」

 

そう言って真が取り出したのは一枚の用紙、そこにはこう書かれていた。

 

『養子縁組届』

 

「まさかキャロルとエルフナインを俺の『養子』にするとか・・・マジで何考えてるんだあの人は」

 

「戸籍上は、俺が姉という形だな」

 

「じゃあ僕がキャロルの妹なんですね」

 

「そういうことじゃな、これで二人も姉妹か・・・感慨深いのう」

 

「だね・・・ところで真さんはどうしてそんな複雑な表情を?」

 

「いやさ・・・二人を助けたいのは俺も賛成なんだが、まさか未婚で子供を二人持つとか俺の人生波乱万丈過ぎるな・・・って」

 

今朝がた弦十郎に呼ばれ、二人を助ける為と言って真は書類にサインと判を押してしまったことで今こうして役所まで来ていたのだった。

 

「けどまぁ、ここまで来たら最後まで責任持つさ、これからよろしくな四人共」

 

「はい!真さん!」

 

「ああ、よろしく頼むぞ」

 

「うむ!任せておけ!」

 

「よろしくお願いします!」

 

そして少女達はみんなの元へと向かって行った。

 

 

 

響の実家にやってきた三人は、玄関の前で響の母親と相対していた。

 

「っ…!やり直したいんだ!みんなで、もう一度!だから・・・!」

 

そう言って洸は頭を下げて、自身の妻に手を差し出す。

 

突然の洸の帰宅とやり直したいという言葉に戸惑う響の母と祖母、母親は洸の手を繋ごうとするが、ためらってしまう。

 

「・・・あははっ勢いなんかで手を繋げないって」

 

その瞬間、響が間に入り父と母の手を掴む。

 

「響・・・」

 

「・・・こうすることが正しいって、信じて握ってる。だから・・・」

 

そう言って響は笑みを浮かべる。

 

「簡単には離さないよ!」

 

一度出来た溝は簡単に埋まらない。

 

でも誰かが手を繋いでくれるなら、その溝はいつかきっと埋まる。

 

そう信じて少女はこれからも手を繋いでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦姫転生ゼロフォギア 第三期『完』





さあ後書きの時間だ!
「ついに終わったなGX、そしてS.O.N.Gにようこそ二人共!」
「うむ、世話になるぞ!」
「よろしくお願いします」
「いや~それにしても四人とも無事でよかったな」
「はい、それにしてもお二人共記憶のバックアップを取ってたんですね」
「うむ、いざという時の備えじゃが、やっておいて正解じゃったな」
「そのおかげでキャロルは記憶を取り戻したしエルフナインも治ったわけだ」
「だな・・・にしてもまさか真が二人を養子にするとは」
「俺だっていきなり弦十郎さんに『二人を養子にしてくれないか?』って言われてびっくりしたんだからな」
「まあそうですよね、でもこれで真お姉ちゃん元男性で姉兼母親ですよね」
「字面がやべえ」
「ふむ・・・となるとうちらもお主の娘というわけか?」
「いやそれは少しおかしい」
「ですよね、でもまだ終わりじゃないんですよね」
ああ、まだAXZとXVが待ってるからな。
「だな、むしろここからラストスパートに向けて頑張らないとな」
「ああ、どんな敵が来ても勝ってやるさ!」
「はい、私たちの絆にの強さで勝利して見せます!」
「うちらも協力するぞ!」
「うん、錬金術の力でサポートします!」
やる気十分だな、まあ次回はアフターストーリーの前にやりたい話あるから待っててくれよな、それじゃあそろそろいつもので〆るぞ。

「「「「「「それでは特別回もお楽しみに!」」」」」」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。