さてアフターストーリー・・・の前に一つ話を入れます、あっ今真達は本編の方に言ってるのでこちらにはいませんのであしからず、それではGX編後日談、どうぞ。
魔法少女事変から数日が経った頃、司令室にみんなが集合していた。
「というわけで、本日付けで彼女たちも正式にS.O.N.Gに入隊することとなった」
そういう弦十郎の隣にはS.O.N.Gの制服を着ている未来、エルフナイン、キャロル、紫苑、桃恵の五人がいた。
「わーい!よろしくね!」
「うん、よろしくね響、みんな」
「改めて皆さん、よろしくお願いします」
「まぁ、よろしく頼む」
「よろしくじゃ!」
「よろしくお願いします」
「よろしくな、五人共」
みんなそれぞれ改めてあいさつすると、弦十郎が再び口を開く。
「それに伴い、キャロル君たち四人の住まいなんだが・・・」
そう言うとみんなの視線が真に向けられる。
「・・・ふっふっふ、弦十郎さん、そう簡単にはいきませんよ」
「なに?」
「今現状、我が家にはクリスを始めとしてセレナ、マリア、切歌、調・・・はっきり言って定員オーバーだ!」
真の住居は元々真の一人暮らしを想定して神が用意した物、今までは何とかなったが流石に今から四人増えれば部屋が足りなくなってしまう。
「というわけで大人しく四人の住まいを改めて探すことですね!」
真はそう言い切って高らかに笑う。
「・・・何であいつはあんなにテンションが高いんだ?」
「あ~ほとんど真さんの家に居候だからね、だから真さんあんな感じになったんだと・・・」
「・・・あ奴も苦労してるのじゃな」
キャロル、響、紫苑が話していると、高らかに笑う真に対して弦十郎は不敵な笑みを浮かべる。
「・・・それはどうかな?」
「なに?」
そう言い切る弦十郎に対し真は笑うのを止める。
「真君、まだ気が付かないのかな・・・この現状に」
「現状・・・だと?」
「なんなんだ、あの二人の雰囲気」
クリスが突っ込む中、翼と切歌がある事に気が付く。
「そういえば、緒川さんと櫻井女史の姿が見当たりませんね」
「確かに、それに他の職員さん達も今日見てないデスよ?」
「あっ確かに・・・ってまさか!?」
真はとある可能性に気が付き、弦十郎さんに視線を向けた。
「まさか弦十郎さん・・・あなたまさか!!」
「ふっ、気が付いたようだな真君・・・そう、こうなることを予見しもうすでに緒川と了子君を筆頭に君の家の改築作業は始まっているのだ!!」
「ば・・・馬鹿な!!?」
真は衝撃の事実に膝を突いてしまう。
「くっ・・・油断した!二人がいない時点で気が付くべきだった・・・!」
「今戻ってももう遅い、既に改築作業は始まっている・・・大人しく受け入れたまえ」
「くっ・・・くそぉぉぉぉぉぉぉ!!」
真は膝をつきながら叫びをあげた・・・敗北の叫びを・・・。
「いや、もう茶番は良いだろ!」
「「あっバレた?」」
クリスのツッコミに真はすぐに立ち上がる。
「まあ実は改築作業に関しては先に聞いてたし、エルフナインやキャロルはもう俺の養子だからもう何人増えようが別にいいしな」
「真お姉ちゃん・・・何だが達観してません?」
「セレナ、あれは諦めの境地というものよ」
「そうだよセレナ、もう何でも来いよって感じだよ俺は。あっはっは・・・」
「真、眼笑ってないぞ」
「笑い声すら枯れています・・・」
「まあ・・・うん、話は以上だな・・・」
弦十郎は歯切れが悪そうに話し合いを終える。
「あっもう終わりか、じゃあ俺は買い物に・・・」
「ああ待ちたまえ真君、まだ話があるんだ」
「? 話って何なんですか?」
真がそう聞くと、キャロル達を除くみんなが難しそうな顔をする。
皆が難しそうな顔をしていると、真のライズフォンに連絡が入ってくる。
「ん、悪い俺だ」
そう言って着信を見ると、画面には『神』と写っていた。
「あ~っ・・・すみません、少し席を外します」
そう言って部屋を出ようとすると、響が腕を掴んで止める。
「真さん、部屋から出なくてもここで掛けてもいいですよ!」
「いやそれは・・・」
「いいですから!」
『・・・・・・』
『?』
「うっ・・・わかった、分かったから、ただし少し離れて話をするから」
響に加え、他のみんなからの圧を受け真はしぶしぶみんなから離れた場所で電話に出た。
「・・・おい、どうしたんだよ」
真が小声で話していると、声が聞こえてくる。
『・・・ごめんね』
「?何で開口一番に謝罪するんだ?あんたがくれた武器のおかげで勝てたし謝る道理はないと思うが・・・」
『いや、そのことじゃなくてね・・・その・・・』
神は戸惑いながらも、口を開く。
『・・・バレちゃった』
「・・・バレたって、何が?」
『そのね・・・響ちゃん達にあなたの事バレちゃった』
「」
「わぁ、真さんがファ〇コンゲームのような真顔に」
「・・・ごめん、うまく聞こえなかった、何て?」
『だから、響ちゃん達に』
「うん」
『真君が』
「うん」
『転生者だってこと』
「・・・うん」
『・・・バレちゃった』
「・・・・・・・・・・」
しばしの静寂、そして。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
部屋中に真の叫びが響いた。
「ちょっ!?何で!?何でバレたんだおい!!」
『いや、真君がメタルクラスタを初めて使って気絶した後、電話かけたら相手が響ちゃん達だったの』
「おいぃぃぃぃぃぃぃ!!?」
『ごめぇぇぇぇん!!』
真がライズフォン越しに叫んでいる様子を響達は驚きながら見ていた。
「うわぁ・・・あんな真さん見たの初めて」
「ああ、あそこまで慌てる継菜は珍しいな」
「あいつがGで慌てふためくのは見たことあるが、あそこまで慌てるのはあたしも初めてだ」
「おい、これは一体どういう状況なんだ?」
響達が驚く中、現状を理解できていないキャロル達が尋ねてくる。
「ああそっか、キャロルちゃん達は知らなかったんだよね、実は・・・」
響は事の事情を伝えると、四人は驚いた表情をした。
「別の世界で死んでこの世界に転生しただと!?」
「うん、そうみたい」
「そんな・・・そんなことがあるんですか!?」
キャロルとエルフナインが驚く中、紫苑と桃恵は少し冷静に口を開いた。
「・・・そうか、じゃからあ奴はあの時うちらにあんなことを」
「どうした、如月姉?」
「少し前、うちらと真が戦った時、真がうちらに尋ねて来たんじゃ、うちと桃恵が転生者かどうか」
「あの時は何の話なのかなって思ったけど・・・そういう事だったんですね」
「真さん、そんなこと話してたの!?」
「ああ、あ奴曰く、うちらの持つ仮面らいだぁの力は本来この世界に存在しない力らしい、それを持っておるのは一部の転生者のみと」
「そうか・・・だから真さん紫苑ちゃん達が仮面ライダーに変身した時動揺してたんだ」
皆が話している間、真はまだ神と話していた。
「それで、いったいどこまで話したんですか!」
『えっと、私が神様だということ、貴方が転生者だということ、この二つだけよ』
「そうか・・・俺の正体までは話してないんですね」
『ええ・・・でも此処まで来たらもう話すしかないんじゃないかしら?』
神の言葉に真は複雑そうな顔をする。
「・・・やっぱ、しなくちゃダメ?」
『別に話さなくてもいいけど、確実に溝ができるわね』
「・・・正体ばれても溝出来ると思うんだけど」
『それでも言わないよりかはましでしょ、それじゃあそろそろ切るわね』
「えっもうなのか!?」
『ええ、ちょっと調べたいことがあるから、それじゃあね』
そう言って通話が切れた。
「・・・マジか~・・・」
「あの・・・真さん?」
頭を抱える真に対し響達が心配そうに見てくる。
「・・・こうなったら腹くくるか」
真は決心し、みんなの方に振り返るみんなの表情は真剣そのものだった。
「みんな・・・知っての通り、俺は別の世界で死んだ人間だ、此処までは知ってるよな」
真の言葉にみんな頷く。
「よし・・・だけどそれだけじゃないんだ、俺の秘密は」
「・・・秘密、ですか?」
「ああ、今まで皆に隠していた秘密」
真は緊張しながらも、息を呑んで自分の正体を口にした。
「・・・俺は、別の世界で死んだ『男性』ということだ」
『・・・・・・・・・はい?』
真の言葉にみんな首を傾げる。
「・・・今なんて?」
「・・・だから、俺は元は男性、男なんだ」
「・・・男性?」
「ああ」
「・・・男?」
「男」
再び訪れる静寂、そして。
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?』
今度はみんなの叫びが響いた。
「真さん、男性だったんですか!?」
「そうだよ!元々は男だったんだけどあの神のせいで女になったんだよ!!」
「そんなまさか・・・いやでもそれだと色々と納得が付く」
「真さんが男口調なのも!?」
「俺自身が男だということを忘れないようにするためだ!」
「あの時倒れていたクリスの看病をしたとき席を外したのも!?」
「女の着替えに男が居ちゃダメだろ!」
「頑なに女物の服を嫌うのも!?」
「男が女物の服を着てたまるか!」
「全然一緒にシャワー浴びないのも!?」
「察しろ!」
真への様々な疑問の真実を知り、一同は納得する。
「・・・なるほど、今までの不可解な言動はそう言うことだったのだな」
「そういう事だ・・・悪かった、話せなくって」
「いえいいですよ!それよりなんだが私ほっとしました」
「ほっと?」
「はい、今まで私たち真さんの事全然知りませんでしたしたから、こうして真さんのことを知れて嬉しいんです」
「響・・・でも俺は今まで隠してて」
「気にするな継菜、我々は此処まで互いの腹の内をさらした者同士、今更秘密が増えようとも気にする我々ではない」
「だな、むしろ真のことを知れてあたしらは嬉しいんだよ」
「真お姉ちゃんが何者であれ、真お姉ちゃんは私たちを助けてくれました、だから私は真お姉ちゃんのことを軽蔑しません!」
「私達もよ、貴方が何者であれ、私たちの仲間であることには変わりないわ」
「そうデスよ、真さん!」
「うん、私たちの絆は変わらない」
「あたしに至っては元々敵だったからな、それに比べたらお前の秘密何て小せえもんだ」
「真さんは私と響を守ってくれました、だから嫌いに何てなりませんよ」
「継菜真、お前は俺に本当の答えを教えてくれた、答えを教えてくれたお前を嫌う者がどこにいるものか」
「僕もです、それに僕も元々性別が不明でしたから真さんの気持ちがわかります」
「うちはあまり気にしておらんぞ、おぬしが何者であれお主は継菜真であることには変わりはせん」
「はい、私たちを救ってくれたあなたが何者であっても、私達は気にしません」
「真君、君が何者であっても君は俺たちの大切な仲間だ、そんな君を軽蔑するものか」
「・・・みんな」
「ほら、みんな真さんの事嫌ってませんよ」
「・・・ああ、そうだな、此処まで来たら隠してた俺がおかしく思ってくるわ」
そう言うと真はみんなの方を向き直る。
「みんな、ありがとうな」
皆が笑顔で答えると、弦十郎が手を叩いて空気を変えてくれる。
「さぁ立ち話もここまでにして、そろそろパーティーと行こうか!」
「そうですね!キャロルちゃん達の入隊祝いと、真さんの本当の入隊祝いを兼ねて盛り上げましょう!」
『おおっ!!』
皆が会場に向かう中、響と真は横に並ぶ。
「真さん、改めてこれからもよろしくお願いします!」
「ああ、俺の方こそこれからよろしくな」
そう言って二人は会場へと向かった。
雨降って地固まる、秘密はバレたが、逆にみんなの絆は固くなった。
さて後書きの時間だ、そしてついにバレたな真。
「ああ、でもみんな受け入れてくれたからなんだか安心した」
「ああ、あたしら別に真が男だからって軽蔑するわけないからな」
「はい、だから安心してください真お姉ちゃん」
「ありがとうな・・・てかまだお姉ちゃんって呼ぶのか?」
「なんだかこれで定着してしまって・・・」
「別に良いではないか、呼び方位好きにしてても」
「そうですね、ところで作者さん、次回はアフターストーリーですか?」
ああ、ちゃんとアフターは書くから安心してくれ。
「そりゃよかった・・・てかこの段階でばらすのか」
アフターで書いたら確実に浮くから後日談として書いたんだ、反省はしない。
「まあそれでいいか・・・ところで俺男ってバレたから服を男物に変えても・・・」
却下します。
「だと思ったよ畜生!!」
それじゃあそろそろ〆るか、ほら真そんなところで落ち込んでないで〆るぞ。
「「「「「「それでは次回もお楽しみに!」」」」」」