俺は普通なので逃げたいと思います、生き残ればいいんだよ!   作:椎名叶

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どれだけ鬼滅の刃が好きでもやっぱり普通の人なら逃げる、絶対。


逃げ、逃げ、逃げ、それが最善。

やぁこんにちは。

俺は『隼』、これで『はやと』って読むんだぜ?俺はとてもいい名前だと思うよ。

読み方を変えるとハヤブサって読めるんだよ、速そうな名前だろ?

 

――ところで鬼滅の刃って知ってるかい?

うんうん、知ってるよね、じゃあ皆はもし鬼滅の刃に転生したら何がしたい?

…やっぱりそうだよね、鬼殺隊に入ったり主要キャラと会ってみたりしたいよね。

でも考え直してほしいんだよね、鬼がいるんだよ?鬼が。

実際会うともう無理だよ、うん。

え?知った口で言うな、だって?

あぁ、ごめんね、言うのを忘れていたよ、俺は鬼滅の刃の世界に転生したんだ。

いいなぁ、羨ましいなぁ、だって?

ははっ、馬鹿なことを言わないでくれ。俺はもう泣きそうなんだぜ?いや、もう泣いてるけど。

実際鬼を見ると鬼殺隊に入るなんて気は失せるさ、だって「人間だぁぁ!」とか叫んで追いかけてくるんだぜ、恐怖でしかない。

まぁ俺が何を言いたいかって言うと、夢ばかり見ずに現実を見ろ、それだけさ。

 

――――

 

はー、眠い。

 

眠気と戦いながら夜の誰もいないガランとした町を歩く。

眠いなら寝ればいいんだろうけど今日は寝れば捕まりそうだからね。

あ、別に悪いことはしてないよ?地獄にはいきたくないからね。

誰に捕まるかって言うと鬼殺隊士、だね。

いやぁ、理由はわからないんだけど追いかけられてるよね。

ほんと、世の中物騒だよね。怖いったらありゃしない。

未来の日本は平和なんだなぁって考えてみたり、家族のことを考えたりとしていると肩をポンと叩かれる。

 

「あの、すみません。貴方に少し用事があるんですが‥。」

「なんでしょーか。」

 

そう言いながら振り返り俺は硬直して、絶望する。

そこにいたのは胡蝶カナエ、胡蝶しのぶだったんだから。

俺は一歩、後退る。

 

「少しついてきてほしいんですが、よろしいでしょうか?」

 

姉の方は笑顔でそう言うが後ろで睨んでいる妹の方が怖すぎて俺は頷く。わけないよね。

 

「すみません、俺は用事があるんでこれで。」

 

「え、あ、待って。」そんな声が聞こえたけど俺は完全無視で走る。

 

鬼殺隊士に追いかけられてる理由はわからないけど絶対ろくな事じゃないので逃げます、全力で。

それも相手は柱と、柱の卵だぜ?全力で逃げよるよ、いつも全力だけどな!

 

「ちょっと待ってください!」

「嫌です、待ちません、絶対にぃぃぃ!」

 

どんなに推していたキャラでも俺は待ちません、絶対に。

 

「少しだけ話を聞いてください、お願いします!」

 

俺は全力で首を横に振る。

 

「ほんとに、お願いします…!」

「嫌ァ!どうせ俺を鬼殺隊本部に連れて行くつもりなんでしょ!」

「ッ!」

 

あ、図星でした?

俺なんか特殊能力ある?

 

「お願いです、少しだけでいいので!」

「一秒だけならいいよ!」

 

そう言って一秒止まってまた走る。

 

「そう言うことじゃなくて…!」

「こっちは着物で走ってるから疲れるんだよ!そろそろ諦めてくれ!」

「そっちこそ、ですよ!しのぶ!」

 

その声と共に俺の前に妹の方が現れる。

 

うっそだろ、まじか。

でも俺の鍛えられた反応速度なら…!いや、無理やり鍛えられた反応速度だけど!

 

俺は足を滑らせ、妹の股下を抜けて直ぐに体勢を戻して走る。

後ろで驚きの声が聞こえる、俺の素早さと反応速度を舐めないでくださいね。

 

「理由は知らんが、お偉いさんに言っとけ!俺は何があっても鬼殺隊に入るつもりはない!」

 

多分、と小さく後付けして懐からある物を出す。

それを地面に投げつけると白い煙が周囲を包み込んで視界を阻む。

 

秘技、煙玉!ってね。

 

その煙の中を俺は駆け抜け、二人の追手から逃げきった。

 

はー、疲れるぅ!

それにしても鬼殺隊本部に連れて行くなんて言う理由で追ってきてたのかぁ…。

やっぱり世の中物騒だわぁ…、にしても俺に何の用があるのかね、カリスマ性が高すぎるお館様は。

 

明日は風呂入ってゆっくりできるといいなぁ。空気読んで出てこないでくれよ、鬼殺隊士と鬼さんよ。

ヒロインは候補はいくつかあるんだけど…みんなは誰が良い?

  • 胡蝶しのぶ
  • 胡蝶カナエ
  • 真菰
  • 無一郎&有一郎
  • 『全員』だよなぁ!
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