東方鬼人伝 〜Border between people and demon 作:二代目神野礼
私の名前は鈴鹿 善那!どこにでもいそうなクソザコ文系の大学生…でした、3日前まで。卒業したってことだからな、別になんかよくある異世界転生とかあったわけじゃないから。
そう思ってた時期がありました。
「というわけで、私に着いてきてもらうわ。」
「いや……その…そもそもどちら様で?」
「私の名は八雲紫、幻想郷の賢者よ。」
「(お偉いさんだったかッ)へへー(平伏)」
「というわけで、私に着いてきてもらうわ。」
「……」
「保護者からは許可が下りてるし、そもそも拒否権は無いわよ。」
「あンの糞婆…………」
「あら、あの方を婆呼ばわりできる人なんて初めて見たわ。」
「あぇ?」
「いいえ?こちらの話よ。」
「じゃ、いくわよ。」
「え?」
グバァ、と足元の地面が割れ、空が見える。えっ、これもしかして…
「それでは一名様ご案なーい!」
そのまま地球の重力に従い落下していく。
「んあああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
紐無しバンジー、もしくはメガトンコイン。
ああ、どんどん地面が近づいてくる。
「……本当に目覚めてないのね……しょうがないわねぇ。」
緩やかに自由落下が止められる。
「し……死ぬかと……思っ……た………」
腰に力が入らない。膝も笑ってる。お日様は出てないので笑ってない。というか夜だし真っ暗。
「……で、なんです?まさかここでサバイバルとかですか……?」
「似たようなものね。」
「ウーン…」
「まぁ、一週間後には迎えに来るから。」
それは天国とか地獄へのお迎えではなかろうか。
「これから始まる幻想郷での生活、楽しんでね。」
そして消えていった紫さん。
「あぁん酷い……」
さて、なんか色んな気配を感じるこの森でサバイバルなんてできるのだろうか。
「んー?人の臭いがするなー?」
これは……女の子!しかも小さい!
いやしかしこの状況下でただの女の子な訳は無い。TDNは女の子だった……?
とはいえ、もしかしたら、本当に道に迷ってしまった女の子かもしれない。
ええいままよ。
「だ、誰かいる……の?」
「おー!やっぱり女だー!柔らかいから旨そうだなー。」
「これアカンやつぅ!」
退散!退散!これはアカン、バクバク食われるやつだ!
そしてしばらく走って、体感としては5分ほど。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ……こ、ここまで来れば……」
「み い つ け た !」
つみです。(来世に)でなおしてまいれ。
「いやいや待て!まだ何か方法が!」
バタバタと体をまさぐると、
「これ!饅頭!……無いよりマシ!」
「大人しく食われろー!」
そして眼前に迫った女の子に、
「これあげるから!後でも何かあげるから!見逃して!」
「……おー、饅頭ね。」
「ね、ね?これあげるからさ、ね?見逃して、ね?後で奢るから!ねっ!?」
「いいよー!約束だからね?」
フゥー……
「生きてるー!やったあ!」
な、なんとかこの場は凌げた。
「ね、名前はなんて言うの?」
「え?私?私は善那。鈴鹿善那。」
「私はルーミア。よろしくね。」
この洋服を着た金髪赤目の女の子はルーミアというらしい。
……絶対普通の子じゃないよなぁ……どうしよう……
まぁいいや。そんなの後だ。
「とりあえず今は……」
「?」
「近くに人の住んでる場所とか、あったりしない?」
これからもとろとろと進めていきます。
とりあえずエタらないように頑張ります。