「てい!」
ばがん!と凄まじい音が響いてレイラに殴られたゴーレムは吹き飛び消滅していった。
現在俺とレイラはダンジョンの19階層にいる。ここに来るまでの間の敵は全てレ・イ・ラ・が・殴り飛ばしてきた。豪快な妹だな…。
俺たちは20階層へ降りるための階段を見つけ、20階層へと降りていく。ここに来るまでの敵の種類はそんなに変わらなかった。蝙蝠型の魔物もいたようだが、レイラがワンパンで倒していたので名前は確認できていない。それと、アイアンゴーレムも見かけたな。ワンパンだったけど…。
20階層も順調に攻略していき、ついにボス部屋に入るための大きな扉を発見した。扉には前回同様、龍のレリーフが彫られている
「お兄様!ボス部屋ですわ!」
「みたいだな。さっさと攻略してしまおう。」
「はいですわ!」
ボス部屋に入ると部屋の真ん中に2体のゴーレムがいた。
名前 なし
種族 ミスリルゴーレム
Lv 45
筋力 3000
耐久 8000
俊敏 400
魔力 300
スキル 物理ダメージ中軽減 堅守 鉄壁 カウンター 地ならし 魔力吸収 魔力解放
魔力吸収……魔力を吸収する。
魔力解放……倒された時に自分の持つ全ての魔力を解放する。所謂、自爆のこと。
倒された時に自爆って嫌な奴だな。
「大丈夫ですわ。魔力で自爆するのなら、魔力を奪えばいいだけですわ。」
「そんなことできるのか?」
「私にお任せください。咲キ誇レ常夜ノ花ヨ!」
レイラがそう言った途端、ミスリルゴーレム達の足元から真っ黒な花が咲き始めた。更に黒い蔦がどんどんとミスリルゴーレムに絡みついていっている。蔦から黒い花が咲くたびに魔力を奪っているようだ。
「さあお兄様、あとは倒すだけですわ。」
「おう!」
俺たちとミスリルゴーレムの間は約50メートル程。だが俺たちにとってその程度の距離は関係ない。俺とレイラは同時に走り出し、一瞬で相手の懐に入った。
「せいっ!」
「てい!」
上に勝ちあげるようにして殴り飛ばした。そしてミスリルゴーレムは空中で消滅していった。
「お疲れ様ですわ。」
「ああ、おつかれ。さっきの黒い花は凄かったな。」
「ええ、あれは私の影刃龍としての力ですわ。」
その時だった。
『個体名ルミエール・ラム・ドラグイユが第11階層から第20階層までを支配しました。以降、第11階層から第20階層までのマスター権限はルミエール・ラム・ドラグイユに委譲されます。』
またあの声だ。
「レイラは今の声が聞こえたか?」
「バッチリ聞こえましたわ。それがどうかしたのですか?」
「ああ、前にアーデルハイトとハクと一緒に10階層のボスを倒したんだが、その時に聞こえたのは俺だけだったんだ。」
「お兄様だけ、ですか…。私もダンジョンに入ったのは初めてですのでなんとも言えないですわ…。」
「そうか…。まあ、やることは変わらんか。このダンジョンを攻略してしまえば自ずとわかるだろう。」
そう。やることは変わらない。答えはこのダンジョンの最下層にあるのだから。
「それじゃあ、一先ず帰るか。明日は俺の家の改築もしなければならないからな。」
「はい!」
声が聞こえた後に出現した転移陣に乗って、ダンジョンの外に行き村に帰っていった。