Fate/Sprits Team   作:ふぇるみん

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完全ランダムとかいう沼。なお今回の召喚は2020/9/6までに実装された全サーヴァントが対象です。


第7節 その縁は地よりも深く

オルガマリーが来てから数十分後、立て直した職員が慌ただしく召喚の準備を勧めていた。

 

「立香、今から行う召喚はあなたと縁を結んだ英霊だけが来てくれるわ。どの霊が呼び答えてくれるかは運次第だけど。」

 

「んまぁ、十中八九シャドウサーヴァントの中身じゃないかなぁ.....。と言うかなーんか忘れてる気がするのよね.....。」

 

クロエが必死に考え込む中、立香は余剰した聖晶石を突っ込んだ。石は粉々に砕け3本の線が黄金に輝く。

 

「高濃度霊基反応!クラスはアーチャー.....だよねこれ?」

 

「??????」

 

「ロマニ?どういうことよ?」

 

「いや.....この反応は確かにアーチャーなんだけど.....別の霊基も混ざってるんだよね。」 

 

「早速不穏だよこれぇ!」

 

「クラスは?」

 

「.....セイバーだね。....それも聖杯級の魔力炉を有してるよ。」

 

「....まさかね?」

 

クロエがまさかとは思いあとから来ていた琴里達にこそこそと話しかける。

 

「狂三の他に射撃系統持ってる精霊って一人しかいないよね。」

 

「え、えぇ....あいつしか居ないわね.....。」

 

苦笑いするクロエ達を尻目に3本の線が収束し光が辺り一体を覆った。そして一人の人型を形づくる。

 

 

「サーヴァントセイバー、真名はアルトリア・ペンドラゴン。その負の側面だ。所詮アルトリア・オルタとでも呼ぶがいい。」

 

英霊召喚に応じたのはあの冬木でラスボスであったアルトリアであった。しかし、一同は予測通りの反応ではなかったのか頭を横に倒していた。

 

「ねぇロマニ?アーチャー反応なんてどこにもないじゃない?」

 

「おかしいなぁ、確かに霊基反応はアーチャー反応を示してるんだ。」

 

「どれどれ......ふむ、確かにアーチャー反応は出てるね。となると、アルトリアの持ち物にアーチャーになり得るものがあると見たほうが良さそうだ。」

 

ロマニとダヴィンチがそれぞれ話しているとアルトリアは思い出したかのようにクロエ達の方へ近づいていく。

 

「....お前がクロエだな?」

 

「ええそうよ?何が御用?」

 

「アイツから約束されたものを渡しておきたくてな。本人曰く【まだ明かせない】らしい。」 

 

そう言って懐から白と黒に光る結晶を取り出した。それを見た一同は思った通りの物だったのか真顔だった。

 

「琴里ちゃん、間違いなくこれあの子だね。」

 

「.....ロマニ、借りるわよ。」

 

いつの間にか本業をする為なのか霊装を解きラタトスク司令官服を身に纏っていた琴里。ロマニからコンソールを強引に譲ってもらうと術式を組んでいく。

 

「まさかとは思うけどさっきの二の舞にはなってほしくはないんだから!!」

 

「霊結晶設置完了、やっちゃって!」

 

「おーけー!....あんたにやる気があるならその呼びかけに応じなさい!折紙!!」

 

 

琴里の呼び声と共に始まったそれは虹色の帯を輝かせていく。

 

「っ!?霊基反応!クラスはアーチャー!」

 

「っ、ビンゴ!」

 

「もう一基も確認!クラスはアーチャー.....アヴェンジャー!?」

 

ロマニの余計な一言で一瞬にして全員の顔から覇気と笑顔が消えた。

 

「....デビルゥ......。」

 

「なんだ、私の同類か。」

 

非情なつぶやきと共に光は霧散しその中から一人の....いや二人の人物が姿を表した。

 

「....絶滅天使、もう一度使う日が来るとは思ってなかった。」

 

「....の割にはもう一人の折紙ちゃんは物凄くテンションが上がってるように見えるんだけど????」

 

そこには純白の霊装を纏った折紙、そして真反対の漆黒の霊装を身に纏い白折紙より髪の毛が若干長い折紙がそこにいた。

 

「ふっ、いらっしゃい折紙。反転体が分離してるのはいささか困惑してると思うけどとりあえず今は歓迎するわ。」

 

「あっ、はい。」

 

「....どうしてあなたがここに。」

 

「呼ばれたのよ、アイツに。」

 

そう言い琴里はクロエの方を指差した。それを見た二人はああ、と納得していた。

 

「感動の再開もそこまでにしてくれー。」

 

ロマニが琴里達を制止し次の召喚へ移る。今のところはオルタのみ。最悪特異点をオルタのみでとか洒落にならないと感じているロマニはいつもより魔力を多めに流す。その願いは通じたのか一基のサーヴァント反応。

 

「サーヴァント反応!クラスはキャスター!」

 

「キャスフーリン?もしかして。」

 

立香が静かにそう予想するが思いもよらぬ方向に自体は動く。

 

「サーヴァント、キャスター。トーマス・アルバ・エジソンである!顔のことは気にするな!これはアメリカの象徴である!」

 

「ほー、エジソンか。.....ん?クロエちゃん?」

 

ダ・ヴィンチがクロエの方を向くとそこには何故か唸るクロエの姿が。

 

「.....これじゃない.....!!」

 

「えっ?」

 

「ええい!エジソンにとりあえずそこらへんにあったポリゴンをシュウゥゥゥゥ!!!」

 

『ええっ!?』

 

「何....!?オウファッ!?」

 

豪速球で投げられたポリゴンらしき物体はエジソンを捉えそのままふっ飛ばした。その数瞬後、ポリゴンがエジソンの体を包み込む。

 

「この反応は....霊基再臨だって!?」

 

ロマニの反応からして予想外のことだったのか、全員が身構える中一人クロエはしてやったり、と言った顔をしていた。

 

 

【この私に掛かれば!万事解決です!!!】

 

「よぉっし!!!」

 

クロエ、迫真のガッツポーズ。その間にも光輝くエジソンだったが、やがてその光が収まり、全貌が明らかになった。

 

「まさかここまでつながりが薄いとは思いませんでしたね.....今宵は準グランドサーヴァント、キャスター!ALICE新生セブンアカデミアズの技術畑担当、確喜の発鳴者エジソンとは私のことです!!」

 

 

「エジソンちゃんいらっしゃい!」

 

「もーマスt.....クロエちゃん遅いですよー!!」

 

「仕方ないでしょ、完全に縁だよりだもん。」

 

「は、はぁ.....あ、そう言えば座で漂っていたときに彼に会いましたよ。」

 

「彼?」

 

「.....あっ、これは分からせないとならないみたいですね......。」

 

エジソンはクロエから離れると右手に武器であろう剣を実体化させ例の召喚機器へ向かう。

 

「ふふっ、【このエジソンにお任せあれッ!!】」

 

「.....!?勝手に召喚が!?」

 

「えっ!?」

 

「先輩!例の機器から強い召喚反応!もしものことがあったら危険です!一旦下がっててください!!」

 

「あ、ああ!!」

 

マシュに言われ下がる立香。そこに観測していたロマニからの報告が入る。

 

「サーヴァント反応!クラスはセイバー!....だけどこれは....!!」

 

 

【まぁぁぁぁすたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!】

 

「ヒッ....も、もしかして....。」

 

「ようやく思い出したみたいですね、個体名ブラダマンテ....!!!」

 

エジソンの声とともに召喚機器が魔力逆流による爆発を起こす。そしてその爆炎から一人の姿が飛び出してきた。

 

「クゥゥゥロォォォエェェェちゃぁぁぁぁあぁぁぁんんん!!!」

 

「ア、アストルグフォッ!?」

 

飛び出してくるや否や宝具を起動しながら突っ込んできたアストルフォを諸に食らったクロエ。コロコロ転がりながらしまいには壁に勢いよくぶつけた。

 

「ア、アストルフォ.....シャルルマーニュ十二勇士のうちの一人です....か。」

 

「そうだよー。まあ最も、今は琴里ちゃん達の性質に近いかな〜。」

 

「?もしかしてアストルフォ、まさか君もかい?」

 

ロマニが霊基反応に違和感があったのか訪ねてくると、アストルフォはドヤ顔で、

 

「そうだよ!第十二の霊結晶の持ち主こと【アストルフォ】だよ?」

 

「.....まーた複雑なことになった.....。」

 

「だ、大丈夫.....実力は保証するから.....。」

 

頭を抱えるダヴィンチちゃんとそれをなだめるクロエ。エジソンは吹き飛んだクロエを起こしてこちらへと戻ってくる。

 

「さて、ひと悶着ありましたが私が来たってことはセブンアカデミアズの触媒は揃ったも同然ですよ!則ち!」

 

エジソンがそう言うと同時に再び動き出す召喚装置。

 

「ま、また突然!?しかもなんだこの反応!?クラスは【ライダー・アヴェンジャー・バーサーカー】!?」

 

「ロマニ....そんなわけわかんない冗談なんて言ってる場合じゃ.....何なのこの反応!?みんな下がって!魔力的にも大型のサーヴァントが来る!!」

 

ロマニとダヴィンチの警告で全員が身構える中、エジソンとクロエは呆れた顔をしていた。

 

「.....セブンアカデミアズって言ったよね?(ニッコリ」

 

「......創設者だし大丈夫じゃない?」

 

「フラグメントだったら?」

 

「エポイックエボリューションするしかないじゃない?」

 

不穏な二人の会話の背後で強大な爆発が起きる。全員が煙が晴れるのを待っていると。

 

「アイツが居なくなったから辿ってみれば.....中々食いがいがあるサーバーじゃないか、くくく!!」

 

「.....キャロルー???」

 

「おっと本音が、これは失敬。さて、我が名はキャロル。リソース削減のため今はこの姿だが....。」

 

そういいキャロルは自らの小さい体を霧散させると新たに一人の姿を形どっていく。左眼が蝶に食われ全体がある人物を彷彿とさせる服装に誰もがその名を思い出す。

 

「お前らにとってはこちらの姿のほうが馴染みがあるだろう?」

 

「あっ!?」

 

「自力で霊基再臨だって!?何だこいつ!?」

 

思い出した立香とデータ値が異常で驚愕しているロマニ。なお他の琴里達は、

 

「あら〜.....あの時なんかあると思ったらやっぱりあなただったのね.....。」

 

呆れる琴里。それを見ていたキャロルは心の中でここにもサーバーがあったら女王でも振りまいてやろうかと思ったとは、後日談である。

 

 

To be Continued.......




長いので一旦切るの巻。

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