Muv-Luv Alternative ハッピーエンドと退廃的な生活を目指す 作:白銀の勇者
それと、この話は本編と限りなく近い並行世界でのエイプリルフールの出来事なので本編とは一切合切関係は(多分)ありません
あと、なんか色々と可笑しい部分があってもスルーしてください
では、番外編、どうぞ
『エイプリルフール』なので
「では……明日、
三月三十一日。暗い部屋の中、その人物はモニターをその場にいる二人に見せながらそう言った
「えぇ、構わないわ」
「俺もだ……と、言いたいがホントにこんな事していいのか?」
一人は構わないと言ったが、もう一人は不安そうだった
「それに、こんな嘘ついても誰も嫉妬とかの面白い反応はしないと思うが……」
頭を人差し指で小さく掻きながら言う
「……この鈍感は……」
「こいつの反応見るとあの子達が可哀想になってくるわ……」
「え?」
呟いた言葉を上手く聞き取れなかったからか、聞き返すが何でもない。と二人とも返した
「BETAも根絶やしにし終わって平和になったこの世界で誰も告白しないのが驚きましたよ」
「恥ずかしいんじゃないかしら?ウブよね~」
「全くです」
「誰だよそんなにモテてるやつってのは」
『お前は黙れ』
「理不尽!?」
BETAは数ヶ月前、なんやかんやあって滅びた
なんやかんやの部分は本編で語られる事になるだろう。だが、一応この話は限りなく近い並行世界での話である
「さて……面白くなりそうですね」
ニヤッと一人が笑い、モニターを消した
「では、皆さんの端末に0000となったと同時にメールを送信します」
午前0時まで、残り三十秒
そして、デジタル時計の数字四つが0になった。その瞬間、メールを送信した
「さぁ、後戻りは出来ませんよ?」
メールの内容はこんな感じだった
『私、武さんと付き合い始めました』
メールの送り主、ルリと協力者、夕呼はニヤニヤと不敵な笑いをずっと浮かべていた
そして、その中にいた唯一の男、武はそんな二人を見て溜め息をはいた
なんでこの話に乗ってしまったのだろうか……と
「た、武ちゃん!!」
「ん?よっ、純夏。おはよーさん」
朝、武が通学しようと家の外に出たら00ユニットである純夏が隣の家から飛び出してきた
武達はBETAを根絶やしにし終わった後夕呼の計らいで復学したらしい
「こ、このメールって本当!?」
純夏は武に携帯電話に写されたメールを見せてくる
写ってたのは数時間前にルリの送ったメールだった
「……さぁな」
ニヤッとわざと不敵な笑みを浮かべて歩き出す武
ルリに言われた事は、この件に関して一度も『本当』という単語を使わない事
本当と思わせる事でさらに面白くなる。とルリはその後に付け加えてた
「え、その笑顔ってまさか……!」
「さぁな~」
スタスタと歩いていく武
「う、うそ……」
カシャン。と携帯電話が落ちる
何だか面白くなってきたと思う武であった
そして、見えないように着けておいたイヤホンのスイッチを入れ、襟元に隠してあるマイクをそっと近付ける
「(こちら武。純夏が引っかかった。出てきてもいいぞ)」
『何言ってるんですか。冥夜さんが近くまで来てます。その後にそっちに合流します』
「(分かった)」
イヤホンのスイッチを切り、マイクを元に戻す
アニメとかだとバレバレだろ。とか思うけど案外バレないもんだな。とイヤホンのスイッチを切りながら思った
すると、
「武!」
横の路地から冥夜が飛び出してきた
「よっす、冥夜」
「武、これは本当か!?」
冥夜が携帯電話を武に見せてくる
やはり画面はルリからのメールだった
「……さぁ、どうだろうな?」
ニヤッと笑いながら武は歩き始めた
「た、武!本当か嘘かどっ……」
「武さ~ん、おはよーございま~す」
そして、冥夜から反対の方から銀髪の髪をした黄色い目の少女、ルリが武に声をかけた
手には手提げ鞄を持っている
「おっ、ルリちゃん」
「今日は早いんですね。折角起こしに行こうと思ったのに」
「なんか目が覚めたんだよ(ルリちゃんからの電話で叩き起されたんだけどな!)」
内心で文句を言う武
この後は二人で登校してルリの持ってる手作り弁当(一応本物)を武に渡し、ルリは一度退散する予定だ
武はその後も学校内で騙し続ける
「じゃあ、行きましょうか」
と、言いながらルリが武の腕に抱きつく
「そ、そうだな(ルリちゃん!?ちょっ、こんなの予定には)」
「ほら、早く行かないと遅れちゃいますよ(演技ですよ。え、ん、ぎ)」
瞼を何度か閉じたり開いたりしてのモールス信号を高速で行う二人
そして、そのまま学校へと歩いていく
カシャン。と冥夜の携帯電話も地面に落ちた
そこに純夏が来た
「……これは誠か?」
「……かもしれない……」
二人はルリと武が見えなくなるまでその背中を見ていた
その後は順調だった。ルリが武に手提げ鞄に入った弁当を手提げ鞄ごと渡し、ルリは退散。武は教室へと入った
すると、既に教室にいた千鶴、壬姫が武に近寄ってきた
「白銀!」
「たけるさん!」
「おはよ、委員長、たま」
『このメール、どういう事!?』
千鶴と壬姫は同時に携帯を突き付けてくる
画面は言わずがな
「……さぁ、ご想像にお任せするぜ」
「ちょっ、はっきり言いなさいよ!」
「そうだよ……ってあれ?その手提げ鞄は?」
壬姫が気付いたのか、手提げ鞄に目を落とす
「これか?これはルリちゃんの手作りの弁当だよ」
ピキッ!と二人が固まった
「……ん?お~い、委員長。たま~?」
手を目の前で振るが、反応しない
仕方無く机に戻って鞄二つを机にかける
すると、ちょんちょんと肩を後ろからつつかれた
「ん?……彩峰と霞?」
「これ」
慧が携帯を突き付ける
そして、武の耳に顔を近付け、
「嘘でしょ?」
バレテーラ。心の中で呟いた
「今日はエイプリルフール。ついでにイヤホン見えてる」
「やっぱりか……霞もか?」
霞がコクン。とうなづいた
霞はリーディングで無理矢理慧と武の心を読んだから嘘だと分かった
慧はただの勘である
「……すまん、バラすのは止めてくれ。俺がルリちゃんに挽き肉にされる」
コソコソと慧と霞に話す
「焼きそばパン。天然の」
「分かった。なんとかする」
録音した。とボイスレコーダーを見せてくる慧
そこまでして食いたいか。と内心呆れた
「霞は?」
「……今度、二人で海に」
「海か?まだ夏じゃないぞ?」
「それでもです」
「……分かった。こんどの休みにな」
ピョコピョコとうさ耳が動いた
「それもボイスレコーダーに」
「なんで二つも持ってんだよ」
慧が霞にボイスレコーダーを手渡した
そして、二人でジーッと見つめ合い、ガシッと握手した
「はぁ……」
取り敢えず、マイクを口に近づける
「(彩峰と霞にバレた。流石にエイプリルフールだと気付いていた)」
『まぁ、彩峰さんは勘がいいですし、霞さんはリーディングがありますからね。純夏さんのはあのデッカイリボンで出来ないようにしてありますけど……で、口止めは?』
「(彩峰が天然素材の焼きそばパン。霞が二人で海に行きたいと)」
『分かりました。こちらで焼きそばパンは用意しておきます』
そこで通信を切り、イヤホンをこっそり外してポケットに入れた
一方ルリは
「霞さん……ちゃっかりとデートの約束しちゃってる……やるわね~」
と呑気にモニタリングしていた
そして、慧と霞に気付かれてから数分後
「タケル!」
窓から美琴乱入
「うぉっ!?美琴!?」
「これ、どういう事!」
武に携帯電話の画面を突きつけるのは最早お約束
ちなみに、美琴は軍の経験を生かし、校舎の壁をよじ登って来た。才能の無駄遣いである
「……さぁな」
「タケル!ちゃんと話して……」
と、言ったところでちょんちょん。と美琴は慧に肩をつつかれた
「彩峰さん?」
「事実」
慧の目を閉じ、首を横に振りながらの容赦ない一言でピキッ!と美琴も固まった
武が手を合わせて頭を下げる。慧は美琴のポケットに手を突っ込んで何故かあった小型ライトを使って武にモールス信号を送った
焼きそばパン、もう一個と
武は渋々マイクを近付け、もう一個追加。と小さく呟いた
その後、純夏と冥夜は遅刻ギリギリで教室に入り込み、千鶴、壬姫、美琴はHRが始まるまで固まったままだった
そして、慧と霞は無表情に見えたが、内心は上機嫌だった
時間は過ぎて放課後
ルリの手作り弁当を食べてる武を見てヒロインズ(慧と霞を除く)がぐぬぬ……としてたりしたが、放課後である
「ワリ、先に帰るわ」
武はそそくさと一人で教室を出ていった
この後は校門前で待っているルリと合流。そのままゲームセンターに行き、もし全員後ろから追って来てたら帰り際に公園へ行き、ネタばらし。来ていなかったらメールでネタばらしとなっている
何故ゲームセンターかと言うと、そのゲームセンターはここ最近に出来た物であり、二人ともそのゲームセンターに興味があったからである
「あ、待ってよ武ちゃん!」
純夏がそれを追うと同時にゾロゾロとヒロインズが武の後ろを追う
「この後用事があるんだよ」
決して、デートとは言わない。脈ありと思わせるな。ともルリから言われている
そして、ヒロインズを振り切るようにして下駄箱で靴を履き替え、校門へと走る
そして、暫く走ってから風で揺れる銀色の髪を見つけた
「ルリちゃん!」
「……あ、武さん。やっと来ましたね」
「すまん、待たせ……た……」
ルリの服は朝の私服とは違い、セーラー服だった
「ルリちゃん……?その格好は……」
「実は学校に通い始めたんですよ」
「マジで!?」
ルリは平和になってから本当にニート生活をし始めたため、まさか学校に行くとは夢にも思わなかったのだ
「うそウサ」
「くそっ!騙された!!」
「エイプリルフールですし」
クスクス。と笑うルリ
実はただのコスプレでした
「夕呼さんが送ってくれるみたいですからもうちょっと待ちましょうか」
「そうだな」
で、移動は夕呼が車で送ってくれる
途中経過を話すためだ
ちなみに、夕呼は軍属のため、結構忙しい身……なのだが、何故か今回は手伝ってくれた
「って、すぐに来ましたね」
ルリ達の目の前に夕呼の車が止まる
「ほら、さっさと乗りなさい」
「ありがとうございます」
「じゃあ、ゲーセンまでお願いします。先生」
「はいはい」
そして、夕呼の車が発進する
一歩遅れてヒロインズが駆け付ける
「どっち行った!?」
「あっちだ!」
「追うわよ!」
そして、全力で夕呼の車を追跡した
一方、車内では
「どうだった?」
「彩峰と霞にはバレました」
「彩峰と社……まぁ、確かに気付いても可笑しくは無いわね」
「一応ある程度はモニタリングしてあるので映像の記録は夕呼さんのパソコンに送っておきます」
「えぇ、後で爆笑させてもらうわ……さ、着いたわよ」
「では、後は公園で待機を。その必要が無ければなるべく早く連絡します」
「構わないわ」
夕呼の車から降りる。夕呼の車は公園へと向かっていく
「……さ、思う存分遊びましょうか。金はある」
「ふっ……俺もだ」
二人してジャラッと音が聞こえる財布を取り出す
伊達に軍で戦術機は駆っていない
「それじゃあ、行きましょうか」
と、言いながら武の腕に抱きつくルリ
「ちょっ!?」
「誰が見てるか分からないんですよ?さ、早く行きますよ」
その後はクレーンゲームで景品を片っ端からかっさらっていったり、格ゲーで対戦し合ったり、途中でヒロインズが監視してるのに気付いたけど放っておいたり、パンチ力を測るゲームで武がボクサー並の記録を叩き出したりと色々とあった
「それじゃあ、公園に行くか」
ゲーセンから出てきた二人
「えぇ……その後は」
ルリが武に微笑み、武もルリに微笑んだ
一方、ヒロインズは
「その後!?その後って何!?」
「そりゃ……既成事実?」
「ルリさんはまだ十三よ!?そんな事……」
「でも、恋人してます」
「まさかタケルってロリコン!?」
「あ、それならわたしにもチャンスが……」
「無いと思う」
「う~……」
なんか色々と誤解されてるが、武には丸聞こえだ
(ロリコンじゃねぇよ!!)
(あ~……人間って面白っ(笑))
小悪魔的な笑いを浮かべてるルリだったが、誰も気付かなかった
そして、件の公園へ着いた
既に夕呼の車が隠されており、夕呼自身も公園で隠れ、とある物を持ってきている
武とルリが公園の中に入る
そして、
「そろそろ出てきてもいいんじゃないですか?」
ギクッ!!となるヒロインズ(慧と霞を除く)
思わずさらに身を隠す
「……さて、じゃあ夕呼さん」
「はいはい。全く、大人を待たせるものじゃないわよ」
そして、公園の影から夕呼が出てくる
「はい、ちゅーもーく」
と、言いながらルリはそれを掲げる
「今日は何の日?」
と付け加える
すると、ヒョコッとヒロインズ(慧と霞を除く)が顔を出し、慧と霞は普通にスタスタと出てきた
そして、ルリが掲げた物に書いてあったのは
『……ドッキリ大成功!?』
そう。ドッキリ大成功!!とデカデカと書かれていた
「いえーい、ドッキリ大成功で~す」
パフパフパフ。と夕呼が手で音を鳴らすラッパを鳴らし、武がタンバリンを振りまくりながら叩きまくり、慧が何処から取り出したのかドラムスティックをクルクルと回し、時に打ち付け、霞はカスタネットをタンタン。と鳴らし、ルリは何処から取り出したのか鍵盤ハーモニカでチャルメラを演奏し始めた
純夏、冥夜、千鶴、壬姫、美琴は目を白黒させている
「いやー、こんなにもコロっと騙せれるとは」
「え……どういう事?」
純夏が聞く
「今日はエイプリルフールです。嘘をついていい日です」
「つまり私達……」
『騙された!?』
「ちなみに、私達は最初から気付いてた。ブイ」
そして、騙されたヒロインズの肩がワナワナと震えている
そんなヒロインズを見て武は一歩前に出て、
「さぁ、思う存分殺れ!!」
その日、公園に一人の男の断末魔が響いた
その後は自然に解散。夕呼も帰った
そして、残ったのは殴られた跡と切り傷と銃弾が掠った後と引っ掻き傷と火傷を体中に負った武とルリだけだった
「いたた……あいつら本気でやりやがって……鍛えてなかったら即死だった……」
むくり。と立ち上がる武
「いやー、面白かったですよ」
「まぁ、ボコボコにされるのはこの計画にのった時から分かってたけど……」
やれやれ。と武が手を横にして首を横に振る
「ってか、何であいつらあんなに怒ってたんだよ……俺の事異性として好きでもないくせに……」
あれだけやってまだ気付かないのか。と逆に感心する
「んじゃ、俺達も帰……」
そこまで言ったところでいきなりルリが武の足を膝裏から思いっきり蹴り、膝カックンさせた後に正面から思いっきりぶつかり、そのまま武を押し倒す
「ル、ルリちゃん!?」
想定外の事に驚く武
「動かないで」
ルリが武の目を見てそう武に言う
どういう事だと言おうとした瞬間、ルリの顔が自分に段々と迫ってくる
「武さん……」
ルリが武の名を愛おしそうに呼ぶ
そして、ルリの少し長い前髪が武の額に当たり、それでもルリの顔は迫ってきて
いきなり急接近され、ドキドキとなる心臓。女の子特有の甘い香りが鼻の奥を擽る
こうなったらままよ!とこれから来るであろう未知の感触に備え目を閉じる
目を閉じ、数秒。何の感触も無い
不意に、額に当たっていたルリの髪が離れた
「くすくす……」
そして聞こえたルリの笑い声
ゆっくりと目を開けると、自分の体に跨って口に手を当てくすくす。と笑っているルリがいた
「期待しちゃって」
トン。とルリの人差し指が武の額を押す
そんなルリの仕草は小悪魔的に微笑んでいるルリとピッタリで
まさに、目の前にいるのは美少女だった
「ル、ルリちゃん……?」
「さっきの続きがしたい?」
唇に手を当て、小さく首を傾げる
シャラン。とそれに応じて綺麗な銀色が揺れた
「い、いや……その……」
どう答えればいいのか。分からずに言葉が口から出てこない
「ふふふ」
スッ。とルリが立ち上がり、武の上からどいた
スカートの中にあるであろう布地はギリギリ見えなかった
そして、ルリは公園の出口へタッタッタ。と走っていく
「続きがしたかったら私を落としてからもう一度言って?武さん」
クルッと振り返ってそう言ったルリは歳不相応に見え、何より綺麗だった
そんなルリを見て、声は出なかった
そして、ルリは公園から去っていった
残ったのは静寂と、微かに残ったルリの香り
武は数分間、公園の出口を見つめたままだった
いやー、何とかエイプリルフールに間に合った今回の話です
何故か最後にラブコメが。そして何故書いてて楽しかったのか
ルリと武の間にフラグは建っているのか?それは分かりません
あれはルリの悪戯だったのか、それとも本当にキスをしようとして止めたのか
ただ、書いてて楽しかったとだけ言えます←オイ
それと、ゲーセンとかあったり武達が学校に通ってたりとかは突っ込まないでください。マブラヴでこんな日常物を書いてみたかっただけでもあるので
最後に一つ
この話は本編とは全くの繋がりがありません。なので、この話で生存していた純夏達は本編では死んでるかもしれませんし、武も元の世界に帰ってるかもしれません
なので、本編のネタバレ要素は転生者はルリという事だけです。もしかしたら本編では死ぬかもしれません
では、本編でまた会いましょう