下忍?いえ、上忍です。   作:駄文書き

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16話

水遁・水牢の術、拷問用の忍術である。

チャクラをこめれば込めるほど水は重くなり身動きが取れなくなる。

そのために熟練のものが使えば恐ろしい術となる。

それが今、俺をつつんでいた。

 

「ん~~~!?(何だと!?)」

 

「ククク...」

 

俺の入っている水牢に"左手"を入れているのは先程それを切断されたはずの男、桃地再不斬、マスクしたでも笑っているというのはよくわかる。

クソ、一体何が起きたのだ。

 

先程再不斬いたと思われる場所にはやはり桃地再不斬、そっちは左手が切断されているままである。そして地面にもしっかりと左手が落ちている。

再度俺を閉じ込めている再不斬を見る、すると再不斬は右手で印を組む。

 

ポォンと水を通して音が聞こえると左手を切断されていた再不斬が消えた。

そして地面に落ちていた左手は一度再不斬の姿になったあと同じように消えた。

それを見た俺はすっかり騙されていたことに気づく、感知タイプであったならば気づけただろうか、いやこれは俺のミス。俺が先ほどの勝利の高揚をしっかりと消しておかないからこそ起きたミス。

 

俺はこのままだったらもって2分、日本にいた頃から考えると考えられない時間だが今ここではとても足りない。このまま窒息させられる、その光景が容易に目に浮かぶ。印をくもうにも水が重すぎて身動きがとれない。

チャクラを身に纏い身体の強化を図るが大水流斬による消費でそれほどのチャクラが残っていない。

 

ここで死ぬのか?まだ俺の夢は叶っていない。

いやここで死ねば戻れるかもしれない?違うそんな確証はない、ネガティブに考えるな俺!けどこのまま何もできないのだから来世に思いをはせろよ俺?

違う!なんとなくだがこのまま死んでも戻れないという直感がよぎるのだ。

でも段々と意識がとお のい て...

 

 

 

……またこの場面か。白い天井が見える。すぐに体を起こしてあの時開きかけていた扉の方を向く。すると扉が開き白衣を着た男性が入ってくる。

その後ろを誰かがついてきたようだ。緑色のエプロンを着たままである、顔を見て驚く。

 

『……お袋?』

 

俺の日本での母親、そんな人物が何故この場に現れるのだろうか。

俺はつい母へと飛んでいく、

 

...飛んでいく?ぶつかりかけた瞬間に体が透けて通り過ぎてしまう。

それで理解した。今の俺は幽霊のようなものであると、ならば先ほど俺がいた場所には、いるのであろう。死体である俺が、周りを見てみると隅が若干薄暗いことから霊安室であろうか?ベッドの周りを何人もの人が泣きながら下を向いている。

怖い、死んだということは知っている、あんなのが突っ込んできたのである生きているはずがない。だけれども、誰だって自分の死体を見たいなんて人はいないであろう。

段々と近づいていき母をすり抜けて目の前にいたのは、

見るも無残に原型をとどめていない俺で……

 

 

「フータ先生!!!」

 

「ッ!?」

 

遠くから聞こえてきた俺を呼ぶ声に意識が戻る。

周りに見えるはナルト、ナルト、ナルト。

ナルトの得意技多重影分身である。確かに身動きが取れないでいる再不斬にナルトが対抗するには物量作戦であろうか。だが足りない、再不斬は右手で剣を持ち振り回し左足で後ろから来ていたナルトを蹴飛ばす。

 

(あめ)ぇ……ッ!」

 

「あんたがな!!」

 

分身たちをかいくぐって現れたのはサクラ、修行で鍛えたチャクラコントロールによりその力は増している。

そんなサクラの全速力を込めた一撃に剣を振るった再不斬もすぐに反応できないでいる。だからこそサクラは反撃を恐ることなく腹へと綺麗に入る。

 

「グッ!」

 

再不斬は50cmほど足を引きずり動かされる。

顔を上げすぐさまに硬直状態になっているサクラに攻撃を仕掛けたのは流石といえよう、だがしかし再不斬は少し短絡的過ぎた。

俺は知らなかったがこのようになったのは2回目らしい。

 

「水遁・水流斬の術!」

 

俺の反撃の一撃が剣の鞘と刀身を切り裂いた。

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