再不斬にそのまま蹴りを入れて多少の距離をとり、乱れた呼吸をなおしながらナルトたちの横に立つ。
再不斬は前方で蹴りが効いたのかサクラの拳が効いたのか少々立ちすくんでいる。
今度こそ、奴の獲物は使い物にならなくなった。
だがまだだと、気を更に引き締める。
再不斬はまだ忍術をあまり使っていない、つまりはチャクラが余っている。
こちらはほぼ残っていない上忍一人と影分身を使っていたナルト、そしてサクラという下忍二人。劣勢である。
残っていた兵糧丸を一気に口にいれ少しだけでも栄養を体に入れる。
普段は体に悪いからしないんだけどな。
さて、どうするか。現段階では水龍弾2発が限界、まあ限界までやったらおそらく倒れる、再不斬を倒すには足りない量だ、...そういえば
「ナルト、ツナミさんたちの護衛はどうした」
「さっき襲撃がありましたけど全然強くなかったので捕まえて吐かせました、もうツナミさんたちのところに襲撃はないそうです。念のためナルトの影分身を残しておきました」
俺の問いにナルトが詰まっているとサクラが説明した。
こいつは将来良い忍びになるかもしれない、まあ流石原作キャラなんて考え方はしないが。
となると今現在戦闘していたのは俺とカカシ達だけか。
「後、何でも戦いが終わったらガトーの軍勢によって生き残った方を殺害する予定のようでした」
「……ッ!チッ、あの爺!」
そのサクラの言葉に反応したのは再不斬、まあ今の話を聞く限り裏切られたようだからな。
ということはだ、もしカカシ達の戦闘が終わっていたらただでさえガス欠になりやすいカカシ達が危ない。そんな状況に俺はある一つの策を思いついた。人間、こういう自分ではないもののピンチにはよく頭が回るのものだと思いながら再不斬に交渉を持ちかけた。
「...協力しないか、再不斬」
状況は優れていた。相手は一人、フータさんが言っていた氷遁の使い手であった。
サスケは相手の術と渡り合えるほどまだ成長していなかったため後衛にしておいたのだが相手に隙を突かれサスケが氷の鏡に囲われ危機に陥った時、サスケは開眼したのだ、うちは一族につたわる写輪眼を。
それによってサスケの反撃の火遁を食らった相手に俺は氷の鏡を突き破りながら止めの雷切が入り勝負は付いた。
かと思ったその時、橋の向こうから数え切れないほどの軍勢が出てきた。
それを率いていたのはガトーであった、どうやらもとよりこの相手は捨て駒のようでありどちらが生き残っていても全て殺すという算段であったようだ。
その時に慣れない写輪眼とチャクラを大量に込めた火遁により修行の疲れもあったのかサスケがダウン、俺も写輪眼と雷切の併用でチャクラをだいぶ使ってしまっていた。
あまりにも数が多過ぎる、一旦サスケを背負い逃げようかと考えたが反対側の方にも敵がいた。
水の中に飛び込もうものなら激流によって流されてしまうだろう。
絶体絶命に近い、そんな状況である。
「ククク、その小僧を捨てて逃げればお前だけは助かるんじゃないか、ええ?」
気をよくしたのかガトーが愉快そうに話しかけてくる。
ガトーが出した逃げ道は確かにそうだ、いくら激流とは言え上忍、一人なら泳ぎきれる。だがそんな選択肢など最初から頭になどない、頭の中に浮かぶ
「俺の仲間は、誰にも殺させないよ」
「言うじゃないか!やってみるがいい」
その声を皮切りにガトーの軍勢が各々の獲物を構え走り出してくる、俺は意を決しクナイを二本構え応戦しようとした時だ、周りが霧へ消える。
「ッ!霧隠の術か...!」
あのならず者のように見えた軍勢の中に忍びもいたのであろうか、状況は更に悪化したと思っていた、だが聞こえてきたのは
「グッ!?」
「ギヤァッ!」
「なんだよ、何が起きてんだ!?」
敵の悲鳴、それになんとか見える周りに目を向けるがサスケと倒れている相手に変化はない。となれば、
「何って、決まってるだろ」
「真打、登場だってばよ!!」
「サスケくん大丈夫!?」
「...白」
頼もしき仲間たちと...再不斬?
いやそうなるの可能性はあったかもしれない、仮に再不斬も裏切られたことを知れば味方についてくれる可能性だってあったのだろう、それが今回起きた。
なんとも都合が良き展開である。
霧が一旦晴れるとナルト達は俺、サスケ、仮面が割れている敵を囲むように姿を現した。
「クッ!再不斬ァ!雇ってやった恩を忘れたのか!そいつはそいつらに殺されたんだぞ!」
「アァ!?糞爺、ぼけてんのか?」
ガトーが誤魔化そうとするがどうやら逆効果だったらしい。
というか仮面の敵自体は確かに俺が殺したのだが、とツッコミを頭の中に入れているとフータさんが耳打ちをしてきた。
俺が再不斬に持ちかけたのは簡単なかけであった。
今からは一時休戦、決着はガトー達を片付けてから、
もしどちらかの味方が殺されていればしっかりとしたいの供養をしたあとに決着、もし俺たちの味方が殺されていれば俺も殺されてやる、そしたらナルト達を逃がしてやってくれ。
そんな賭けであった。それを聞いて再不斬は何を企んでいると聞いてきたため俺はすぐに仲間のためと答えた。
はっきり言ってカカシたちが殺されているとは思わなかった。確かにあの仮面は強敵であったがカカシ+サスケならば倒せる。それゆえの賭け、もとより殺される気なんてさらさらなかった。
その後すぐに再不斬は何を思ったのかは知らないが賭けに乗り現在に至るというわけである。
霧隠の術を再不斬がかけた時に気づいたがこいつらてんで素人である。
まさしくCランクにふさわしい相手である。
それならば、とナルトとカカシ先生に耳打ちをして影分身を出してもらうとホラ、
あっという間に敵は恐怖心を覚え逃げ出した。
ちなみに、ガトーは逃げ出す際に余裕でクナイを持った再不斬に首をきられていた。
再不斬は意外に仲間思いのやつだなと考えを改めた。
確かに賭けに死体の供養もあったがこいつは面倒ぐさがらずにしっかりとお墓を作っていた。顔についていた血をぬぐい、目を閉じさせた再不斬の目は葬式などで涙を流す遺族たちよりも、強く、悲しい目であった。
それにナルト達も一緒になって手伝おうとしたが再不斬側から拒否をもらった。
再不斬が仮面をかぶっていた(名を白というらしい)相手を地にと埋め十字架の代わりに割れた仮面を突き刺し手を合わせた時、再不斬を弾丸が貫いた。
隠れていた残党がいたのだ、すぐにそちらへと飛び一瞬で息の根を止める。
俺たちは傷ついた再不斬に手当を施そうとした。しかしそれも再不斬側から拒否をもらい、なんてことないような顔でこう述べた。
「賭け通り、決着だ」
俺は先ほどの事を思い、少しためらったあとしまっておいたチャクラ刀を抜き構える。ナルト達はそばで止めようとしてカカシに止められた。
「いいのか再不斬」
「何言ってんだ、お前が死ぬかもしれないんだぞ」
「………、お前が死んだら死体の供養ぐらいさせてくれ」
「はっ!何言ってんださせるわけねぇだろ、...そもそも死人に口はねぇ」
ある橋の近くに墓がある。
そこには割れた仮面と折れた大刀が刺さっていた。
・・・・・・やっちまった、首切り包丁を折ってしまったし再不斬のキャラが誰だ?ってくらいになってしまた。批判、誤字報告、なくしたいけど歓迎中です。