特典で稼ぐ王者   作:ボルメテウスさん

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第28話 聖剣騒動の禁手

その場にいたのは一誠はボロボロになりながら、リアスの前に立っていた。

 

一誠はその日、とある事情で聖剣を探す為に行動していた。

 

その時に主であるリアスに叱られてしまったが、その後は一緒に公園にいた。

 

だが

 

「ぐっ」

 

「イッセーっ」

 

彼の前に立っていたのは転生者だった。

 

その手に持っていたのは、一誠がこれまで見た事のない禍々しいオーラを放っている槍だった。

 

その槍を片手に振るっており、先程から一誠はそれに対抗するように戦っていた。

 

ここ数ヶ月の間、特訓を行っていたが

 

「こいつっ一体」

 

そうしている間にも、一誠の腕に装着されている赤龍帝の籠手の力を使おうとしていた。

 

だが、いつものように音は鳴り響かず、ただの硬い籠手しかなっていない。

 

「くっ」

 

それはリアスも同じだった。

 

彼女は悪魔としての力を発動させようとしていた。

 

だが、何時もならば容易に発動できるはずの滅びの魔力はまるで発動できなかった。

 

「この魔槍の前では、如何なる法則も無駄だ」

 

「なんだよそれ、エクスカリバー以外にあんなのがあるのかよ」

 

「・・・あれって、まさか」

 

まるで聞いた事のない能力に戸惑いを隠せない一誠だったが

 

「もしかして、あれは転生特典」

 

「それって、もしかして士郎達が戦っている奴らの」

 

それを聞いて、一誠は焦り始める。

 

聞いた話だけでも、一誠は漫画の中にあるような能力を自在に使う事ができる転生者は最初は疑問を感じていた。

 

だが、実際に目の前の相手と戦い、確かな確信を持っていた。

 

「こうなったら」

 

その言葉と共に一誠が目を向けたのは、自身の武器でもある赤龍帝の籠手だった。

 

「イッセー?」

 

「部長、ここは俺に任せてください」

 

「何をするつもりなのっ!?」

 

一誠が何か決意を得たのか転生者を睨みつける。

 

「行くぜ、禁手!」

 

その言葉と共に、籠手に埋め込まれている緑色の宝玉が光り輝くと共にその姿は赤い龍を模した鎧へと変わる。

 

「イッセー!!」

 

その姿を見て、リアスは目を見開いてしまう。

 

「無駄だ、お前の能力は既に封じられている」

 

「そうかよ、でもなぁ!!」

 

そう言いながら、一誠は走り始める。

 

未だに籠手から音は鳴り響かないが、それでも走り続ける。

 

それに対して転生者はその手に持った槍を一誠に向けて突いた。

 

「ぐっ」

 

「なっ」

 

槍の攻撃を真正面から受け止めた一誠だったが、その鎧には傷一つついていなかった。

 

「お前のは確かに能力は凄いけどっ、硬さだったらこっちの方が上なんだよ!!」

 

「ぐっ」

 

そう言いながら、一誠はそのまま殴り続ける。

 

槍と拳の攻撃、互いにリーチは明らかに一誠の方が不利だったが。

 

だが、その不利を覆すように、一誠は決死の覚悟で攻撃を行っていく。

 

「ぐっ」

 

「お前がどんな目的で狙っているのか分からないし、知ってもどうでも良い!

だけど、今は、お前から部長を守れば、それで良い!!」

 

「貴様っ」

 

その言葉と共に一誠の気迫に追い込まれるように、転生者は後ろへと下がり続ける。

 

「その為だったら、この腕だって、くれてやる!!」

 

その言葉と共に、一誠の拳が転生者の槍へと激突する。

 

同時に、槍の宝玉にヒビが入る。

 

「だから、どうしたんだよ!!」

 

その言葉と共に、転生者はそのまま槍を大きく振り上げる。

 

振り上げられた事によって、一誠の鎧は今度こそ完全にバラバラになる。

 

「イッセー!!」

 

鎧は完全に砕け、中から出てきた一誠は無傷だった。

 

だが、その腕は人間の物ではなく、完全にドラゴンへと変わっていた。

 

「中々に苦戦したが、これで終わりだ」

 

その言葉と共に転生者はその腕に持った槍をリアス達に向けるその時だった。

 

【ボウガン・ローディング】

 

「っ!?」

 

鳴り響く音と共に、転生者の足元に襲い掛かる矢に驚きを隠せなかった。

 

「終わらせない、これ以上、あんたの好きにはさせない!!」

 

その言葉と共に現れたのはアマゾンネオだった。

 

アマゾンネオはその腕に装着されているアマゾンネオボウガンを持ちながら、もう片方の手にはジュウオウザライトを構える。

 

【ザワールド】

 

「本能覚醒!!」

 

【ウォー!ウォー!ライノス!】

 

その音声と共にアマゾンネオに重なる形で、ジュウオウザワールドへと変身すると共に、構える。

 

「変身したか、だが」

 

そう言い、槍を構える。

 

「なぜだ」

 

槍を構えただけ、それだけだったが、転生者は動揺を隠せなかった。

 

その視線は槍の先にある宝玉だった。

 

「まさか、あの時っ」

 

「どうやらお前の特典よりも、あいつの守りたい気持ちの方が強かったようだな」

 

その言葉と共に、ジュウオウザワールドはそのまま腰に装着されているネオアマゾンドライバーへと手を伸ばす。

 

【アマゾンブレイク】

 

その音声と共に、ジュウオウザワールドはその手に持ったジュウオウザガンロッドを突き出すように構え、そのまま走り出す。

 

それによって、ジュウオウザガンロッドの先端はサイの角を模した巨大なエネルギーが現れる。

 

「ぐっ」

 

それに対抗するように槍を構え、その攻撃を受け止める。

 

「ぐっ、嘘だっ」

 

だが、その威力に負け、そのまま吹き飛ばされる。

 

それによって、槍は完全に砕け、そのまま転生者は気絶する。

 

「あなたは」

 

そう言いながら戸惑っているリアスは

 

「俺は、ジュウオウザワールド。

一応、ジュウオウジャーの新しいメンバーだ」

 

「そう、あなたがりんねの言っていた。

それで、あなたは一体、なんでこんな所に?」

 

そう言いながら、納得するように頷くが、同時に疑問に思い、そのまま聞く。

 

「えっと、俺達は今、エクスカリバーを探しているんだ。

未だに状況は分からないけど、このままじゃ危険だから」

 

「あなた達も。

そう、一応私達も未だに詳しい事は分からないわ。

ただ、コカビエルが関わっている可能性が高いから、気を付けて」

 

「分かった、りんねにも伝えておく」

 

その言葉と共にそのまま変身を解除する。

 

「もしも何かあったら、教えてくれ。

俺達もすぐに駆け付けるから」

 

「分かったわ、ありがとう」

 

そう言い、千翼もそのまま去っていく。

 

「ふぅ、いよいよ大事になってきたわね。

けど」

 

そう言いながら、先程までの戦いで気絶している一誠を膝枕していた。

 

「ふふっ、恰好良かったわよ、一誠」

 

そう言いながら、彼女の頬が赤かった事は誰も知られなかった。

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