特典で稼ぐ王者   作:ボルメテウスさん

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第7話 覚醒の大猩々

「転生者!?」

 

「しかし、奴の特典は面白い物だったがな」

 

そう言いながら現れたのは、筋肉が膨張した男が立っており、その体格はトリコよりも大柄な体だった。

 

「ブロリー」

 

その言葉と共にクロウは手元にある情報を見る。

 

「そう、俺こそがブロリー!

地上最強の悪魔だ!!」

 

その叫び声と共に、ブロリーが一斉にジュウオウジャーに襲い掛かる。

 

同時にその場から離れたジュウオウジャーは各々の武器でブロリーに向けて放った。

 

「無駄だぁ!!」

 

「「「「「っ!!!」」」」」

 

ブロリーの一言と共に、身体を中心にエネルギーのシールドを作り出し、襲い掛かるジュウオウジャー達を吹き飛ばす。

 

その余りにも強すぎる威力は、ジュウオウジャー達の変身が解除されてしまう。

 

「ぐっがはぁ」

 

その中でただ一人残ったジュウオウイーグルは手に持ったイーグルライザーを杖変わりに立ち上がりながら、構える。

 

「まだ抗うか」

 

「当たり前だ。

てめぇ、一体何が目的だ」

 

「ふっ、そんなの決まっているだろ。

暇つぶしだ」

 

「暇つぶし?」

 

その言葉に疑問に思うと

 

「奴は神器を取り込めば、それだけ力が高まる。

ならば、奴を育て、それで暇をつぶす。

それだけだ。

それしか、この星の価値はないからな」

 

その話を聞き、ジュウオウイーグルは怒りに手が震えた。

 

それはジュウオウチェンジャーに書かれていた内容を思い出す。

 

「それで、暇を潰して、どうするつもりだ」

 

「何も?

俺はただ、最強だと証明する為に決まっているだろ」

 

「っ!!」

 

その瞬間、りんねは怒りで顔を歪めていた。

 

「命をなんだと思っているんだ!!」

 

「なに?」

 

その瞬間、りんねの身体から赤いキューブの光を放ちながら

 

「お前の、くだらない事で命をっ弄ぶな!!」

 

「なっ!!」

 

その時だった。

 

ブロリーの身体から溢れ出す特典の光が、徐々にだがジュウオウイーグルに注がれていく。

 

「なんだこれはっ力が溢れてくる!!」

 

同時にジュウオウイーグルの身体は徐々に変化していく。

 

「なっこれはっ!!」

 

ジュウオウシャークは何かに気付き、見てみると、そこに表示されていたのは特典の内容だった。

 

それも目の前にいるブロリーの力がジュウオウイーグルが吸収した力の正体だった。

 

「ちぃムシケラの分際で俺の力に手を出すなぁ!!」

 

その一言と共にブロリーはジュウオウイーグルに向けて、拳を放った。

 

「ガアアァァ!!」

 

ジュウオウイーグルは瞬く間に吹き飛ばされる。

 

「グゥ」

 

「力が同じはずなのに」

 

「ムシケラごときがぁ、俺の力を使えると思うなぁ!!」

 

そのままブロリーの拳はジュウオウイーグルの顔に向けて放たれようとした。

 

「ガアアァ!!!」

 

「なっ!!」

 

だが、その拳はジュウオウイーグルに当たる直前、一回り巨大になったジュウオウイーグルの拳によって防がれる。

 

「どうなっている!?」

 

「ほんのぉうかくせぇええ!!!」

 

たどたどしく、だが確実に言ったその一言共にジュウオウイーグルは緑色の光に包まれながら、その姿が変わっていく。

 

ジュウオウイーグルの後ろに現れた黒髪のブロリーと叫びながら、その身体は筋肉が盛り上がっていき、顔に装着された鷲のマスクはゴリラへと変わり、胸に描かれた鷲もまたゴリラへと変わった。

 

「ウオオオオォ!!!」

 

その叫びと共にブロリーに向けて、拳はを振り上げた。

 

「ちぃ、貴様、よくも!!

俺の力を奪い取りやがってぇ!!」」

 

「ガアァア!!」

 

理性のない獣同士の戦いとも言える戦いは地面を抉っていた。

 

ブロリーはその拳と遠くに離れながら次々とエネルギー弾をジュウオウイーグルにぶつけていく。

 

ジュウオウイーグルはそんな攻撃を受けながらも、まるでダメージを通さないようにブロリーに接近し、次々と攻撃を放っていく。

 

やがて、全ての攻撃を受け止めきれなくなったブロリーは空へと吹き飛ばされ、その怒りをジュウオウイーグルに向ける。

 

「消えて無くなれぇ!!」

 

同時にその手に緑色の光を集め、ジュウオウイーグルに向けて放つ。

 

「ガアアァ!!」

 

それに対して、ジュウオウイーグルは拳に緑色の光を集め、拳の形となったエネルギーをブロリーに向けて放つ。

 

互いのエネルギーがぶつかり合いながら、地面を割り、町を破壊していく。

 

「くっなんてエネルギーだっ!!」

 

「本当にどうなるんだっ!」

 

やがて、押され始めたのか、拳のエネルギーは徐々にだが、ジュウオウイーグルの元へと戻っていく。

 

「グウウゥ!!」

 

「やはり、ムシケラだな!!

力が使えてもっその程度だぁ!!」

 

「ちっ、まったく何をしているんですか!!」

 

「っ!!」

 

その戦いを見ていためぐみんはジュウオウイーグルに向けて叫ぶ。

 

「あなたは父を超えたいんじゃなかったのですか!!

この町にここまでの被害を出して、その程度で終わるのですか!!」

 

「っ!!」

 

「お前にはこれまで多くの命が繋いでくれたはずだ。

それを無駄にするな!!」

 

「お前とは、まだまだやらないといけない儲け話があるんだ。

それをここで終わらせるなよ」

 

「信じています。

だから」

 

「「「「ここで負けるな!!」」」」

 

その一言を聞くと共に、ジュウオウイーグル、りんねの意識は一瞬無くなる。

 

「ここは」

 

「オレはずっと父さんと一緒だった」

 

「あんたは」

 

そこには、先程から戦っていたブロリーとは違うブロリーがいた。

 

「だけど、カカロットやベジータ、チライやレモと一緒にいて、楽しかった」

 

その表情は柔らかかった。

 

「だから、オレは止めたい。

その為に、オレの力を使え」

 

「・・・分かった。

あなたの力、確かに受け取った」

 

その言葉と共にりんねの全身は先程までの比ではない程に溢れた。

 

「頼んだ」

 

そして、ブロリーの姿は完全に消えた。

 

「っ!!」

 

そして、短いやり取りが終え、再び意識を取り戻したりんねは

 

「なにっ!!」

 

「そう言えば、まだ名乗ってなかったな」

 

「意識が戻った!!」

 

同時にりんねはブロリーに向けて言う。

 

「ジャングルの王者!ジュウオウゴリラ!!」

 

その名を告げると共にもう片方の手に力を籠め、拳を突き上げる。

 

「はああぁ!!」

 

同時にジュウオウゴリラのもう片方の拳から出てきた拳型の赤いエネルギーがブロリーのエネルギーとぶつかり合う。

 

二つの拳はやがてブロリーのエネルギーを押し上げて行く。

 

「なっなああぁぁ!!」

 

やがて、エネルギーが押し返され、二つの拳はブロリーが当たる。

 

「この星をっ舐めるなああぁ!!!」

 

その叫び声と共にブロリーは吹き飛ばされ、地面へとそのまま落ちていく。

 

「おっおぉ勝っ勝った!!」

 

「これまでにない化け物だったが、なんとかなったな」

 

そう言いながら、ジュウオウゴリラの周りで集まり始めた。

 

「それにしてもなんですかこれ?

トリコよりもムキムキじゃないですが」

 

「そうだけど、これ、意外ときつくてっもう無理」

 

そう言いながら、ジュウオウゴリラの姿からジュウオウイーグルに、そしてそのまま変身が解除される。

 

「なんというか、全身の筋肉が張っている感じがする」

 

「見た感じだと、ジュウオウゴリラは俺よりも身体能力を大きく上げるが、その分負荷も大きいようだな」

 

「保って10分が良い所だな。

けど、切り札には丁度良いな」

 

「なんだか、りんねばっかり目立って狡いです。

私もああ言うのをやってみたいです!!」

 

「そう言われても、俺も全然やり方が知らないからな」

 

そう言いながら、りんねはそのまま目を閉じた。

 

「・・・何っ都合良く気絶しているんですかぁ!!」

 

そう言いながら、めぐみんは気絶しているりんねを起こすように首を振る。

 

「やれやれ、まったく、連戦なのに、元気な奴だぜ」

 

そう言いながら、トリコはジュウオウチェンジャーで被害の修繕を行った。

 

戦いは終わり、りんねは新たな力を得た。

 

だが、1年後、彼らの戦いはさらに激化する。




NEME:ブロリー
TYPE:スペシャルアビリティ
賞金:1000万円
概要
伝説の超サイヤ人の力を再現する力。
圧倒的な力と共に悪魔のような考えを浮かばせる能力を持ち、「全てのブロリー」の力を持っている。

ジュウオウゴリラが力を得た経緯の捕捉としては、特典との相性が良ければ、ジュウオウジャー達にも移される事があります。
それは敵側にとっては予想外でもありますが、ジュウオウジャー本編であった、大和とラリーのように転生者自身が特典を渡せば、その力が相性が良ければ、新たな姿が得られます。
なので、新たな形態を書くときには転生者の情報と一緒でも大丈夫です。
皆様のアイディア、お待ちしています。

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