じゃじゃじゃじゃーん
長めです。
自分の番が回ってきて、この魔力クソ高ステータスをメルドさんに見せると「なんじゃこりゃ!!伝説級のステータスじゃないか。魔力が高いのに他のステータスが低いなんて珍しいな、でも魔力の高さはさすが勇者って事だな。なかなか他のステータスが低いからこれから訓練頑張れよ。」と励まされた。メルドさんは本当にいい人だと再認識する。
話は変わって訓練初日、あまりにもステータスが他の
「みんな剣は持ったか?」
まずは剣の振り方を教えるみたいだ。この世界では何が起こるかわからないからまずは基本的な武器である剣の扱い方は皆が覚えなければならない。王様も一般市民も誰もが通る道なのだそう。
「剣の持ち方はこう持つ。両手でしっかりと、力を入れすぎずに持つのが基本だ。初心者だから片手で持つなんて考えるなよ、慣れてないと怪我するし、いざという時に仲間を危険に晒すからな。絶対だぞ。」
他の騎士の人たちが一人一人の持ち方を修正する。かなり念を押しているので皆が素直に聞き、メルドさんの振り方に合わせて一斉に振り始めた。『1、2!」 ある程度振り、剣の扱い方を覚えさせる。しばらくしたらそのまま続いて戦い方を教わる者、終えて別の訓練へ行く者など別れた。俺はというともうヘトヘトだ。大体のクラスメイトはそこまで疲れてはいないようだ。
この世界に来てから体力が上がっているのだろうか?あまり運動がとくいではなかった奴も物凄く疲れているというわけでは無さそうだ。俺はというと肩で息をしていた。物凄く疲れた。身体中が疲れたと叫んでいる。ここまで体力が無いとは思わなかった。むしろ、体力が落ちているとは、、「はあ」と一呼吸置いてとりあえず落ち着いた。気がつくと継続して訓練するもの以外は別の場所に行っているようで人は減っていた。
俺もこの魔力を生かすために広い魔法訓練部屋で魔法の使い方がある「基本魔法訓練」を開いた。これは王国で作られた基本魔法用の訓練書で戦争の為に魔法を使用する者には配られているのだそう、それでも閲覧には特定の部屋のみみたいだが。
「ここに焼撃を望む」か、
魔法の使い方は色々あるそう。基本的な方法は魔力を身体に込めて呪文を唱える。そうして魔法を補助する魔法陣が展開され、魔力を注入し、魔法陣の輝きと共に魔法が行使される。
「よし、やってみるか。」
試しに魔法、「火球」を試してみることにした。的の前からある程度距離を取って立ち、魔力を身体中へと循環させる、高揚する。ワクワクを抑えられない。
唱える。「ここに焼撃を望む」
展開された魔法陣に慎重に魔力を注ぐと淡く輝く。そうして火球が的へ向かって放たれるとボワッと音を立てて的を焼く。
「やった、魔法だ!!成功したぞ!」
興奮する。思わず顔がにやけ、笑いが止まらない。この前までファンタジーの世界の代物だと思っていた魔法が使えるなんて誰が思うだろうか。いや、ない。
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異世界召喚から二週間。思いの外皆トータスへ適応してきた。人間の適応能力はおそろしいものである。
俺はといえば謎のスキル深化を行使しようとしてもうんともすんとも言わず困っていた。
様々なアーティファクトは勇者が自由に使って良いことになっている。新たな魔法の研鑽に使おうととりに行こうとすると、何やら物音が聞こえる。暇だったこともあり、そっと音の方向へ行ってみた。
近づくと人の声。檜山達が南雲に対して鬱憤を晴らしている。今までは無視していたが魔法という武力を使えるようになったのだ。
止めなければ。
ちょっとした使命感じみたものを抱き、何気ない感じで檜山達の前に現れた。「何してんの?」彼らは突然俺が現れたことに驚くが、怖気ずく事なんてない。「何だ?文句でもあんのか。今までコイツの事無視してきたくせによお、なあ、ちょっと魔力が高いからってイキってんじゃないの北城よぉ。」「ぐ、」と少しだけ図星を突かれ動揺する。「自覚あんじゃんか、調子乗ってるとぶっ飛ばすぞ。」
不味いぞと思っていると思わぬ助けがやってきた。
「何やってるの!?」怒っている声だ。
「げ」と声が漏れてしまった。
恐る恐る振り向くと白崎だ。俺の横を通り抜け、ずいずいと前へ出る。檜山達も「やべっ」といった顔をしている。他には天之河、坂上、八重樫が一緒にいた。
「いや、誤解しないで欲しいんだけど、俺達、南雲の特訓に付き合ってただけで……」
「南雲くん!」
悲しいことに檜山の弁解は無視された。そして三人にも追及される。
「特訓ね。それにしては随分と一方的みたいだけど?」
「いや、それは……」
「言い訳はいい。いくら南雲が戦闘に向かないからって、同じクラスの仲間だ。二度とこういうことはするべきじゃない」
「くっだらねぇことする暇があるなら、自分を鍛えろっての」
檜山達は誤魔化してそそくさとこの場を去っていった。南雲たちの方では色々と繰り広げられているので俺もこっそり抜けようとすると、「おい、何で逃げようとしてんだ?」坂上だ。
「えっと、なんというか、南雲を助けようとしたんですがね、その……、白崎さんが入ってきたもんで。」
話していた三人からも疑いの目を向けられる。「待って、北城君は本当に助けようとしてくれたんだ。」南雲から助け舟だ。「まあ、本人がそういうなら仕方ないな、紛らわしいことすんなよ。」となあなあで済ませてくれたので逃げるようにしてここを去る。
こうしてようやく宝物庫へ向かおうとするがなかなか複雑で迷う。途中、騎士の人に「宝物庫は何処か知っていますか?」と尋ねると、快く案内をしてくれた。
宝物庫は非常に大きかった。ある程度階層に分かれており、魔法系統のアーティファクトは地下2階にあるみたいだ。入口で渡された専用の鍵を携えて降りていく。地下は以外にも明るかった。魔法によって入る際は常にある程度の明るさを確保しているそうだ。
色々と開けてみる。杖やよくわからない文字がびっしりと書かれている剣、いかにも魔法使いらしいローブなんかもあった。どれもこれもなんだかしっかりこない。何となくパズルのピースの様に綺麗にはまらない感覚なのだ。
それなりに時間が経つ。
疲れてきたのでもう終わろう、明日にしようと最後に一つだけ開けようとする。ガチャリと何度も聞いた音を立てて開けるとつるりとした美しく白い球体が入っていた。今まで見てきたアーティファクトとは違う、気になって触ってみるとピシリと電流のようなものが俺を駆け巡る。ピースがはまった感覚。これだ。これなのだ。運命的に出会ったアーティファクトを持ち、入口へ戻った。
「登録のため、ステータスとの照合と登録をさせて頂きます。」いくら俺たちが勇者といえどハイリヒ王国にとってはアーティファクトは国宝なのだ。受付の人にステータスとあの白い球体を渡し、登録してもらう。「はい、これで大丈夫です。お手数をおかけしました。」
ステータスプレートと球体を渡してもらい、気分良く宝物庫を出た。
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夕暮れが迫っていた。いつもなら夕食の時間まで自由時間となるのだが、今回はメルド団長から伝えることがあると引き止められた。何事かと注目する生徒達に、メルド団長は野太い声で告げる。
「明日から、実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都外での魔物との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ! まぁ、要するに気合入れろってことだ! 今日はゆっくり休めよ! では、解散!」
って事があったんだ。」夕食の時間に隣に掛けている野村健太郎、俺の小学校からの友人が教えてくれた。「登はさ、どう思う、遠征。」「どうって、生き残るに徹するしかないでしょ、俺の貧弱ステータスだと。」「そういうもんかなあ?」たわいない会話をしながら夕食を食べる。茶化して言ったが本当に低すぎるステータス。今はこんな具合になっている。
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天職 魔法使い
筋力:2
体力:2
耐性:2
敏捷:2
魔力:200002
魔耐:3
技能 言語理解 深化 魔力操作 [+魔力放出]
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本当にちょっとだけステータスが上がった。と言っても他の
敵の攻撃なんかくらって仕舞えば一撃でお陀仏だろう。しかし他にも成長はあった。派生技能とよばれるスキルの延長のようなものらしい。
魔力放出は訓練中、うっかり集中を切らしてしまい、魔力をドバっと放ってしまい、周りを壊してしまった時に得た苦い思い出のあるスキル。
そんなことより明日の迷宮遠征は何か嫌な予感がする。予感で終われば良いんだが。
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[オルクス大迷宮]
メルドさんの説明によると、全百階層からなると言われている大迷宮で、七大迷宮の一つで、階層が深くなるにつれ強力な魔物が出現するそう。
にもかかわらず、この迷宮は冒険者や傭兵、新兵の訓練に非常に人気がある。それは、階層により魔物の強さを測りやすいからということと、出現する魔物が地上の魔物に比べ遥かに良質の魔石を体内に抱えているからだ。
魔石とは、魔物を魔物たらしめる力の核をいう。強力な魔物ほど良質で大きな核を備えており、この魔石は魔法陣を作成する際の原料となる。魔法陣はただ描くだけでも発動するが、魔石を粉末にし、刻み込むなり染料として使うなりした場合と比較すると、その効果は三分の一程度にまで減退する。
要するに魔石を使う方が魔力の通りがよく効率的ということだ。その他にも、日常生活用の魔法具などには魔石が原動力として使われる。魔石は軍関係だけでなく、日常生活にも必要な大変需要の高い品なのである。
ちなみに、良質な魔石を持つ魔物ほど強力な固有魔法を使う。固有魔法とは、詠唱や魔法陣を使えないため魔力はあっても多彩な魔法を使えない魔物が使う唯一の魔法である。一種類しか使えない代わりに詠唱も魔法陣もなしに放つことができる。魔物が油断ならない最大の理由だ。
馬車に乗り、大迷宮最寄りの町、ホルアドの王国直営宿屋に泊まる。ついてしばらくすると自由時間になったので眠気が急激に襲ってきた俺はベットへ向かい、寝た。
ふと、夜中に目が覚めた。もう一度寝ようにも眠れず、夜風に当たろうと部屋を出る。廊下を歩いていると檜山がいた。
バレた。「どうしよ」とまごついていると恐ろしい形相で此方へ来ると「お前は何も見てなかった。いいな。」と念押しさせられた。突然来た檜山にビビり、「わ、わかったよ、俺は何も見てない。」と了承すると、檜山は自分の部屋へ戻っていった。なんだか気分も最悪で結局、部屋へ戻ってそのまま寝てしまった。
翌日、目覚めも悪いが、ともかく俺たち勇者は[オルクス大迷宮]へ出発した。
ゲームの様な迷宮というよりは入口は露店などもあり、繁盛している様子。メルドさんにはぐれないよう、しっかりとついていき、受付でステータスプレートを見せてチェックしてもらった。
入っていくとぼんやりとした緑がかった光があちこちの石から出ている。地球じゃあ見られない光景だった。しばらく進むと広間へ出る。
隙間から灰色の毛玉。魔物だ。皆に緊張が走る。
「よし、光輝達が前に出ろ。他は下がれ! 交代で前に出てもらうからな、準備しておけ! あれはラットマンという魔物だ。すばしっこいが、たいした敵じゃない。冷静に行け!」
間合いに入ったラットマンを光輝、雫、龍太郎の三人で迎撃する。その間に、香織と特に親しい女子二人、メガネの中村恵里と幼い印象の谷口鈴が詠唱を開始。魔法を発動する準備に入る。訓練通りの堅実なフォーメーションだ。
「「「暗き炎渦巻いて、敵の尽く焼き払わん、灰となりて大地へ帰れ――〝螺炎〟」」」
三人同時に発動した螺旋状に渦巻く炎がラットマン達を吸い上げるように巻き込み燃やし尽くしていく。「キィイイッ」という断末魔の悲鳴を上げながらパラパラと降り注ぐ灰へと変わり果て絶命する。
気がつけば、広間のラットマンは全滅していた。他の生徒の出番はない。どうやら、光輝達召喚組の戦力では一階層の敵は弱すぎるらしい。
思っていたよりあっさり倒したことにメルドさんは苦笑いを浮かべつつ、注意もする。
「それとな……今回は訓練だからいいが、魔石の回収も念頭に置いておけよ。明らかにオーバーキルだからな?」
俺たちはこの後も順調に第20階層まで着いた。一流冒険者の分水嶺に皆気持ちを引き締めるようメルドさんに言われる。
魔物をちょっとずつ倒し、自分の体力にも気をつける。20階層で今日の訓練は終了なので必死に耐えるしかない。
進む。「擬態しているぞ! 周りをよ~く注意しておけ!」先頭の方から忠告が飛ぶ。
「ロックマウントだ! 二本の腕に注意しろ! 豪腕だぞ!」
ゴリラのような魔物だ。
天之河達は足場が悪く苦戦している。
「グゥガガガァァァァアアアアーーーー!!」という咆哮で前衛が怯む。 隙を突き、ロックマウントは岩を投げる。岩はむくりと動いた。
ロックマウントだ。ロックマウントは別個体を投げたのだ。突然来た魔物に動揺する女子三人、メルドさんは冷静にロックマウントを切り捨てる。
天之河光輝は彼女を守れなかった。メルド団長がいたもののいなかったらどうなっていたか分からない。不甲斐なさと共に怒りが湧いてくる。
「貴様……よくも香織達を……許さない!」
彼の怒りとともアーティファクト、聖剣が輝き
「万翔羽ばたき、天へと至れ――〝天翔閃〟!」光の斬撃を放った。
「あっ、こら、馬鹿者!」メルド団長の言葉さえかき消し、ロックマウントは一刀の元に倒れる。白崎達へ微笑みを浮かべる王子。
「へぶぅ!?」
「この馬鹿者が。気持ちはわかるがな、こんな狭いところで使う技じゃないだろうが! 崩落でもしたらどうすんだ!」
怒られた。バツが悪そうにする天之河に白崎達も苦笑いで慰める。
白崎はふと壁へ目を向け、
「……あれ、何かな? キラキラしてる……」
その言葉に、全員が香織の指差す方へ目を向けた。
青白く、透き通る美しさを持ち、光る鉱物。女子たちはあまりの美しさにため息が漏れる。
「ほぉ~、あれはグランツ鉱石だな。大きさも中々だ。珍しい」
何やら珍しい鉱物なのだろうか。
「だったら俺らで回収しようぜ!」檜山が崩れた壁を軽々と登っていく。
「こら! 勝手なことをするな! 安全確認もまだなんだぞ!」
焦る騎士たち。だが、遅い。騎士の一人がフェアスコープ、罠を見つけられる器具で辺の鉱物を確認し、罠と分かり、「団長、トラップです!!」と青ざめた表情で報告したと同時に触れてしまった。美しいバラにはトゲがある。愚か者は釣られてしまった。
現れた魔法陣は瞬く間に部屋全体に広がり、輝きを増していった。
「くっ、撤退だ! 早くこの部屋から出ろ!」
メルド団長の言葉に生徒達が急いで部屋の外に向かうが……間に合わなかった。
部屋の中に光が満ち、真っ白。
俺たちは空気が変わったのを感じた。次いで、ドスンという音と共に地面に叩きつけられた。
痛みに呻き、周囲を見渡す。大きな石造りの橋の上に転移した。メルド団長や騎士団員達、天之川達など一部の前衛職の生徒は既に立ち上がって周囲の警戒をしている。
絶望 がやってきた。
「ベヒモスなのか……?」メルド団長の驚愕に満ちた呟きは誰にも聞かれることはなかった。
ベヒモス。かつて最強の冒険者さえ歯が立たなかった怪物。それだけで無く、トラウムソルジャーという骸骨が数百。
急いで指示を出す。
「アラン! 生徒達を率いてトラウムソルジャーを突破しろ! カイル、イヴァン、ベイル! 全力で障壁を張れ! ヤツを食い止めるぞ! 光輝、お前達は早く階段へ向かえ!」
「待って下さい、メルドさん! 俺達もやります! あの恐竜みたいなヤツが一番ヤバイでしょう! 俺達も……」
「死にたいのか!あれは文字通りのバケモノ、ベヒモスだ!過去最強の冒険者が叶わないような奴だ、早く逃げろ!」必死の形相でも「見捨てられない」と天之河。全員が我武者羅に逃げる、絶望の中勇気を持つ少年が一人、天之河の前に立ち、
「早く撤退を! 皆のところに! 君がいないと! 早く!」
「いきなりなんだ? それより、なんでこんな所にいるんだ! ここは君がいていい場所じゃない! ここは俺達に任せて南雲は……」
「そんなこと言っている場合かっ!」「あれが見えないの!? みんなパニックになってる! リーダーがいないからだ!」
天之河の胸ぐらを掴みながら指を差す南雲。
必死の説得に納得し、離脱しようとすると、張っていた障壁は破れる。
身動きが取れない団長達のため時間を稼ぐ。天之河は自身の今使える最も強力な技〝神威〟を放つ。聖剣が輝き、ベヒモスはーー無傷。
ベヒモスの攻撃。衝撃で避けたはずの天之河は吹き飛ばされる。どうしようもない状況。
南雲ハジメは覚悟を決める。
ひたすらに全力を尽くしてベヒモスを止めるハジメ。錬成を駆使する。
ようやく復活した天之河の指示の元ぐちゃぐちゃの状態の俺たちはなんとかこの地獄から抜け出せそうだった。
冷静になった俺たちはベヒモスへ攻撃魔法を打ち込む。一つの火球魔法がハジメに当たり、最後の気力は失われた。倒れるハジメ。
怒り狂うベヒモスの攻撃は無慈悲に橋をひび割れさせ、崩壊する。
情けない声を上げ死にたくないと足掻くが奈落へと落下するベヒモス。ハジメは朦朧とする意識の中、落下していった。
__________
逃げ惑う俺たち、皆が我先にと階段へ駆け込む。南雲のおかげでベヒモスは食い止められていて、無能と何処か見下していた彼への印象は変わっていった。
皆が食い止める様子を見て、俺も私もと南雲を支援する。俺も支援しようとすると、ブワリ と浮遊感。背中に熱を感じると石橋からあっという間に落下する。
呆然とするがそんな暇なんて無い。慌てて魔力放出を使う。物凄い勢いで手から噴射された魔力により、身体が右へ流れていき、上手い具合に手の向きを下にして、空を飛ぶ。が、止まらない。間抜けなことに石橋の高さを超えて、天井に激突した俺は意識を一瞬にして消し、再び落下していった。
いよいよ始まる迷宮編。南雲ハジメと北山登は強き者こそが正義、弱肉強食の世界へと迷い込んでしまう。瀕死の彼らに迫る影。
次回、「深化」