ヒーリングっど♥プリキュア 〜医神と地球の戦士〜   作:ゆぐゆぐ

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今回はかなり短いです。ただここら辺で少しオリジナル要素を追加しておきたいなーと思ったので書きました。更新自体も頻度がめっちゃ低いせいか久しぶりにオリを書いた気がする。ちなみにキロン先生がメインとなっております(唐突)ちなみにクリスマスはどう過ごされましたか?(唐突2)


第17.5節 己の存在

 ────禍津の蠍よ

 

 

 

 

 

 ────粛清は既に訪れた

 

 

 

 

 

 ────故に、星と共に散れ

 

 

 

 

 

 ────

 

 

 

 

 

 私が再びこの地に訪れるのも、あの時以来だろうか。

 

 無論、当時は賑やかであったものの今のような奇抜な雰囲気を醸し出した街ではなかった。素朴で何もない、ただの小さな小さな村であった。

 

 そんな村でも民達は笑顔を絶やす者はいなかった。それも、あの少女がいたおかげだったからかもしれない。

 竪琴の音色を奏でることで村の民だけでなく、生き物やエレメントにも心と病を癒して救った一人の少女。彼女こそがすこやか市の根源であると言っても過言ではない女神のような存在だ。

 当然、私も同様に少女の奏でる音楽に魅了されていた。両親から愛情と繋がりを断ち切られた少年の頃の私にとっても正に癒し、救い、生きる意味を感じ取ることが出来たと実感していた。

 

 

 

 

 

 しかし、私はそんな"私"が嫌いだった。

 

 別に、特に深い意味はない。彼女の音色が癒しで救いであるならば勝手にそう思えば良い。ただ、それは『私は弱き人間である』と断言しているものだと思ったからだ。

 気に食わなかった。弱者に成り下がるばかりの私など私ではない。ただの生きる価値のないゴミであるという程に気に食わなかった。

 

 だから、私は────

 

 

 

 

 

 ────ー

 

 

 

 

 

「おっと、すまないね」

 

「……いえ、お気になさらず」

 

 通行人と肩がぶつかる。多少皺のある中年男性だ。悪気はなさそうですぐさま私に声掛けをしていたので、同じく現代風に変装したスーツの襟を正しながら返事を返す。常に悪事を働く者が不意に善事を働くというのはおかしな話だが、私という人物は彼らほど非道な性格の持ち主ではないのだろう。

 

 とはいえ、終わった嫌な出来事を無理に思い出したところで気分が悪くなるばかりだ。私がやるべきことはあのお方の命に尽くすのみ。再び足を進める。

 

 現在、すこやか市で行われているお祭りの中を巡っている。雷、風、水……様々なエレメントが辺りを飛び回っていて、実に蝕みがいがあると言える。

 

「さて、まずはどれから付き合ってもらい────うん?」

 

 キングビョーゲン様から授かったナノビョーゲンを発現する能力を発動しかけたところで手を止める。

 視界には街の者達が一致団結して土産を作り出す姿が映し出されている。その中には、私達の敵である四人のプリキュアもいた。

 

「すこやか饅頭、入荷しましたー!」

 

 やがて皆の作業が終わったのか、周りは何かを成し遂げたかのように安心の笑みを浮かべながら、作り上げた土産を次々と手に取っていく。

 私の脳内では、いつしか懐かしき記憶が自然に薄っすらと蘇ってくる。街の雰囲気はガラリと変われど、この地に住む人々の人柄は以前とほとんど何も変わっていない。そんな不思議な感覚が脳内に押し寄せてきていた。

 

「おや、見慣れない顔ね。観光客の方かしら?」

 

 不意に横から声を掛けられる。視線を送ると、老婆がベンチに座りながら此方の顔を伺っていた。

 

「……ええまあ、そんなところです」

 

 取り敢えず、流れに任せながら返事をする。

 

「すこやか市はね。ずーっと昔の、まだ名前がついていない頃からトラブルに見舞われる度に皆で協力して困難を乗り越えていたのよ。だから、今みたいな事態を解消するなんて皆で力を合わせれば何てこと無いのよ」

 

「そう、なんですね……」

 

 老婆は私にすこやか市のことをあれやこれやと語っていたことに、思わずぎこちない返事となってしまう。

 だが、先程蘇ってきた記憶……記録とも言うべきだろうか。次第に鮮明になってくる。虚ろであった私に手を差し伸べてくれた少女、支えてくれた村の者達、そして……

 

 

 

 

 

 矢で射抜かれた私の身体────

 

 

 

 

 

「っ!」

 

 突然、頭痛と吐き気が波のように襲い掛かる。まるで悪夢でも見ているかのように酷く痛く、そして苦しい。

 

 私は一度この場から離れ、路地裏へと身を隠し片膝をつく。ハァ、ハァ……と昇る苦しみを、頭を片手で抱えながら呼吸を整えて抑える。そうして次第に気分が平常のものへと戻っていった。

 

 ……いい加減、思い出したくもない通り過ぎた過去のことなど考えるのはやめるべきですね。定かではないが、今の事態もあのお方への忠告なのかもしれない。『もう何も思い出すな』という注意喚起であるのだと悟る。

 

「くだらないことなど考えていないで、そろそろ主題へと戻りましょうか」

 

 そう言って、私はその場に潜んでいる風のエレメントへと鋭利な視線を向ける。メガビョーゲンを発現させてこの地をある程度蝕んでおかなければ。そういう思いで実行に移ろうとした時……

 

『メガビョーゲンッ!!!』

 

「……おやおや、取られてしまいました」

 

 どうやら後から来た幹部に先導されてしまったようだ。大方、誰かは想像はつくのだが……仕方ありませんね。共闘するのも一つの手ではありますが、今回は主導権を彼に譲ることに致しましょう。

 

「貴方の命、私の願いが叶うのであれば全力で尽くさせていただきますとも」

 

 

 

 

 

 ────やがて、男はこの地から姿を消していった。




何書いてんだこいつって自分でも思っちゃってるんですけど、現段階ではこれがある意味限界なわけなんです。取り敢えず適当な伏線張ってきやがったなと思っていただければと思います。

次回から本編に戻りますが、更新いつになるか分からないです…気長にお待ちください。言い訳すると年末も色々用事あるし、FGOの周回もボックスだしやらないとなのよ。ラムダ+キャストリアサンドで回しやすいっす
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