ヒーリングっど♥プリキュア 〜医神と地球の戦士〜 作:ゆぐゆぐ
まさか是非評価してくださいって呼び掛けただけで多くの方にしてくれるとは思わなんだ。おかげで評価バーも付きました!本当にありがとうございます!ヒープリも終わって今週からトロプリが始まる訳ですが、こちらも動かしていく予定ですし、また新作の方も知り合いが書くらしいのでもしかしたら…でも怠け者の作者なのであまり期待はなさらぬように(そもそもいない)
そんな訳でこれからもよろしくお願いします!
~翌日の放課後~
一日の学校生活が終わり、僕ら生徒はそれぞれ帰宅や部活に行ったりしている。あれから丸一日が経とうとしているが、のどかの表情は未だ曇っており元気のない様子を見せていた。
「昨日のこと、聞いたわ。ラビリンはきっとそのダルマを好きなんだって、ニャトラン達に知られることが嫌だったんでしょうね」
そんな彼女を隣で見ていたちゆは、僕やひなたに昨日起こった出来事について尋ねていた。当然、僕は事の発端から洗いざらい話した。大方は察してくれたようで、ラビリンはこう思っていたんじゃないかと自分の思うことを話していた。
「のどかっち、別に悪くないし。好きなものは好きって言いたいじゃん?」
「そうね。多分、どちらが間違ってるって話じゃないのよ」
二人の言う通り、どちらが悪いというわけでもなく寧ろどちらも悪くはない。ラビリンの誰にも知られたくないという感情は誰にだってあるものだし、のどかの行動も悪気のない本心のものだ。だからこそ、あの時どうしてあげれば良かったのだろうと罪悪感なるものを感じてしまう。あっちにもそんな思いを抱いていると信じたいところだがな。
「みんな──!!」
「メガビョーゲンが現れたぞ!!」
空から二匹のヒーリングアニマルが声を上げながら飛んでくる。どうしてビョーゲンズはいつも複雑な状況に陥っているところを付け込むようにやってくるのだろうか。敵なんだからそれが普通か。
しかし約一匹、ラビリンの姿が見当たらない。僕はさておき、ちゆやひなたのパートナーは駆けつけた一方でのどかのパートナーが来ていない。
「ラビリンは……?」
「あいつはラテ様の側についてる! あのハーブ園だ! 急げ!!」
ニャトラン達が向かう方向へ僕達も走る。その後ろを、のどかが何とも言えない表情でついてきていた。
「ラテ様ー!!」
「ラビリン!!」
やがて合流すると、目の前にはティーポットの形をしたメガビョーゲンの姿が。
「行くわよ!」
ちゆとひなたはそれぞれのパートナーと顔を見合わせる。
「ラテ、もう少し我慢してね」
一方で、のどかは体調が悪化傾向にあるラテの心配をした後に遅れるようにラビリンと顔を見合わせた。
「……行こう!」
「ラビ……!」
「「「スタート!!」」」
「「「プリキュア、オペレーション!!」」」
「「「キュアタッチ!!」」」
「きゃあ!!」
「うあぁ!!」
突然、のどかのヒーリングステッキから黒い稲妻が放たれ弾き飛ばされる。僕は変身の最中に横目で目撃していたが、他の二人は気付くことなく変身を続けている。
「「交わる二つの流れ!キュアフォンテーヌ!!」」
「「溶け合う二つの光!キュアスパークル!!」」
「絡み合う二つの毒、キュアラピウス。さて、オペを始めようか」
「ここから離れてください!」
変身を終えると、フォンテーヌはハーブガーデンの店長に声掛けをして安全な場所へと非難させる。
「あれ、グレースは?」
ようやくグレースがいないことに気付いたスパークルはキョロキョロと辺りを見回す。のどか達は茂みの側に隠れて事態に困惑していた。
「変身……できない……?」
「どうしてラビ……!?」
まるで二人の変身を拒むように放たれた黒の雷。ビョーゲンズの攻撃かに思われたが、そもそもそんな攻撃があれば初めからやっているはず。
「ここはあたし達でやるから!」
「皆はこの場から離れて!」
とにかく、今回のグレースは戦線離脱とした方が良さそうだ。メガビョーゲンに着々とダメージを与えながら、のどか達に告げる。
「今日は三人だけなんだね」
「良かったな、邪魔者が一人いなくなって。いや、それとも寂しいのか?じゃなかったらわざわざ気に掛けたりしないもんなァ」
「……お前みたいな奴がいないのが一番嬉しかったんだけど、まあいいや」
僕の言葉に、柵に腰掛けていたダルイゼンが睨み付ける。奴の表情が僕からだと寂しげなものに映ったので少しからかってみたんだが、やり過ぎただろうか。
メガビョーゲンは蓋となっている頭部を飛ばして攻撃してくる。真正面からの攻撃なので楽々と避けれたものの、今度はブーメランのように回転して此方に接近する。一瞬の隙も与えさせないつもりである。
ただそれは此方としても同じことだ。避けた隙を突かれたフォンテーヌの手をスパークルが掴んで投げ飛ばすとヒーリングステッキからメガビョーゲン目掛けて青の光線を放ってみせた。
戦いが順調に進んでいる一方で、僕は向こうを見つめる。変身出来ないでいるのどか達をラテが仲裁に入ろうとしていた。
以前のことを思い返す。学校にいた時はラビリン不在でニャトランと変身しようと試みたが失敗。心が通じ合う者がいないと変身不可能ということが分かった。今回もその心の通じ合いの関係で変身が出来ないといった理由なのだろう。力が薄れていっているので、取り戻すには仲直りしかなさそうだ。
「「……」」
しかし、お互いに何も言わず気まずい雰囲気を出している。中々自分からは言い出せないようだ。
「わん!」
「「はいぃ!」」
そんな二人にラテは体調が悪化しながらも不機嫌な表情を見せ、喝を一つ入れる。いつも上機嫌で子供っぽいが、今だけは大人の対応をしてみせた。
「……ごめんね」
深呼吸を一つ整えてから、のどかが先に告げる。
「何でのどかが謝るラビ……?」
「ラビリンの気持ち、分かってなくて」
罪悪感なのか、ラビリンはこの場から離れようとする。しかし、ラテにそれを許さないと睨み付けられながら道を塞がれたので観念してのどかの方へと振り向く。
「のどかは全然悪くないラビ。言ってもないのに勝手に分かってもらった気になって一人で勝手にムカッとしたラビリンが悪いラビ。なのにのどかに謝らせちゃって……ごめんなさいラビ!のどかはもうラビリンのこと嫌いになったかもって思ったらずっと言えなくて、凄く苦しかったラビ……!」
「私もだよ。喧嘩した時よりも、その後ずっと一人で悩んでた夜の方が辛くて嫌だった。でも嫌いになんかなる訳ないじゃん!ラビリンとずっと友達でいたいもん!」
のどかの"本音"にグッと涙を堪えようとするラビリンだが、もはや意味がなくポロポロと零れていく。結局、お互いに別離する意思なんて持ってはおらず再び心を重ね合わせて変身する条件を手に入れた。逆に別離なんてされたら誰も得はしないし、ただ苦しいままで終わってしまう。自分が望まない選択は決してしないはずだ。
「全く、出来るなら最初からやっておけ。患者に無駄な心配を掛けさせるな」
そう言いながら、草むらに転がっているヒーリングステッキを拾い上げ、のどかに渡す。ちなみに、その直前に良くやったとラテの頭を撫でたらとてつもなく上機嫌になってくれたのはここだけの話である。
「お手当て、再開するぞ」
「……うん!」
ステッキを受け取り、今度こそパートナーと共に変身を試みる。
「「重なる二つの花!キュアグレース!!」」
案の定、大成功を成し遂げた。
一方で、フォンテーヌとスパークルのオーバーヘッドキックによってメガビョーゲンの頭部は大ダメージを喰らい気絶していた。キュアスキャンによれば、体内に葉っぱのエレメントさんがいるとのこと。
「まあ、変身出来るようになったは良いが残念ながら今回も僕が片付けさせてもら────うん?」
そう言って技の威力を高めようとしたところに、何処かただならぬ視線を感じる。グレースが気に食わないといった感じのジトッとした目で僕を見つめていた。
「……何だ」
「何だじゃないラビ!どうして手柄を横取りしようとするラビ!?ここはグレースがカッコよく遅れて入ってきてカッコよく三人でヒーリングオアシスで浄化するっていう展開だって決まってるラビ!!」
「そうだそうだ!」
「……は?」
二人が何を言っているのかさっぱり分からなかった。手柄も何も手っ取り早い選択をしたはずなのだが、何故怒られたのだろうか。しかもいつの間にか三人揃ってヒーリングオアシス打とうとしてるし。
「「「トリプルハートチャージ!」」」
「「「届け!癒しの!パワー!」」」
「「「プリキュア !ヒーリングオアシス!」」」
「ヒーリングッバ〜イ」
「「「お大事に」」」
さりげなくグレースも肯定してたし、何処まで仲良しなんだか。
──ー
それまた数日後、いつものように夕飯の食材調達に足を運んでいると公園のブランコに腰掛けているのどか達の姿があった。そして二人が抱えているのは、二つのぬいぐるみだった。
「また回ったのか」
「うん、ラビリンの分までね」
「これで大満足ラビ」
あの頃とは違って今はすっかり元通りの仲の良さを魅せる。その後に、のどかがぽつりと呟く。
「ねえ、喧嘩しないで済む方法ってないのかな?」
「そんなことが分かったら苦労しない」
「そうだよねぇ……」
「でも仲直りの方法はあるラビ」
「じゃあいっか!」
中々適当に解決した。しかし、そう考えるのが妥当なのかもしれない。どちらかが悪かったと思えば謝る。確かにそれだけで済む話だろう……程度によってはだけど。
「羨ましいな、僕にも教えて欲しいくらいだ」
そう皮肉混じりに言い残した僕は、「それじゃ」と別れの挨拶をしてこの場を去ろうとする。
「あの……!」
しかし、その背後でのどかがブランコから立ち上がる。何かを決意したかのように少々甲高い声で呼び止められると、背を向けたまま立ち止まる。
「えっと、言いたくなかったら言わなくても大丈夫なんだけど……飛鳥くんって、お父さんと上手くいってないのかなって」
あまりにも意外な問いかけに目を見開く。すこフェスの時にあの人と話をしたと聞いて食いついていたことが気になっていたのだろうか。まさか彼女に問われるとは思わず驚きを隠せないでいるが、また誰かと深く接することがあるならば話す時はあるかもしれないし、それが今なのかもしれない。
『助けてよ……裕也を助けてよぉ!!」
『何でもう助からないなんて言うんだよ……!」
『父さんなんか……お前なんか───』
数年前に放った僕の言葉を脳内に響き渡らせながら、ゆっくりとのどかの方へ振り向く。
「あいつは、僕の"親友"を死なせた人殺しのクズだ」
元々ここら辺でオリジナル展開を出そうという予定だったんですが、こんな感じだったっけな…。それに加えてタグをいじる予定だったんですが、こんな感じだったっけな……。まあいっかぁ!(良くない)