解放者よ、再び   作:甘党

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最後の別れ

「……悪い。どうやら僕はここまでだな。」

 

誰もがもはやボロボロだった。神々との戦で僕たちはもはや敗北を喫し今は撤退戦を行っている途中だった。

 

「……どういう事だい?」

「いや。殿を務めようかなって思ってな。僕の魔法も神代魔法の一つじゃないし。こりゃ、一人が犠牲にならないと無理だ。生憎僕の魔法は今の時間ではかなり有効だ。最後のあがきくらいはできるだろ。」

「ちょっと待って。それって。」

「僕が犠牲になるよ。伝えるべき知識も言葉もオスカーに伝えてある。……最後にあがいてくる。神々の使徒って奴からな。」

 

少し寂しそうに笑う僕は神々との争いの最後の犠牲者となろうとしていた

 

「そんな。ダメだよ。ロック。」

「リーダー分かっているんだろ?神の目的は僕だ。この体質だよ。だから僕がいなくなればその分神はしばらくの間は行動できなくなる。まぁ僕はここまでだろうけど。」

 

膨大な魔力を持ち、魔力操作による魔法の無詠唱、さらに回復魔法や結界魔法、さらには錬成など神代魔法以外の全ての魔法を一人で覚えきった僕の体質は神の目的となることは間違えはなかった、

 

「……本当に行くのか?」

「えぇ。オスカー。いや。兄さん。本当にありがとうございます。僕はあなたに拾われなかったらずっとこの世界どころか。オルクスでただの孤児として育ってきた僕を拾ってくれて。」

 

一言ずつ挨拶をしていく。元々僕は少しの間様々なことを話始める。

 

このメンバーではオスカー兄さんの次に加入し。そして孤児だったのを拾われた。

たった今は13歳の僕にとってわずかながらの時間であれ。それでも幸せと言えることだった。

 

解放者のメンバーが。各自最後の挨拶を告げる。ほとんど全員が涙を流している。それだけ僕は愛されていたのだろう。

しかしもはや時間はなかった

神々の使徒が大勢で迫ってきている。

 

「んじゃ。お別れですね。……願わくは。未来のために、未来につなぐために。人々が自由という自分の意思で生きられるように。僕はあなたたちに幸せと家族ができました。……未来は変えられる。未来は変わらないといけない。それは僕の目でも写っています。」

 

未来視。この少年が最初に気づいた魔法だった。

膨大な魔力をもちそして最後の言葉を交わす前一つだけとある未来が見える

 

「未来はいくつもの可能性があります。そして多くの人が、多くの生命が日々発達しているように。そして未来を描く駆け足になるように。」

「……ロック。」

「それじゃあ最後に僕は名乗ってなかったな。ミレディ姉さんの恩師の名前をとろうか。」

「えっ?」

 

そして宣言する

 

「僕の名前はこれからロック・リエーブル。それじゃあ……未来の人々が自分の意思で。生きられますように。」

 

と僕は戦場へかける。そして最後の時を惜しむように。神に抗い始める。

時間稼ぎということをしっかりこなすため闇魔法や結界魔法主体の防御よりの魔法の使い方だ。

アーティファクトも神代魔法を使わずに対抗できる人間は恐らく僕が最初で最後の人間だろう。

しかしたった一人で前線で支える。

 

それがこの少年はできた

そして結果的にたった一人で2時間。それも一匹も虫一匹も通さず。

……んじゃ最後に大きな花火をあげようか。

 

もはや魔力もそんなに残っていない少年は小さく息を吐きそして最初から魔力をためていた最後の忠誠と呼ばれる体内に埋め込んである宝石を解放する

 

「そっか、僕はまた昔の兄さんたちに会えるんだよな。」

 

忘れてしまった記憶が蘇る。エリセンであった少年たちを思い出す。

その中に自分も相手側にいたはずだ

 

「……未来はきっと変えられる。また来世で今度は帰る立場として僕はあそこに立つ。」

 

そういうと僕の体が、光が吸い込まれていき。

その瞬間ロック・リエーブルは消滅した。

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