艦これ短編集   作:ジャック・アヴェンダドール

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タピオカチャレンジ、一時期流行ってた時に作ろうとした物です。
なんだろうこの3人ならこういう話になる…と思ったらこうなりました。


秋雲と風雲と初雪、間宮で語らう

 初雪と秋雲と風雲は、甘味処間宮で一服していた。

 紅茶を飲んでいると秋雲が話し出す

「そういえばさー最近タピオカチャレンジってあんじゃん?」

「なによ突然。まぁ確かに流行ってるとは思うけど」

「ツイッター…とかに、出てくる…」

 他の2人は飲みながら秋雲に顔を向ける。

「んでさ、うちの艦隊でやりそうなのどんだけ居るかなーと思ってさ」

「いや何考えてるのよ!」

 突拍子の無い発言に風雲が思わずツッコむ。

 お構い無しに続ける秋雲

「なんとなく二航戦の2人はやってそうじゃない?」

「あー…確かに」

「なに納得してるのよ!」

 

「あ…そういえば、だけど…」

「え?」「ん?」

 初雪が何か思い出した。

「昨日、遠征から、帰ってきた後、なんだけど…」

 

 〜〜昨日 執務室〜〜

 初雪はその日の遠征を終わらせて報告をしに執務室にやってきた

「司令官、入るよ…」

 ガチャとドアを開けると正面に提督がいて、その横には今日の秘書艦である浜風がいた…のだが

「…何か?」

 初雪の視線に気付いた浜風が問いかける。

「いや…なんで、それ…やってるの?」

 “それ”とは、手を使わずプラスチックのコップを浜風の胸部装甲の合間にを挟んで、そこにストローを刺して飲んでいる光景の事だった。

「…ああコレのことですか?」

「私への、当てつけのように…それに…司令官も…」

 初雪が提督に視線を移すとそこには、困惑しながら顔を逸らす提督の姿が写った。

「いや、こいつ天然でやってんだよ。お陰でこっちも目のやり場が…な?」

 提督の発言にキョトンとした表情で首を傾げる浜風。

「こうすると作業の手を止めずに飲み物が飲めるので…何か問題でも?」

「いや、恥ずかしく…ないの?」

 初雪の発言に再びキョトンとする浜風。

「透けてるよ…」

「え?…きゃ⁉︎」

 視線を落とした瞬間、浜風は顔を赤らめる。

 そうコップに付いていた水滴によって透けて中の下着が薄く見えていた。

「提督…まさか気づいてて…?」

「あーまぁ…でも言いづらいんだよ俺からだとヨォォ!」

 叫ぶ提督、そこに遠慮無しに初雪が問う

「え?そこは遠慮、するの?」

「お前の中での俺は一体なんなんだ、とりあえず浜風お前は着替えて来い。あとさっきのアレ禁止な」

「わ、分かりました!」

 と言いながら外に駆け出す浜風を見送る2人だった

 

 〜現在〜

「という事が、あったよ」

「うちの姉がすんませんしたぁ!」

 座ったまま頭を机につけて謝罪する秋雲。

「でも浜風がそんな事するなんて意外ね」

「まぁ浜姉ぇと磯姉ぇはそういうところ無頓着な部分あるしまぁ…」

「それを、浦風が咎めてる…?」

「そういうことー。そう言えば夕雲型ってそういうの無いのー?」

 風雲に聞いてみる秋雲。

「いやうちんところは大体出来ないわよ?出来たとしてやりそうなの居ないし…」

「そう?夕雲とかさ?」

「同じ駆逐隊の仲間をどんな目で見てるのよ?」

 ジト目で秋雲を見る風雲。

「自分で言うのもなんだけど風雲も同じ駆逐隊だからね?」

「あぁ…うん。そういえばそうだったね…」

「何か、あったの?」

 頭を抱える風雲に初雪が聞いてみる。

「秋雲がさ、私をネタに書いてたんだよ!同人誌を!しかもそれ私が売るハメになっちゃうし!」

「えぇ…」

 秋雲の方に指を指して少し大きな声で愚痴る風雲。

 流石の初雪も若干引いてるようだ。

「いやね、一昨年って色々重なって時間が取れなかった時にこの風雲がね?ネタ提供してくれたんだよ」

「何を、したの…?」

 純粋な目で風雲を見つめる初雪。

「ここでは言えない事を…」

「いや全然言えるからね⁉︎」

 秋雲の言葉を遮るように否定する風雲。

「たしかネタになってたのは…」

 

 〜〜一昨年 第十駆逐隊寮にて〜〜

 椅子に座っている風雲は自分の足で椅子の前の方を浮かせていた時だった。

「かーざーぐーもー!」

「うわぁあ⁉︎」

 不意に肩を掴まれてビックリしたのか、彼女は思いっきり足を蹴ってしまい、椅子が後ろに倒れこむ。

 後ろにいた誰かも巻き込まれて倒れこむ。

「いたたた…もぉいきなりはやめてよ秋雲!」

「はははは、悪い悪い。…しかし絶景だなぁ」

 不思議に思った風雲は秋雲の方に振り返ると、秋雲からは彼女のスカートの中にある水玉の…

「…秋雲のバカァ!」

「ウべァ!」

 風雲はそのままの体勢で秋雲に蹴りを入れた。

 

 

 〜〜現在〜〜

「というのがあってね…」

 どこか遠い目をした風雲。

「いやー少年漫画のようにあそこまでの事が起きるとか最高だったね!」

 反面秋雲は満面の笑みで答えた。

「えぇ…」

 再度引く初雪と会話のネタが尽きないが、ここで別の人から声がかけられる。

「秋雲さん、風雲さん。ここに居たんですか。今日は第十駆逐隊で演習ですよ」

 3人が振り返るとそこには夕雲が立っていた。

「あーもうそんな時間かー。じゃ、食後の運動と行きましょうか!じゃ、初雪まったねー」

「楽しかったわ、また一緒にお茶しましょ?」

 秋雲と風雲が立ち上がり、夕雲と共に店を出るのを初雪は

「うん…また、ね」

 と言って見送ったのだった。




なおその本は売れた模様。
ご覧頂きありがとうございます!
秋雲ならそんな事起きてみろ?絶対ネタにするぞ?
という感じでした。

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