東方逃亡精   作:鼠日十二

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最初がゆからんです。無理な人は次の三角まで飛ばすといいよ。


幻葬

「藍。説明したでしょう?マエリベリー・ハーンを消さなければ幻想郷に被害が及びかねない、と」

 

 

 

紫が危惧しているのはマエリベリー・ハーンと自身が混ざり合うことによる能力の変化である。博麗大結界の維持に使われている紫の能力が変化すれば、結界自体に影響が出る。

 

 

紫はよく知っていた。自分以外のモノと混ざり合って能力を変化させたとある妖精を。

 

 

マエリベリー・ハーンがこちら側に引き寄せられている以上、寿命を待つのも自力で脱出させるのもリスクが高い。そして仮に脱出できたとして、戻ってこない保証も無い。

 

 

あの世界から入り口を消すのも無しだ。仮にそんなことをしようとすればあの世界に残った神秘は我先にと幻想郷に入ろうとするだろう。当然信仰を多く集める幻想郷に来るべきで無い神もいる。

 

 

 

だからマエリベリー・ハーンは消すべきだ。憂いを残さない為にも。

だというのに──

 

 

「まさかね、藍。()()()()()()()()()()()()()躊躇した、なんて……ねぇ?あり得ないわよね」

「そ、それは……」

 

 

「主人と似ているから殺せなかった……見上げた忠誠心ね。主従愛とでもいうのかしら。でもね、藍」

 

紫は俯く藍の顔を上げて無理やり目を合わせた。

 

「主人を愛するだけなら愛玩動物でいいの。貴女、私に飼われたいのかしら?」

 

藍は思わず震えた。

脳内で愛玩動物という単語を何度も反芻する。

 

愛して、(もてあそ)ぶ。

 

「ああ、でも。動物に姓なんて要らないわ。そうしたら貴女は唯の「藍」ね。ほら、おいで。愛してあげるわ」

「あ、ああ、私は──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽▽▽▽▽

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ、ついた……」

「ここが、人里?」

 

 

私とメリーさんは夕方ごろようやく人里に辿り着いた。

 

 

「ふふん。ここから先は私にお任せください。私、信仰集めのために人里には何回も来ているのですよ。今日の宿くらい貸してもらえるでしょう!」

 

ちなみに紅魔館でも永遠亭でも買い出しの時には来ることがある。

という訳で、私は八百屋さんに突撃した。

 

 

「あの、すみません」

「あァらヴィーちゃんじゃない!今日は何を買いに来たんだい?」

 

「い、いえ、今日は──」

「なァんだ、買い物じゃないのかい?そうだ、せっかくだからこれあげるよ。うちの畑で取れた野菜なんだけどさ、小さくて店に並べるにはちょっとねって感じだったのよ!」

 

「あ、ありがとう、ございます?」

「いいっていいって!ヴィーちゃんところはうちの店よく贔屓にしてくれてるからね!じゃ、今後ともよろしく!」

「あ、はい、失礼します」

 

 

 

 

「見てくださいメリーさん!野菜貰いました!」

「宿は?」

「………まだあてはあります。ええ。見ててください」

 

 

 

 

 

 

メリーは確かに見ていた。店を回っては両手にお土産を抱えて気圧されて戻って来る妖精を。気が弱すぎでしょう。

 

 

仕方なくメリーは道行く人に話しかけて情報収集を図った。

 

「すみません」

「ん?見ない顔だね、外来人かい?」

 

外来人。霊夢が私のことをそう呼んでいたから、多分そうなのだろう。

 

「そうなんです。あの子に案内してもらって宿を探しているのですが」

「ああ、ヴィーちゃんか。……心配だな」

「あれで宿を貸してもらう交渉は3連敗です」

「やっぱりかぁ……。多分それより慧音先生のところに行った方が早いぜ」

「先生?」

「ああ、寺子屋をやってるのさ。誰にでも親切だからきっと良くしてくれるよ」

 

 

メリーは道を教えてもらい、親切な通行人に礼を言ってから4連敗に片足突っ込んでいる妖精を回収しに行った。

 

 

 

 

 

▽▽▽▽▽▽▽

 

 

 

 

 

寺子屋は周囲の建物より大きかった。

入り口をノックし、ヴィーが「すみません!」と叫ぶ。

 

ややあって、かなり奇抜な髪の色をした女性が現れた。

 

「ん?ヴィーじゃないか」

「あったことありましたっけ?」

「有名だよ。早苗の後ろをついてく姿がカルガモみたいで可愛──」

「いえ!結構です!もういいです!」

「まだ色々あるぞ?」

「嘘でしょ……」

 

 

自覚ないのかしらこの妖精。そういう意味では「嘘でしょ」はこっちの台詞である。

 

「そんなことより、その、宿を貸していただけないでしょうか」

「あー……。そっちの子は外来人でしょ?申し訳ないんだけど……」

 

 

私とヴィーはなんとなく察した。ここもダメか……

 

 

「申し訳ないんだけど、今客がいるからあまり世話できないよ?それでもよければ」

「神ですか?」

「巫女がそれ言う?」

 

 

 

 

 

 

私とメリーさんは親切な慧音さんのおかげでひとまずの宿を手に入れた。一般的にはここから仕事を探してお金を稼ぎ住居を借りたりするのだが、メリーさんは帰るつもりでいるからその必要はないと思う。思いたい。

 

 

「ひとまずこの部屋が空いてるから、しばらくはここ使っていいよ」

「お母さん……」

「さっきから何言ってるの?」

 

ついうっかり思考が漏れた。

 

「さて、申し訳ないけど客がいるから話はまた後でね」

「本当にありがとうございます」

 

 

 

もらった食材を確認しながらメリーさんが訪ねてきた。

 

 

「そういえば貴女、いつも何してるの?巫女とか聞いたのだけれど」

「ああ、それはですね、実は私守矢神社ってところで巫女……を…………」

 

 

 

無断欠勤。その単語が頭の中でぐるぐる回る。

 

私が博麗神社の近くにいたのはそこにある守矢神社の分社の様子を見に行ったからで、つまり私は仕事をすっぽかしたまま帰ってこないやばいやつ。

 

 

私は頭の中で私自身の今後とメリーさんの身の安全を天秤にかけた。

天秤は数回揺れ動いたのちメリーさんに傾いた。

 

 

いくら人里に結界があるからと言って安全が確実な訳じゃないし、藍さんがどうやって襲ってくるかわからない。私自身については後は野となれ山となれだ。早苗さんなんて怖くない!

 

諏訪子様はかなりこわい。

 

 

 

 




どうでした?許せる範囲ですか?話の流れ上藍が飼われることはない予定ですが、それはともかく藍しゃまが紫様にねっとりべっとり愛されるのもそれはそれで見たい気持ちがありますね。なんだ、ただの変態じゃないか。




さぁて。


皆さん投票しました?私もしました。人気投票。

いやはや、この小説に出してないので私が言うのもあれですが。にとりの次に私が好きなのは幽香なんですよ。うぅ……書きたい気持ちはあるけれど、しっかり表現できる自信はないなぁ……


曲は桜花の恋塚一筋です。ずっとそれに投票してきましたし今回もそうです。後は魔法少女達の百年祭とかですかね。個人的にはUNオーエンよりそっちの方が好きだったりします。


なんと言いますか、extra曲は中毒性の強い繰り返しを持つ曲じゃないですか。
で、その道中曲は『嵐の前の静けさ』みたいな感じがして大好きなんです。明日ハレの日、ケの昨日……とか。


ただextraに限らずボス曲も普通に好きですよ。最近はまったのはクリスタライズシルバーでしょうか。しかしながら私の脳容量では旧作や最新作まで追っかけられないんですよね。星蓮船あたりで手一杯になっちゃう。



そういう意味では同人サークルも曲数が多いとカバーしきれませんよね。そんなことない?やっぱり私の吸収力が低いのかな……。


何というか、一つの作品、一つのサークルみたいに固執しがちなんですよ。それも、気に入った曲を何度も繰り返し聴くタイプ。ですのでサークルをいくつも知ってらっしゃる方は尊敬しています。私はせいぜい4、5個サークルを知っていて、あとは有名どころを聞いたことあるよ程度なので。


ううむ。私がある程度知っていて、かつ深く掘り下げていないサークル……豚乙女あたりでしょうか。思い切ってFELTに手を出すのもありだな……。


カラオケの曲数追加が待たれますね。

課題中にでも聴いてみましょうかねえ。


次も無事更新できるといいなぁ。頑張って未来の私。
では、また。


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