東方逃亡精   作:鼠日十二

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みじかいよ。はんぶんくらい。本編にはまだ関係ないけど、読んどくとわかりやすくなるのかもしれない。


番外:つづきとつづきのあいだ

 ぼうっとしてたら三途の川を渡ってた。

 

 

 

 

「え?」

「『え?』ではありません。鬼退治に失敗する桃太郎がいるものですか」

「えっ? えっ?」

 

 目の前で腕を組み、鋭い視線をこちらに寄越すのは緑髪の女性。おかしい、ここに来るまでの過程がほとんど思い出せない。る

 

「四季映姫・ヤマザナドゥ……!?」

「その通りです。記憶はうまく保持できているようですね」

「いや、全然覚えてないんですけど……ええと、ここにいるってことは」

「ええ。貴方は死にました」

 

 

 妖精は自然と密接に結びついている。故に、妖精は死なない。勿論大ダメージなどによって消滅することはあるが、自然さえあれば一回休み扱いで済む。

 

「……死んだ。それは、(人間)としての意識が、という話ですか?」

「おや、今回は随分と察しが良いのですね。その通り。魂と言ってもいい、貴方が亡くしたのはそれです」

 

 死んだ。その事実はどうやら否定できないようだった。しかし、問題なのは、()()()()()()()()()()()()()()()()()で──

 

「死因ですか? さて、花見かもしれませんし、日光浴かもしれません」

「いくらなんでも貧弱すぎません?」

「月に叢雲、花に風と言いますから」

 

 全く答えになっていない。いや、意味があるのかも知れないけれど私には読みきれない。原作の会話みたいだ。

 

「器を編み上げるまで時間があるので、少しお話しを。ええ、貴方は少し迂闊すぎる」

 

 

 

 

「──大体軽々しく過ぎた技術を持ち込むこと自体浅はかなのです。聞いてますか?」

「はい、はい、ごめんなさい……」

 

 

 辛い。何が辛いって身に覚えのないことを延々と責められるのが辛い。一体私ってば生前に何をやらかしたわけ?

 

「良いですか。関わり過ぎないこと、俯瞰を貫くこと。これだけは決して忘れぬように」

「すみませんでした……」

 

 あいも変わらず理解しにくい内容だが、ここで適当なことを言うと説教が長くなる恐れがある。私は頭の中で復唱した。

 

「ん、ちょうど良い頃です。貴方を帰す目処が立ちました」

「帰す……って、えっと、生き返るってことですか?」

「その認識でおおよそ間違っていません。良いですね、先ほども言ったように」

「不干渉、俯瞰しよう、ですね」

「……ふ、なんですかそれ」

 

 ほんの僅かに口角が上がったその顔を最後に、私の意識が沈んだ。

 

 

 

 

 

 

「……それで? どれほど差異が生まれているのです」

「まあまあってとこだねぇ。河童に余計な技術を与えたのは不味かったかも知れないが、考え方によっては役に立つかもだ」

「例え役に立つとしても、それが幻想郷の正しい在り方ではないでしょう。我々が目指しているのは不変にして流転。この際です、貴方にもいくつか言いたいことが────逃げられましたか」

 

 

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