エクスのルーンとリゼの剣に刻まれた呪文の違い
エクスの剣に刻まれたルーンは戦士向けに簡略化された魔法であり、反応速度も良いのだが扱いが若干特殊で、使いこなすには結構な訓練が必要。
リゼの剣に刻まれた呪文は二人の魔女+元獄卒が技術を惜しみなく使って刻んだもので、リゼでも扱いやすく、魔力は剣から取っているのでリソース切れの心配がない。さらに効果も反応速度もピカイチという最高な代物である。
リゼ「リオンちゃん…リオンちゃん!」
鷹宮「はっ!」
リゼ「良かった…ちゃんと元に戻ったみたい…」
鷹宮「元に戻ったって…なにが?」
リゼ「えっ…何も覚えてないの?」
鷹宮「うーん…ちょっと散歩に出掛けたまでは覚えてるんだけどね…」
リゼ「どうしようかな…」
鷹宮「というかリゼ、その翼どしたん?やけにいかついけど」
リゼ「あっ…これ戻さないと…」
ドーラさんの力を解除すると…
全身に激痛が走った。
リゼ「痛ったぁ!」
鷹宮「リゼ!?大丈夫!?」
リゼ「大丈夫じゃないかも…」
鷹宮「ちょっと!メイドたち!?お医者さん呼んで!!!!」
リオンちゃんが屋敷に向かって叫んでるのを見たあと、私は気絶してしまった。
リゼ「ということらしいんだよね。」
カトリーナ「ドーラさんの加護を切った途端積み重なった負担が一気に来て気絶してこうなったと。」
戌亥「まぁ人助けは完遂できたしいいんちゃう?」
リゼ「結果オーライだよね!」
2人「HAHAHAHAHAHA」
カトリーナ「…リゼが納得してるならいいか。」
戌亥「さて、と。」
カトリーナ「行くんだね。」
戌亥「あいつのやりそうなことなら分かってるよ。1時間で終わらせてくる。」
リゼ「待ってるね。」
戌亥「んじゃ、行ってくるわ。」
〜10分後〜
自分は見慣れた自分の店の前に立っていた。ギバラのことだ。ここらにいるに違いないだろう。
壁に手を触れる。
壁を伝う振動で路地裏、街道の人を把握する。
戌亥「ビンゴ。」
屋根に飛び乗り、船から船へ乗り移るように屋根の上を飛び移りヘルエスタの城下町を疾走する。
そして、路地裏に似つかわしくないオレンジの髪の女を見つけ、その女の前に飛び降りた。
戌亥「ギバラ。」
御伽原「…」
何も言わず殴りかかってきた。
避けてがら空きになった背中を蹴りバランスを崩させる...が。
気味の悪い動きで体を反り返し、また殴りかかってきた。
避けれない。 剣で受ける。
不味いな。洗脳が深すぎる。強制エンチャントまでかかっている。
彼女はほぼほぼストーカーと言っても過言じゃない程度の常連客。
憎悪のトリガーがなかったのか、それとも元々狂ってて何も伸ばせなかったのか。
どちらにせよ、アイツら…強引な手に出やがった。
今の彼女には意識はない。外付けの憎悪によって動いてるロボットだ。
こうなってはヘルエスタセイバーに断罪剣を乗せるだけじゃどうもこうもできない。
これは罪でもなくただの腫瘍だ。
それを完璧に消滅させる必要がある。
…ここに来て、またこれを使う羽目になるとは。
拳を切り払い、間合いを取る。
ヘルエスタセイバーを左手に持ち替え、右手を前に出す。
戌亥「来たれ、獄炎剣。」
渦巻くどす黒い炎が右手から伸びる。
炎を解き放ち、剣を手にする。
二刀流。経験がない訳でもないが、慣れている訳でもない。だが、どちらの剣も手に馴染む!
踏み込み、間合いを詰める。
そして、左手のヘルエスタセイバーでまずは小手調べ。彼女の左フックと正面衝突し、力は拮抗。
戌亥「強制エンチャントするにもほどがあるだろう!」
メリケンもあるがエンチャントがかなり強い。彼女への負担が大きすぎる。
さっきの左フックで既に彼女の腕の筋肉の繊維が何本かちぎれている。
短期決着。それが一番だ。
拮抗していた状況に一喝を入れるように手に力を最大限込め、振り切る。
彼女が吹き飛んだ。
戌亥「バン!ケン!」
髪留めに化けているバンとケンを解放。
両腕に噛みつき、壁に押し付け彼女を拘束する。
御伽原「…!…!」
戌亥「もがいても無駄。今から、貴女の無駄なところを落とす。」
獄炎剣にまたどす黒い炎を纏わせる。
これは、罪を斬る剣に在らず。
心を砕く剣なり!
戌亥「獄炎剣!!!!!!」
彼女の胸に剣を突き立てる。
炎が彼女の全身を周り、偽りの心を砕き、解放する。
いつもの店。
見慣れた風景。
でも…何かが足りない。
???「姉ちゃん? ...居ないのか。珍しい。」