バーガンディさんが調査して持ってきてくれた情報も先日のとこちゃんが救出した件で底をつき、それらから手に入れた情報で再び情報を集めるといった状況だ。私たちは手分けしていろいろ調べる過程で、ベルモンドさんに資料室を見せてもらえることとなった。あの協会の情報はあまりにも不明瞭。この国の歴史をたどれば何か手掛かりがあるのではないかというベルモンドさんのアイデアによるものだ。
ふと、シフ国とヘルエスタ王国の外交の記録を記したファイルに目が留まった。ぱらぱらとファイルに目を通す。そこには、シフ国となる以前の記録もそこにはあった。
「!?」
そこにあったのは姉様と思わしき写真。
しかし。
彼女の顔がぼやけて見えない。
劣化によるものとも言えない。
まさか。
私はその写真をはがして資料室から飛び出した。
ベルモンド「....嬢ちゃん?
そうか。 」
戌亥「ベルはん、リゼはん知らない?」
ベルモンド「ああ、嬢ちゃんなら用事ができたっつんで飛び出してったよ。」
戌亥「へぇ。」
役場にいた人に聞いて写真の場所はわかった。けど、そこに行ってなにかあるのかはまだわからない。だから、この目で確かめるしかない。
リゼ「ここが....旧王城。」
写真の場所はここの中庭だという。警備員に事情と身分を話し、中に入る。
中庭には、淡い金髪のシスターが静かに佇んでいた。
その不気味さにぞっとし、剣に手を添える。
彼女は武器らしきものは持っていない。
リゼ「そこで、なにをしているんですか。」
シスター「.....」
固唾をのむ。
警備員「君!何をしている!」
後ろから様子を見に来た警備員が彼女を見るや否や怒鳴り、彼女に近づいていく。
ダメだ!
何かに感づいたことだけは確かで、抜刀し、結界を展開して彼を守ろうとした。
おそかった。
彼女の修道服の裏から取り出された鎖につながった十字架により、彼の顎はえぐり取られ、彼は地に伏した。
彼女は鎖でつながった十字架と3本の棒を一瞬で組み立て、先端に十字架のついた杖を完成させ、こちらを見る。
シスター「あなたは、魂の浄化を、信じますか?」
リゼ「魂の...浄化...」
シスター「ええ。そうです。魂には、美しいものとそうではない醜いものと二分されます。その醜い魂を死をもって浄化する。これこそ、今の人々にとって一番うれしいお掃除だと思うんです。」
リゼ「だからって、人を、子供を殺すんですか!」
シスター「ええ。そうです。あの方が求めるのは美しい魂だけ。しかし、今の人々はあまりにも醜い。だから、浄化をしなければならない。しかし、一人ずつ浄化するのはとても非効率です。だから、美しい魂の贄が必要なんです。」
彼女が間合いを詰めてきた。
併せて抜刀。彼女の杖を抑える。
しかし、剣を振り払われ、腹部にけりを入れられる。
ひるんだ一瞬で背中に回り込まれ、杖で足を払われる。
ぎょっとして剣から炎を展開して目くらまし。
翼を展開して退却を図る。
しかし。
空に逃げたとたん彼女が放つ光弾に撃ち落され、気絶してしまった。
雨の中、リゼを追いかけて馬で駆ける。
戌亥のケンに先導されながら、馬を走らせるも、彼女のにおいは途絶えた。
リゼを、見失った。
突き刺さった伊吹の剣を眺める。
???「もう一度、力を貸してくれないかい?竜友。あんたも、守りたいんでしょ。」
ちょこっと解説
クレアさんの武器について
クレアさんの武器は先端に十字架がついた杖。普段は折りたたんでクレアさんのスカートの裏に収納されてるよ。
この武器は3本のステンレスパイプと十字架に鎖を通した武器になっていて連結前だと重量級の鞭みたいな使い方が可能。先端の十字架は鋳鉄でできてるからかなり重い。そのため、振り回して顎を弾き飛ばすことも可能。パイプをすべて連結させると全長130cmくらいになる。重量は8キロくらい。
先端の十字架も中空になっていて、パイプ部ふくめ、内側に魔法陣が刻まれている。
現状把握されているものでエンチャントと光弾射出が挙げられる。