紅の錬金術師   作:おいしい名古屋コーチン

23 / 84
第23話 真贋鑑定

エクス「神父が…2人!?」

 

アルマル「やっぱり。彼らは…」

 

 

贋作。

 

 

叶「その通りのようです。まぁ詳しいことは後。今言えるのは僕達は彼らを救いに来た。それだけです。」

 

クレア「しかし、贋作には心が無い。救いたいのは山々です。 …が、目的の為です。真贋鑑定と参りましょう。」

 

 

 

彼らは贋作をしっかりと見据えた。

その視線を追うと…

 

贋作は、すでにヒトの形を保ってはいなかった。

 

叶「やっぱり。所詮人をもして作られた土人形。ドッペルゲンガーを見たら死ぬと言うように、自らの真を見て自我が崩れつつあるか。」

 

言葉に表せないような音を発して仕掛けてくる贋作。

 

クレア「ここは任せて先に進んでください。あなたにはまだやることがあるはずです。」

 

アルマル「任せた。」

 

 

叶「勇者さん、あなたここで立ち止まってる場合でもないんでしょ。早く行ってあげて。手遅れになる前に。」

 

エクス「....ありがとう。」

 

叶「礼はいらないよ。そら、行った行った。」

 

 

 

 

 

 

 

クレア「あなたの罪はあなたそのものの罪ではないとしても、その数は計り知れません。そして贖罪も救うこともできません。だから、せめて、綺麗に。」

 

ヒトならざる者へ駆ける。

 

言葉はもう解読できない。

でも....何か、悲しそう。

 

そして、かわいそう。

 

拳銃を発砲し、彼女の膝を砕き、動きを封じる。

 

そして…近寄り、抱きしめる。

 

クレア「本来の貴方へと還りましょう。」

 

彼女の首を、優しく切り取る。

 

クレア「おやすみなさい。」

 

彼女の体は崩れ去り、砂と果てる。

 

 

 

 

 

 

ヒトの形から崩れようとしている彼を視る。

 

叶「哀れだ。」

 

銃を握り、引き金を引く知恵をも失った彼がこちらに丸腰で飛び込んできた。

 

その無防備な胴に正面から蹴りをお見舞する。

 

仰向けで倒れた彼の頭を狙い、拳銃の引き金を引く。

 

叶「さよなら。」

 

砂は砂として、あるがままに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デビル「....真が来たか。駒ももう駄目だな。」

 

カトリーナ「そこだね。」

 

デビル「....あぁ?」

 

カトリーナ「道具を道具としか見ない、その考えこそが大きな過ちだ。」

 

デビル「....思考自体を否定するのは君たちのいう正義と食い違ってこないか?」

 

カトリーナ「それは違うね。すべてにおいて思考は均等。それを否定はしない。が、自分の考えを、やり方を無理やり他者に押し付ける。それこそが過ちだ!」

 

デビル「.....」

 

カトリーナ「それに私は正義の味方でも何でもない!私たちは....民を守る勇者だ! そのためには、正義だって捨ててみせる!」

 

悪魔に切りかかる。

拳と、剣のつばぜり合いは対等に進む。

 

デビル「なぜだ!なぜ人間風情に僕の拳を…! 僕の正義を!」

 

カトリーナ「悪魔は理念を燃料に動く存在!その理念を否定されれば!当然力は落ちる!」

 

拳を切り払い彼の胴にけりを入れ蹴り飛ばす。

 

カトリーナ「ソシエ!力を貸して!」

 

ニュイ「あれだね!了解!」

 

 

カトリーナ「一気にケリをつける!」

 

 

ヘルエスタセイバーと賢者の石の魔力炉を直結させ、そこにさらにソシエがエンチャントを二重掛けして、負担に耐える。

 

 

剣が揺らめく紅の光を帯びる。

それを、一つの束にする。

 

紅を纏え!

 

カトリーナ「ヘルエスタセイバー・ドラグーン!」

 

魔力が龍の形を成し、彼に襲い掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は元あるべき場所へ還る。

 

 

 

 

 

 

 

 

その筈が。

 

 

 

 

 

 

「僕は。君たちを守りたかったんだ。」

 

「でも、僕はある日思い出の全てを奪われた。」

 

「ヒトの悪意によって。」

 

「だから、僕は悪意を潰すために生きてきたはずなんだ。:

 

「じゃあ、今の僕は?」

 

「僕は.... 悪意そのもの。」

 

「なら...どうすれば良いんだよ。  教えてよ!!!!!」

 

 

 

彼がいたはずの場所から竜巻が上がる。

 

戌亥「これは.....まずい。」

 

カトリーナ「・・・・・」

 

 

 

竜巻が、彼が呼び寄せた使い魔たちを呼び寄せ、巨大な悪魔へと変貌した。

 

 

 

 

鷹宮「なにあれ!?」

 

リゼ「.....アンジュ。」

 

鷹宮「行ってきなよ。ここは私が持たせるから。」

 

 

リゼ「ありがとう。」

 

 

 

 

 

鷹宮「って言ってもまぁ、結構きついんだけどね!どうしよう!」

 

モイラ「にぎやかな方ですね。」

 

鷹宮「あらどうも。......え"え"え"え"え"ぇ"!大妖精様!?」

 

モイラ「あなたのお友達には恩もあります。お手伝い、させてくださいね。」

 

 

 

 

 

戌亥「やっぱり、根は善意か。」

カトリーナ「苦笑いしたくなるほどに空回りな善意だけどね。」

 

 

戌亥「アンジュはん、やっと笑ってくれた。」

 

アンジュ「え?」

 

戌亥「だって、このこの事件にかかわり始めてから、ずっと考え事してたし、ずっと怖い顔してた。やっといつものアンジュはんに戻ってくれたみたい。」

 

アンジュ「そっか。  ごめん。」

戌亥「ええって。 それより、もうゴールは目の前。だけどそれははるか高いところにある。」

 

アンジュ「だから。翼が必要だ。」

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。