紅の錬金術師   作:おいしい名古屋コーチン

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第24話 はるかな星空

リゼ「アンジュ!」

 

アンジュ「来たね、リゼ。」

 

リゼ「何が起こってるの!?」

 

戌亥「単純に言うなら悪魔が暴走してる。膨張に加えて地脈を吸い取ることでより強力になっている。」

 

リゼ「このままじゃ地脈が枯渇する...!」

 

アンジュ「その前に、彼を救う。」

 

戌亥「でもどうやってアレだけの憎悪を斬るための魔力と魂を用意すればいい?」

 

アンジュ「それなら簡単だ。 みんなで行けばいい。」

 

リゼ「できるの?」

 

アンジュ「この魔剣は元は一つ。これは魂を繋ぐ剣。だから、それを元に戻せば私たちをも一緒に飛ぶことができる。」

 

戌亥「....わかった。 アンジュはんの言う事ならいけるでしょ。」

 

リゼ「やっぱり、最後に私たちをつなぐのはアンジュだね。 ...持ってって。私を。」

 

 

 

アンジュ「ありがと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンジュ「絆を繋ぎ、星空を映せ。」

 

勇者「ヘルエスタセイバー!」

 

 

光の環が私を中心に広がる。

 

私、戌亥、リゼを光で包む。

 

その光はすべてを照らし、影をも飲み込む。

 

 

 

光が収まるとそこには私だけが立っており、戌亥とリゼは倒れ伏している。

不思議な感覚だ。 私はここにいるのに、私ではないように思える。

強大で、温かい。 一つのいびつな塊のような自我。

これでこそ、彼を救える。

 

右の眼は紫色に、左の眼は紅色に輝く。

二重の輝きで彼を捉える。

 

勇者「行こう。」

 

 

 

光の粒子が翼を形成し、空を駆ける。

 

 

悪魔「何もかも...消えればいい!」

 

無数の光弾を悪魔が発する。

 

 

それを、一太刀ですべて吹き飛ばす。

 

しかし、光弾がやむことはない。

 

結界で受け止める。

 

しかし、馬力があと少し足りない。

あと少しだけ.....

 

 

エクス「受け取れ!紅の錬金術師!!!」

 

 

勇者に向かって放たれる雷撃。

それとともに空を飛ぶ聖剣。

 

それを、光弾を防ぎながら受け取る。

 

体に紫電が流れる。

 

勇者「これで、届く!」

 

聖剣と魔剣の二刀流で光弾を切り進む。

 

この翼はだれにも止められない!

 

悪魔の眼前に出る。

 

 

悪魔「お前は....」

 

勇者「あなたの行動は善意によるもの。でも、何かによってねじ曲がってしまった。」

 

悪魔「僕は....僕は何をしたいんだ?何を守りたい?何を.... 何を!」

 

振られる巨大な拳を一太刀に切り払い、宣言する。

 

 

勇者「ならば救おう。すべてを!!」

 

 

彼女らを中心に星空が広がる。

 

 

そして、五つの星の光が剣に差す。

 

 

勇者「勅令。此処に或るははるかな星空。星々の灯のもとに之を救わん!」

 

 

五つの星に呼応して、風、氷、獄炎、紫電、光を剣が纏う。

 

 

勇者「宿命を断て!」

 

 

 

みんなの希望が剣に収束する。虹色に光る剣を構え、悪魔に向かって飛び込む。

 

 

 

「「「ヘルエスタセイバーァァァァァァァ!」」」

 

 

五重に重なった環が、宿命を、確かに断った。

 

 

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