フレン「気になったこと?」
長尾「そうです。 男がけしかけてきた魔獣と刃を交えた時、わずかですが...神力というか...神由来の魔力を感じたんです。」
フレン「神? なんでそんな...」
長尾「純粋なものではなくなにか混ざっているようなものを感じました。 なにか...心当たりないですか?」
フレン「う~ん。 知り合いに情報通な人がいるからその人にあたってみる。」
フレン「...アレは!」
男「やっと手に入れたはずなんだ... 僕は間違っていないはずなんだ! 僕の夢!絶えない魔力! 膨大な富! その全て...アレがあれば全て叶うはずなんだ!」
フレン「まずい! あの"釜"にアイツを近づけてはダメだ!」
疾走し、男の目の前に回り込む。
男「僕の夢の邪魔をするな!」
コートの内側から取り出された機関銃は強大な閃光を発し、弾を次々と吐き出す。
フレン「クッ! 面倒くさいなぁもう!」
男「邪魔するものは!全て崩すんだ!」
奈羅花「阿、吽。 この子を頼むよ。」
妹は助けた。あとは...
あの男。
奈羅花「!?」
もう交戦が始まっている。
フレン「言動から察する限り魔力切れがないと見るのが妥当か! なら、供給を絶たないと...」
奈羅花「先生!」
フレン「奈羅花ちゃん! あの子、大丈夫だった?」
奈羅花「ええ! それよりも!」
襲い来る弾丸を二手に分かれて避ける。
フレン「多分こいつ魔力切れがない! どうにかして供給を絶つか銃器を破壊しないと!」
奈羅花「弾は... コートの中に隠してたなんてね! 厄介この上ない!」
男「挟み撃ちか...? ムダなことを!」
2丁目を取り出し、それも弾を吐き出した。
フレン「こうなったら...」
奈羅花「馬鹿な遊び、ですね?」
フレン「行くしかない!」
距離をとっていた足を一気に奴へ駆けるように走らせる。
男「蜂の巣になる気か!」
奈羅花「そんな気、毛頭ない!」
視界の全てに神経を張り巡らせ、襲い来る弾丸をすべて剣で受け止める。
ねじれた破片があたりに転がる。
男「馬鹿なことを! ...!?」
一瞬のジャム。 それを逃さない。
フレン「....届け!」
奈羅花「当たれ!」
音速を超える先生の刃は軽機関銃を真っ二つに別つ。
炎を帯びて投げられる花炎は弾倉を貫き、そのまま男の肩に突き刺さる。
弾倉はそのまま誘爆。 男は地を転がり、伏せる。
奈羅花「...貴方を父親だとは思いません。 でも、貴方がいたから私がここに居ることは確かです。 だから、せめて。 清らかに!」
火桜を両手で構え、地に伏した男を眼前に据える。 哀れみと存在の感謝を込めて。
奈羅花「断罪剣!」
だが。
男「僕が。 錯乱していたと思うかい?」
奈羅花「!?」
男は立ち上がり、燃え尽きたかのように砂へと崩れる。
フレン「...まずい!」
レヴィ「何? この魔力反応。 奈羅花ちゃんでもなイ。 ...行かないト!」
砂は、男が歩み寄ろうとした"釜"に吸い込まれる。
声「僕自身が...夢に...なる。」
男の声が"釜"から響く。
"釜"が開き、無数の真っ黒な手がこちらに伸びる。
奈羅花「先生!」
とっさに守りたいものを守る。
視界の端には... こちらに走るレヴィさんが写っていた。
レヴィ「変身!」
閃光が目の前に広がる。
目の前には捻れた双角を持つ竜が、そこにはいた。
レヴィ「奥の手。 びっくりしタ?」
奈羅花「あ...ありがとうございます。」
レヴィ「とりあえズ、隊長乗っテ! 奈羅花ちゃんは...言うまでもないネ。」
戌亥「お疲れさん、奈羅花。」
奈羅花「...姉さん!」
戌亥「救えないという意味、分かったか?」
奈羅花「...うん。」
戌亥「それなら良し。 なら、決着、付けに行こうか。」
戌亥「変身。」