アルビオ「...師匠。 まだ潜る気ですか?」
アルマル「良い小遣い稼ぎじゃないか。 こちとら魔術で空気の組成調査ができるんだ。貴重なキノコを狩るなんて朝飯前さ。」
アルビオ「あんまり取りすぎると来年の分なくなりますよ~? うっ。 流石に寒くなってきたなぁ。」
アルマル「そりゃ...もう秋も終わりだからな。 おっ。また見っけ。」
アルビオ「...あんな祠、ここらにあったんですかね?」
アルマル「正直ここらの地理は詳しくはないんだが...あの祠、気になるな。 キノコ狩りは切り上げよう。 お勉強の時間だ。」
アルビオ「...寒い!」
アルマル「初冬の寒さに加えて若干湿気もあるからね... ほい! 魔力カイロだ。使え。」
アルビオ「ありがとうございます。 師匠ってやっぱり学者さんなんですね...」
アルマル「やっぱりってなんだよ。 しかしまぁ...これ、作られたの300年ほど前か? 悪魔の時代のモノにしては新しすぎるな。」
アルビオ「確かに。 苔とかも全然生えてな......??? なんかピリピリしません?」
アルマル「...雷を帯びた魔力? なんでこんなモノが... !?」
アルビオ「急に開けましたね...結構綺麗... 何だあれ?」
アルマル「...フッ。 何だこれは? 傑作にもほどがあるな!」
アルビオ「これ...剣、ですよね。まるで絵本で見たみたいに...石の台座に刺さってる。」
アルマル「写影機を持ってきてないのが残念だよ! ...でも。 魔術で封印がかけられてる。只のカッコつけたいたずらでもないみたいだね。 ...持って帰るか。金になりそうだ。」
アルビオ「......」
アルマル「...冷めた眼をすんなよ。まぁいい。この程度の封印、解除は容易...痛ったい!」
アルビオ「大丈夫ですか!?師匠!?」
アルマル「いや...大丈夫だよ。 はぁ...たまげたな。無理やり封印を解こうとしたら雷撃で報復してくるなんて。 ...エビオ、抜いてみるかい?」
アルビオ「良いですけど。 抜けるわけも.... あっ。」
アルマル「あ。」
アルビオ「抜けました。」
アルマル「...何か、裏がありそうだが...その剣、貸してくれないか?」
アルビオ「良いですけど。」
アルマル「...やっぱりか。」
アルビオ「なにかわかったんですか? あと、紅茶どうぞ。」
アルマル「ありがと。 あちっ。 はぁ... この剣、私の故郷...地獄で採れる魔鋼で作られてるんだ。 さらに魂抜きもしてない状態だ。」
アルビオ「魂抜き?」
アルマル「魔鋼で作った剣...魔剣と呼ぼうか。それには魔力を込めて属性を付加できるんだよ。 例えば...私のこの刀は雷。 あとヘルエスタの方の王の絵本に出てくる人王の魔剣は風だったね。」
アルビオ「あのお話、好きだったな... それで。 この剣は何が出るんですか?」
アルマル「雷だよ。」
アルビオ「...ダブりましたね。」
アルマル「見事にダブったよ。 しっかし...こっちにしろ故郷にしろ魂抜きされてない剣は売れないし...私が使うにも重いんだよね... 使うかい?」
アルビオ「...いいんですか?」
アルマル「私が君に教鞭をとって早2年だろ? そろそろまともな剣が欲しいし...そもそも君が収穫した剣だろ?」
アルビオ「剣を使い潰すのはもう懲り懲りですしね。 ここらで運命の剣に出逢いたいものですし。 ありがたく頂きますよ。」
アルマル「魔剣は丈夫だからよっぽどのことがないと折れないと思うよ。 そうときたらその剣をもう少しいじらせてもらおうか。」
アルビオ「???」
アルマル「魔剣の魔力開放は強力かつ反動も強い。 だから...まだまだ未熟な君でも扱えるような...代打とも言うべきモノも付けさせてもらうよ。」
アルビオ「なるほど...」
アルマル「その代打がこれ。 雷のルーンだ。」
アルビオ「ルーン?」
アルマル「ああ。 簡略化した術式の集合体だよ。 扱いはちと特殊だが...いきなり魔剣を開放するよりかはマシだ。君も感電して焼け死にたくないだろ?」
アルビオ「...そっすね。」
アルマル「いじり終わったし練習と洒落込もうか。 雷の扱いは私の専売特許だからね! 特別に今日は手合わせまでやってやるよ。」
アルビオ「!!! ありがとうございます!」
Topic
ヘルエスタセイバーの魔剣としての属性は光と風