呪いから開放されて早一週間。
大きな罪を犯した私を人間がどう扱うかなんて決まっている。
それ相応の覚悟はしていたのだが...
デビル「次は、何をすればいい?」
クレア「じゃあ、あっちのステンドグラスを拭いてもらえませんか? 私達では手が届かなくて...」
教会でゆるゆると雑用の日々。
思っていたのと全く違うが... 誓ったのだ。全力でやるしかあるまい。
デビル「本当に済まない...君たちに迷惑をかけて。」
アンジュ「過去のことはもう良いですよ。 貴方がああなった一部始終、データの上ですが拝見させてもらいました。 それで、私達は納得しています。 正直、詫びるのは私達の方ですよ。」
リゼ「バーガンディさんからお話を聞いた時は流石に同情を拭えなかったです。だからこそ、私達は貴方をこうして救ったんです。」
エクス「お前が醜い人間を憎むのはよく分かる。 でも、お前のこれまでのやり方は逆にお前が憎む対象を増やすだけだ。 二度と君が守りたかった子のような存在を出さないために、手を、貸してくれないか?」
デビル「...温かいものだな。 希望を抱く者の心は。」
リオン「終わった~? 正直あの量の魔獣を相手するのはきつすぎるよ~!」
デビル「!? リオ...?」
リオン「この子...コアラ? 違うか。悪魔...だよね。 あと名前間違えてる。私はリオンだよ。」
デビル「...ハッ。 輪廻も、信じてみるもんだな。」
ロア「いたのだ!!! でびちゃん!!!」
デビル「おお、 ロアか。 久しいな。 それとともに...済まなかったな。あの時は。」
ロア「もういいのだ! 生きていてくれただけで本望なのだ!!!」
ベルモンド「よっ! 後始末手伝いに来たのと...例のアレ、貰いに来たよ。」
リゼ「あの手紙ですね。」
ベルモンド「嬢ちゃん! これ、あんたに手紙だ。」
ロア「...これ、チグサちゃんからでよ。」
チグサ「ロアちゃん、元気かい? 君がいたっていう村をいくら探しまわっても君は見つからなかった。だから、私の命が尽きる前にこれを綴らせてもらうよ。
まず...すまない。 彼...厄災の悪魔。君の友達を、心を私達は救えなかった。彼は今膨大な魔力に縛られて眠っている。そのうち...また憎悪を持って動き出すかもしれない。でも...大丈夫。あの剣はあのときのように不完全じゃない。救うための剣として完成した。だから...いつか友達をもう一度救うために立ち上がる勇者が現れたなら、今度こそ彼を救うことができる。 だから...もう少し。約束は結んだままだね。 彼が救われた時は...もう離さないように。そばにいてあげてね。」
ロア「...チグサちゃん。」
リゼ「約束、果たせたでしょうか。」
ロア「果たせたのだ。 そうなのだ。 300年もかかっちゃったけど...確かに約束をチグサちゃんは守ってくれたのだ。」
リゼ「それは...よかった。」
ロア「じゃあ、また一緒に遊ぶでよ! でびちゃんも、みんなも!」
ベルモンド「じゃあ、打ち上げとしようか。 皇女殿下、リル君にちょっとつないでもらえる?」
リゼ「父上にですね。 セバス、呼符。」
ロア「たくさん遊んでたくさん食べたのだ... ? でびちゃん、どうしたのでよ?」
デビル「ちょっと空を見てた。」
ロア「...カッコつけてるのだ?」
デビル「違う。 考え事。 ...ロアは、輪廻って信じるかい?」
ロア「...生まれ変わるってことなら、信じたいのだ。 生きる時間が違っても、また会えるならそれに越したことはないのだ。」
デビル「そうだよな。」
ロア「確かにリオンちゃんはリオに似てたでよ。 偶然にしては不自然。それが輪廻...なのかもしれないのだ。」
デビル「ロアも...また会えると良いな。」
ロア「生きていれば...きっと会えるのだ。」
叶「ところで王よ、あの悪魔、この後どうするんです?」
王「ん…話を聞く限りならベル君のところに預けたいんだけど…どうかね?」
ロア「うち旅館だからあんまり動物は飼えないのだ。」
デビル「どっ… 毛むくじゃらなのは変わりないよね。ロアが世話になった旅館に迷惑掛けるのは御免だよ。」
叶「じゃ、うちに置かせてください。 ちょっと人手が足りなくて…」
王「デビル君は、それで構わないかい?」
デビル「人の助けになるなら何でもするよ。」
叶「それは有難い。」