この素晴らしい月の兎に祝福を   作:キツネくん

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おはようございます!黒ウサギです!

いま起きた所なのですが、昨日の記憶が全くないんですよ、ギルドでワインを1杯飲んだ所までは覚えてるのですがそれ以降の記憶が無くて困ってるのです、それに私が茶髪の男の人を蹴り飛ばす夢を見たんですよ、其れも思いっ切り蹴っ飛ばしたのに大して罪悪感がないのでデス。

不思議ですね~、何故でしょうね~、私、気にしません!

それに、あれは誰がなんと言おうがあれは夢なのデスよ。

 

まあ、そんな夢の話は置いといて、本日もめぐみんさんを起こして、クエストの確認に行きますかね、皆さんで行けるクエストがあるといいのですが望み薄ですかね。

 

「ほら、朝ですよ、めぐみんさん、起きてください!」

 

 

 

今日も今日とてクエストは特に目ぼしい物はなく、カズマさん達と合流して朝食を頂いている時。

 

「見つけたぞ!佐藤カズマ!」

 

おや?どちら様でしょうか?見覚えがあるような?無いような?めぐみんさんに聞いてみますか。

 

「めぐみんさん、めぐみんさん、あちらの方は何方でしょうか?」

「貴女も昨日...ああ、覚えていないんですね、昨日貴女が蹴り飛ばした人です、名前は確か、ミ、ミ、ミクルミ、チョウヤさんだったと思います」

「その名前は違うと思うのですよ...って、蹴り飛ばした!?」

あれは夢のはずなのですが、オカシイデスネ。

 

「君たち!聞こえているぞ!僕の名前はミツルギキョウヤだ!」

「ほら、黒ウサギ、貴女が忘れてしまうから、怒ってるじゃないですか」

この娘は何を言ってるんですかね?確かに怒ってますけど、カズマさんを見つけたときから既に怒ってたと思うのですよ、でもこのまま私のせいにされるのはなんか癪ですね。

「いやいや、貴女がお名前を間違えたからでは無いでしょうか?」

「いや、それこそ無いでしょう、間違えるにしても其れなりにカッコいい名前にしましたよ」

「それ、本気で言っているのですか?」

「ほう、黒ウサギは私の言った名前のがおかしいとそう仰っしゃりたいのですか」

仰っしゃりたいです、私じゃなくてもそう感じると思うのですよ、この争いは不毛ですね。

 

「君のことは、盗賊の女の子から聞いたよ、パンツ脱がせ魔だってね」

「おい、それ言ったやつ、大体分かるけど詳しく教えろオラ」

あ、その盗賊の方私も心当たりありますね

「おい、黒ウサギ、私のセンスに言いたいことがあるなら、聞こおじゃないか」

 

「さあ、佐藤カズマ!僕の魔剣を返して貰おうか!」

「黒ウサギ、私のセンスってシカトするほど変ですかね?」

「え、カズマさん魔剣なんて持ってましたっけ?」

「お、おい、佐藤カズマ、僕の魔剣を何処へやったのかな?」

「黒ウサギ、答えてくれないと泣きますよ、泣いて爆裂魔法撃っちゃいますよ!」

「魔剣か、あれならもう売ったぞ」

「ああ、もう分かりましたよ、紅魔族の方々のセンスは私には解んないのデスよ!」

「わ、私からしたら、あなた方のセンスのほうが解らないですよ!何なんですかそのうさ耳にミニスカガーターってあざとすぎるでしょう!」

「売ったぁ!?」

「おしゃれで眼帯つけてる人に言われたくないのですヨ!」

「魔剣を売った?!僕の大事な魔剣を?!誰に売った!」

「眼帯はカッコいいでしょう!」

「売った先か?確か、貴族相手に商売してる骨董商のナントカってやつ」

「知りませんよそんなの!なんで視界が悪くなるだけの装備を付けてるんですか!」

「ナントカ?!覚えてないのか?!」

「カッコいいでしょう!それが何よりの性能です!黒ウサギの服は、戦うには些か露出が多すぎる気がしますが?!」

「覚えてねえよ、だって売ったらもう要は無いし」

「ふふん、この衣装はタダの衣装じゃないんですよ!防寒、防熱はもちろん、打撃の衝撃や斬撃を軽減してくれる優れものなのデスよ!」

「だ、だからって!僕が買い戻そうとするとか考え無かったのか!」

「魔法による強化ですか、だからって、黒ウサギのように走り回る人がスカートってのは如何な物かと」

「なんで俺が、アンタのために覚えといてやらなきゃいけないんだよ」

「ふふん、心配ないのですよ、このスカートには、絶対に下着が見えないようにする特殊な恩恵を込めてあるのですよ!」

「「その話詳しく!!」」

「へぁ!?」

 

カズマさんまで?!何かミツルギさん、意気消沈してる上に、唖然としてるのですよ、何があったんですか、触れないほうが良さげですけど。

なんで私こんなに迫られてるんですかね、何とか、話を逸したほうが良さげですね。

 

「えーと、それよりアクアさんは何方に?」

「うん?アクアなら檻を壊したせいで呼び出し食らってる、そろそろ帰ってくる頃じゃないか?っと、駄女神のことなんかどうでも良いんだ、

 黒ウサギ、お前さんの履いているヒラヒラで、絶対領域が素敵なスカートの秘密について教えて貰おうじゃぁないか」

「そーですよ黒ウサギ、貴女だけ何処かの変態のスティールを弾いていたのが気になっていたんですよねぇ、まさかそのスカートに秘密があったとは、詳しく教えていただきたいですねぇ」

 

えーと説明しなくては成らないんんですかね?これは凄く身内の恥を晒すお話ですし、異世界でとはいえ白夜叉様の株を落とすというのはちょっと...後で何されるか分かった物じゃないデスからね。

躱せそうにないですし、白夜叉様の趣味だというのを伏せると特に説明出来る事はないんですよね、私にも理解しきれないほど高度で完璧な恩恵をこのためだけに作られてますからね、ホントあの方は...はぁ。

「えーと、原理はよく解らないのですが、そのままの意味ですよ?」

 

あ、アクアさん帰って来たみたいですね。

 

「黒ウサギ、そのスカートは何処で手に入れられますか!」

「おい、黒ウサギ!それを脱げ!そして普通のを履け!チラリズムなんかクソ喰らえだ!!」

「アンタ!ミツルギとか言ってたわよね!アンタが檻を壊したせいで、賠償金請求されたんですけど!」

「ちょっと落ち着いて欲しいのデスよ!」

「うるせえ!見えねぇのはそのスカートのせいか!」

「ア、アクア様?!落ち着いて!払います!払いますから!」

「黒ウサギ!教えて下さい!オーダーメイドですか?他のデザインもあるんですか?お揃いというのも有りですが、と言うか何処で買えますか!?」

「30万よ!30万!払いなさい!さもなければ、このゴットブローをお見舞いするわよ!」

「ホントに落ち着いて下さいまし!!」

「うるせえ!中の見えないスカートなんてスカートじゃねえ!おれがもっと似合う衣装を用意してやるから、さあ、着替えるんだ!」

「あ、カ、カズマさん、後ろ」

 

この日私は受付のルナさんだけは怒らせてはならないと知った、あの時後ろに立っていたのは、地獄の鬼も、箱庭の悪魔も裸足で逃げ出すほどの気迫を放って、ハリセンを構えているルナさんだった、目にも留まらぬ早業で私達をしばき倒し、誰もが見惚れる、されど恐怖する笑みを浮かべ彼女は言った。

 

「少しハシャギすぎです♡」

 

このあとメチャクチャ、セッキョウさせた。




このシリーズはギャグ要素を入れないと筆が進みませんね、まあ、キーボードなんですが。

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