希望と孤独の狭間で…   作:B.delta

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第10話  命名

俺は2日間の休日の間に本屋に行ったり買い物に行ったりしたが、すれ違う人のほとんど全員に話しかけられ、終いにはサインを求められるなど体育祭を終えて一躍スターのようになった。両親は泣きながら祝福してくれて、バンドメンバーにはお祝いにスニーカーをプレゼントしてもらった。

 

そして登校日、

皆も多くの人々に話しかけられたようだ。体育祭ってすげぇ、

そしてチャイムが鳴り、バカみたいに静かになるもんだから俺は笑いを堪えるのに精一杯だ。また聞いた話だと飯田の兄は敵に襲われたらしい。真面目な彼のことだから平静を装うのだろうが、いつもの表情はどこか陰っている。でもこれは俺が口を出してどうにかできるものじゃない…。

 

「おはよう」

「「「おはようございます!」」」

「相澤先生包帯取れたのね、良かったわ。」

俺はずっと俯いていたのだが、梅雨ちゃんがそう言うので顔を上げればやや傷は残っているが、ミイラではない相澤先生がいる。

「婆さんの処置が大ゲサなんだよ、

んなもんより今日の“ヒーロー情報学”ちょっと特別だぞ。」

テストとかはやめてくれ…

「『コードネーム』ヒーロー名の考案だ」

「「「「胸ふくらむヤツきたああああ!!」」」」

 

俺は皆の名前を見るだけでも楽しい。だから皆がどんなヒーロー名をつけるのかとても興味がある。

「というのも、先日話した『プロからのドラフト指名』に関係してくる。

指名が本格化するのは経験を積み即戦力として判断される2、3年から、つまり今回来た“指名”は将来性に対する“興味”に近い。

卒業までにその興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくある」

「大人は勝手だ!」

峰田が机を叩いてる。

 

まあたくさんのヒーローがいるこの社会で生きていくのは簡単ではない。それは雄英でもどこでも同じことだ。

「頂いた指名がそのまま自身のハードルになるんですね!」

葉隠が質問する。なるほど、ハードルか。俺にその考えは無かった。

「そ、で、その指名の集計結果がこうだ。

例年はもっとバラけるんだが、今回は3人、特に鍵無に注目が偏った。」

それぞれ感想を言いながら騒いでる。

 

俺以外で指名があるやつで1番多いのは轟か、まあ4000以上あるみたいだ、俺は12000くらいか…。多いのだろうか…?まあ多いのか。

「これを踏まえ、指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう」

え、こんなに大量に指名があってどこに行けって言うの?俺は選ぶのは苦手だ。

「おまえらは一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験してより実りのある訓練をしようってこった」

 

「それでヒーロー名か!」

砂藤がそう言って、俺はやっと理解した。そーいや俺らは本名で活動していくわけじゃなかった。

ヒーロー名か、どうしようか…。

 

「まァ仮ではあるが適当なもんは…「付けたら地獄を見ちゃうよ!」

おぉ、いきなり来た。18禁ヒーロー ミッドナイト先生。

「この時の名が!世に認知されてそのままプロ名になってる人多いからね!!」

「まァそういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん…

将来 自分がどうなるのか、名前を付けることでイメージが固まりそこに近付いてく、それが「名は体を表す」ってことだ。

“オールマイト”とかな」

考える時間は15分。どうしようか……。

 

そして15分後、

「じゃ、そろそろ出来た人から発表してね!」

うわ!メンタルゥ!!そして青山いきなりすごい!

「行くよ、

輝きヒーロー

“I can not stop twinkling.”」

「「「「短文!!!」」」」

青山って全く違う発想してて面白い。ミッドナイト先生のアドバイスをもらって決まっていく。

その後、みんな発表が進む。最初は大喜利ムードがあったけど、梅雨ちゃんのおかげでまともに進んでいく。

 

俺はどうしようか…

皆どんどん発表していく、でも俺のフリップは白紙のまんまだ。

「思ってたよりずっとスムーズ!残ってるのは再考の爆豪くんと、飯田くん、緑谷くん、そして鍵無くんね。」

そして飯田も緑谷も発表してしまう。爆豪はまた却下された。

 

 決めた。

俺はペンを取り一画一画に思いを込めて書いた。

そして前にフリップを伏せたまま教壇に立つ。

 

「俺は皆のことをとても強いと思ってる。

尊敬してるし信頼してる。だからこそ俺のヒーロー名はこれです」

 

俺はフリップを皆に見せる。

 

「ヒーロー’s ヒーロー  ジン!」

 

「ヒーローのヒーロー?そういう全員守ってやる!って感じ、青臭くて好み!ジンは彗仁の仁から採ったのね?」

「はい」

「良いじゃない!」

「ありがとうございます!」

そして俺は席に戻る。

 

そして授業後はリストが配られ職場体験先を決めろと指示が出る。

選べないよ、どうしようか……。





10話まで来ましたね、2桁…、ここまで読んでくださりありがとうございます!イベントは区切らずまとめて書きたいので、話の長さはまちまちになりますが、これからも温かい目で読んでくださると幸いです。
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