希望と孤独の狭間で…   作:B.delta

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第26話  驚愕

本名を先生たちにお話しして、インターンの報告もして、

あぁ、時間が…!

 

 

はぁ、間に合った。

さっき作戦終えたばっかりで、すぐ登校するなんてヒーロー(仮)にはブラックな世の中だぜ…

 

ちょうど予鈴がなって朝のHRが始まる、

「お早う」

『「「「おはようございます!」」」」』

「今日は特に何もない。何か話があるやついるか?」

『ハイッ!』

俺はビシッと挙手をする。

「なんだ?」

『話したいことがあるので、前に出て良いですか?』

「許可する。んじゃ、早よ、」

俺は前に出る。

『これまでアイパッチをしていたのは単に目が開かなかったからです。

えーっとですね、その目が先ほど開きました!

原因不明です!

それと同時に名前を思い出しまして…

鍵無彗仁として生活していきますが、報告をしておいた方がいいと判断したので名乗ります。

俺は、Luke・J・Hunterと言います。

改めてよろしくね!

あともうちょっとあるんですけど、それは訓練で見せます!

以上です。』

俺は席に戻る。

「まあ話の通り学校では鍵無のままだから、そこんとこよろしく。」

相澤先生がそう言って朝のHRは終わった。

 

「ルークってなんかカッコイイ!」

「ハンターもカッコいいよな!」

「ミドルネームもあったんだな!」

『ありがと』

上鳴、瀬呂、切島にそう言われて、俺は名前明かして良かったなと思っていた。すると砂藤が聞いてきた。

「そのアイパッチは外さねーのか?」

『あー、綺麗な瞳じゃないからさ、

自分でも怖いなって思うし…』

あー、って反応をされて上鳴が口を開く

「瞳くらい大丈夫だって、このクラスには爆豪っていう最恐が存在するんだからよ」

「あ?なんか言ったかっ!!」

「ほらな」

そう言って皆で笑う。

『そうだな、外すよ!』

俺のアイパッチ外す宣言を聞いて、クラスの全員が俺の方を見る。

そして俺はアイパッチを外した。

『じゃあ開くぜ、』

そう言って右目を開く。

『な?醜い色だろ?』

「赤黒くて左目とのギャップがすげぇ!」

「強そう!」

など、皆はこの瞳を受け入れてくれた。

『ありがとう。』

両目で見る景色はこんなにも広く感じるのか…

 

 

そして必殺技の練習、

俺は狼になるのにはコスチュームの改造が必要なため、とりあえず“地獄”を磨くことにした。

まあ思い出したには思い出したのだが、いかんせん記憶が古いもんで今の力ではどうなるのかよく分からない。ただ様々な文化の中に存在する地獄は全て俺が操れるということだ。

日本の地獄に似てるというのはただの誘い文句だったのだろう。

『エクトプラズム先生(分身)いきますよ?』

「コイ」

『等活地獄、十六小地獄、刀輪処。』

地上から猛火、降り注ぐのは熱鉄の雨、あっという間にエクトプラズム先生の分身は消えた。

しかしこの地獄はこれだけじゃないのだ。

『切島!ちょっと良い?

最大硬度になってほしいんだけど!』

「イイぜ!安無嶺過武瑠!」

『死なないようにね!』

刀輪処は、刀という文字があるとおり両刃の雨が降る林のある地獄だ。

周りに植物が有ればそれをも鋭い刃に変えてしまう、さすが等活地獄の小地獄だ。

「いてぇ、なんだこの刀、鋭すぎだろっ!」

やはり地獄の力は強すぎるか、俺は切島を地獄から解放してやった。

めっちゃ血を流している。切島の安無嶺過武瑠でも地獄の刃には敵わないか。

『ごめんな、切島、すぐ治す。』

俺は涼風を発生させる。

「なんだこの風、怪我が全部治っちまったぜ!」

『これは地獄の風だからね、どんな怪我も治るよ。

死んでも蘇る、それが地獄に堕ちれば苦しみが終わらない理由だよ。』

「そうなのか!すごいぜ!!

俺はこの刃を耐えれるようになればもっと強くなれんだな!

よし、もういっちょこい!」

切島が拳と拳を合わせる。

『もう一個、別のを試させてもらうよ。』

「かまわねぇ、サンドバックにしてくれ!」

『いくぞ! 鬼神化!』

鬼神と言っても色々な種類があるので、今回は皆の知ってる赤鬼にでもなろう。

「赤鬼だー!」

ちょうど見ていた芦戸が叫ぶ。

俺は皮膚が赤くなり、歯が鋭くなり、ツノが生えているのだ。それに手に金棒を持っている。皆知ってる赤鬼だ。

背丈は変わらないが、もともと背が高いので俺は今、しっかり恐ろしげのある赤鬼さんだ。

『いくぞ、切島ぁ!』

いつもよりも遥かに低い声で叫び金棒を振り回す。

周りの壁ごと破壊して切島をぶっ飛ばそうとするが、切島が踏ん張る。

だから今度は上から振り下ろす。しかし両腕で防がれた。

『やるな切島!』

「あたりまえだぜ!」

俺は鬼神化を解除した。

『ありがとう、おかげで感覚を取り戻したよ。』

「おう!じゃ、さっきのもう一回お願いするぜ!」

『いくぞ、等活地獄、十六小地獄、刀輪処。』

「やっぱり鋭いぜ!」

切島はさっきよりも耐えるが、それでも次第に血が流れてくる。

両刃の雨は弾こうとしても手は切れるし、耐えようとすれば突き刺さる。切島くらいの硬さがあって初めて勝負になるのだ。

だがそろそろ危ない。俺は地獄から解放した。そして風を吹かす。

「わりぃな、」

『気にすんな、地獄の刃にあそこまで耐えられるのはごく僅かな人しかいない。切島はすごいヒーローになるぜ!』

「ありがとな!」

そしてそこからは俺が切島を刀輪処に落としては解放し、地獄の風で回復させての繰り返しで授業は終わった。

 

そして更衣室、

俺は着替え途中で切島に声をかける。

『地獄って怖いだろ?』

「まあな、でもあれくらいの環境なんて現世にはねぇからありがたいぜ!」

『なら良かった、切島は漢だな!』

「そうか!嬉しいぜ!」

『お詫びと言ってはアレだが…、これで癒しにならないか?』

俺は狼になる。

『ガウッ、ガウガウッ?(ちょっとかわいいよな?)』

「なんだ?大型犬か?いや、わかったぜ!オオカミだ!」

俺はガウッ!と返事をしてお座りをし、切島に頭を出す。

「撫でて良いのか?じゃあ遠慮なく撫でさせてもらうぜ!」

頭を撫でられる。切島は思ったよりもモフモフしているのに驚いているのだろう、だんだん撫でる手に遠慮がなくなってくる。

「俺もなでる!」

「オイラも!」

気がついたらいろんなやつに撫でられてた。

「鍵無くんが困っているだろう!」

「違うぜ飯田、こいつが撫でて良いって言ったんだ。」

「そ、そうなのか、では僕も…」

なんやかんや飯田が1番遠慮がない。

しばらく撫でられ回されて俺は解放されたので人間に戻る。

『気持ち良かったか?』

「バッチリ癒されたぜ!」

『なら良かった』

俺は着替え終わって更衣室を出て教室に戻った。

 

さっきの授業で今日は終わりだ。

そして耳郎と帰るので本を読んで待っている。

「ごめん、待った?」

『いや、全然待ってないよ。じゃあ帰ろうか』

俺は荷物を持って席を立つ。帰ると言っても寮生活だし、徒歩3分の道のりなのだが、3分でも耳郎と2人きりになれるのは嬉しい。

「さっき更衣室でうるさかったよね?

なんか気持ちいいとかモフモフだとか言ってたけど、どうしたの?」

『あー、それは俺が狼になったからだよ。』

「撫でたい。」

『じゃあ腕組む?』

俺は手だけ狼になった。今日半袖着てて良かった。

すると耳郎が腕にしがみついてくる。

「もふもふだ。あ、肉球ある!」

『好きに癒されてくれ』

こういうの好きなんだな…

3分なんてあっという間。

耳郎がぴったりとくっついた状態で寮に帰れば、峰田に羨ましそうな目線で見られ、女子たちにやっぱりって目で見られる。

『耳郎、寮についてるぞ、皆に見られてる。』

相当気持ち良かったのだろうか、本当に気がついていなかったようだ。

「あ、やば、ありがと。」

そう言って素早く離れる。耳郎は女子のところに走って行った。

だから俺は部屋に向かう。事情聴取はされたくない…

 

夜、共有スペースで峰田に話題にされそうになったが、耳郎が目にジャックを刺してドックンしたので何とか誤魔化せた。

 

 

そしてそろそろあの行事がやってくる…

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