俺は何委員会にされたのだろうか?
昨日はみんなに丸投げしてしまった。クラスの皆と関わるのは苦手だが、集団生活をしている以上、協力しないといけないところはしなくてはならないし俺もそれについて異論はない。
いつもなように教室に入ると飯田が来て、腕をピシッと伸ばして言ってきた。
「この度、僕がクラス委員長になった!
そして鍵無は放送委員となった。把握よろしく!」
は…?放送委員だと…?話すのは全て押し付けよう。
「どうも」
「では!HRが始まるから」
飯田は席に戻っていった。とりあえず真面目な人が委員長になって良かった。
そして昨日と同じように午前が終わり、午後のヒーロー基礎学の時間になった。
「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった。」
「ハーイ!何するんですか!?」
瀬呂ナイス質問!俺も3人も教師が必要なことがわからない。
「災害水難なんでもござれ。人命救助訓練だ!」
なるほど、レスキューは得意だ。
説明を受け、俺はコスチュームに着替えてバスに乗る。
飯田が早くも委員長感のあることをしていたが、向かい合わせに席があったので、飯田の誘導の努力があまり報われておらず少し同情した。
バスの中ではとても楽しそうに会話がされていた。
爆豪がいじられていて、こいつのこといじるってすごいなぁと思っていたら、あっという間にテーマパークみたいな、だだっ広い施設に着いた。
「「「USJかよ!!?」」」」
それは思う。訓練施設にマイナスなイメージがあったせいか、絶句する。
「ウソの 災害や 事故ルーム!」
あ、USJだった。
そしてもう1人の先生はスペースヒーロー 13号先生だった。
「えー始める前に小言を一つ二つ…三つ四つ…」
(((((増える…)))))
多いなあ、
「皆さんご存知だとは思いますが、僕の“個性”は“ブラックホール”。
どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。」
「その“個性”でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」
緑谷はとてもヒーローに詳しい、オタクなのだろうか?
「しかし簡単に人を殺せる力です。
皆の中にもそういう“個性”がいるでしょう?
超人社会は“個性”の使用を資格制にし、厳しく規制することで、一見成り立っているようには見えます。
しかし、一歩間違えば容易に人を殺せる“いきすぎた個性”を個々が持っていることを忘れないでください。
相澤さんの体力テストで、自身の力が秘めている可能性を知り、
オールマイトの対人訓練で、それを人に向ける危うさを体験したかと思います。
この授業では……、心機一転!
人命の為に“個性”をどう活用するかを学んでいきましょう!
君たちの力は人を傷つける為にあるのではない。
救ける為にあるのだと心得て帰って下さいな。
以上!ご清聴ありがとうございました!」
すごい!カッコイイ。
危険と隣り合わせの状況で人を救けるのか、、興奮する。
「そんじゃあまずは…」
相澤先生が止まった。
「一かたまりになって動くな!13号!!生徒を守れ!」
先生が焦るほどのこと?
「何だアリャ!?
また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
切島の一言に先生がさらに鬼気迫る表情になる。
「動くな!あれは敵だ!!!」
え、敵来るの?!学校だぜ。
そして、相澤先生はいくつか指示を出したあと、敵に向かっていった。
そして素直に避難しようとしたらいきなり目の前に黒いモヤモヤが出現した!
「初めまして、我々は敵連合。
せんえつながら…
この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは、平和の象徴オールマイトに、息絶えて頂きたいと思ってのことでして。
本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが
何か変更があったのでしょうか?
それに、ヒーローを消すために作られた“モルモット”探しをしてまして…、手違いで10年ほど前に行方不明になってしまったんですよ。
年齢的にはこの学年かと…」
“モルモット”?
頭の中がグルグルする。するとこれまでもやがかかっていた記憶の一部がクリアになる。
ここはどこだ?
病院?研究所?ただ機械が大量にある部屋のベッドに横たわってる…
誰か来た…
““「やあ、私たちのかわいいモルモット。これから君は……」””
あと少しなのに、その先はまたもやがかかってしまう。
「まぁ、それとは関係なく、私の役目はこれ…」
ああ、また誰かの声で我に戻された。
すると切島、爆豪が飛び出して攻撃をかける。
「その前に俺たちにやられることは考えてなかったか?」
「モルモットになんのは、テメェだ、クソが!」
13号先生が止めに入るがもう遅い。
気がついたらみんな黒い渦にのまれてしまった。
俺は寸前に近くにあるドームの上に飛び乗った。皆バラバラに飛ばされたようだ。
ドームの上から皆の様子を探る。
皆はきっとなんとかして乗り越えるだろう。
すると、後ろに気配がして振り返れば、
「オール・フォー・ワン?」
あぁぁああぁぁぁぁああああああ、あた、ま、が、、
これまで体験していたのとは比べものにならない。頭がわれる。
「その様子だと、口に勝手に出るが単にそれだけで、記憶はほとんどないのだな?」
こいつ、なに、言って、る?
「お前は、ヒーローを抹殺するための、“兵器だ”」
俺は、、兵器?
「ふっ、今回はこれくらいにしてやる」
そう言って消えた。
““「やあ、私たちのかわいいモルモット。これから君は日本の行って、ヒーローをたくさん殺すんだよ?わかったね?
君は何でも出来る、何でも知れる、最恐のモルモットだ」””
““「うん!」””
俺は、ヒーローを亡くすための兵器だ。
少し思い出した。ずっと体をいじられてた。
俺の個性…この感覚…とても懐かしい感じだ…あぁ、少し戻ってきた。
過去の俺。いつかは向き合わないといけない、封印された力……。
でも、俺はヒーローの卵だ。それに今は、皆を救けなくちゃ。
「もう大丈夫、私が来た!」
オールマイトだ!だがいつもの笑顔はどこにもない。
オールマイトはセントラル広場でやりあうのだろう。
他に、ピンチなところ……。
山岳エリア!
上鳴が人質にされてる!よし、僅かに戻った力を使おう。
敵の目の前、そこに俺は居“無い”。
“無い”なら“有る”にすれば良い。それだけだ。
「おまえ、どこォ!!」
「ウェ、ウェイ?」
敵の目の前に現れ、入試の時に使ったダイヤモンドをまとった拳で全力で殴り飛ばした。
そして上鳴を回収する。
「鍵無さん、あなたはどこから出てきたのでしょうか?」
「今のチートすぎでしょ、」
八百万と耳郎が駆け寄ってきた。
「瞬間移動」
「ウェ?ウェイ!?」
あのパンチをくらって、敵が起き上がることはないだろう。
俺はセントラル広場に瞬間移動した。しかし、俺の出る幕は無いようだ。プロがやってきたから、
俺らは安否確認をされる。
「両脚重傷の彼を除いてほぼ全員無事か…」
皆各々、どうだったああだったと話をしている。
しかし、相澤先生たちの状況を聞いて口を開かなくなった。
そしてその帰りのバスの中で、耳郎と八百万に詰め寄られた。
「詳しく説明してくんない?うちら未だにあんただけ個性よく知らないんだけど!」
「耳郎さんの言う通りです。しっかりと説明してください!」
静かなバスの中だから、多分、皆聞こえてる。
「ちょっと!聞いてんの?」
「聞いてる」
「じゃあお答えになって下さい!」
俺はため息をつき、2人の口元に手を突き出して鍵をかけた。
2人は何か言いたそうだが、口は開かない。
手荒だが俺自身しっかりと把握していないのに、話せるわけがない。
「何も話すことは無い。もう何も聞くな!」
俺が初めて声を荒らげたから、皆驚いた。そして2人の鍵は開ける。口が開くようになったが、もう何も聞いてこない。
そうして今日のレスキュー訓練は終わった。
※ドームは暴風・大雨ゾーンの建物のことです。